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2012/02/02

2012年「2・5総決起集会」へ(15)

渡部です。

(全国教研の続報2です)
教育を巡る情勢に関しては、共同研究者の上杉聡さん(子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会・共同代表)が、昨年の教科書採択に関して次のような動きを紹介してくれました。

「つくる会」系教科書では<自由社版>は叩きやすい。
しかし<育鵬社版>は巧妙に書いてあり危険性がある。(今回<育鵬社版>だけで、「歴史」で約4万5千冊(シェア3.8%)、「公民」で約5万冊(シェア4.1%))
しかも<育鵬社版>では原発について次のように述べてある。「原子力発電については、原子力産業の発展や安全性、環境問題や資源問題、エネルギー保障、軍事保障などを総合的に考える必要があります」 と。
つまり国防の問題に関わるとまで書いてある。
橋下市長は、最近、前回「つくる会」系教科書を採択させた
元横浜市長の中田と元杉並区長の山田を特別顧問にした。
大阪では「維新の会」市長も次々に増えている。
このままで行くと4年後には大阪の半分くらいが「つくる会」系教科書になる。

しかし、日教組中央がこの間一貫して「日の丸・君が代」問題にフタをしてきたせいか、「君が代」最高裁判決については十分な論議にはなりませんでした。共同研究者も「これまでは現代の問題からさけて論議してきた」と述べ、原発や基地問題などの重要性を挙げましたが、「日の丸・君が代」問題については触れませんでした。そこで、傍聴参加だった私は、傍聴席から「日の丸・君が代の問題もある!」とヤジりました。これに対し共同研究者は「そうです」と反応しました。

教研では、情勢全体に関する論議は不十分だったと思います。それでも福岡や北海道の若い参加者からは、「今はまさに戦前」という発言もありました。

全国教研は今回で61回目でした。しかし、日教組が「パートナー路線」を歩み始めた頃(1995年~2000年頃)、その路線に対して、全国教研にあつまる現場教職員からの突き上げが激しいので、日教組中央は一時、全国教研をブロックごとに開催する方向性を出しました。しかし、全国教研を支えてきた現場職教員たちの反対でそれはできませんでした。また日教組中央は、「日の丸・君が代」に関するレポートを排除するといった自殺行為に等しいこともしてきました。さらに日教組の弱体化、教研活動に対する制約・妨害などで全国教研の前途は極めて困難です。

しかし、全国の現場教職員がこのような形で集まり、労働者・人民の立場で論議をする教研集会は極めて貴重なものです。「教え子を再び戦場に送るな!」をスローガンに戦後一貫して日本の民主教育を集団で下から支える大きな役割を果たしてきたと言えると思います。(1995年のパートナー路線によってその役割は色あせてきましたが)

激動する情勢の下、日教組全国教研には今後どのような前途が待ち構えているか分りませんが、もう一度路線をしっかり立て直し、滋賀県甲南中の「平和行進」のように、「10年後の、100年後の、世界中の未来の空に、(平和の)虹がかかることを信じて」歩んで行ってもらいたいものだと思います。

(今回は私にとって、組合員としての最後の全国教研参加でした)



2012/02/01

2012年「2・5総決起集会」へ(14)

渡部です。

(全国教研の続報です)
「平和教育分科会」2日目。滋賀県甲賀市立甲南中学校での<平和行進>が報告されました。これは体育祭の全校プログラムで58年間にもわたり行わて来たものです。

<流れ>は以下の通りです。

 ①平和の鐘を鳴らした後、全校生徒が制服でグランドを1周行進する。
 ②生徒会による平和の灯火点灯。
 ③「ヘイワ」の人文字、移動中に、各学年の作文発表。 
   全員で「平和!」のかけ声。
 ④生徒会発案の模様の人文字(2010年度:クローバー、2011年度:虹)
 ⑤生徒会長による「平和宣言」

この行進の由来については、昨年度(2010年度)「平和行進」時のナレーションで次のように述べられていました。

「平和行進、私たちはどこからどこに向かって行進をしているのでしょうか。私たちもわかりませんでしたが、この夏にある先輩からその意味を教わりました。このトラックはいのちの流れであり、私たちは過去から未来に向かって行進していたのです。
・・・・・・・
私たちが歩き始めた地点、それは昭和20年、第二次世界大戦が終わった年です。
・・・・・・
しかし歩き始めてわずか6メートルのところ、1947年にはアメリカとソビエトの激しい対立、冷たい戦争がはじまっていました。その中の1954年、アメリカの水爆実験によって日本人が亡くなるという第五福竜丸事件が起こりました。そしてその年、再び戦争にならないことを訴えるために、この甲南中学校で平和行進が始まったのです。それがスタート地点から27メートルの地点です。

さらに1961年にはベルリンの壁が作られ、1965年にはベトナム戦争が始まり、世界の平和に危機が訪れます。一方日本は、第二次大戦後の焼け野原から立ち上がり、次第に豊かになっていきました。私たちが修学旅行で訪れる沖縄は1972年、スタートから81メートルのところで返還されました。

そして1989年、132メートルの地点でベルリンの壁が壊れ、世界は平和に大きく近づきました。しかし日本では1995年に阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件が起こり、世界では2001年、アメリカ同時多発テロが起きました。平和は再びピンチを迎えることになりました。私たちの歩みでは168メートルの地点になります。

そして200メートルの地点の2010年9月11日、私たちはいまだ不安定なままの「現在」に立っています。

しかし、ここから先は私たちが作る未来です。だからこそ今日、私たちの手で「ヘイワ」の文字と幸せを願うクローバーを作ります。私たちの未来は私たちで作る。そしてその未来は、誰もが笑顔でいられる、誰もが穏やかに過ごせる時代にする。そういう決意を示すため、今年も私たちは平和行進をするのです。

私たちは延々と続くいのちの流れにいます。おじいちゃんおばあちゃん、おとうさんおかあさん、そして私たち。さらに私たちからは多くのこども、そして孫がつながっています。私たちが歩いているこのトラックは、そのままいのちの轍(わだち)の象徴でもあります。何気なく歩いているこの一歩は、世界に、そして次の時代に続いています。歩いているのは私たちだけではない。そう思いながら一歩一歩、私たちは歩いています。」 

2011年度の「平和宣言」には次のようなことが述べてありました。

「今年の三月に起きた東日本大震災。多くの方が被災され、半年たった今も不安な気持ちで生活されています。震災のことだけでなく、過去最大規模の原子力発電所の事故も深刻な問題となっています。そんな状況でも、決して生きる希望を忘れず、未来を見つめて毎日を過ごしている被災地の方の姿からは、人間の本当の強さを感じることができます。

あたりまえに明日が来て、帰る家があって、家族がいて、ごはんが食べられて、お風呂に入れて、ぐっすり眠れる私たちに今、できること。それは当たり前のようでかけがえのない日々を精一杯に生き、幸せを感じることだと思います。

その中から小さな平和が生まれ、明日を照らしてくれるでしょう。やがてそれは大きな平和になり、世界を包んで、誰もが笑顔になれる日々が訪れます。夢のような話ではありません。決して近くはないけれど、私たちが平和を願い続ける限り、いつかきっと、現実になる日が来るでしょう。どのくらい先になるのか分りませんが、その日が来るまで、私たちは歩き続けます。10年後の、100年後の、世界中の未来の空に、虹がかかることを信じて。」

もはや何も付け加えることはありません。私たち大人の方が励まされます。このような「平和行進」が58年間も続けられてきたのは、これまで甲南中に関わってこられた生徒・教職員・保護者、また卒業生をはじめとする地域の人々の力によるものだと思いました。

レポートの最後には次のようなことが書かれていました。

「再来年、平和行進は60回を迎えます。それに向けて、多くのアイデアをいただきたいと思っています。みなさんのアイデアを聞かせて下さい!」

石原や橋下の求めるような「教育改革」や「民間人校長」では、決してこのような広い視野を持った実践は生まれないでしょう。



2012年「2・5総決起集会」へ(13)

渡部です。

本日(1月30日)、三鷹高校元校長・土肥さんの東京地裁判決(傍聴抽選に130人以上並ぶ)があり、全面敗訴でした。

裁判所から出てきた土肥さんは

「裁判官は自分の顔を見ることもなく、判決文を読むなり逃げるように法廷から出て行った。嘘をついたもの(都教委)が勝って正直者がバカをみるような社会は許せない、即、控訴して闘う。」

と述べました。

記者会見終了後、報告集会が、「たんぽぽ舎」(25年間反原発運動の拠点となってきた)の会議室で開かれました(教え子ら含め約70名参加)。

集会前、事務局のHさん(三鷹高校卒業生保護者)は次のようなことを述べました。

「土肥校長へ卒業生たちが『卒業証書』を渡したのは、それまで土肥さんが作ってきた学校の雰囲気(言論の自由)が結実したものだった。都教委が恐れるのはそういう子が育つこと。橋下が恐れるのもそういう子が育つこと。今日の判決もそうした社会の中でのこと。『卒業証書』や『色紙』を短期間にひそかに準備したあの子どもたちのしなやかさに学べば、今後支持を集めていくことが出来る。」

集会では、高橋弁護士が9つの争点について、一部事実認定については裁判所は認めたものの、すべて都教委の主張にのった判決であったことを紹介、「許しがたい判決、東京高裁に控訴して闘う」と述べました。

事実認定については、例えば、土肥さんが米長教育委員を批判したことで、都教委は3回土肥さんを指導しているが、都教委側は「2回しかなかった」と嘘をついたことは認めながら、「違法ではない」とした、との事。

不合格処分にしたことについては、生徒・保護者からの高い評価は認めながらも、選考試験としては<実施要綱>に反しないから違法ではないとしたとの事です。また、マスコミ取材の時に発したことはいけなかった、との事。

同席した教育学者・浪本さんは、

「最低・最悪の判決。裁判所は行政の行き過ぎに歯止めをかけるべき所なのに、行政追随の判決だ。裁判所の役割を全く果たしていない。」

と述べました。

最後に土肥さんは、支援者にお礼を述べながら、次のようなことを述べました。

「みんな私のことを楽しそうにしているというが、裁判を起し支援者が増えだんだん元気になってきた。この間70回くらいの講演をした。裁判傍聴も一度を除きすべて満席だった。これからが本番だ。許すことが出来ない。

9つの争点のうち、不合格だけでも取れればと思った。しかし全部棄却だった。即、控訴する。嘘をついたものが勝って正直者がバカを見る社会、日本人の道徳が地に堕ちた。誰がそうしたか。それは石原や都教委である。許すことは出来ない。

