フォト

掲示板

停職「出勤」日記2009

停職「出勤」日記2008

停職「出勤」日記2007

停職「出勤」日記2006

停職「出勤」日記2005

投稿欄

ちらし置場

リンク集

« 法廷カレンダー | トップページ | 「8・28都教委包囲行動」へ(8の訂正と追加) »

2010/07/20

「日の丸・君が代」被処分通信

経過報告 五八 2010.7.20
累積加重処分取消訴訟 原告  近藤順一

ダブルスタンダードにさよならを、
「不起立」は正当な教育実践
 ~3つの文書を読んで~

 3つの文書とは「嘱託採用拒否撤回裁判 上告理由書5/13」「累積加重処分取消裁判 都教委準備書面(1)7/12」「東京小中『君が代』裁判 青野判決7/15」である。予防訴訟一審判決以外では被処分者側敗訴が続いている。その要因はいくつか考えられるが、ここではストレートに裁判を支える運動の弱さについて分析する。運動の3要素(理論・行動・組織)は、相互に依拠し発展する。現在の強制・処分に反対する運動の3要素には、共通の弱点がある。

 理論:「不起立・不斉唱・不伴奏」の意義について、原告側にダブルスタンダードがある。原告=被処分者は自らの行動を、一方では思想・良心・信教から、さらには子どもとの関係で教育的使命感に燃えて決意したという。また一方では「たった一度の」「わずか40秒の」「目立たない状態で」の行為だという。これでは重要な意味を見いだしているのかどうか不明である。いわゆるブレがある。都教委と不当判決は、儀式で現実に混乱を起こさなくともそれ自体重大な「非違行為」「信用失墜行為」「懲戒処分相当」であるという。
 従って、教職員がいかに処分を構えた強制にさらされていようとも公務を遂行し、正当な教育活動として正々堂々と「不起立・不斉唱・不伴奏」を実行したことを明確にしない限り市民も裁判官も納得しないだろう。また、他の教職員の共感も得られない。強制は全ての児童・生徒・教職員にかかっているのに、処分されたとたん被処分者個人の問題とされる可能性がある。ピアノ最判の藤田反対意見中の「強制・・このような行動に自分は参加してはならないという信念ないし信条」も生かされない。思想・良心・信教の自由(19・20条)と教育の自由<学習権と教授の自由>(23・26条)の統一的把握の理論が必要である。

 行動:裁判には学校現場の取り組み、市民的行動が影響する。「不起立・不斉唱・不伴奏」は被処分者の独占物ではない。「日の丸・君が代」強制は、新教育基本法、新学習指導要領の本格的適用へと教育内容の統制に向かっている。このような学校現場の教職員に「不起立・不斉唱・不伴奏」を含む行動の提起をしなければならない。被処分者も未処分者も対等である。だからこそ呼びかけるのである。被処分者はそれぞれ異なる思想・良心・信教によって行動を起こしたのであるが、思想・良心・信教の形成過程にある児童・生徒の自由、学習権保障では共通する。即ち、様々な方法で異なる考え異なる行動の意義を提示することである。ここでもやはり「不起立・不斉唱・不伴奏」の正当な教育活動としての意味が問われる。
 この「日の丸・君が代」問題の行動においては、学校現場の教職員と一般市民でその自由と責任が異なることは自明である。教育の自由、危機という点では市民的課題として取り組まなければならないし、その基盤はあるが、何より教職員の思想・良心・信教の自由を侵害し、教職員を強制の道具=ロボットとして子どもへの強制をはかるものであり、400名以上の大量処分は教育の自由への大弾圧である。現場の者の粘り強い取り組みなしに運動の発展はない。現場の教職員には自らの行動で一律起立・斉唱による国家忠誠表明儀式に風穴を開け、同時に児童・生徒の自由な学習を辛くも保障することになり、こうしてこそ市民の共感、支援を得られるだろう。もちろん、行動を起こすには客観的条件と主体的条件が必要であり、最終的決断は本人がする。

 組織:「日の丸・君が代」問題に取り組む団体はいくつかあるが、やはり有効なのは現場の教職員と市民を繋ぐものである。行政権力の攻勢、例えば「10.23通達」が出されただけでは闘いにはならない。学校現場の行動があってこそ支援や連帯・共同行動がつくられる。今後、事態の進展によって目標は変わってきても、積極的に行動する教職員とそれを支える市民による直接行動を担う団体は強化発展するだろう。
 一方、被処分者や原告等の教職員及び元教職員を構成とする組織は、労働組合をはじめとする教職員団体の再編を目指す可能性がある。
 既成の労働組合は総論的なスローガンはともかく、具体的な取り組みでは、ほとんど対応できていない。避けて通れない課題に対応できなくとも、組織の分裂、解体を引き起こしていないのは、逆に強制・処分の強烈さ、包括性を示している。つまり、一部の抵抗者をあぶり出し、組織全体としてレームダック状態に追い込まれている。ここに運動の深刻さがある。

累積加重処分取消裁判 第3回口頭弁論
 10月7日(木)16:30~
東京地裁 527号
( 地下鉄 霞ヶ関駅1番出口)



« 法廷カレンダー | トップページ | 「8・28都教委包囲行動」へ(8の訂正と追加) »

投稿欄」カテゴリの記事