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2011年7月

2011/07/31

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(14)

渡部です。

(東京地裁判決批判5回目です)

<争点>の批判に入る前に一つ付け加えておきます。

今回の東京「君が代」裁判二次訴訟の原告は、2005~2006年の事件に関わります。したがって、これまで見てきた<事実関係>も平成18年(2006年)3月の卒業式までとなっています。

しかし、2006年9月21日には、「予防訴訟」の東京地裁判決が出され、「10・23通達」「職務命令」「処分」はいずれも違憲違法とされました。

にもかかわらず、2006年12月15日には、<愛国心>を盛り込んだ「改悪教育基本法」が強行採決されました。これにより、「戦後民主教育」は否定され、「国家主義教育」に変質されることになりました。「公・私」を問わず「幼児から生涯教育まで」<揺りかごから墓場まで>

そして、それに見合った

  1. 教員統制としての「業績評価」の導入、
  2. 教育内容統制としての「学習指導要領」改悪、

が行われました。

この間起きている<最高裁不当判決>、<大阪府条例>、<「つくる会」系教科書の採択>、などはその延長線上にあります。

したがって、今後の裁判闘争は、さらに反動判決が予想されることになります。

しかし、『窮すれば通ず』(*)という言葉もあります。

(*)「易経」より:行き詰まって絶体絶命の立場になると、かえって活路が開かれる、という意味。

「希望」を捨てず、「あきらめずに」前進しましょう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ではこれから<争点>の批判に入ります。

<ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か>

これについてはかなり長くいろいろな事を述べています。しかし結局のところ、憲法19条に関しては、最高裁判決と同じ判断になっています。 

「本件通達及び本件各職務命令については、前記のように外部的行動の制限を介して原告らの思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面はあるものの、本件通達及び本件各職務命令の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の態様を総合的に衡量すれば、上記の制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められるというべきである」

むしろ、いろいろなことを言っている分、最高裁判決をさらに補足するような判断になっています。

例えば、次のような下りがあります。

「国旗国歌法は、我が国の過去の歴史における日の丸・君が代の扱い等にかかわらず、日本国憲法の下において、国民が形成していくべき我が国の国旗を「日の丸」(日章旗)とし、国歌を君が代とするものと定め、一般的にも、日の丸・君が代は、現に存在し、今後も我が国の国旗・国歌であると意識されているものであり、国家又は天皇を賛美するものであると一般的に認識されているものであると解することはできない。」

これも、「扱い等にかかわらず」などというのは詭弁ですが、以下のことも同様です。

「国家又は天皇を賛美するものであると一般的に認識されているものであると解することはできない。」とありますが、問題は、「君が代」は「国家又は天皇」を賛美する歌ではなく「天皇制」を賛美する歌であるということであり、「一般的に認識されているものであると解することはできない。」などというのは、何の根拠にもならないということです。(多くの生徒たちは意味もわからずに歌っています)

また、「バーネット判決」に関する部分もあり、次のように結論づけています。

「原告に求めた行為は、卒業式等において国旗に向かって起立して国歌を斉唱するというものであって、一般的、客観的に見て儀式的行事における慣例上の儀礼的所作であると認識されている行為をすることを求めるにとどまるものであるから、バーネット判決とは事案を異にするものであり、バーネット事件判決の判例は直ちに参考となるものではない。」

なお、繰り返し出てくる「必要性及び合理性」という言葉は、実は都教委の言い分の中で繰り返し出てきたものです。

<イ、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか>

これについては、1回目のところで紹介しましたので略しますが、先ほどの<憲法19条>と同様、この<憲法20条>も、「間接的な制約はあるが」、「必要性及び合理性」があるから合憲であるとなっています。

この<ア、イ、>に対する裁判所の判断を読んでいると、「大日本帝国憲法(明治憲法)」の以下の部分を想起せざるを得ません。

<第28条>日本臣民ハ安寧秩序ヲ妨ゲズ及臣民タルノ義務ニ背カザル限ニ於テ信教ノ自由ヲ有ス

<第29条>日本臣民ハ法律ノ範囲ニ於テ言論著作印行(出版のこと)集会及結社ノ自由ヲ有ス

ちなみに、<ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か>のところには、以下のような下りもあります。

「思想・良心の本質又は核心部分を直接否定する外部行為であるかどうかは、各人が自己の思想・良心の本質又は核心部分に反すると独自に考え、主張することによって外部的行為を強制されない自由が一般的に認められるならば、社会生活が成り立たないことは明らかであり、これを承認することはできないことからすると、ある外部的行為を強制することが思想・良心の本質又は核心部分を直接否定し、ひいては思想・良心の自由を侵害することになるかどうかは、その外部的行為自体を客観的な見地から判断して行うのが相当である」

これはまさしく、「社会生活が成り立たない」という言葉で、「大日本帝国憲法」と同じことを言っています。

また「大日本帝国憲法」で述べている「安寧秩序」、「義務」、「法律の範囲」という言葉は、判決文の中では、「社会生活・厳粛・秩序」、「慣例上の儀礼的所作」、「学習指導要領」(法的拘束力)というような言葉で表現されています。

本日はここまでです。お疲れ様でした。

2011/07/30

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(13)

渡部です。

本日(7月28日)都教委は、無記名投票で、

  1. 「都立中学校及び中等教育学校」10校が来年度使用する<歴史>と<公民>教科書に、いずれも「育鵬社」の教科書を採択しました。
  2. 「都立特別支援学校(中学部)」には、<歴史>は「育鵬社」、<公民>は「自由社」の教科書を採択しました。

(新たな)戦前回帰の動きがさらに強まってきました。

――――――――――――――――――――――

(東京地裁判決批判4回目です)

今回は「第4 争点に対する判断(56~154頁)」のうち、<1 判断の前提となる事実関係>の 

(4)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成13~14年まで)
(5)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成15~16年まで)
(6)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成17年以降)

を取り上げます。

(4)について
ここでも、

  • 文部省の『学校における国旗及び国歌に関する指導について(通知)』(平成13年(2001年)5月25日)
  • 平成12年度卒業式の「国旗・国歌の実施率」の表
  • 平成13年度入学式の「     〃      」の表
  • 都教委の『学校における国旗及び国歌に関する指導について(通知)』(平成13年6月12日)
  • 文部省の『学校における国旗及び国歌に関する指導について(通知)』(平成14年7月31日)
  • 平成13年度卒業式の「国旗・国歌の実施率」の表
  • 平成14年度入学式の「    〃        」の表
  • 都教委の『入学式及び卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導の徹底について(通知)』(平成14年11月1日)