裁判をして良かった。しなければ闇の中に葬られた。嘘ばっかりついた都教委、これが分ったことは素晴らしい。自分は790名の非常勤希望者のうち790番だった。オールCは土肥一人だった。

怒りがエネルギーに変わる。嘘つきの都教委をさらし者にする。自分は言論の自由を守りたかった。大阪の橋下さんに規制をかけたかった。」

2月18日(土)には、武蔵野公会堂(吉祥寺)で『判決報告集会』が開かれます。

(全国教研の続報は次回にします)



2012/01/31

2012年「2・5総決起集会」へ(12)

渡部です。

1月28~29日、金沢で開かれた日教組全国教研(1月28~30日)に行ってきました。

大雪のため交通機関(特に飛行機)が混乱し、28日午前の全体会の講演者が間に合わなかったとの事でした。

私は28日午後から29日全日、「平和教育分科会」に参加してきました。

分科会の大きな基調は、「3・11後の平和教育」というものだったようです。

岩手・宮城・福島をはじめ多くの県から「3・11大震災・津波・原発事故」の状況とその後の動きが報告されました。

その中で一番印象に残ったことは、「情報操作」というものがいかに多くなされていたかということです。
たとえば、

「日本人はあのような災害でも秩序だっている、などと国際的に言われたが、現実はそうではなかった。ガソリンを抜き取ったり、閉められた店があらされたりしていた。」
「原発の爆発事故のシーンはほとんど流されず、地元のものも何が起きているのか分らなかった。知らない間に、大量の放射能が降り注いでいた。戦争中の様子と重なった。エライ人が嘘をついて国を動かす。」
「がんばれニッポン!という掛け声で、原因の追究や責任の追及が曖昧にされようとしている。」
「復興という名で、また特区(税金優遇)ということで地元以外の資本がどんどん入り込んできている」 

また、岩手の教員は「本当の支援とは?」という問に答えて、

「当たり前の時間を確保するだけでよい、普通に過ごしたい」

とも言っていました。

この情報操作については、文科省の副教材(放射線についての)についても問題になり、この副教材では子どもたちに

「放射線は怖くないよと言っているようなものだ」

という批判が出されました。

また、

「これまで原爆と原発は別のものだと思わされていたが、そうではなかった。核分裂に伴う放射能汚染では同じものだった。」
「福島原発は1基で広島型原爆の400発分だ。今回4基なので実に1600発分になる。しかし、そのようなことは教えられていなかった。」

だから、

「私たちが情報操作に騙されないとともに、騙されない子どもたちを育てていかなければならない」

ということが強調されました。

次に、印象的だったのは、若い世代の新しい動きとして、長崎から始まったと①『高校生平和大使』と②『高校生1万人署名活動』の運動が大分、熊本、福岡、広島、神奈川、岩手、佐賀などに広がりつつあることでした。

岩手高教組のレポートには次のような記述がありました。

「5月高校生平和大使の公募が始まり、当時に被災地枠での募集が開始された。同時期、長崎の平和活動支援センターから『被災地の高校生を平和大使として国連に送りたい』と岩手高教組に打診があり、人選が可能かどうかについても調整を依頼される。
 それを受けて、甚大な被害を受けている高田高校分会と協議を重ね、分会会議、学年会等を経て高校生平和大使に応募することを決定。
 5月末、高校生平和大使派遣委員会(長崎市平和活動支援センター)の代表者が来県し、高田高校を訪れ、校長と2人の生徒に対して平和大使の概要説明し、面接を行った。それまでの間、長崎では高校生1万人署名をともに、被災者から国連に高校生平和大使を送るカンパが行われ、岩手からの2名の高校生は、長崎の高校生による『派遣・支援金』により実現した。」

また、大分高教組のレポートには、自主的に動く高校生たち姿がたくさん紹介されていました。その中である高校生は次のようなことを述べていました。

「わたしは(中略)皆さんのおかげで受験生とは思えないほど(笑)、とても充実した夏休みを過ごすことができました。ただ机に向かって5教科を学ぶだけでは到底得ることのできないもの、とても大切なことを、たくさん教えて頂きました!本当に!本当に!ありがとうございます。」

そして、レポートには次のような記述もありました。

「大分では、安心院や宇佐高校の生徒たちと長崎の高校生との小さな出会いをきっかけに広がった高校生1万人署名の活動ではあるが、この動きは第1回の総会を経て、当初活躍した高3メンバーが一線を退いてからも納まる気配がない。むしろ、当初県北が中心であった参加高校は県西部の日田や大分市内の他校へも広がりを見せているし、県南部の佐伯の中学生の参加も見られる。」



2012/01/30

処分取消裁判を支援する会ニュース(第80号)

「日の丸・君が代」強制の累積加重処分
(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号

私の請求内容

*都教委「10・23通達」、八王子市教委「9・22通達」「12・8通達」及び校長の職務命令は、教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害である。
*「日の丸・君が代」に対する一律起立・斉唱は、「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」の直接的強制であり憲法第19条に違反する。国旗国歌法・学習指導要領は強制を根拠付けていない。
*強制下の不起立・不斉唱は、生徒に異なる考え・行動を示す教育実践であり、正当な校務である。全ての処分は不当。特に初回の戒告処分はその後の累積加重処分の出発であり裁量権の逸脱・濫用である。


最高裁判決、第二波は更に過酷な高波か!

1・16第一小法廷判決は不当な分離・分断判決
(「(強制・処分に)歯止め」論は根拠無し)
2・9第一小法廷予防訴訟 弁論無しの判決日通告

  1/16に始まった最高裁第二波判決の2段階目の波は、2/9の予防訴訟判決となりそうだ。「国歌斉唱義務不存在確認」を掲げたこの訴訟では、一審「難波 判決」で全面勝訴、二審では逆転敗訴となった。弁論が開かれずに判決が下されることから原審(二審)敗訴判決が確定する可能性がある。
 最高裁 は、1/16判決で裁量権問題にダブルスタンダードを適用した。一つは処分量定、もう一つは「過去の処分歴等」の評価である。後者では「不起立・不斉唱・ 不伴奏」はもちろん「強制反対ブラウス着用」「日の丸引き降ろし」「服務事故再発防止研修妨害」「校長批判文書配布」等が俎上にのせられた。評価の基準は 「秩序・規律・雰囲気」を乱したかどうか、その「態度」までが取り上げられた。被処分者の学校内外での言動が恣意的な判断材料とされた。
 今回取 り消された減給1月は「強制反対ブラウス着用」による戒告と不起立一回の累積処分・減給1月である。連続不起立による減給処分ではない。また、停職3月是 認は「過去の処分歴等」を悪用したものである。戒告を分離是認し、累積加重処分に対しても分断してきた。都教委は早速1/24付けで「入学式、卒業式等に おける国旗掲揚及び国歌斉唱について」を議決し「今後とも」「これまで通り」強制・処分することを通知した。橋下大阪市長は「分限処分」を狙って「研修」 等を強化する教育基本条例の強行成立を図っている。新聞報道等の「一部勝訴・(強制処分に)歯止め」論に根拠も実効性もないことは明らかで、世論をミス リードするものだ。
 昨年の3つの小法廷判決は事実上最高裁全体の判断であり、これを見直すには、小法廷ではなく最高裁大法廷で破棄自判しなければならない。これまで敗訴した方々を含め、裁判所内外の取組を強化し共に進んでいきたい。

今後の予定 報道

*本日土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30第527号
*米山訴訟 高裁口頭弁論 2/2 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 2/3 16:00第527号
*予防訴訟 最高裁第一小法廷判決 2/9 13:30
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*都障労組処分取消訴訟 高裁口頭弁論 2/20 14:00 第824号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号


ニュースへのリンク



2012/01/28

処分取消裁判を支援する会ニュース(第79号)

累積加重処分
(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁判決
鳴け!ホトトギス、高らかに!!判決日は、ツツジ咲く
4月19日(木)13:10第 527号

 無期延期されていた東京地裁民事第19部(古久保裁判長)の判決日が通告された。去年の8月結審から8ヶ月、最高裁第一波・第二波不当判決を経てようやく決定したようだ。
 4段階の処分量定を一括併合し、その取消を求めている。改めて請求内容を列挙する。

一,都教委「10・23通達」、八王子市教委「9・22通達」「12・8通達」及び校長の職務命令は、教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害である。
二,「日の丸・君が代」に対する一律起立・斉唱の強制は、「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」を拒否する歴史観・社会観を直接的に抑圧し、憲法第19条に違反する。国旗国歌法・学習指導要領は強制を根拠付けていない。
三,強制下の不起立・不斉唱は、生徒に異なる考え・行動を示す教育実践であり、正当な校務は処分の対象ではない。特に、初回の戒告処分はその後の累積加重処分の出発であり裁量権の逸脱・濫用である。
四,違憲、違法な「通達」や職務命令に服従することは、受動的ではあるが自らが憲法第99条(憲法尊重擁護義務)に反することになる。教職員に違憲行為を強要することは許されない。

 春たけなわになると、ホトトギスは高く鋭く鳴くという。あまりに鳴きすぎて血を吐き、それが地上に転々と散ってツツジの花になったといわれている。4月も半ば、東京の桜は散っても、いたるところにツツジの花が咲くだろう。赤く、白く、・・
 皆さまの傍聴をお願いします。

今後の予定 報道

*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30 第527号
*米山訴訟 高裁口頭弁論 2/2 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 2/3 16:00 第527号
*予防訴訟 最高裁第一小法廷判決 2/9 13:30
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*都障労組処分取消訴訟 高裁口頭弁論 2/20
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8

累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号


ニュースへのリンク



2012/01/25

2012年「2・5総決起集会」へ(11)

渡部です。

本日(1月24日)都教委は、卒・入学式での「日の丸」掲揚「君が代」斉唱について「適正に実施することは、児童・生徒の模範となるべき教員の責務である」とする<通知>を都内の全62市区町村教委と252都立学校にあてて出した。1月16日の最高裁判決を受け、臨時の教育委員の会議を開いて通知の内容を決めたという。

これは石原都知事が20日に、「裁判の結果は何だろうと、もう一回教育委員会にその(起立斉唱の)問題を確認してくれ」と求めたため出されたようである。

大阪の橋下市長も、最高裁判決が出た日、「指導研修の中身が重要になる。指導研修してそれでもなお(起立)が嫌というなら辞めてもらったらいい」と公然と述べている。また、大阪府教委は最高裁判決の翌日、「君が代」起立斉唱の「職務命令」の<通達>を出しており、2月に出される「教育基本条例案」にも「減給」「停職」が残るようである。

