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2009/06/22

6月18日(木)

鶴川二中へ。Nさんは社会科の授業・続き(3)を生徒に手渡した。手を出し「ありがとうございます」と言って受け取る生徒、周りの様子を見ながら手を出す生徒や出した手を引っ込める生徒など、いろいろ。前2回を読んでいるらしく、「今日のも北朝鮮だ」と叫ぶ生徒もいた。

生徒たちに挨拶をしているところに通りかかった男性が、「停職6ヶ月、いいなあ」と言った。「どうしてですか」と問うと、「クビになって当たり前だよ」とはき捨てるように言い、そのまま去っていった。


立て続けに保護者らしき人が数人、学校の中に入っていかれたので、PTAの会議なのかなと勝手に想像しながら挨拶のことばをかけた。挨拶しても無視する人、顔をそむける人がいる。また、保護者の方から先に声をかけてくれる人もいる。こちらもいろいろ。でも、プラカードを立てて座っている私が何者かは、皆さん、ご存じのようだった。


 今日もお二人の方と出会った。お一人は、バイクを止めてプラカードを見ていられるので、「これは私です」と声をかけた。私と同年代の女性。「同じです、思いは。がんばってください」とにっこりされた。

もうお一人は、犬を連れたたぶん40代の女性が「どういうことですか」と聞いてこられた。起立をしない私の気持ちを話すと、「その気持ちは理解できます」「でも、愛国心を持つことによって、他の国の人たちにやさしくできるのではないでしょうか」とおっしゃる。海外生活が長かったとのこと。



「私も生まれた日本が好き。でも、『愛国心』と叫ぶ時、用心しなければいけないと思う。為政者が『愛国心』を強調する時は、戦争に向かい、ある国を憎ませるときではないのか、『愛国心』を叫ぶ為政者を愛せよということで、国民を大事にするのではないのではないのか」と言うと、「そういう見方があるんですね。それもわかります」とおっしゃる。

「どんな子どもに育てたいか」と聞かれ、「日本の子どもは、小学校に入学した時から、『先生、これやっていい』『これはやってはいけないの』と聞く。指示を仰ぐことを幼い頃から身に付けてしまっている。あるいは、『みんな一緒』と同じことを強制される。指示や強制で動かされるのは、不幸だと思います。自分の頭で考え、行動できる人になってほしいと思います。また、社会がそうなることも、食い止めたいと思います。『日の丸・君が代』の強制に反対する大きな理由がここにあります」と言うと、

「日本の学校がみんな同じことをさせるのは、私もおかしいと思います。うちの子どもが、休み時間にみんなで一緒にボール遊びをしないというので、先生から注意を受けたことがあります。変ですよね」と言われ、不起立することの意味をかなり理解してくださった。こういう出会いがとってもうれしい。


 学区にお住まいのMさんからは、「行くつもりでいたのに、用事ができてしまって。心の中での応援だけれど」と電話があり、Kさんは、用事を済ませた足で立ち寄ってくださった。

 午後は、多摩中事件控訴審が突如延期になり、傍聴してくださる方にその連絡が届けきれず、裁判所に行った。時間が許したので、「君が代」不起立に伴う嘱託不採用の裁判を傍聴し、まだ、時間もあったので、wam「女たちの戦争と平和資料館」を訪ねた。


Nさんが生徒たちに手渡した「社会科の授業・続き(3)」は、以下の通り。




社会科の授業・続き(3)                              


核兵器の廃絶について考えよう

4月5日アメリカのオバマ(Obama)大統領が世界から核兵器(nuclear weapons)をなくすことに取り組むと宣言したのを知っていますか。一方、世界には、核兵器があるからお互いに怖くて戦争を起こさないのだ。核兵器は戦争の「抑止力」(抑える力)になっているから必要なのだという考えがあります。日本政府もこの考えに立っています。2006年に北朝鮮が核実験を行ってから、日本の国会議員のなかに日本は独自に核兵器の開発をすることも検討すべきだと口にするような人たちがでてきています。「一人ひとりの命はかけがえのないものだ」と誰もが言います。それなのに一度に10万人以上を殺すことができる兵器を開発しようという政治家たちの発言をあなたはどう思いますか。


 核兵器開発の歴史は、アメリカがまず原爆を開発、投下し、対抗してソ連も原爆を開発、あとはお互いに相手から悪意を読み取り、脅威を誇大に言いふらし威嚇(いかく)しあい、「抑止力」を口実に軍部と兵器産業が主導して際限のない核兵器開発競争を繰り広げてきたのが実態です。現在アメリカとロシアが保有している核兵器だけで地球上のすべての人を十回以上も殺せるといわれています。わたくしたちは「抑止力」どころか、誤った情報や誤作動による核弾頭ミサイルの発射がひきおこす核戦争の恐怖にさらされているのです。


核の「抑止力」が戦争を防いできたという証拠はなにもありません。第二次世界大戦終了から現在までアメリカとロシア(ソ連)の間で戦争が起きなかったのは、軍部が核兵器の使用を主張したことは何度かありましたが、現実に相手を攻撃しなければならないほどの対立までにはならなかったこと、世界中に核兵器反対運動が広がったこと、そして両国の指導者の対話も継続されたことなどによるものです。


ところで、日中戦争のさなか1939年から43年にかけて日本軍は中国・四川省(シセンショウ)の都市、重慶(ジュウケイ)に大爆撃をおこないました。つづいてヨーロッパで第二次世界大戦が激しくなると、アメリカ、イギリス空軍がドイツの都市を無差別爆撃しはじめました。ドイツの「京都」といわれるドレスデンは東部戦線からの避難民であふれていましたが米英空軍の徹底した爆撃で破壊しつくされました。

もともとはアメリカの戦争指導者のあいだには民間人を殺すことに強い抵抗感があったのですが、戦争が激しくなるとそういう人間的な感情は失われていきました。戦争は「徹底した破壊そのもの」が目的となっていったのです。さらに1945年アメリカ軍は日本の都市に、焼夷弾(しょういだん)を使った無差別爆撃をはじめました。3月10日の東京大空襲については、皆さん知っての通り、東京は焼け野原になりました。ドレスデンと東京大空襲の際のアメリカ陸軍航空隊の司令官カーチス・ルメイ少将は次のように語っています「日本には民間人などいない。いるのは敵だけだ」。 

女性も子供も老人もいるのは「敵」だけで、「破壊そのもの」が目的となったとき、行き着いた先が「原爆」。人間がこえてはいけない「一線」をこえたのです。

人間を「敵と味方」にしか区分しない考えは差別や偏見を生みだし、やがて戦争を引き起こします。こうも言えます。「愛国心」を持ち、敵をにくむことが、戦争をするために必要なことであると。それは、どの時代、どの国でも同じです。


最後に、昨年中国の四川省で起きた大地震で日本政府が自衛隊機で援助物資を輸送しようとしたことを知っていますか?中国側から翼に「日の丸」のついた自衛隊機は受け入れられないと断られました。日本軍が侵略し、殺した中国の人たちのことを日本政府は忘れたのでしょうか。重慶大爆撃の被害者たちが日本政府に補償をもとめていま東京で裁判を起こしています。

核兵器のない社会はこれから生きていくみなさん自身が考えて作っていくものです。



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