などが繰り返し記述されています。

そのなかで、平成13年(2001年)初め頃の都教委の認識について、次のように紹介しています。

(都立高校における国旗・国歌の実施率は)「平成12年(2000年)度の卒業式から100%となったものの、

国旗を掲揚した三脚を舞台袖の見えないところに置く、
国歌斉唱を式次第に明記しない、
国歌斉唱は単にCD等により曲を流すだけである。
国歌斉唱時には、多くの教員が式典会場の外におり、
国歌斉唱が終ってから、外にいた教員が式典会場の外におり、
国歌斉唱が終ってから、外にいた教員が式典会場内に入ってくる、
国歌斉唱時に教員が起立しないなどの実態があり、

都教委は、その実施方法に課題があると考えていた。」

これは明らかに、『10・23通達』の正当性を引き出すための<事実関係?>を、都教委の資料にもとづいて記入したものです。もちろん、当時の多くの教員の認識はここでは全く紹介されていません。

(5)(平成15~16年まで)について
 ここでも、(4)と同じように、この期間の

  • 文部科学省の出した(照会)(平成15年(2003年)3月5日)
  • それにもとづいて都教委の出した調査(依頼)ー国旗掲揚・国歌斉唱の方法ー
  • その結果の「表」
  • その結果に対する①「都教委定例会」、②「都議会」における報告
  1. 「依然としてこうした実態がございますので、大きな課題として受け止めまして、今後引き続き指導の徹底を図ってまいりたい」
  2. 「卒業式等が学習指導要領に基づき適正に実施されるように指導を継続する」

などがあり、その後の動きとして、

  • 『都立学校等卒業式・入学式対策本部』の設置と「対策(案)(平成15年(2003年)6月25日)
  • 都議会(平成15年7月2日)での<土屋たかゆき議員>と<横山教育長>のやりとり

そして、

  • 『10・23通達』(2003年10月23日)の「作成」と「発出」  
  • 説明会とその後の指導

と、かなり詳しく述べてあり、
最後に、

  • 平成15年度の周年記念式典、卒業式及び平成16年度入学式における「職務命令違反」(と処分)、「再発防止研修」に関する事実経過等、

が、またしても都教委だけの立場で詳しく紹介されています。

要するに、東京地裁(青野裁判長)は、全面的に都教委の立場に立って、『10・23通知』と「処分」、そして「再発防止」は不可避のものであった、と紹介しているのです。

ところで、ここではとくに2003年7月以降の、<土屋たかゆき議員>、<横山教育長>、<近藤指導課長>、<臼井人事部長>、<賀澤高等学校教育指導課長>、<指導部の小林副参事>、<半澤主任指導主事>、らの言動がかなり詳しく述べられています。

私はこれを読んでいて、一瞬、「青野裁判長は、将来彼らが裁かれる時のために、証拠(十分なりうる)をまとめておいたのか?」、とも思いました。

(6)(平成17年(2005年)以降)について
ここでは

  • 都教委の『再任用及び再雇用職員の任用について(通知)』(平成17年1月24日)
  • 平成16年度卒業式、平成17年度入学式の処分について
  • 「再発防止研修」について
  • 都教委定例会での報告
  • 平成18年2月の『入学式・卒業式等の適正な実施について(通知)』
  • 平成17年度卒業式、平成18年度入学式の処分について
  • 平成18年3月の『入学式・卒業式における国旗掲揚及び国歌斉唱の指導について(通知)』

が紹介され、「再任用及び再雇用職員の任用」のことにも触れられています。これは今回、その対象になる教員たちがいたからでしょう。

また、最後の『・・・指導について(通知)』の説明では、次のようなことが紹介されています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「今般、一部の都立高等学校定時制課程卒業式において、国歌斉唱時に学級の生徒の大半が起立しないという事態が発生した」として、本件通達及び平成16年3月11日付け通知(「入学式・卒業式の適正な実施について」)の「趣旨をなお一層徹底するとともに、校長は自らの権限と責任において、学習指導要領に基づき適正に児童・生徒を指導することを、教職員に徹底する」ことを求めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
つまり、「学習指導要領」に基づいて、教職員は生徒に「君が代」起立斉唱を徹底せよということです。

以上、<1 判断の前提となる事実関係>について長々と紹介してきましたが、結局のところ裁判所は、

  1. 1989年「学習指導要領改訂」で「国旗掲揚・国歌斉唱」が義務付けられた、
  2. 都教委は、それ以来一貫してその実現のために指導してきた、
  3. しかし、なかなか徹底しなかった、
  4. 1999年の『国旗国歌法』制定でも不十分だった、
  5. それで、適正実施のために、2003年『10・23』通達を出し、
  6. それでも違反した教員たちがいたので「処分」し、「再発防止研修」も課し、再任用・再雇用職員は「任用しない」とした、
  7. なお、生徒の中にも不起立があったので適正」指導をさらに徹底した、

という、<判断の前提となる事実関係>というより<都教委の言い分>を、そのままなぞっただけだったのです。

しかしここには、都教委や裁判所の本音・体質が良く出ています。

次回から<争点>の批判に入ります。



2011/07/29

累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第51号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 22)
踏まれても立つ!! 連帯の意気高く!!
~不当判決(地裁民事19部)を超えて、共に闘う皆さまへ~

  東京「君が代」裁判第2次訴訟に対して下された判決文(青野裁判長)を読んだ。この150ページ余りの文章は単純だ。その体裁は、ごまかしの「公平性」を 装う。前半の争点部分は形式的に原告・被告の主張を並列し、「争点に対する判断」部分でも一つ一つ原告の論旨を否定していく。その論拠は、都教委(被告) への追従と最高裁小法廷判決のコピーである。「慣例上の儀礼的所作」「秩序の確保」「円滑な進行」によって、「10・23通達」「職務命令」は合憲合法で あるという。そして、国―行政―校長の縦ルートの秩序を守り抜こうとする堅固な意志を示す。
 また、裁量権問題でも原告の不起立・不斉唱・不伴奏 に対してひたすら悪意に満ちた評価を並べている。3・10大橋判決(戒告処分取消)と3・25加藤判決(停職処分是認)の違いの根拠もまたこの評価にあ る。私もこの間このような裁判官に向かって語ってきたかと思うと愕然とする。しかしやはり現実から出発しなければならない。もう一度この判決が被処分者 (原告)の行動をどう見ているかを確認しておきたい。これからの闘いへの連帯と共同のために。
 “判決は不起立・不斉唱・不伴奏をどう見たか”