要するに彼らは、最高裁の判決などはどうでもいいのである。まさに無法状態である。

彼らは口を開けば「秩序」とか「規律」とか「法」とかいうが、それは彼らに都合のよい「秩序」「規律」「法」であり、彼らに都合の悪いものはいくらでも無視し、簡単に踏みにじるのである。まさにデマゴギーであり、ファシズムの手法である。

こうした動きは今回の問題(最高裁判決無視)をテコにさらに強まり、一気に憲法改悪、侵略戦争へと進んでいくことになるだろう。

私たちは彼らのこうした姿をどんどん暴露し、かつ抵抗しなければならないだろう。

一体日本はいつから戦前同様「天皇主権」の歌を強制される社会になったのか、と。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<集会のお知らせ>です。

自主教研:「日の丸・君が代」問題交流集会
日時 2012年1月28日(土)6時30分から
会場 富山県民会館701号室
内容
・基調報告
・福島の子どもたち
・各地からの報告(予定)大阪、東京、宮城、富山、北海道、千葉その他
資料代 500円

連絡先事務局
長谷川康夫
東京・多摩島嶼地区教職員組合 042-574-3093(当日は090-9016-8775)

--------------
「国旗国歌法」成立の翌年、00年1月金沢での日教組全国教研集会の時、この交流集会が始まりました。以後12年間、全国各地での戦いの様子が報告され、交流が行われてきました。今回は13回目になります。

「日の丸・君が代」をめぐる状況は少しも改善されていません。むしろ、石原強権都政下の東京から密告制度の北海道、橋下ファッショ体制の大阪へと弾圧は広がり、状況は厳しさを増してきています。

日教組執行部(教研実行委)は、「日の丸・君が代」問題んいついての姿勢を変えようとはしていません。「国旗国歌法」成立以降(もちろんその前から不当処分はあったが)全国で数百名の日教組組合員が不当に処分されている事態を直視せず、「日の丸・君が代」問題にかかわる教研レポート提出を拒否するなど、この問題をタブー視する態度を強めてきました。

「日の丸・君が代」と共に大きな問題になっているのが「人事考課」(=新勤評)をめぐる闘いです。東京における裁判勝訴は私たちを勇気づけてくれました。

福島を中心とする原発事故による被曝問題も取り上げていきましょう。

厳しい状況下でも全国各地で「日の丸・君が代」をめぐる闘いが、様々な形で進んでいます。今年も自主教研で、各地の状況を報告しあい、交流を深めていきましょう。

2012年1月28日、富山でお会いしましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<大阪の宣伝活動>からです。

教育基本条例反対情宣・署名活動は、当面以下の通り予定しています。

25日(水)淀屋橋17:30~18:30

 27日(金)天満橋17:00~18:00

 30日(月)京橋17:30~18:30 

 31日(火)一斉情宣 
(JR環状線)大阪駅陸橋 18:00~19:00 
京橋駅・京阪との連絡通路 18:00~19:00
天王寺 18:00~19:00  
(京阪) 淀屋橋 17:00~18:00 天満橋 18:00~19:00
守口市駅高架上 18:00~19:00 枚方 17:00~18:30
樟葉 11:00~12:00
(阪急) 箕面 17:00~18:00
(その他)
新京橋商店街ロータリー 18:00~19:00
JR茨木駅前歩道橋上 18:00~19:00
泉北高速泉ヶ丘駅前 18:00~19:00
JR熊取駅 朝7~8時?

以降、2月は火金土(17:30~18:30)を基本に予定。可能な方はご参加を頂ければ幸いです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2月5日(日) 東京で『2・5総決起集会』
(北区赤羽会館、13時より)

2月12日(日) 大阪で『2・12教育基本条例反対集会』
(エル大阪 南館ホール13時30分より)
(終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)



2012/01/24

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第78号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁第二波不当判決(分離・分断判決)を弾劾する
停職処分に伴う「過去の処分歴等」に差別的・政治的判断!!
連続不起立・不斉唱・不伴奏による減給処分を取り消したのではない!!
戒告は「最も軽い懲戒処分」として是認!!

1,分離・分断判決の核心=強制に反対する多様な行動を敵視

 1/16の最高裁第一小法廷判決は吹雪の中にある。光と影、希望と落胆がない交ぜになっている。2人の処分取消がもつ意味は何か。戒告と停職3月が是認されたのはなぜか。
 まず分離判決とは何か。判決は、都教委「10・23通達」と校長「職務命令」を合憲・合法として違反者に懲戒処分を科す有効なものと認めた。そして、以下のように判じて戒告を是認した。
  不起立行為等の性質、態様は、全校の生徒等の出席する重要な学校行事である卒業式等の式典において行われた職務命令違反であり、当該行為は、その結果、影 響として、学校の儀式的行事としての式典の秩序や雰囲気を一定程度損なう作用をもたらすものであって、それにより式典に出席する生徒への影響も伴うことは 否定しがたい。
 本件職務命令の違反に対し懲戒処分の中でも最も軽い戒告処分をすることが裁量権の逸脱又は濫用に当たるとは解し難い。(2012.1.16東京「君が代」裁判第1次訴訟 最高裁第一小法廷判決)
  ここでは「秩序や雰囲気を一定程度損なう」「生徒への影響も伴う」と述べていることである。「処分歴」や「態度」を「過去の処分歴等」として「学校の規律 や秩序の保持」への影響がある東京の連続不起立に対する減給処分の是非はまだ下されていない。取り消されたのは、ブラウス「戒告」+不起立=減給1月であ る。北九州ココロ裁判最高裁判決での減給処分は是認されている。
 次に分断判決について。停職3月を是認した理由を次のように述べる。
  卒業式における国旗の掲揚の妨害と引き降ろし及び服務事故再発防止研修における国旗や国歌の問題に係るゼッケン着用をめぐる抗議による進行の妨害といった 積極的に式典や研修の進行を妨害する行為に係るものである上、更に国旗や国歌に係る対応につき校長を批判する内容の文書の生徒への配布等・・過去の処分歴 に係る一連の非違行為の内容や頻度等に鑑みると・・学校の規律や秩序の保持等の必要性と処分による不利益の内容との権衡の観点から、停職期間(3月)の点 を含めて停職処分を選択することの相当性を基礎づける具体的な事情があったものと認められるというべきである。(2012/1/16 停職裁判 最高裁第 一小法廷判決)
 ここでも「過去の処分歴」が登場している。最高裁によって敵視され、「前科」「余罪」とされ、処分是認の根拠とされたのは“不起 立・不斉唱・不伴奏を含む多様な抵抗と教育実践”である。「歯止め」論などの気休め楽観論を排し、また、分限処分をも許さないために、学校現場の取組と市 民の共同による運動を作り、不当判決を破棄自判する最高裁大法廷を開かせる必要がある。2人の処分取消はこの運動の中でこそ意義がある。

2,全ての累積加重処分(戒告・減給<1月・6月>・停職)の取消を求めて!!

~私にも「過去の処分歴等」の「前科」がある~

 上記のように、単純に減給以上が取り消されるわけではない。またそうであっても戒告処分が是認されれば勝利ではない。今後とも、戒告こそ減給・停職という累積加重処分の出発であり不当きわまりないことを明らかにしたい。
  4回の懲戒処分取消を求めているが、実はその前06年3月の不起立・不斉唱がある。職務命令が発せられていなかったので、ほとんど無視状態。そこで、都教 委(新宿・多摩事務)、市教委、都議会各派、記者クラブなどへファックスを送った。内容は「10・23通達」反対、八王子市教委通達反対、処分反対と不起 立・不斉唱の事実であった。結果は、八王子市教育長の「指導措置」となった。その時はまだ47教育基本法下であった。その年9月難波判決が出され、12月 には教育基本法改訂、翌年07年2月ピアノ最高裁判決となった。このような情況におけるささやかな不起立・不斉唱には納得している。
 この「前科」も含めてどうなることやら。ご支援、よろしくお願いします。

 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定 

ニュースへのリンク



2012/01/22

2012年「2・5総決起集会」へ(10)

渡部です。

本日(1月21日)東京の板橋区で≪板橋のつどい2012≫という集まり(57名参加)がありました。

この中で、最高裁判決について予防訴訟のNさんは次のように述べました。

「最高裁判決では減給・停職はダメというようなことを言っているが、都教委は『従来どおり』と述べているし、大阪の教育基本条例でも<減給><停職>を維持している。全く最高裁判決を無視した形で事は進行しつつある。

ナチスが最初に虐殺したのは「エホヴァの証人」たちだった。それは<儀式で国旗・国歌に敬意を示さないから>というものだった。しかもワイマール憲法が維持されたまま、形骸化された状態でだ。これは現在の日本によく似ている。 

この間の最高裁判決では結局のところ、『儀礼的所作』として<形>を問題にしその『秩序の維持 規律を守る』ことが第一になっている。それは戦前の<形>と同じであり、それを橋下や石原は『道徳』として教えようとしている。橋下は第三者機関をつくり、『道徳』の状況を調査しようとしている。石原は『道徳教育』の一環として高校生を自衛隊で二週間の宿泊訓練をさせようとしている。」

また、今回減給処分が取り消された渡辺厚子さんは次のように述べました。

「05年に北特別養護学校に配属され、その後北部の仲間たちに支えられて闘ってきた。減給1ヶ月処分取消はみんなの力、喜びだ。しかし、(根津さんの)3ヶ月停職処分はそのままだ。これは『秩序維持に歯向かう奴は許さない』ということだ。これを変えていかなければならない。『儀礼的所作』だから『合憲』だという。これは国家が1人の人間を従順に操れることだ。裁判所はこれを『マナー』と判決したが、大きな問題だ。今回の判決は一条の光がさした思いだ。今後、天皇制国家の国策として行われている『日の丸・君が代』に対して、歴史的責任を問い、責任者を断罪するまで、一人でも闘う、自立した子ども・社会を作って行きたい。」

また、東京新聞特別報道部デスク・田原 牧さんが『転換点としての2011』と題する講演を行いました。  

その中では福島原発事故に触れ、

「無謀な自爆攻撃(特攻隊)に至った軍国主義同様、原発も人柱(被爆労働者)と未来へのツケ(放射性廃棄物)が不可欠なシステム」
「原子力ムラはムラ社会日本の象徴であり、成員はアイヒマン(=「マジメで保身にいそしむ小役人」)である」
「戦争責任の決着はうやむやにされた。ムラの壁を敗れなかった。今度は繰り返さないために責任をとらせる。」
「福島事故と共鳴する教育。橋下教育改革は社会的人間(次世代の公人)の教育ではなく、『商品』としての若年労働力の量産」

