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2010/02/03

闘う!「2・6総決起集会」へ(13)

渡部です。 

去る1月14日に東京地裁で行われた和田中「夜スペ」裁判(最終弁論)の続きです。

新自由主義に基づく「教育改革」の大きな柱の一つは公教育の「民営化」(市場化)です。
「夜スペ」裁判はその「民営化」の実態を明らかにしました。

今回の「準備書面」(全30ページ)では、11月24日に行われた第6回口頭弁論におけるT証人(現同本部副本部長)の尋問速記録による立証が詳しく紹介されています。
全部を紹介できないのが残念ですが、その一部を以下に紹介します。
(「準備書面」全文を欲しい方は返事を下さい)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<ア 和田中地域本部の会計、経理事務は非常に稚拙で不透明であること>
(ア) 
 質問:これは・・平成19年度の会計報告で、・・・地域本部として始めての会計報告だということですが、地域本部が開設されたのは平成16年1月ですね。
 証言:すみません、開設当初は私は居なかったので分からないんですけど。
 質問:・・・開設以来、3年間分の会計報告はなかったんですね。
 証言:それはちょっと、私も良く分からないです。
 質問:ご存じないですか。
 証言:はい。
 質問:どなたがご存知でしょうか。
 証言:・・・私はちょっと存じ上げないので申し訳ありません。
 質問:・・会計監査報告がありませんが、このときは監査制度はなかったということでよろしいですね。
 証言:会計士さんがこられてあれしましたので、それが監査の代わりになるかなというふうに、ちょっと認識をいたしました。
 質問:・・地域本部の平成19年度の総収入は・・1402万1440円でよろしいですね。
    (甲21号証を示す)
 証言:これが収入だと思います。
 質問:(甲41号証を示す)地域本部の平成21年度予算の総収入は、2114万9776円ですね。 
 証言:21年度予算書のことですか、一応予算として、はい。

以上(ア)で立証されたことは、現副本部長で夜スペ準備室長の役もやっていたような証人だが、結局会計やその処理についての過去からの引継ぎも出来ておらず、過去も現在も誰が一番会計責任者で、知る人間なのかさえも答えられない事実。会計監査の意義も理解していない事実。PTA会計のレベルにも達せず、まるで統制されていない組織実態で、証言にあるような大きな金を扱うにしては稚拙でお粗末極まりない。つまるところ、誰も公益的団体を自覚するような意識も持ち合わせていない、信じられないような稚拙で危ない組織といえよう。
よって、公益的事業を行う団体的確性は持ち得ない。

(イ) 
 質問:藤原前校長は、ご自身の公演料などは地域本部に寄付しているとテレビなどで話していましたが、そのお金はどの通帳にいれたのですか。
 証言:・・・・・私もちょっと藤原校長のそういう出演料とか何とかということは一切、私は分からないんですけれども、地域本部のスタートに当たっては、かなりたくさんの本を校長が買い揃えてくださったりという、非常にそういう思いがありました。
 質問:金額等の内訳などは記録はないんですか。
 証言:それは分かりません、私は。
 質問:誰がわかりますか。 
 証言:そういうものを頂いていたかどうかということも、私はちょっと分からないので。

以上(イ)で立証されたことは、この団体の寄付金処理は全く不透明であること。誰が知っているか分からないという証人の回答は信憑性に疑義があるが、どちらにしても公開性の必要性自覚を持ち合わせず、ここでも誰が所管しているかも不明朗な驚くべき事実。
よって、公益的団体性は持ち得ない。 