~処分は裁量権を逸脱、濫用したものではないとする理由~
判決文(争点に対する判断)から

「児童・生徒に範を示すべき立場にある教職員」
「上司の職務上の命令違反にあたり、地公法32条違反」
「教職員の職の信用を傷つける行為」「教職員全体の不名誉となる行為」「地公法33条違反」
「重要な職務命令に違反するという重大な非違行為」
「教育上好ましくない」
「職務命令を公然と無視したという看過できない非違行為」
「生徒や保護者が参列し、厳粛かつ清新な雰囲気で挙行されるべき卒業式等の場面において公然とされた」
「卒業式等の進行自体に具体的な支障がなかったとしても、本件不起立等を軽微な非違行為であるということはできない」
「不起立が懲戒処分の対象となることを十分認識していたにもかかわらず、同種の非違行為である本件不起立をあえて繰り返したと評価される」
「減給処分10分の1・1月を科したことが社会通念上著しく妥当を欠くとまではいい難い」
「教職員として学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき立場にあるにもかかわらず、学校行事である卒業式等において公然と職務命令違反行為である本件不起立等を行った」
「4度にわたって同種の職務命令違反を繰り返すということは通常想定し難い事態であり、同原告の本件不起立は確信的な職務命令違反行為である」

不当処分撤回へ 

  ここには“正しい教育をしたいという真摯な動機”等の評価はどこにもない。それ以前に聞く耳を持たないというかたくなな姿勢である。とりわけ、一貫した行 動をしたものは“確信犯”として累積加重処分が当然とされている。この間の最高裁判決は戒告処分を是認したが、地裁民事19部は戒告・減給・停職処分の全 てを妥当とし、裁量権の逸脱、濫用はないとした。この不当判決を許さない2次訴訟原告、そして民事19部で闘う皆さまと固く連帯して進んでいきたい。裁判 官に対して、市民に対して粘り強く訴えていくことが大切だ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
予定:「日の丸・君が代」全国学習・交流集会
8月13日(土)9:30~  (12日に諸行動・交流会)
<場所> 社会文化会館(地下鉄永田町)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長? 
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

ニュースへのリンク



反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(12)

渡部です。

(東京地裁判決批判3回目)

今回は「第4 争点に対する判断(56~154頁)」のうち、<1 判断の前提となる事実関係>の 

(2)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成10年まで)
(3)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成11~12年まで)
(4)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成13~14年まで)
(5)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成15~16年まで)
(6)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成17年以降) 

に関する部分についてですが、(結局(2)(3)だけになりましたが)、ここでは、「判断の前提となる事実関係」(といっても行政側の)が、<棄却判決>は当然とばかりに、これでもかこれでもかと整理されています。

(2)について(以下(3)~(6)でも同じようなことが出てきますので、ここでは少し詳しく述べ、(3)~(6で)は簡略化します)

都教委は、「学習指導要領の改訂を受けて、平成2年(1990年)2月3日、『新学習指導要領の移行措置についてー入学式・卒業式における国旗・国歌の扱い―』、を作成し、

「各学校の入学式、卒業式などにおける国旗の掲揚、国歌の斉唱指導が、平成2年(1990年)度から、新学習指導要領に即して行われるよう、区市町村教育委員会並びに都立学校において指導する」とし、「・・・共通理解が得られず実施が困難な状況においては、学習指導要領の法的根拠を示し、校長の責任により実施すること・・」とした、と述べています。

さらに、

  • 同年2月20日に、同趣旨の内容を盛り込んだ『学年末・学年始めの生活指導について(通知)』
  • 平成6年(1994年)、1月18日、『入学式や卒業式などにおける国旗掲揚及び国歌斉唱の指導について(通知)』

を出したことを紹介、

・平成5年度卒業式から平成10年度入学式まで毎年の卒・入学式での「国旗掲揚実施率」・「国歌斉唱実施率」を(小)(中)(高)ごとに紹介し、とくに「国歌斉唱実施率」に関しては、(高)が如何に低いか、ということを全国との比較で紹介しています。

例えば「平成10年度(1998年)入学式」については以下の通りです。

(a)国旗掲揚の実施率  <略>
(b)国歌斉唱の実施率
         全国     東京都
小学校    86.6%   83.8%
中学校    84.7%   86.0%
高等学校   80.6%   3.4%
都立養護学校        23.2% 


  • この結果を受けて都教委は同年11月9日に、都立高等学校長等に対し、『公立小・中・高等学校における入学式及び卒業式での国旗掲揚及び国歌斉唱に関する調査について(通知)』を出し、「指導が適切に行われるよう指導を徹底することを求めた。」としています。
  • さらに、同年11月20日に、都立高等学校長に対し、入学式及び卒業式などにおける国旗掲揚及び国歌斉唱の指導の徹底について(通知)』を≪実施指針≫とともに出した、としています。

要するに、学習指導要領の改訂以来、1999年の「国旗国歌法」制定まで、都教委は一貫して「日の丸・君が代」義務化に向け努力してきた、と述べているのです。何故反対が強かったのかなどには、全く触れられていません。

(3)(平成11~12年まで)について
この間の大きな出来事は、平成11年(1999年)の「国旗国歌法」の制定でした。

これについてここでは、

  • <内閣総理大臣による発言>(二つ)
  • <文部大臣による発言>(三つ)
  • <内閣官房長官による発言>(四つ)

が紹介され、さらに

  • 文部省初等中等教育局長及び高等教育局長の(通知)(平成11~12年まで)
  • 平成10年度卒業式、平成11年度入学式・卒業式、平成12年度の入学式の国旗掲揚」「国歌斉唱」の実施率の表
  • 都教委の(通知)

などが事細かに紹介されています。

つまり、「国旗国歌法」の制定により、強制の法的な根拠ができたと言いたいのでしょう。ここでは、この中の<内閣官房長官による発言>の以下のものについてコメントしておきたいと思います。

「君が代の歌詞は、我が国憲法のもとでは、天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国の末永い平和と繁栄を祈念したものと理解することが適当であると考えており、憲法の主権在民の精神に合致するものである」(1999年6月29日開催の衆議院本会議)

小泉首相がイラクへの自衛隊の派遣の際、憲法前文の一部を都合よく利用して、自衛隊の海外派遣は「違憲ではない」と言いましたが、この発言も同じ性質を持っています。

まず、「君が代の歌詞」は、「天皇の世の中が末永く続くように」という意味でどう読んでも官房長官の言っているような意味ではありません。

そのそも「君が代」は、象徴天皇制の下で作られた歌ではなく、絶対主義天皇制の下で作られた歌であり、天皇制(「天皇」ではない「天皇制」である)賛美、天皇主権を謳った歌に他なりません。