 

また、『アラブの春』についても現地(エジプト・シリア)に行って感じたことを紹介し、『永遠に叛逆するという生き方』『永続革命』的な視点を提起してくれました。

そして結論として、

「求められているのは古いこと。自己決定と倫理を確立すること。これまでやってきたことを突き詰めていくこと。」と述べました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ところで、この間の動きを見ていて一つ思ったことを書きます。

それは私たちの闘いは『持久戦に持ち込む』ことだということです。

今回の最高裁判決による「一定の歯止め」も、この間の東京の教職員たちの長く屈せぬ闘いが大きな力になっていると思います。

それに対し、石原や橋下は、その最高裁判決をも無視してさらに暴走しようとしています。しかし、道理がなく、感情的で、力づくとも言える彼らのやり方は決して長くは続きません。

したがって、私たちが気を長く持って闘いを堅持すれば、<時>は彼らの異常性を次第に多くの人々に知らせることになるでしょう。

だから、彼らのあて(早期決着)が外れるように、私たちは、『世直し』を展望しながら、『持久戦に持ち込む』ことだと思います。



2012/01/19

2012年「2・5総決起集会」へ(9)

渡部です。

最高裁判決(1月16日)の翌日(1月17日)、大阪府教育委員会・中西正人教育長は、全教職員約1万3千人を対象に、卒・入学式での「君が代」起立斉唱を求める「職務命令」を出した。6月に強行成立した「大阪府君が代条例」を踏まえたものだという。

東京の「10・23通達」の大阪版が出てきたわけである。しかも、現場教員に対し教育長自ら「職務命令」を発した点では、さらに一歩踏み込んだのである。

また、これと並行する形で、大阪府の松井知事は「教育・職員基本条例案」の職務命令違反に関する規定について、1回目の違反者の減給処分をやめ、2回目の処分も停職から減給にする修正方針を明らかにした。これは最高裁判決を踏まえたものだという。

しかし、違反の度に職員を指導研修し「職務命令に従う」と誓約させ、誓約しない場合は「現場に戻せない」とした。これも東京の「再発防止研修」より段階を画したものとなった。露骨な思想転向強要研修であり、転向しないものは教育現場から排除(分限免職で?)することを狙ったものである。

「教員は有無を言わさず支配者のロボットになれ、なりたくなければ容赦なく教育現場から排除する」ということである。

しかもこの動きが、「一定の歯止め」をかけたと思われた最高裁判決の翌日から進行している。

私は<2012年「2・5総決起集会」へ(7)>のメールで、

「ファシズムとは『危機にひんした独占資本下の暴力独裁』です。したがって、その本質を正しく認識すると同時に、進行しつつあるファシズム体制作りに対して、小異を残し、大同(反米、反独占、反暴力独裁)に付き、闘いを発展させていくことが求められるのではないでしょうか。」

と書いたが、現在まさにそのファシズム体制作りが教育現場で日々進行しつつあると言わざるを得ない。

小異を残し、大同(反米、反独占、反暴力独裁)に付く、「世直し」を展望した反ファシズム統一戦線の形成が求められているのではないだろうか。

以下のそれぞれの集会がその新たな一里塚になれば幸いである。

2月5日(日) 東京で『2・5総決起集会』
(北区赤羽会館、13時より)

2月12日(日) 大阪で『2・12教育基本条例反対集会』
(エル大阪 南館ホール13時30分より)
(終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)



2012/01/18

新聞報道に見る第二波最高裁判決(2012.1.1)

1/16の最高裁判決について、「累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第77号)」で「不当判決」「分離・分断判決」「さらに進めた不当判決(第 一波判決に整合)」と報じた。ところが、いくつかの新聞報道を見て、私の認識とかなり異なることに気づいた。根津さんもそのことを指摘していたので、図書 館で確認した。

1,各新聞の報道(見出し)2012.1.17朝刊

毎日:君が代訴訟「減給以上 慎重に」 「やりすぎに歯止め」 都は方針変えず
朝日:重い教員処分慎重に 厳罰の橋下条例案に警鐘 「数回の起立では停職にならず」 「反強制」孤立する教員 若手「面倒避けたい」
日経:停職・減給2人取り消し「特段事情なければ違法」
産経:「戒告まで裁量範囲」 教育に悪影響批判も 悪質妨害は厳罰可能 
東京:停職・減給「慎重に」 大阪府知事「3回で免職」見直しへ 教職員懲戒に歯止め 処分そのものは認める 社説<過剰な処分に歯止めを>
読売:不起立で停職・減給違法 「都の処分重すぎる」 戒告は「妥当」 処分の行き過ぎに歯止め 「不起立繰り返される」都教委幹部表情厳しく 橋下市長;修正に否定的
赤旗:停職・減給取り消し 「裁量権の逸脱」 「教育の自由取り返す」「君が代」訴訟原告ら決意 処分の重度化に歯止め

2,特徴

A:減給1月・停職1月の取り消しを主に取り上げ評価している。
B:都教委の強制・処分に歯止めをかけたとしている。
C:大阪処分条例の動きを牽制したとしている。
D:3紙(産経・東京・読売)が、戒告処分容認を指摘。
E:停職3月是認の根拠を「特段事情」「悪質妨害」としている。

コメント

*すでに、都教委は強制・処分を続けることを表明し、橋下市長は被処分者への「研修」を強化すると述べている。

*大局的に見て、3つの最高裁判決はどれも不当判決であり、戒告是認・停職3月是認を破棄自判する最高裁大法廷が必要だ。

*判決内容については全面検討が必要だが、宮川反対意見について3点指摘しておきたい。
 ①「教科教育」と「式典」「生徒に対し直接に教育するという場を離れた場面」を区別していること。前者では「できるだけ中立的であるべき」、後者では「自らの思想及び良心の核心に反する行為を求められることはない」としている。
 ②不起立行為を「自主的に思考することの大切さ」など「教育上の信念に起因する」と述べているのであって、不起立行為そのものを「自主的に思考することの大切さ」を示すものとは評価していない。
 ③「不起立行為という職務命令違反行為」に対して、「注意や訓告」が適切と述べ、決して職務命令の違憲・違法を提示しているのではない。

リンク



累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第77号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁第二波不当判決(本日トリプル判決)
~裁量権逸脱・濫用=分離・分断判決(戒告是認)~
停職裁判(停職1月・取消、停職3月・是認)
アイム裁判(戒告・是認)
東京「君が代」裁判(戒告・是認、減給1月・取消)

1,さらに進めた不当判決!!(第一波判決に整合)

  本日(1/16)、最高裁第一小法廷は上記のような判決を下した。総合すると、裁量権逸脱・濫用の適用判断として戒告と減給・停職の間に分離線を引いた。 これは第一波判決(2011.5/6/7月)で戒告処分を是認確定したのに整合させた形となった。最高裁が、初回の処分である戒告を是認したことで都教委 「10・23通達」と校長「職務命令」を合憲・合法として違反者に懲戒処分を科す有効なものと認めたことになる。
 また、停職3月の処分を是認す る理由として、「服務事故再発防止研修におけるゼッケン着用」等「積極的に式典や研修の進行を妨害」、「校長を批判する内容の文書配布」(判決文)を指摘 している。被処分者の批判行動を転倒して描き出すものである。戒告是認と共に、学校現場での多様な抵抗運動、児童・生徒への自由の提示を封じ込める政治的 意図をもっている。
 この「日の丸・君が代」強制処分の攻撃は学校現場の教育内容への直接的介入という教育の自由侵害に当たるにもかかわらず、 「19条の枠組」によって最高裁への追及は奏功していない。これが裁量権逸脱・濫用適用にも不徹底さを残すことになった。第一波判決、今日の判決の反対意 見・補足意見を見る限り、国民的運動によって最高裁大法廷を開かせることは可能だ。

2,全ての累積加重処分(戒告・減給・停職)の取消を求めて!!

  私の訴訟の目標はいよいよ明確になった。最高裁は分離・分断判決を下し、戒告を是認した。全ての処分量定を含む訴訟によって、戒告こそ減給・停職処分の前 提であり不当きわまりないことを明らかにしたい。裁量権逸脱・濫用の分離適用判決は決して許さない。そのためには、不起立・不斉唱が強制に抗し、生徒に多 様な考え・行動を示すものであること、基本的に教育の自由をめぐる鋭い対立があることを明示したい。
 無期延期されている地裁判決は、いまだに期日未定である。皆さまと共に裁判所にプレスをかけ一歩でも、一言でも前進を勝ち取りたい。ご支援、よろしくお願いします。

3,全面的な総括を踏まえて前進しよう!!

 最高裁第一波・二波判決を踏まえて、裁判闘争を含む運動全体の総括が必要となっている。「転戦」や「気休め」は有害だ。裁判・判決では「19条の枠組」「裁量権の枠組」「最高裁追随の枠組」が固められている現実、学校現場の運動の後退を直視しなければならない。

 当面次の諸点での総括を提起する。

A:「日の丸・君が代」強制反対運動の思想・論理、戦後教育史における意義。
B:裁判闘争を含む運動の目標、戦略・戦術
C:運動主体、市民的広がりの形成

今後の予定 報道

*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30 第527号
*米山訴訟 高裁口頭弁論 2/2 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 2/3 16:00 第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8
 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定

 

ニュースへのリンク



2012年「2・5総決起集会」へ(8)

渡部です。

昨日(1月16日)の最高裁判決は、基本的には、昨年5月末から7月にかけて連続して出された判決を踏襲したものであったが、戒告以上の処分に対しては一定の歯止めとなる判決であった。

それは次の判決文によく現れている。

「職務命令は憲法19条に違反するものではなく、学校の規律や秩序保持の見地から重きに失しない範囲で懲戒処分をすることは裁量の範囲内と解される。他方、戒告を超えてより重い減給以上の処分をするには慎重な考慮が必要だ。」