<イ 私塾(SAPIX)による有料授業実施の事業は、公立学校内で極めて不適切な形で実施>
(ア)
 質問:同じサピックスのテキストを、夜スペのほうでも使うということはあるんですか。
 証言:夜スペで本当はいろんなテキストとか教材も開発できるといいということでスタートしたんでけれど、子供たちの教材に関しましては全てサピックスさんのほうで用意していただきましたので・・・。
 質問:使われていたのも事実なんですけれども、希望者には(受講生以外に)お分けした。
 証言:希望者に売りましたのは、そこにある下の分厚い過去問集で、・・・・サピックスさんのご厚意で、一緒にサピックスの内部生と同じお値段で提供していただきました。
 質問:おいくらですか。8000円というふうに僕らは聞いていますが。 
 証言:そうですね、そのくらいだったと思います。
 質問:どれくらい売れたんですか。
 証言:ちょっと何冊売れたかは、サピックスさんのほうであれしてもらえますか。私はちょっと分からないです。
 質問:つまり今のお答えは、地域本部だとか、夜スペ実行委員会が販売したんではなくて、サピックスが販売したんですね。
 証言:はい。
 質問:・・被告は2008年の12月3日、5日、10日、12日、19日の午前11時半から図書準備室を使用しています。このことについて原告らが。この日は和田中で3年生に対して進路指導の三者面談を行った日であり、その日にサピックス講師が学校と同時並行して別室で独自に進路指導をいったというふうに指摘したところ、被告らは)地域本部による個人面談だったというふうにお答えになった日です。地域本部の関係者も同席した上で、生徒、保護者、サピックスの講師と進路指導ではなく、夜スペ実施に関連した学習相談を行ったというんですが、それは本当ですか。
 証言:そうだと思います。
 質問:地域本部のどなたが同席したんですか。 
 証言:私、あるいはほかの役員とかというふうに記憶しております。
 質問:Tさんはそこで、相談に預かった生徒さんがどこの大学に行くとか、今成績はどうだとかいう個人情報を聞いたんですか。
 証言:どこに進学するとか、そういう話ではなくて、・・・・・・、X組、Y組、Z組ということで(夜スペは)成績別にやっておりますが、そのクラスでいいのかという
 質問:そこにTさんも立ち会っておられたということですね。 
 証言:はい、そういうふうな希望を聞くのは私たちの仕事でもあるかなというふうに思いました。

以上(ア)で立証されたことは、公教育の学校現場の用途又は目的にたいしての明らかな限度を超えた妨げ要因の事実である。私塾サピックスは、有料授業に実質教室を無償の便宜給与で使用している違法性に加え、試験問題集を販売している事実。また、学校三社面談日にあわせ、サピックスが地域本部同席で実質の学力、結果としても進路相談にあたるような独自の保護者・生徒に対する面談を実施した事実。これらは極めて重要な学校教育に対する妨げであり、他校では決してあり得ない暴走とも言える。違法性がありながら、杉並区教委の監督能力の無さも驚きである。

以下、(イ)、(ウ)、(エ)、(オ)は略。

<ウ 和田中地域本部の構成員の不透明さ、藤原前校長の私的団体の様相> (略)

<エ 和田中地域本部自体にも私塾(SAPIX)による有料授業の実施内容についても、公益的性格など皆無>
(ア)
 質問:夜スペという名称は、だれがいつ決めたかという質問です。
 証言:それは良く分かりません。
 質問:知らないということですね。
 証言:はい。
 質問:私塾のサピックスの関係者と証人が始めて会ったのはいつですか。
 証言:(19年の)12月の最初か11月末か。
 質問:それはどこでですか。
 証言:校長室です。 
 質問:藤原校長先生は居ましたか。 
 証言:はい、いらっしゃいました。
 質問:夜スペをサピックス社に決めたのは誰ですか。
 証言:それは分かりません。

以上(ア)から立証されたことは、夜スペの命名来歴を知らず、サピックス社に1社指名したのは誰かも知らない証人の話は100%信憑性は疑問だが、藤原校長が独善的に決めた事業である疑いは十分ある点。つまり、事案の決定過程が隠されており(役員クラスに知らされてない、開始直前で担当しており、企画含め主体的な活動ではない)、透明性、公開性、公平性有る団体とはとうてい言えない点。
よって、公益的団体とは言えない。