その歌が、歌詞・メロディーも変えられないままで、どうして「憲法の主権在民の精神と合致する」などといえるのでしょうか。「君が代」は決して「象徴天皇制国家」の歌などではなく、「絶対主義天皇制国家」の歌なのです。

官房長官は、当時国会内外で追い詰められ、苦し紛れに上のような発言をしたのです。まさに、子供だましの「こじつけ」であり、「ごまかし」であり、「詭弁」であり、「強弁」である以外の何物でもありません。

このような発言を無批判に受け取る裁判所も裁判所です。

長くなりましたので今日はここまでとします。次回(4)(5)(6)について述べたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『第2回 8・12~13「日の丸・君が代」裁判 全国学習・交流集会』

<場 所> 社会文化会館(メトロ永田町下車徒歩6分)
<内 容>
・8月12日(金) 
 13時 社会文化会館第2会議室集合
 14時~17時 諸行動(最高裁要請、文部科学省交渉など)   
 17時30分~19時30分 交流集会 (社文地下食堂)
・8月13日(土) 社会文化会館第1会議室
 9時30分~12時30分
  1、諸行動の報告
  2、各地からの報告
 13時30分~17時   3、討論
<主催> 「日の丸・君が代」裁判全国学習・交流集会実行委員会

2011/07/28

7.28都庁情宣

7.28都庁情宣のちらしです。


f20110728へのリンク



2011/07/27

解雇させない会ニュースNo.37

解雇させない会ニュースNo.37です。

 

解雇させない会ニュースNo.37

「newsno37.pdf」をダウンロード

 


解雇させない会ニュース一覧表

解雇させない会ニュース一覧表を作成してあります。
左側の赤いピンアイコンのリンク先を「お気に入り」に登録することをお薦めします。

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第50号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 21)
地裁民事19部・青野裁判長不当判決
~「君が代」裁判2次訴訟~

  7/25、上記の不当判決を出した民事19部は、私の累積加重処分取消訴訟で「裁判官の人事異動」により結審延期した係属部でもあり注目していた。青野裁 判長は「原告請求棄却」「懲戒処分は裁量権の逸脱濫用に当たらない」という全くの行政追認判決を出した。不起立・不斉唱・不伴奏は「重大な職務命令に対す る違反であり軽微な非違行為とはいえない」とされた。
 青野裁判長はわざわざ判決を延ばし、この間の最高裁小法廷判決を踏襲した。強制・侵害をま ともに論ぜず「慣例上の儀礼的な所作」として校長の職務命令は憲法19条違反ではないという。また、間接的な制約についても職務命令の必要性、合理性が認 められるとした。そして「公務員の法令遵守義務」を強調し秩序維持を優先させた。戒告・減給・停職までも妥当とした。
端的に言えば“裁量権の逸脱濫用=処分取消”に対して外堀を埋めた形となった。1審、2審で争われている訴訟での巻き返しが一層重要になってきた。

教育の自由追求は広範な世論を喚起する

象徴天皇制国家思想の学校教育への全面展開

  第一波の最高裁判決を受けていよいよ下級裁判所の追従が始まった。青野判決が“国家秩序維持”を掲げたのもうなずける。現在の日本国家は「民主的で文化的 な国家」(教育基本法前文)、「従属国家」等といわれているが、「日の丸・君が代」との関係では象徴天皇制国家であろう。国旗・国歌法制定時(1999 年)の政府見解は今日も生きている。
 「日本国憲法下においては、国歌君が代の『君』は日本国及び日本国民統合の象徴であり、その地位が主権の存 する日本国民の総意に基づく天皇のことを指しており、君が代とは、日本国民の総意に基づき、天皇を日本国及び日本国民統合の象徴とする我が国のことであ り、君が代の歌詞も、そうした我が国の末永い繁栄と平和を祈念したものと解することが適当である」(小渕恵三内閣総理大臣、後に政府見解)
 「日 の丸・君が代」は象徴天皇制国家シンボルとなり「慣例上の儀礼的な所作」(最高裁判決)の対象として公認された。象徴天皇制国家思想は「日の丸・君が代」 ばかりでなく、「つくる会」系教科書、愛国心・道徳教育、東京五輪招致、“日本は一つ、がんばろう”等々によって推進されるだろう。

不起立・不斉唱・不伴奏の意義を全面展開しよう

  最高裁判決やそれに追随する下級審判決が懲戒処分を是認しても、3/10高裁判決を生かすためには、不起立・不斉唱・不伴奏の動機、態様、効果を口頭弁論 によって積み上げることである。学習権保障の積極的意義を語る必要がある。その点、大橋判決が懲戒処分を取り消した理由に注目したい。
 「生徒に 対して正しい教育をしたいなど・・真摯でやむにやまれぬ行為」(=学習権の保障)「控訴人らの歴史観等が独善的なものではない」(=論争的課題)「卒業式 が混乱した事実はない」(=否定的要因の有無)「卒・入学式は毎年あり、不起立等を繰り返すと累積加重処分となる」(=教授の自由の一貫性)
 教 員としての正当な行為に対し都教委は処分した。裁量権の逸脱濫用は、実は教育の自由(憲法23・26条)の侵害を証明するものでもある。最高裁小法廷の第 一波判決は、「その余の上告理由」として教育の自由や不当な支配の禁止を取り上げなかった。多数の「反対意見」「補足意見」は有害なものもあるが、教育の 自由、学校現場の自主性・自立を求めるものもあった。最早、19条の枠だけでことを済ませることの矛盾は明らかである。「10・23通達」「職務命令」が 学校現場の教育にいかなる影響をもたらしたか、原点にかえって提起すること、ここにこそ精力を注がなければならないと思う。

教科書問題、大阪・不起立条例、憲法改悪反対等の取組と連帯しよう

 この夏は、「日の丸・君が代」問題だけでなく、教育に関わる極めて重要な課題が迫っている。「つくる会」系教科書の内容と最高裁判決は連動している。大阪・不起立条例も含めて06教育基本法の実働化は現実ものとなってきた。
 ある意味ではわかりやすくなってきた。これは教員個人の問題だけではないこと、子どもの未来、日本の未来がかかっていることを訴えたい。

予定:「日の丸・君が代」全国学習・交流集会
8月13日(土)9:30~  (12日に諸行動・交流会)
<場所> 社会文化会館(地下鉄永田町)
停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長? 
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