そして、減給1月の渡辺厚子さんと、停職1月の河原井純子さんの
処分は取り消された。

しかし他方、停職3月の根津公子さんの処分は取り消されなかった。これについて判決文要旨では次のように述べられている。

「停職1ヶ月となった原告の過去の処分の対象には積極的に式の進行を妨害する内容の違反は含まれていない。過去3回の卒業式などにとどまり、前後の態度に特に処分を加重する根拠もうかがわれないことから、都教委の判断は裁量の範囲を超える。停職3ヶ月となった原告は、過去に不起立以外で3回、不起立で2回の懲戒処分を受けた。前者のうち2回は卒業式で国旗掲揚を妨害し、再発防止研修でゼッケンを着用して抗議したもので、さらに国旗・国歌への対応について校長を批判する文書を生徒に配って2回の訓告を受けており、停職にすることの相当性を基礎づける具体的事情があった。都教委の判断は裁量権の乱用とは言えない。」

要するに、「(「君が代」を強制する)学校の規律や秩序保持」を乱さなければ戒告以上の処分は出さないが、そうでなくそうした「規律や秩序」に抗議するような言動には、戒告以上の処分も出すということである。

つまり、一定の歯止めはあったが、基本的には先の最高裁判決を踏襲しており、「学校の規律や秩序保持」に反するような言動には厳罰で臨むという最高裁の姿勢を明らかにしたわけである。

これを受けて、本日(1月17日)、松井大阪府知事と橋下大阪市長は、『教育基本条例案』の中の職務命令に2度違反した教員を自動的に停職にできる条項を見直し、停職の前に指導研修の機会を設ける考えを示した。しかし、橋下は次のように述べている。

「違反状態が改善されるまで現場復帰は認めない。これは当たり前の話。」

これは実質的には「転向」強要研修のようなもので、「転向」しなければ、むしろ即「免職」にもつながる可能性さえもある。

それでも、最高裁による「一定の歯止め」は私たちにとってはやはり一歩前進である。そしてこれは、東京の教職員たちの屈せぬ闘いによって勝ち取られたものである。この「一定の歯止め」を有効に生かし、不起立を含めた様々な闘いをさらに発展させていくことが今私たちに求められていることではないだろうか。

そもそも天皇主権の歌で、軍国主義のシンボルともなった「君が代」を、その意味も教えないまま(あるいは歪曲して教え)、児童・生徒(未来の主権者)に指導することを教員たちに強制し、従わなければ処分するなどという本末転倒した事に対しては、根津さんに見習って、かつそれぞれの持ち場持ち場で、断固として反対していくことが必要だろう。

これは単に個人の「思想・良心の自由」の問題ではない。「<君が代>を強制するような世の中はおかしい!」という問題である。

2月5日(日) 東京で『2・5総決起集会』
(北区赤羽会館、13時より)

2月12日(日)大阪で『2・12教育基本条例反対集会』
(エル大阪 南館ホール13時30分より)
(終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)



2012/01/12

1.12都庁情宣

1.12都庁情宣のちらしです。

 

「f20120112.pdf」のダウンロード



2012/01/11

2012年「2・5総決起集会」へ(7)

渡部です。(年頭にあたり少し長いです)

龍年、明けましておめでとうございます。

大阪ダブル選挙後、とりわけ年末から年始にかけて情勢は大きく動いてきました。

12月28日、大阪市教育委員会教育長名で、『民意、選挙、公選首長と公務員、行政と政治の基本認識について』なる通知を校園長宛に出しました。内容は、市長の決定した政策方針には「公務員」は反対意見などを述べてはならず、黙って従えというものです。

同日行われた橋下市長の施政方針演説で彼は、①「大阪都構想」、②「職員組合の是正」を二つの大きな柱としました。

①については、<大阪都構想推進協議会>の設置条例案を2月市議会に提案するとし、「大阪から日本を変えていく」と述べました。また、市営地下鉄・バスの民営化を進め、補助金や福祉サービスについては「特定の団体や市民への既得権となって固定化されている。既得権を破壊することが私に与えられた使命だ」とも述べています。さらに、4月から4年間の任期で全国公募している24区長については、成果を出さなければ罷免するとし、「公務員の絶対的身分保障に挑戦していく」とも述べています。

②については、「庁舎内での政治活動は許されない」「大阪市役所の組合を是正することによって全国の公務員組合を改めていく」と述べています。つまり、「規制緩和・民営化」を旗印にした「新自由主義政策」を遂行していくためには、それに反対する「公務員組合」が邪魔なのであり、全国的規模で「公務員組合」を変質させる(実質的に潰す)と言っているのです。

1月4日、橋下氏は幹部職員への年頭あいさつで、<市役所と職員組合の関係を「適正化」する条例案>と<職員が政治関与しないことを求める条例案>を市議会に提案する方針を明らかにしました。

これに先立ち、大阪市役所の最大労組「市労働組合連合会」(約2万人)の中村義男執行委員長と面談し、庁舎内にある組合の事務所について、退去するように求めました。

しかも、面談した中村委員長は、ダブル選挙の際、市交通局庁舎内で平松前市長の推薦人紹介カードが出回っていたことについて、「あってはならないことで、責任を感じている」と謝罪、政治活動をした職員を当面、役員活動停止処分にしたことを伝えました。橋下氏の術策(組合を潰して民営化を進める)にはまったのです。

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橋下大阪市長と石原東京都知事との連携が急速に強まってきました。1月6日の定例記者会見で石原氏は次のようなことを述べています。

「橋下君は仲間ですよ。一緒にこれからやりますよ。いろんなことができると思う。まあちょっと日本の国政を揺するようなことをやらないといけないね。」

「あなたね。東京都のために都知事になったんじゃない。国を思ってなった。・・国のために、東京都知事より大事な仕事があればそっちをやります。場合によっては人を殺すかもしれないよ。それくらいの覚悟でやっているんだよ。」

(「都庁職員が教育長になる現状にどういう問題点を感じているか」という質問に対し)「役人の天下りだと、たいしたことはできない。・・12年間やってきて、まさに中曽根さんに言われた破壊的な教育改革はできなかったとほぞをかんでいますから。」「いずれにせよ、役人の天下りではなく、きちっとした民間人を連れてきたいと思っています。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

橋下大阪市長と石原都知事の連携は今後、国政レベルにも大きな波紋を広げることになるでしょう。一言で言えば、ファシズム社会の再来です。

彼らの基本政策は日米独占資本の望む「新自由主義政策」であり、それを阻むもの(「公務員労組」など)は容赦なく弾圧していくというものです。実際、石原氏は「場合によっては人を殺すかもしれないよ」とまで公言しています。

ファシズムとは「危機にひんした独占資本下の暴力独裁」です。したがって、その本質を正しく認識すると同時に、進行しつつあるファシズム体制作りに対して、小異を残し、大同(反米、反独占、反暴力独裁)に付き、闘いを発展させていくことが求められるのではないでしょうか。

幸い現在、大阪でも東京でも橋下や石原に対する闘いは堅持されています。
2月5日(日)には東京で『2・5総決起集会』(北区赤羽会館、13時より)が開かれ、
2月12日(日)には大阪で『2・12教育基本条例反対集会』(エル大阪 南館ホール13時30分終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)
が開かれる予定です。

また、<反原発>、<反貧困>、<普天間基地辺野古移設反対>、<「日の丸・君が代」強制反対>、<教科書改悪反対>、<朝鮮学校の「高校無償化」排除反対>、<TPP反対>、<消費税反対>、<憲法改悪反対>、・・・などなどの闘いも全国各地で闘われています。

したがって、これら多くの大衆闘争と手を結びながら、大同(反米、反独占、反暴力独裁)の統一戦線を形成しつつ、闘いを発展させていくことが今年は重要なのではないでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2012年『2・5総決起集会』

<メインスローガン>

  • 10・23通達撤回!
  • 「君が代」処分撤回! 

<サブスローガン> 

  • 「日の丸・君が代」強制反対!
  • 大阪府教育基本条例案反対!
  • 最高裁「君が代」不当判決糾弾!
  • 新自由主義教育路線を対決を!
  • 学校現場の非正規雇用労働をなくせ!
  • 全ての原発を廃炉に!

<日 時>

2012年2月5日(日) 13時開場 13時30分開会

<場 所>

北区赤羽会館(JR赤羽駅東口下車5分)

<内 容>

  • 最高裁判決について
  • 「君が代」裁判闘争の現段階
  • 現場での闘い
  • 大阪府教育基本条例反対の取組み
  • 学校現場の非正規雇用の実態と闘い
  • 大嶽業績評価裁判勝利の意義
  • 「フクシマ」を闘うということ
  • 決意表明
  • 集会決議
  • 行動提起

<資料代>500円



処分取消裁判を支援する会ニュース(第76号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁第二波判決(1/16トリプル判決を中心に)
~教育の自由と全ての処分取消を~

1,裁量権逸脱・濫用をめぐる2つの視点

 目前の1/16の最高裁第一小法廷の判決は、裁量権問題が“一つの焦点”となる。“一つの焦点”という意味はこれに関して弁論が開かれたからだ。トータルな判決なので、これ以外にも原審を踏襲しさらに踏み込んだ内容、たとえば教育の自由について語る可能性もある。
 これまでの裁判所の見解から見ると、裁量権を判断する視点は2つある。
  まず、処分の根拠となった被処分者の行為をどう見るか、不起立・不斉唱・不伴奏の動機、態様、効果に対する評価の視点である。それを違法な非違行為、「基 礎的知識」を教えることを妨害した子どもの学習権侵害と見るのか、意見の分かれる課題に対する正しい教育を追求し結果として職務命令に反したと見るか等で ある。これは教育の自由に関わることである。
 もう一つは、各処分及び処分量定が「社会通念上」妥当かどうかの視点である。これは裁判官の「社会 通念上」の認識にかかっている。そして正に「社会」の動向が反映する。被処分者の経済的精神的負担の程度、子どもとの直接の人格的接触を断ち切るかどう か、子ども・保護者への影響等である。

2,不起立・不斉唱・不伴奏は“「学習指導要領」違反”か?