以下(イ)、(ウ)は略。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

略しましたところでも本当に生々しい事実が証言されています。

また、この「準備書面」には、次のような部分もありました。

***********************

「和田中地域本部」には教育産業関係者が入っている驚愕の事実について・・・T証人尋問の結果から見て、同本部実態の問題性(透明性欠如、公開性欠如、私益性、民主的手続き・公平性欠如等)が更に浮き彫りとなったので以下に述べる。

(ア)本件使用許可処分当時の同地域本部所属の一人である中萬一憲氏はNPO法人国際教育振興協会の英語教育推進委員会所属となっているが【甲第46号証】、教育産業の中萬学院グループの関係者である。
この中萬学院は、ホームページの中で「NPO法人国際教育振興協会英語推進委員会の運営に携わり、・・・杉並区和田中学校での英語講座開講など、多方面に活動しています。」と明記している。【甲第47号証】
この中萬学院の関係会社に株式会社エドベックERD事業所というのがあり、何と和田中地域本部の採用している英語テキストを教材としてエドベック社から購入している事実が会計書類からあきらかである【甲第31号証】。
NPO法人だから良いという理由は無条件に成り立たない。
このNPO法人は中萬学院と一体に近い関係があり、例えば同法人の英語教育推進委員会の事務所は教材販売のエドベック社と同一ビルに入っており、電話番号とFAX番号は各下一桁が1番違いである。
  NPO内 英語教育推進委員会 045-226-5496
  株式会社エドベックERD事業所045-226-5494
  同社FAX番号        045-226-5495
つまり、実質の教育産業関係者がテキスト販売を和田中地域本部内の事業で収益事業を行っている構造が明らかである。
また、更に「和田だより」【甲第45号証】によれば、前述の同NPO法人からもう一人、小田宏二氏が和田中地域本部に入っている事実がある。
つまりこの人物も中萬一憲氏と同様の教育産業関係者である。
これを否定できる証言は、T証人からは無い。
T証人は役員でありながら、この小田氏を見たことが無いというショッキングな回答であった。
一体誰が、この団体を仕切っているのか。
そして極めて重要な新たな事実は、藤原和博前校長は当時から、教育産業関係者の中萬、小田両氏の来歴について全く説明をしていないことがT証言から明らかになったことである。
ここでも構成員の透明性の無さと、藤原和博前校長の私的団体性が浮き彫りになる。
どのような人物が和田中地域本部を構成しているのかは、藤原和博氏本人しか判らない実態となっているのである。

(イ)現在和田中地域本部長は地域住民ではなく教育産業関係者である。
本件地域本部の代表は、元事務局長のS氏からE氏(地域本部長と称する)に変わったと「和田中地域本部ホームページ」や「和田だより」【甲第48号証】【乙第48号証】にも有る。
まずこのE氏は地域住民ではない。 
本人自ら挨拶で述べているが【甲第48号証】、「私が地域本部に参加したきっかけは、3年前に私の高校時代の同級生であるHという、教育研究家が開発した「らくだメソッド」という計算ドリル、藤原前校長がドテラで採用した際に、指導のサポートとしてくるようになった」と述べ、「杉並区民ではあるが和田の地域住民ではなく、和田中とは直接係りがない・・・」と表明している事実がある。
このE氏とH氏((有)セルフラーニング研究所代表で和田中の前述学校運営協議会協力会社)は前述のとおり元々密接な関係者であるとともに、H氏のらくだグループ(教材システムの販売、ニンテンドーDSソフト販売等)の一員そのものである。
対外的にらくだグループの一員としてH氏と並んで名乗っている事実がある(甲第49号証)。
なお、H氏は有限会社らくだメソッドの代表取締役でも有る(甲第50号証)。
つまり、ここでも実質の教育産業関係者自身が自らの教材等を同地域本部に採用させ、結果として収益事業を地域本部の名において実施している事実がある。

************************************

これらを読むと、サピックが「夜スペ」から撤退した意味がよくわかります。
なお、藤原校長も大阪の「教育特別顧問」を辞めたそうです。

「2・6総決起集会」では、この裁判の報告と、今後の運動についての紹介があります。 



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