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2011/07/26

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(10)

渡部です。

本日(7月25日)、東京地裁(青野裁判長)で、「君が代」裁判(二次、原告66名)の棄却判決がありました。

判決文は155ページに渡る膨大なもの。最高裁判決を背景に、それを全面的に展開した「大反動判決」でした。

簡単に、判決文の構成を紹介します。

<主文>は、「1、原告らの請求をいずれも棄却する」「2、そ訴訟費用は原告らの負担とする」

<事実及び理由>は、
第1 当事者の求めた裁判(1~2頁)

第2 事案の概要等(2~12頁)
1 事案の概要
2 (1)当事者
  (2)本件に関係する法令等の規定内容
  (3)都教委の通達
  (4)本件処分
3 争点
  (1)本案前の争点(退職者は訴えの利益を有するか)
  (2)本案の争点  <以下の10項目を整理している>
   ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か
   イ、   〃       、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか
   ウ、   〃       、教師の専門職上の自由を侵害する憲法13条、23条、26条違反か
   エ、学習指導要領の法的拘束力の有無
   オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか
   カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか
   キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか
   ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか
   ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か
   コ、損害の有無及び額

第3 争点に関する当事者の主張(13~56頁)

(ここでは、上記「争点」に関する<原告(被処分者)>と<被告(都教委)>の主張が整理されている)

第4 争点に対する判断(56~154頁)
 1 判断の前提となる事実関係 
  (1)学習指導要領の改訂
  (2)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成10年まで)
  (3)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成11~12年まで)
  (4)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成13~14年まで)
  (5)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成15~16年まで)
  (6)東京都における国旗・国歌の指導状況等(平成17年以降)

 2 本案前の争点(これについては、退職者は訴えの利益を有するとしている)

 3 <ア、通達・職務命令は、憲法19条違反か>について

 4 <イ、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか>について

 5 <ウ、教師の専門職上の自由を侵害する憲法13条、23条、26条違反か>について

 6 <エ、学習指導要領の法的拘束力の有無>について

 7 <オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか>について

 8 <カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか>について

 9 <キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか>について

10 <ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか>について

11 <ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か>について

12 <コ、損害の有無及び額>について

第5 結語(155頁)
以上によれば、原告らの請求はいずれも理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。

以上の構成、とりわけア~コの「争点」、からも明らかなように青野裁判長は全面的に展開し、そのすべてにおいて、都教委の主張をことごとく取り入れ、基本的には最高裁同様の理由で、原告の訴えを棄却しました。

本来ならその10の内容を全て紹介したいのですが、長くなりましたので、本日は、<イ、信教の自由(憲法20条)を侵害しているか>の判断の一部だけを紹介しておきます。

「卒業式等における起立斉唱等は、儀式的行事における学校職員という社会的な立場にある者としての行動にすぎず、本件通達及び本件各職務命令が、原告ら3名の有する信仰を否定したり、その信仰の有無について告白を強要したりするものであるということはできない。また。原告ら3名が信仰するキリスト教が、その教義上、起立斉唱等を禁じていることを認めるに足りる証拠はない。
・・・・・・・・・・
・・その信仰に由来する行動(敬意の表明の拒否)と異なる外部的行動を求められることとなり、その限りにおいて、その信教の自由についての間接的な制約となる面があることは否定し難いものの、・・本件通達及び本件各職務命令の目的及び内容並びに上記の制限を介して生ずる制約の態様等を総合的に衡量すれば、上記の制約を許容し得る態度の必要性及び合理性が認められるものである。」

「一事が万事」という言葉がありますが、他も同じように、最高裁判決にお墨付きをもらった、都教委側の一方的、手前勝手な言い分を、そのまま全面的に展開しているのです。

最高裁判決を背景に、段階を画した「大反動判決」が出たと言えるでしょう。

次回もう少し紹介します。



2011/07/25

反撃(①「7・24集会」へ)(9)

渡部です。

(少し長いです。)

本日(7月24日)、『最高裁判決糾弾・大阪府条例撤回7・24集会』(主催:都教委包囲・首都圏ネット)が160人の参加で開かれました。

先日(7月21日)の再発防止研修でもそうでしたが、公安警察の数が多くなったように思います。最高裁判決後の反対運動の動きが気になるのでしょう。

集会内容は、以下の通りでした。

 ①東京における入学式での不起立処分・Tさん

 ②板橋高校事件最高裁判決・藤田さん

 ③「君が代」不起立最高裁判決原告・5人

 ④「君が代」最高裁判決批判・退職教員で原告のKさん

 ⑤横浜の教科書問題・横校労のMさん

 ⑥大阪府「君が代」条例反対撤廃の闘い・大阪「日・君」ホットラインのIさん

 ⑦福島原発事故現地からの特別アピール・福島県教組郡山支部のSさん

 ⑧集会のまとめ・集会決議・行動提起

その中で、②の藤田さんは、「最高裁では被告人席がなく被告人は傍聴席<いの1番>に座らされる。死刑などは、被告人さえ最高裁に呼び出されず、判決が下される。検察・公安は何でもでっち上げる。最高裁は、原発設置許可無効の訴えをことごとく葬り去って、今回のような悲劇を招いた。最高裁裁判官は全員辞職すべきだ。」

③の原告5人の方々は共通して、

  • 最高裁判決のいい加減さに対する怒り、
  • これからも闘っていく決意、

を述べましたが、その中でSさんは次のようなことを述べました。

「裁判所は一方的に裁く権利を持っていると思っているかもしれませんが、裁く側もまた裁かれていることに気づくべきだと思います。」

7月14日(フランス革命記念日)に判決だったAさんは、「最高裁は【バスティーユ牢獄】のように見えた」と述べました。

④の『最高裁判決批判』は、Kさんが「こんな紙切れをもらうために7年間闘ってきたのではない」と切り出しながら、冷静かつ力強く、以下のように展開してくれました。

<最高裁判決の特徴>として、

  1. 実質的な「大法廷判決」としての性格があること、
  2. 「主文」と「補足意見」は実は一体のものであること、
  3. 判決言い渡しの酷さ(コピペ以下の「判決内容省略」)

<「主文」批判>として、

  1. 最初に結論ありきの暴論である、
  2. 「儀礼的所作」=歴史観、世界観それ自体を否定しない、というのは詭弁である、
  3. 判決の最大の根拠は、(全体の奉仕者=職務の公共性=服従義務)という論であるが、これは憲法(98条、99条)違反である、公務員は憲法遵守義務はあるが、公務員だけ上司の命令に従う義務があるなどとはどこにも書いていない。