  最高裁第一波判決(2011/5~7)の究極点は国旗・国歌への「敬意の表明」である、それは思想・良心の間接的制約に該当する(制約該当性)、しかし、 それは必要性合理性から容認される(制約容認性)というものである。一つの判決文は次のように述べる。(その他の判決も同様の論理展開)

公 立高等学校の教諭である上告人は、法令及び職務上の命令に従わなければならない立場にあるところ、地方公務員法に基づき、高等学校学習指導要領に沿った式 典の実施の指針を示した本件通達を踏まえて、その勤務する当該学校の校長から学校行事である卒業式に関して本件職務命令を受けたものである。 (2011/5/30申谷裁判 最高裁第二小法廷判決)


教育内容としては結局「学習指導要領」の「国旗・国歌条項」である。

入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。(「学習指導要領 第3節 入学式や卒業式などにおける国旗及び国歌の取り扱い」2008.3公示)

 被処分者の行為は、この「学習指導要領」違反だろうか。裁判官の思考には、<「学習指導要領」は一律起立・斉唱・伴奏を規定しておりそれは合理性・必要性があり被処分者はそれに違反した>との固定観念があるようだ。
  「学習」、「指導」、「指導する」が成り立つには教育の自由(学習の自由・教授の自由)が保障されていなければならない。国旗・国歌を使うのかどうか、多 様な考えがあることを踏まえどのように行動するのか等について学校構成員(校長・教職員・児童・生徒)の自由な判断が必要である。都教委「10・23通 達」、八王子市教委通達、職務命令の処分を構えた一律・起立・斉唱・伴奏の強制こそ「学習指導要領」を阻害するものである。強制下で教員はある面追いつめ られているが、多様な考え・行動を示す好機でもある。被処分者は情状酌量を請う「弱者」でも示威的な拒否行動をする「強者」でもない。やむにやまれぬ行動 を開始した来し方・いずれ去らねばならない行く末を考えるだけ。
 不起立・不斉唱・不伴奏は「学習」「指導」の前提をつくり出すという意味では、「学習指導要領」を真に改善・遵守する意義があるともいえる。裁量権判断とも関わって、裁判官の正常な思考展開を望む。

*学習指導要領「国旗・国歌条項」は誤解を避けるため次のように改善したらどうか。
「入学式や卒業式などにおいて国旗・国歌を取り扱う場合には、教育の自由、思想・良心の自由、信教の自由を踏まえて指導しなければならない。」

今後の予定 報道

(最高裁判決:各開廷の60分前~40分前の間に傍聴整理券交付、その後抽選)
*河原井・根津停職処分取消訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30
*アイム‘89処分取消請求訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30 
*東京「君が代」裁判一次訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 15:30

*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30 第527号
*米山訴訟 高裁口頭弁論 2/2 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 2/3 16:00 第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8
 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定 


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2012/01/10

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第75号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁第二波判決(1/16トリプル判決を中心に)
~教育の自由と全ての処分取消を~

強引な“最高裁追随の枠組”!!

1,最高裁第一小法廷弁論を経ての判決

  三つの事案それぞれの口頭弁論が開かれ1/16に判決が下されることになった。どのような判決かは予断を許さない。最高裁第一波判決によって戒告・減給が 是認確定されたことにより、それとの整合性が図られる可能性がある。その場合、3・10高裁判決(大橋裁判長)が見直され最高裁による「破棄自判」か「破 棄差戻し」になる。前者は明確だが、後者の場合も「上告裁判所が破棄の理由とした事実上及び法律上の判断は、差戻しまたは移送を受けた裁判所を拘束す る。」(民事訴訟法第325条)という。裁判官もリセットされる。
 また、停職処分事案についても下級審では「累積加重処分」の不当性ではなく「非違行為」の連続とされてきたことからも、すっきりと処分取消となるかどうか、厳しい情況である。「免職」「分限処分」との関係もある。

2,最高裁判決待ちは“最高裁追随の枠組” 

  裁判所法には「上級審の判断は下級審を拘束する」とある。現在、地裁・高裁の口頭弁論や判決を1/16最高裁判決後に延期・先送りする動きがある。私の地 裁判決も無期延期されたままである。このことは下級審の裁判所が自ら“最高裁追随の枠組”を認めたようなものである。第二波判決では、最高裁は19条以外 にも憲法23条・26条について踏み込んだ判決を下すかもしれない。もちろんそれについては弁論が開かれていないので原審「10・23通達、職務命令は教 育の自由を侵害しない」がベースとなる。そうなると、一層厳しい局面となろう。
 今後、下級審では事実審理を積み上げ、可能な限り自立した公正な 判決を勝ち取り、裁判所内外の声、特に学校現場の取組、広く市民との共同を進め、最高裁大法廷を開かせることが必要となる。まず、昨年5~7月の不当判決 を受けた皆さん、1/16判決を受ける方々と引き続き共闘していきたい。

<資料>
*民事訴訟法
(破棄差戻し等)

第 三百二十五条  第三百十二条第一項又は第二項に規定する事由があるときは、上告裁判所は、原判決を破棄し、次条の場合を除き、事件を原裁判所に差し戻し、又はこれと同 等の他の裁判所に移送しなければならない。高等裁判所が上告裁判所である場合において、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときも、同様と する。
2 上告裁判所である最高裁判所は、第三百十二条第一項又は第二項に規定する事由がない場合であっても、判決に影響を及ぼすことが明らかな 法令の違反があるときは、原判決を破棄し、次条の場合を除き、事件を原裁判所に差し戻し、又はこれと同等の他の裁判所に移送することができる。
3 前二項の規定により差戻し又は移送を受けた裁判所は、新たな口頭弁論に基づき裁判をしなければならない。この場合において、上告裁判所が破棄の理由とした事実上及び法律上の判断は、差戻し又は移送を受けた裁判所を拘束する。
4 原判決に関与した裁判官は、前項の裁判に関与することができない。

(破棄自判)

第三百二十六条  次に掲げる場合には、上告裁判所は、事件について裁判をしなければならない。
一 確定した事実について憲法その他の法令の適用を誤ったことを理由として判決を破棄する場合において、事件がその事実に基づき裁判をするのに熟するとき。
二 事件が裁判所の権限に属しないことを理由として判決を破棄するとき。
*裁判所法
第四条 (上級審の裁判の拘束力)  上級審の裁判所の裁判における判断は、その事件について下級審の裁判所を拘束する。


今後の予定 報道

(最高裁判決:各開廷の60分前~40分前の間に傍聴整理券交付、その後抽選)
*河原井・根津停職処分取消訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30
*アイム‘89処分取消請求訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30 
*東京「君が代」裁判一次訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 15:30

*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30 第527号
*米山訴訟 高裁口頭弁論 2/2 15:30 
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 2/3 16:00 第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8
 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定 


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2012/01/05

法廷カレンダー

法廷カレンダー、2012年1~2月を更新しました。

法廷カレンダー
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2011/12/25

2012年「2・5総決起集会」へ(6)

渡部です。

少し古くなりますが、8月29日に都教委包囲ネットは都教委に6つの<質問>を出しました。それに対し、9月12日に都教委から<回答>が来ました。

しかし、それが余りにもヒドイ内容だったので、包囲ネットは10月27日に、私たちの<反論>と<3つの質問(2,4,6)について再質問>を出しました。

それに対し、11月11日付けで都教委から<回答>が来ました。遅くなりましたが、その内容について報告しておきます。

<質問2>都教委は、現在の日本社会は天皇主権の国と思いますか、主権在民の国と思いますか。
(9月12日付け回答)
 教育行政は、関係法令に基づき適切に行っています。<総務部教育政策課>
(10月27日の再質問)
 これでは全く回答になっていません。・・ですから再度質問します。現憲法下の日本社会は「天皇主権」ですか「主権在民」ですか。二者択一で答えて下さい。
(11月11日付け回答)
 我が国は、日本国憲法(前文、「・・(中略)ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」という規定)に基づく社会です。<総務部教育政策課>
(評価)
 「二者択一で答えて下さい。」という質問に対し、憲法前文を紹介するだけで、自分の言葉では答えていません。いかにも「国民主権」と言うのを毛嫌いしているかのようです。納得しない子どもが嫌々言わされているというような<回答>です。彼らの姿勢・本音がよく分かります。

<質問4>都教委は、生徒たちを将来の日本の主権者として育てようと考えていますか。
(9月12日の回答)
 東京都教育委員会で決定した「教育目標」に、育成する人間像を別紙のとおり記載しています。<総務部教育政策課>
(10月27日の再質問)
 別紙の「教育目標」を見ましたが、どこにも「将来の日本の主権者として育てる」とは書いてありませんでした。にもかかわらず、このような別紙を示してくるとは全く都民をバカにしたものです。全く回答になっていません。「考えている」、「いない」、「答えられない」の中から一つを選んで答えて下さい。
(11月11日付け回答)
 教育基本法第1条において、「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国歌及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」としており、同法に基づき、教育の振興を図っています。<総務部教育政策課>
(評価)
 ここでも、三択から選ぶのを回避しています。そして、改悪された教育基本法第1条の条文を紹介しています。しかし、そこには「将来の日本の主権者として育てる」などのことは書いてありません。全く、質問をはぐらかしています。さらに悪質なのは、都教委は47年教育基本法を全く無視していたにも係らず、ここに改悪教育基本法を持ち出してきていることです。結局彼らは「主権者としての国民の育成」などということは全く考えていないのです。

<質問6>都教委は、都教職員のストレスの大きな原因を自分たちが作っているとは考えないのですか。
(9月12日付け回答)
 「こころの病」は、その発生の過程に大きな個人差があるとともに、様々な要因が重なって引き起こされることから、都教育庁では、「早期発見」「早期対処」を基本方針として、予防対策に重点をおいたメンタルヘルス対策を行っています。<福利厚生部福利厚生課>
(10月27日の再質問)
 「考えていないのですか」という<質問>に対して、「回答」のような回答では全く回答になっていません。・・・「考える」「考えない」の二者択一で答えて下さい。また、<様々な要因>といっていますが、その中には都教委の教育政策も入っている「いる」のですか、「いない」のですか。二者択一で答えて下さい。
(11月11日付け回答)
 「こころの病」は、その発生の過程に大きな個人差があるとともに、様々な要因が重なって引き起こされると考えている。<福利厚生部福利厚生課>
(評価)
 全く回答になっていません。同じことを繰り返しているだけです。「考える」「考えない」、「いる」「いない」のどれにも答えていないのです。この間、都教委の教育政策の下で働く教職員のストレスが、全国トップクラスであることは明らかであるにも係らず、都教委は自分たちに責任があるということを認めたくないのです。しかし、現場の教職員はほとんどそう考えているのです。

 今後さらに管理を強化し、「業績評価」などで尻を叩けば叩くほど、教職員のストレスはますます強まり、どんな「メンタル対策」をとろうとも解決はおぼつかないでしょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 大阪ではさらに過激なことが起きつつありますが、現場でのストレスが強まるだけではなく、大阪の教員になろうとする人も激減するでしょう。



2011/12/24

2012年「2・5総決起集会」へ(5)

