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2011/07/26

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(10)

渡部です。

本日(7月25日)、東京地裁(青野裁判長)で、「君が代」裁判(二次、原告66名)の棄却判決がありました。

判決文は155ページに渡る膨大なもの。最高裁判決を背景に、それを全面的に展開した「大反動判決」でした。

簡単に、判決文の構成を紹介します。

<主文>は、「1、原告らの請求をいずれも棄却する」「2、そ訴訟費用は原告らの負担とする」

<事実及び理由>は、
第1 当事者の求めた裁判(1~2頁)

第2 事案の概要等(2~12頁)
1 事案の概要
2 (1)当事者
  (2)本件に関係する法令等の規定内容
  (3)都教委の通達
  (4)本件処分
3 争点
  (1)本案前の争点(退職者は訴えの利益を有するか)
  (2)本案の争点  <以下の10項目を整理している>
   ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か
   イ、   〃       、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか
   ウ、   〃       、教師の専門職上の自由を侵害する憲法13条、23条、26条違反か
   エ、学習指導要領の法的拘束力の有無
   オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか
   カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか
   キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか
   ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか
   ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か
   コ、損害の有無及び額

第3 争点に関する当事者の主張(13~56頁)

(ここでは、上記「争点」に関する<原告(被処分者)>と<被告(都教委)>の主張が整理されている)

第4 争点に対する判断(56~154頁)
 1 判断の前提となる事実関係 
  (1)学習指導要領の改訂
  (2)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成10年まで)
  (3)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成11~12年まで)
  (4)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成13~14年まで)
  (5)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成15~16年まで)
  (6)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成17年以降)

 2 本案前の争点(これについては、退職者は訴えの利益を有するとしている)

 3 <ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か>について

 4 <イ、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか>について

 5 <ウ、教師の専門職上の自由を侵害する憲法13条、23条、26条違反か>について

 6 <エ、学習指導要領の法的拘束力の有無>について

 7 <オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか>について

 8 <カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか>について

 9 <キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか>について

10 <ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか>について

11 <ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か>について

12 <コ、損害の有無及び額>について

第5 結語(155頁)
以上によれば、原告らの請求はいずれも理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。

以上の構成、とりわけア~コの「争点」、からも明らかなように青野裁判長は全面的に展開し、そのすべてにおいて、都教委の主張をことごとく取り入れ、基本的には最高裁同様の理由で、原告の訴えを棄却しました。

本来ならその10の内容を全て紹介したいのですが、長くなりましたので、本日は、<イ、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか>の判断の一部だけを紹介しておきます。

「卒業式等における起立斉唱等は、儀式的行事における学校職員という社会的な立場にある者としての行動にすぎず、本件通達及び本件各職務命令が、原告ら3名の有する信仰を否定したり、その信仰の有無について告白を強要したりするものであるということはできない。また。原告ら3名が信仰するキリスト教が、その教義上、起立斉唱等を禁じていることを認めるに足りる証拠はない。
・・・・・・・・・・
・・その信仰に由来する行動(敬意の表明の拒否)と異なる外部的行動を求められることとなり、その限りにおいて、その信教の自由についての間接的な制約となる面があることは否定し難いものの、・・本件通達及び本件各職務命令の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の態様等を総合的に衡量すれば、上記の制約を許容し得る態度の必要性及び合理性が認められるものである。」

「一事が万事」という言葉がありますが、他も同じように、最高裁判決にお墨付きをもらった、都教委側の一方的、手前勝手な言い分を、そのまま全面的に展開しているのです。

最高裁判決を背景に、段階を画した「大反動判決」が出たと言えるでしょう。

次回もう少し紹介します。



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