<最高裁判決の意味するもの>として、

  1. 憲法19条(思想・良心の自由)に「職務命令」以下の価値しか認めない。第二小法廷の須藤氏のみ、「必要性・合理性の根拠はできれば憲法自体に求められることが望ましい」と述べ、「職務命令」に憲法上の根拠がないことを認めている。最高裁判所は違憲裁判所と言う他はない。
  2. 憲法19条は戦前の反省に基づく規範である。「日の丸・君が代」強制は典型的な憲法19条違反である。これを合憲とすることは憲法19条を否定することと同じである。
  3. 「思想・良心の自由」の制約判例はこれが初めてだ。審査基準は「必要性・合理性」という「ゆるやかな基準」とした。
  4. この時期にわさわざ藤田判決を出したことの意味は、今後卒業式等の秩序を破れば、刑事弾圧を行うということだ。

⑥の大阪府「君が代」条例反対撤廃の闘い、ではIさんが、まず、

  •  6月3日の条例制定経過と中味、
  •  最近の橋下知事のメールやツイッターによる発言、

のいくつかを紹介してくれました。その発言の中から、幾つかを紹介します。

  • 「教育は2万%強制だ」、
  • 「ストレスに耐えられるようにするのが教育だ」、
  • 「情勢が変わった。これからは教育の内容は権力を握った者が決定しやっていく。管理職や教員はそれをいかにうまく実現するかだ」
  • 「議会で決めるから軍国主義ではない。これまでは、行政は教育に不介入だったが、これからは介入は否定されない、教基法が変わったのだから介入は当然だ。」

ついでIさんは、この間の大阪での反対の取組みを紹介し、最後に、今後9月府議会に向け、 <署名運動> <9・24全国集会>に力を入れていくことを述べました。

⑦の「福島原発事故現地からの特別アピール」では、福島県教組郡山支部のSさんが、3・11当時の状況から現在にいたるまでの状況を生々しく語ってくれました。

その中で、組合の機関誌『どんとこい』(日刊)を出しつづけ、組合員だけでなく一般市民にも正確な情報を伝えてきたことは、新しい組合運動のあり方ではないかと思いました。(そこには毎回、自分たちで測定した支部内各地の放射線量も書かれていました)

また、現在、人々の間にさまざまな葛藤が生まれている実態なども話してくれました。例えばどこでも「大丈夫⇔心配」「残る⇔去る」などで人々の間に亀裂が生じるのです。原発事故が、如何に地域・学校・家庭などを破壊していくのか、と思いました。

集会は最後に、「まとめ」・「決議」・「行動提起」・「シュプレヒコール」で終了しました。

なお、集会には、<石川>、<愛知>、<三重>、<大阪>、<兵庫>、<福岡>、からも参加された方がいました。

「反撃」の第一弾、①「7・24集会」は成功裏に終了しました。
(この成果を踏まえ、8月29日(月)、15時~ 都教委要請行動を行います)

第二弾は、8月12~13日の東京での『日の丸・君が代裁判全国学習・交流集会』、

第三弾は、9月24日の大阪での『「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会』、です。



2011/07/24

法廷カレンダー

法廷カレンダー、2011年7~9月を更新しました。

法廷カレンダー
「法廷カレンダー」のダウンロード



2011/07/21

反撃(①「7・24集会」へ)(8)

渡部です。

(最後に≪河原井さんの全国行脚≫があります)

7月19日(火)、東京都・Aさんの最高裁判決があり、又しても「棄却」でした。これで、5月30日から立て続けに出された「君が代」関連最高裁「棄却」判決は11件となりました。

本日(7月21日)、再発防止研修が行われました。対象となったのは、今春の卒・入学式での不起立者7名中、退職者を除く3名です。

研修抗議・該当者支援行動には、約100名が集まり、盛り上がりました。

しかし、今回都教委は、研修センター前での弁護団の申し入れを一方的に拒否しました。理由を聞いても答えず、申し入れ書も受け取らない、という姿勢をとりました。これまで、7回にわたり行われてきたことを突然拒否してきたのです。「最高裁判決でお墨付きをもらったから問答無用」というのでしょうか。

研修後、入学式で「不起立」したTさんは次のように述べました。

「今回はじめての現認(これまでは見過ごされていた)で、処分と研修となった。地方公務員法で1時間の一方的な講義。その後「事故報告」を書かされた。その間、都教委職員に取り囲まれていた。しかし、服務事故というが、不起立は恥ずべきものではないと思っている。非難されるいわれはない。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

午後から、「予防訴訟」の最高裁第1回要請行動がありました。

会議室に17名のみ通され、出てきたのは主席書記官補佐なるU氏のみ。

とこちら側が「要請はどのようにして裁判官に届くのか」と聞くと、

①U氏⇒②小廷上席書記官⇒③担当書記官⇒④上席書記官⇒⑤第1小廷首席書記官⇒⑥小廷首席書記官⇒⑦担当調査官⇒⑧上席調査官⇒⑨首席調査官⇒⑩裁判官

ということでした。ある人は、「まるで江戸時代に<直訴>は許されなかったが、それと同じだ」と言っていました。

4人の方が「要請書」を出しましたが、<日本聖公会東京教区人権委員会 「日の丸・君が代強制問題に取り組む会」>のUさんの「要請書」には次のようなことが述べてありました。

「私は、旧憲法下の国民学校に入学し、意味もわからないまま歴代の天皇の名前や教育勅語を丸暗記させられ、奉安殿に敬礼させられました。これらは、1945年の8月を境にすべて廃止され、奉安殿は破壊され、それまで使用していた教科書はあちこち墨を塗らされました。・・・

天皇を頂点とすることから主権在民になったのです。このような義務教育期間を通じて生徒であった私たちは、文部省の方針が変わるたびに右に左に大きく揺れる教師が教えることは信用できないということを学びました。他方、自らの良心や信仰に基づいて判断し行動している教師を信頼するようになりました。

主権在民の時代に天皇の旗・賛歌の強制に疑問を抱くことはごく正常なことです。・・・
採用時に憲法を遵守することを誓い、それを実行しているからこそ、違憲の職務命令に従えないのです。・・」

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≪河原井さんの全国行脚ー1≫

河原井純子さんは、「君が代」不起立で停職3ヶ月になった時から≪全国行脚≫をはじめました。それから5年、まだ行っていない県は、

<岐阜><滋賀><和歌山><鳥取><島根><宮崎><鹿児島>

だけとなりました。

上記県でこのメールを見られている方、是非、河原井さんを呼んで下さい。東京の、また全国の、生きた状況が聞かれると思います。(もちろん、すでに行かれたところでもOKです)