渡部です。

12月21日、大阪の橋下市長が東京の石原都知事と会談した。橋下市長は、

「石原氏から条例は東京都でも出してみたいと言われた。東京都大阪とダブルで教育委員会制度に挑戦する」

と述べ、会談後、

「条例案を東京都にすぐにお渡しする」
「僕が言っているだけじゃ文科省は動かないが、東京が乗り出せば話は変わる」

と、<大阪>と<東京>が連携し条例成立をめざすようなことを述べた。

本日(12月23日)の「朝日」<東京版>に、12月22日の石原都知事の定例記者会見の記事が出ていた。この中で石原は次のようなことを述べていた。

「(大阪の教育基本条例案の)具体的な内容、まだ詳細きてませんけどね、かなり過激なこともあるんでね、それをですね、東京の場合に採用できるかどうかわかりませんからね。そういうものも検討しながら。やっぱり教育委員会任せではなかなか教育は変わっていかない」
「東京なりの知恵を集めて、教育をね、中曽根(康弘)さんに言われたけども、破壊的に変えて、もうちゃんとしゃんとした子供が育っていくためのね、ま、条例というものを、少し時間かかるかもしらんけど、やっぱり考えていきたいと思ってますよ」

ここで石原は、

「教育委員会任せではなかなか教育は変わっていかない」
「教育をね、・・破壊的に変えて、・・条例というものを・・考えていきたい」

と述べている。

結局、橋下と石原は、ニュアンスの違いはあるが、戦後「民主教育」を進めるためとして作られた<教育委員会制度>(現実には、文部省の教育政策遂行の隠れ蓑と成ってしまったのだが)を破壊し、露骨な<行政主導の教育政策貫徹の仕組み>を作ろうとしているのである。現代版「小国民」の育成が彼らの目標・狙いである。

したがって、この動きは今後、大阪、東京にとどまらず、全国的なものになっていくであろう。

ところで、こうした中、昨日(12月22日)、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇を許さない会>では都庁前早朝ビラまきをした。

ビラの内容は

①「潰そう!東京以上の教育破壊を招く大阪教育基本条例(案)」
②「都教委ムラ定例会報告~平然と嘘をつく人々」

だった。

 ②では、この間の都の教育委員、とりわけ10月の定例会に二度も欠席した竹花委員に関するものだった。

二度目の欠席(10月27日)の際、傍聴していた根津さんが欠席の理由を質すと、木村委員長が「出張です」と答えた。しかしそれは後で、「教育委員」としての出張ではなく、「パナソニック(株)」という会社の「出張」だったということがわかった。

しかも、それ以前に大原教育長は、毎日新聞(2011年8月5日)の<都教育委員 月額報酬43万円、欠席でも満額支給>という記事への反論として、私たちが傍聴していた定例会(9月8日)の席上、「教育委員は24時間365日、東京都の教育の改善に職務を果たしている」と述べていたのであった。

ビラまき終了後、定例会を傍聴した。竹花委員はじめ、6人の委員全員が出席していた。私たちは聞こえよがしに「竹花はいるじゃないか」などと言って傍聴席に着いた。

定例会では、

・第3回中学生「東京駅伝」大会(2011年3月20日)開催
・『”がんばろう 日本”節電アクション月間』の実施結果

などの報告もあった。、
そして、秘密会への報告事項では、(大阪では、自衛官が校長になるという学校教育の戦時体制準備とも思われる事態が進行しているが)

・<学校外からの校長任用に係る特別選考の実施結果について>

というものもあった。

退出時、根津さんはビラに書いたことを問いただそうとした。すると木村委員長はそれをさえぎるような大声で「出て行きなさい」と何度も繰り返した。根津さんは職員に押し出されながらも抵抗しながら「嘘」について繰り返し糾弾した。先に出ていた私も戻り、「恥知らず」と怒鳴った。



2011/12/23

2012年「2・5総決起集会」へ(4)

渡部です。

大阪では連日宣伝行動が行われています。

・12月15日の「一斉宣伝行動」、
・本日(12月19日)の「橋下市長の初出勤抗議ビラまき」

のメールも届いていますので以下に紹介します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
12月15日の一斉宣伝行動は、つかめているもので、22か所、参加97人、ビラ配布6330枚でした。配布場所が確定してから数日という中で、十分な周知には課題を残したと思いますが、行動に踏み出すことで、手ごたえを感じたり、次の宣伝活動の案が出てきたり、地域から教育基本条例案反対の声を広げる運動にとっては大きなステップになる行動だったと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
12/19橋下市長初出勤抗議「教育基本条例撤回!」ビラ配りの報告です。「府民有志」ビラ(表はホットライン新ビラ)を8:30~9:30に8人参加で配りました。1時間で500枚がなくなりました。出勤の市職員に配るために南玄関でしました。1年ほど前に別課題の市民ビラを同所で配った時は大多数の人が受け取ってくれました。今日は表情が硬くて受け取らない職員も多く、受け取った男性が一人いかにもクライ表情で「もう手遅れちゃうか・・・」とつぶやいていったとき、思わず橋下知事で府庁職員の自殺が増えたことを思い出してしまいました。元気なのは記者会見がテレビに映っている橋下だけです。

ホットラインよびかけの「教育条例案撤回!」新署名も2月議会に向けて始まりました。私たちも橋下に負けんように元気に、駅前宣伝やポスティングを広げたいです。・・・隣の労働7団体街宣が終わりがけの9:00ごろに、橋下が西側の正面玄関から出勤しました。「ザンネン! 正面玄関で配ってたら抗議できたのに・・・。」みんなの声でした。参加のみなさん、ありがとうございました。以上です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

困難な中で奮闘する大阪の指導的仲間たちにクラウゼヴィッツ(プロイセンの軍人・軍事理論家)の次のような言葉を贈りたいと思います。(彼は数多くのナポレオン戦争から多くのことを学んだのです)

「指揮官は、自己の信念に徹して常に毅然たることあたかも海中に屹立して波の砕け散るにまかす巨岩のごとくでなければならない。」
「いったん戦争が勃発した場合に我々の子弟の幸福と、祖国の名誉ならびに安寧を進んで托するに足る人物は、創造的であるよりも寧ろ精到な思慮に富む人物、一途に目的を追求するよりも寧ろ大勢を概括的に通観できる人物、また熱し易いよりも寧ろ冷静な人物である。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本日(12月19日)最高裁で<アイム’89・04年戒告処分取消訴訟の弁論>が開かれました。都教委側は何も語りませんでしたが、アイム側の弁護士二人は、指定された「裁量権」問題にとらわれず、憲法問題を含め全面的に弁論を展開しました。

遠藤憲一弁護士は、次の4点にわたり弁論を行いました。

①本件通達及び職務命令は憲法違反である
②不起立、不伴奏による戒告処分は軽い処分ではない
③教育現場の権力的支配と崩壊を直視すべきである
④行政追随の裁量権論に終止符を

その中で、④では福島原発事故に触れ次のように述べました。

「・・原発を結果的に容認してきた司法とりわけ最高裁に対する怒りと批判が涌き起っている。・・伊方発電所原子炉設置許可取消請求事件(・・)において、最高裁第一小法廷は、1992年10月29日、『・・・被告行政庁の判断に不合理な点があるかいなかという観点から行われるべき』だあるいは『原子力委員会もしくは原子炉安全専門委員会の調査審議及び判断の過程に見過ごし難い過誤、欠落があり、被告行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合』だけが違法と解すべきであるとの判断枠組みを示した。・・・このように、よほどの判断の不合理がないかぎり合理的、裁量の範囲内とする行政処分についての裁量権論のあやまった姿勢が政府・電力会社らにお墨付きを与え、今回の原発事故をもたらした一因をなしている。」

内田雅敏弁護士は、およそ次のことについて弁論しました。

①処分されても繰り返し不起立・不伴奏をするのは何故か
②高裁判決は「重大な非違行為というのは相当ではない」と正しく理解していた
③生徒たちの声・行動から
④大学生の声から
⑤戦後改革は道半ばであることについて

その中で、⑤では大阪の事態への危惧を述べ、以下のような<愛媛玉串料訴訟最高裁大法廷判決における尾崎行信裁判官の補足意見>を紹介しました。

「人々は、大正末期、最も拡大された自由を享受する日々を過ごしていたが、その情勢はわずか数年にして国家の意図するままに一変し、信教の自由はもちろん、思想の自由、言論、出版の自由もことごとく制限、禁圧されて、有名無実となったのみか、生命身体の自由も奪われたのである。」
「今日の滴る細流がたちまち荒れ狂う激流となるとの警句を身をもって体験したのは最近の事である。情勢の急変には10年を要しなかった。・・・初期においては、些少で問題にしなっくてもよいと思われる事態が既成事実となり積み上げられ、取り返し不能な状態に達することは歴史の教訓でもある。」

判決日は1月16日に指定され、最高裁で弁論を行った三つの訴訟の判決はいずれも同日になりました。

2012年1月16日(月)
13:30 (河原井さん・根津さん裁判判決) <高裁敗訴>
    (アイム戒告処分裁判判決)    <高裁勝訴>
15:30 (「君が代」裁判<一次訴訟>判決)<高裁勝訴>

傍聴希望者は、1時間前に最高裁南門へ。



2011/12/22

12.22都庁情宣

12.22都庁情宣のちらしです。

「f20111222.pdf」のダウンロード



2011/12/20

累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第74号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁弁論~教育の自由と全ての処分取消を⑧~
最高裁、年明け1/16にトリプル判決!!
裁量権逸脱・濫用、
いかなる線引き判決も許されない!!

1,本日、最高裁第一小法廷が三度弁論開催

  11/28、12/12に続き三つ目の弁論。今回は、高裁で戒告処分取消判決(大橋裁判長)を勝ち取っていたアイム‘89処分取消訴訟の裁量権逸脱・濫用 についての弁論だった。弁論が開かれたことは、処分取消が見直される、つまり戒告・減給処分が是認確定された第一波判決との整合性が図られる可能性があ る。判決は1/16で、当日はトリプル判決となった。
 3つの事案で裁量権行使が見直され<破棄自判>が行われ、その裏付けとして<職務命令は教 育の自由侵害にあらず>とした原審に基づき最高裁独自の論理展開を示すかもしれない。また、事案における処分量定の是非と処分量定一般の可否を区別するか もしれない。この結果、裁量権逸脱・濫用を処分量定によって区別して<戒告/減給・停職>、<戒告・減給/停職>、<戒告・減給・停職/免職>等の線引き 判決の可能性がでてきた。これに道理があるだろうか。

2,なぜ併合(07・08・09・10)訴訟か 
~道理をわかりやすく~

私 の訴訟は4度の懲戒処分(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)取消を求めている。裁量権逸脱・濫用を判断するには、まず教育現場での言動が問題になる。 4度の不起立・不斉唱は一貫した教育実践であり、生徒に多様な考え、多様な行動があることを示し自立した思考・行動の意義を示した。前年の不起立者は当然 注目される。次の年も、その次の年も。生徒、保護者、同僚の前で明快な行動が求められる。こうして退職の最後の1日は停職処分執行で終わった。
都 教委は、私の一貫した不起立・不斉唱に対して、恣意的、意図的な累積加重処分を行った。処分を構えた一律起立・斉唱の強制と不起立・不斉唱による教育の自 由(教授の自由・学習の自由)の実践のどちらが「正しい教育」なのか。物事を転倒させることは許されない。都教委は「基礎的知識」とか「学習指導要領」を 持ち出しているが、強制貫徹のために「ガン細胞=抵抗者」を執拗に駆逐することをねらった。この累積加重処分につながる初回の処分=戒告も裁量権逸脱・濫 用であることははっきりしている。線引き判決には道理がない。私は、このことをわかりやすくするために4度の被処分事案を併合提訴している。

3,判決日の無期延期は不条理~最高裁追随の枠組~
~下級審は自立して公正な審理・判決をせよ~

  現在、地裁・高裁の口頭弁論、判決を1/16最高裁判決後に先送りする動きがある。最高裁の動向はもちろん重要だが、下級審はそれぞれの事案の事実審理を 進め自立して判決を下すべきである。累積加重処分取消裁判では、地裁民事19部は8月に結審したまま判決日を無期延期している。
 「最高裁追随の 枠組」は二度と再び、「難波判決」や「大橋判決」さらには部分的裁量権濫用認定判決を出させない仕組みである。上記のように、私の事案は全ての処分量定が 含まれている。憲法判断と裁量権逸脱・濫用が認められ、全処分が取り消されない限り勝利はない。1/16判決をなぞるような中途半端な判決は許されない。

今後の予定 報道リンク
(最高裁判決:各開廷の60分前~40分前の間に傍聴整理券交付、その後抽選)
*河原井・根津停職処分取消訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30
*アイム‘89処分取消請求訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30 
*東京「君が代」裁判一次訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 15:30

*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 1/30 13:30 第527号

 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定 


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2011/12/14

2012年「2・5総決起集会」へ(3)

渡部です。

大阪では連日宣伝行動が行われています。

以下のようなメールが届いています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日(12月12日)、教育基本条例案抗議の座り込み行動が行われました!

大阪府議会開会中、しかも松井知事の所信表明が行われたこの日、大阪府議会正面玄関前で10時から16時までの6時間、のべ10の府民が座り込み、教育基本条例案廃案を訴えました。

横断幕を張り、道行く人々にマイクで教育基本条例案の本質を訴え、ビラをまき、ときには府職員の支援の言葉までも受けながら、冬空の枯葉舞うなかでの行動でした。

日の丸君が代ホットライン大阪事務局の黒田伊彦さんも駆けつけられアピールされました。また、支援者のS大学のSさんも駆けつけてくださいました。

支援者からは、おにぎり・中華まん・お菓子の差し入れがあり、なかには「がんばってね」とお花を持って来てくださった人もいました。

今回の座り込み行動は条例案廃案に向けての第一波の行動です。私たちは、第二波、第三波と、続ける覚悟です。

どうか、みなさんのご支援をお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本日(12月12日)東京では、最高裁で、「君が代」裁判<一次訴訟>上告審・口頭弁論が行われました。

これは東京高裁(大橋裁判長)での「処分取消判決」(3月10日)に対し都教委側が上告した裁判に対する弁論です。したがって、今回は11月28日にあった河原井・根津さんの最高裁弁論とは逆に、「処分取消判決」が見直される可能性のある弁論でした。

原告・弁護士・傍聴希望者合わせて約120人が集まりました。傍聴は、特別傍聴人(原告から20名)と抽選での傍聴人27名でした。

最高裁は<「都側の上告受理申立」についてのみの弁論を開始する>と通知してきたとのことです。「都側の上告受理申立」では、<重大な法令違反ないしは判例違反があると主張して見直しを求める>ものでした。したがって、本日の弁論は<重大な法令違反ないしは判例違反があるか否か>が争点となる弁論でした。

しかし、都側は弁論をやらず、被処分者側の弁護士4人が、以下の弁論要旨に基づいて各7分ずつ(計28分)の弁論を行いました。(各部分について結論部分を紹介しておきます。)

<第1 原判決は維持されるべきこと>

「・・上告人(都側)の主張は、事件の特質を無視して職務命令に関する一般論に終始し、国旗・国歌に対する敬意表明を促すことと強制することとの質的相違を認識せず、国旗・国歌の強制がもたらす教育環境の悪化に思いをいたすこともなく原判決を非難するものであって、根本的にまちがっている。」

<第2 原判決は最高裁判決に違反していないこと>

「原判決は、職務命令違反という点だけでなく、思想良心・信教の自由との関係で、不履行の動機や態様、不履行による影響、不利益の程度、他の処分との比較という考慮すべき事項を考慮した上で、裁量権逸脱と判断したものであり、従来の最高裁判決が示してきた裁量権審査の方法に従ったものにほかならない。よって、原判決を最高裁判決違反とする上告人の主張にはまったく理由がない。」

<第3 本件通達・職務命令及び懲戒処分意による教育環境の悪化>

「・・・教師に対する大量の懲戒処分が、いかに児童・生徒の教育環境に暗い影を落としているか。これらの児童・生徒に対する影響を含め懲戒処分の是非が判断されなければならない。このような児童・生徒への悪影響をもたらす処分が、公務員関係の秩序維持の名の下に許されるものでないことは明らかであろう。したがって、本件懲戒処分はいずれもその裁量権を逸脱濫用したものであり、原判決の結論は適切妥当な判断であって、上告は棄却されるべきである。」

<第4 良心への鞭打ちを容認してはならない>

「・・被告人らは、『転向』・『改宗』を潔しとしなかったことから、本件懲戒処分を受けている。良心に鞭打たれたという所以である。
・・・・・・・・
本件は、精神的自由権の根幹をなす思想・良心の自由侵害を許容するのか、これに歯止めをかけるのかを真正面から問う事例である。憲法の根幹に関わる判断において、最高裁の存在意義が問われている。・・歴史の審判に耐え得る貴裁判所の判決を求める。」

なお、判決は、河原井さん・根津さん裁判判決と同じ日です。
2012年1月16日(月)13:30 (河原井さん・根津さん裁判判決)
                15:30 (「君が代」裁判<一次訴訟>判決)
いずれも傍聴希望者は、1時間前に最高裁南門へ。



2011/12/13

累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第73号)

地裁判決へ向けて争点と運動の結節点!
最高裁弁論~教育の自由と全ての処分取消を⑦~
最高裁、第二波判決へ向けて一気呵成!!
年明け1/16にダブル判決!!

1,本日、最高裁第一小法廷が弁論開催

  11/28に続き二つ目の弁論。今回は、高裁で処分(戒告・減給)取消判決(大橋裁判長)を勝ち取っていた東京「君が代」裁判一次訴訟の裁量権逸脱・濫用 についての弁論だった。従って、都側が上告人、被処分者側が被上告人となった。弁論が開かれたことは、処分取消が見直される、つまり戒告・減給処分が是認 確定され第一波判決との整合性が図られる可能性がある。
 第一波最高裁判決(5~7月)では、起立斉唱を強制する職務命令は憲法19条に照らし て、被処分者が拒否する「敬意の表明」は制約該当性がある。しかし、必要性、合理性から見て制約許容性があり合憲とした。基本的には一律起立斉唱は必要な こと、教育公務員は上司命令に従うべしということに行き着く。これが「19条の枠組」の限界である。そして、ピアノ判決(2007/2/27)が懲戒処分 の裁量論について上告受理申し立てを不受理としたのと同様、「不当な支配」等は不受理とした。ここに原審の裁量権逸脱・濫用無し、処分(戒告・減給)是認 が確定された。

<被処分者側弁論 ~不起立・不斉唱は思想・良心の表明~>

  被処分者側の弁論では、「裁量権逸脱・濫用の基準」や「処分量定に関わらない裁量権逸脱・濫用」等が述べられた。「教育者が生徒に対して自らの思想や良心 を語ることなくして、教育という営みは成立し得ない。」「本件において各教員が身をもって語った思想・良心」「『やむにやまれぬ』思想・良心の発露」(弁 論要旨)としてあくまで思想・良心を背景とする論理展開を行った。この点、「日の丸・君が代」は論争的課題として教育の自由(教授の自由・学習の自由)を 主要な論点とした11/28弁論とは様相を異にした。

2,一挙に決着をつける意図(第二波最高裁判決)

  最高裁は、停職処分と戒告・減給処分の事案を同日判決とした。「教育の自由」についても判決が出されるという。もう一つ19日に弁論が行われるアイム ‘89処分取消請求訴訟も重ねられる可能性がある。そうなればトリプルになる。また、今年1月に敗訴した予防訴訟も第一小法廷に係属している。
 さらに地裁民事19部係属の土肥事件判決が1/30に延期された。再任用についての裁量権は、一旦退職した教職員を再任用するか否かの判断であって、懲戒処分の裁量権より広範な裁量判断に服するとの見解もある。
 最高裁は、主要な「日の丸・君が代」裁判に決着をつけ「最高裁追随の枠組」を固めようとしている。

3,累積加重処分取消裁判にも地裁判決の可能性
~下級審は自立して公正な審理・判決をせよ~

 戒告・減給・停職の裁量権問題の最高裁判決日が確定したことによって、全ての処分量定を含む私の訴訟事案の判決も近く下される可能性がある。
 地裁民事19部(古久保裁判長)が、事実に基づいて憲法判断(教育の自由・思想良心の自由)、裁量権判断を行い、全ての処分を取り消すことを請求する。

今後の予定 報道
*東京・小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 12/13 16:00 424号
*アイム‘89処分取消請求訴訟 最高裁第一小法廷 弁論 12/19 10:30 
*都障労組3人処分取消訴訟 高裁口頭弁論 12/19 14:00 824号
*河原井・根津停職処分取消訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 13:30
*東京「君が代」裁判一次訴訟 最高裁第一小法廷 判決 1/16 15:30
*土肥裁判 東京地裁民事第19部判決 12/22=>延期 2012.1/30
                             13:30 第527号
 累積加重処分取消訴訟(原告:近藤順一) 地裁判決延期 期日未定 


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