これからは、このメールでその報告も出すことにします。河原井さんは全国の闘う仲間の掛け橋になるでしょう。

(ちなみに河原井さんは、今日も再発防止研修抗議の後、山梨県に向かいました。)



2011/07/20

処分取消裁判を支援する会 ニュース(第49号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 20)
最高裁第三小法廷、安部処分取消訴訟に不当判決

 7/19、戒告処分取消請求に対し「上告棄却」の不当判決を下した。5/30以来11件目である。これで、2010年末までに高裁判決を受け上告していた事案は全て最高裁判決を受けたことになる。
  この第一波判決についていくつかの特徴を指摘しておきたい。①「日の丸・君が代」強制の職務命令は憲法19条違反にあたらない。19条違反を根拠とする処 分取消の論旨は採用できない。②教育の自由・不当な支配・裁量権行使については上告に該当しない。③事案の共通性から、個別的ではなく全国的意味をもつ。 ④表現行為も「公共の福祉」から制限を受け、「円滑な遂行」を妨げる行為は「違法性を欠くものではない。」
 これらの諸点からは最高裁中枢の断固 たる意志が読み取れる。つまり、象徴天皇制国家思想を学校教育で推進することは合憲・合法であり、それに反する行為は許されない、というものである。さ て、第二波の事案には、一審勝訴の予防訴訟、二審戒告処分取消判決の一次訴訟、停職・減給処分取消訴訟などが続いている。これらについて、第一波の判決の 枠組みで押し切るのか、それとも部分的にしろその枠組みを変更してくるのかが問われている。また、最高裁の下級裁判所への圧力も強まるであろう。
「19条の枠組み」を突破する共同の取組を

~教育の自由・不当な支配禁止から処分(停職・減給・戒告)取消へ~

プラスの要素

  最高裁各裁判官の「反対意見」「補足意見」を見る限り、多数意見の枠組みをはみ出したものが多い。主要には学校現場への影響を危惧するものであり、教育の 自由に関わる内容である。「教育環境の悪化」「児童・生徒も影響」(金築)、「教育は、強制ではなく自由闊達に行われることが望ましい」(須藤)など。
 そして何よりも、3・10大橋高裁判決の戒告処分取消の根拠「正しい教育をしたいという思い」に注目すべきである。この不起立・不斉唱の動機は明らかに教育の自由(教授の自由・学習権保障)に関わるものである。

マイナスの要素

 最高裁は19条合憲の枠組みを固定化し、「反対意見」「補足意見」には、不合理、強圧的なものがある。
  「起立斉唱は・・出席教諭全員に一律に要請されるのが一般的である」「参加生徒らに模範を示す」(那須)、「殊更に示威的な拒否行動」(大谷)、「卒業式 を円滑に執り行うという業務を妨害するおそれがある」(宮川)また、基本的な対立を無視して起立斉唱が自発的に行われることを期待する意見もある。さらに 「受付を担当させる等、会場の外における役割を与え、不起立不斉唱行為を回避させる」(宮川)等と学習権保障と逆行する意見もある。そして、厳しい要素と しては、予防訴訟高裁不当判決(控訴却下)や3・25加藤高裁判決の停職処分是認がある。
 長期的には最高裁現状12:2の19条不当判決を逆転 しなければならないが、陸続する訴訟案件の当面する目標は、最高裁に教育の自由・不当な支配の禁止について公正な審理をさせ停職・減給・戒告全ての処分を 取り消させることである。そのためには一審・二審段階で、不起立・不斉唱・不伴奏の動機、態様、意義を全面展開することが特に重要になっている。不起立は 「示威行為」や扇動行為ではない。論争的課題が不当な支配によって強制される時、児童・生徒に示す教材は教師自身の行動である。教育公務員だからこその行 動であり、「公共の福祉」によって制約されるものではない。
 今や、この闘いは大阪の条例反対などで全国化し、また、「つくる会」系教科書採択などによって教育課程全般に押し広げられようとしている。全国の教職員を始め広範な人々との共同の取組が急務となっている。

報道

*7/21・8:30:再発防止研修抗議行動(水道橋駅前・都教職員研修センター)
    3月卒業式、4月入学式で処分されたものへの不当研修 反対

*7/25・13:10:「君が代」二次訴訟・地裁民事19部 判決予定

*7/30・13:30:藤田事件最高裁不当判決抗議 報告集会(板橋文化会館)

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停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

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2011/07/19

反撃(①「7・24集会」へ)(7)

渡部です。

本日(7月18日)、東京・四谷区民ホールで、『コンサート・自由な風の歌6』がありました。テーマは、~どんなときにも希望を捨てるな~でした。

内容は以下の通りです(曲名略)

  1. 林光さんのピアノ演奏
  2. 姫田大さんのフルート演奏(林光さんの伴奏)
  3. 三宅進さんのチェロとチェ・ソンエさんのピアノ演奏
  4. 大石哲史のバリトン独唱(林光さんの伴奏)
  5. チェ・ソンエさんのピアノ独奏
  6. 「自由な風の歌6合唱団」の歌
    (指揮:林光さん、ピアノ:チェ・ソンエさん、チェロ:三宅進さん)

この中で、⑤チェ・ソンエさんのピアノ独唱、の前に彼女は次のようなことを述べました。

「4日前、北九州ココロ裁判の最高裁判決がありました。自分はこの闘い、裁判にかかわり意見陳述もしました。この闘いは1986年から始まり25年間、裁判闘争も15年間闘ってきました。原告の人達は教員生活のほぼ全てをこの闘いで過ごしてきました。しかし、<棄却>でした。

この国の人権の最後の砦がなくなったと思いました。私たちが裁かれる側に立たされていることさえおかしい。最後の砦は音楽です。『君が代』を校長は震えながら<歌いなさい>と言いました。彼らこそ、恐怖に駆られているのです。

誰かが<音楽と思想が結びつくと凄いね>と言いました。私たちは人権を守り抜いていきましょう。」

また、⑥の「合唱団」は、今年新しく韓国の歌「朝露」を披露しました。そして最後に、すでに歌った『歩くうた』(谷川俊太郎詞、林光曲)をもう一度歌いました。

その歌詞の二番は以下の通りです。

  ひとは歩く  すたすた歩く
  ひとは歩く  とぼとぼ歩く
  ひとは歩く  のしのし歩く
  ひとは歩く  扉を開けて
  ひとは歩く  錠をこわして
  ひとは歩く  大地を踏んで
  ひとは歩く  国境を越えて
  ひとは歩く  ひとを助けて
  ひとには歩く 自由がある  

「合唱団」の人数は、今年は昨年より5名ほど増え、65名になったとのことでした。また、450名の会場は満席で、通路に座っている方々もいました。

最高裁での相次ぐ不当判決、大阪府での「君が代」起立斉唱条例、などが起きていますが、人々の闘う意志は全く衰えていません。それどころか、ますます「希望を捨てず」立ち上がろうとしています。

「戦争は政治的手段とは異なる手段をもって 継続される政治に他ならない」という言葉で有名な『戦争論』の中で、クラウゼビッツは次のようにも言っています。

「防御は攻撃よりも強力な戦争形式であり、その旨とするところは敵をいっそう確実に征服するにある」

「君が代」に支配される暗い日本社会に、朗らかに別れを告げる日がくるまで、あきらめることなくともに歩きつづけましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7月19日(火)には、東京都・Aさんの最高裁判決があります。
 5:00最高裁前集合 
7月21日(木)には、再発防止研修(3人)が水道橋の研修センターで行われます。(抗議集会は、8:30~、研修センター前)
 13:30からは最高裁要請行動もあります。



2011/07/15

反撃(①「7・24集会」へ)(6)

渡部です。

本日(7月14)、最高裁第一小法廷(裁判官5人)で、

①「君が代」強制再雇用解雇撤回裁判
②北九州「ココロ裁判」

の二つの判決が出されました。

(傍聴席37に125人が駆けつけました)

いずれも、裁判長(①は横田尤孝、②は白木勇)が、<上告を棄却する上告費用は上告人らの負担とする>という「主文」を読み、5人の裁判官はすぐに退席しました。

①の判決後、法廷の傍聴席からは、裁判官たちを批判する大きな声があがりました。

そして①の判決後、(裁判官5人は代わらず、裁判長が代わり)②の判決で再び裁判官が入ってきても起立する傍聴者は名中わずかという有様でした。

②判決後、警備の職員が制しても、批判・糾弾の声はさらに高まりました。

同じような判決(「コピペ判決」どころか「以下同文判決」)が続けば、ますますこの傾向が拡大していくでしょう。「行政の番犬」となり、上告人たちを全くないがしろにするような裁判所に、人々が敬意を払わなくなるのは当然です。人々は、何時までも黙ってはいないのです。今後、法廷の権威はどんどん落ちていくばかりでしょう。

ところで、①の原告団の「声明」には次のような下りがありました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これら一連の最高裁判決は、最高裁判所が憲法の番人としての役割を放棄したものであって、その社会に与える影響の大きさに慄然とせざるを得ない。大阪府では、橋下徹府知事と「大阪維新の会」府議団によって、卒業式等の国歌斉唱時に公立学校の教職員に起立・斉唱を義務付ける条例がなされ、更に教職員の処分基準を示す条例の制定が進められようとしている。このような動きも、最高裁が憲法の人権保障規定を「絵に描いた餅」にしてしまっていることと無関係ではない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

また、②の原告17人中3人が今回、判決のために北九州からわざわざ来られましたが、その中のMさんは、報告会で次のようなことを述べました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
裁判を始めて(1996年)から15年。いろんなことがよみがえって来た。今日は、支援してくれた方々にお礼を言わなきゃ、という気持ちでやって来た。

こういう終り方(最高裁前に100人以上の人々が集まり、報告集会も準備された)は、みなさんのおかげ。教員生活32年。半分は抵抗、半分は裁判に明け暮れた。しかし、裁判が始まってから気持ちが軽くなった。みんなと一緒に大きな船に乗り込ませてもらったから。「声が出せる」ということは、裁判に取組んできてよかったこと。

北九州の状況が全国化してしまった。思想・良心の自由がますます遠くへ行ってしまっている。だからこそ、これからも歩み続けなければならない。思想・良心の自由を保障させることは重要。こんなに大切なものはない。これは人格の核心にも係わること。そのことで闘っていけることは幸せなことだ。

「君が代」処分がなくなるまで歩いていきたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

7月19日(火)には、東京都・Aさんの最高裁判決があります。



累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第48号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 19)
最高裁第一小法廷、再びダブル不当判決
~東京「君が代」解雇裁判・北九州ココロ裁判~

  先日7/4の第二小法廷に続いて、上記2件について上告棄却の不当判決を出した。特に解雇裁判の方は、「これまでの最高裁判決を見よ」という素っ気ないも のだった。ここには「職務命令が憲法19条に違反するものではない」、教育の自由などは「上告理由」にあたいしないという最高裁の強固な意志が示されてい る。おそらく、最高裁はこの問題が広く国民の間で議論され、教育問題、学校現場が話題になること自体を避けたかったのだろう。
 これまでのところ 最高裁は、基本的には一審、二審の枠内で不当判決を出した。まだ、難波判決の予防訴訟、戒告を取り消した一次訴訟・アイム‘89、さらに停職・減給処分取 消訴訟などが続く。私も結審延期を受けて残されたチャンスを生かし、ミスリードすることなくしっかりと主張していきたい。

教育の自由こそ憲法判断を!!

 最高裁に憲法23・26条違反の上告理由を取り上げさせるために
 最高裁小法廷は、民事訴訟法312条によって「その余の上告理由」(教育の自由の侵害)を認めない、と言う。(312条1項:上告は判決に憲法の解釈の誤りがあること、その他憲法の違反があるときに、することができる。)
  なぜ、このような結果になっているのか。19条(思想及び良心の自由)・20条(信教の自由)はその保障が憲法に直接規定されている。ある面では“私の思 想・信条・信教が侵害されました”というのはわかりやすいかもしれない。これに比して、侵害を受けた教育の自由(教授の自由・学習の自由)は教育基本法規 定または学テ最高裁判決によって明文化されているという関係にある。(憲法23条:学問の自由・26条:教育を受ける権利、②義務教育)つまり、まず不当 な支配の禁止(47教育基本法10条、06法16条)、教師の裁量権・一方的な教え込みの禁止(旭川学テ判決)を明確にしてこそ憲法に到達できるのであ る。教育現場での校務中の校務内容における強制を問題にするべきである。
 そのためにはどうしても、「10・23通達」「職務命令」との関係で不 起立・不斉唱・不伴奏のまさしく教育的意味を明らかにしなければならない。3・10高裁大橋判決は控訴人の「正しい教育をしたいという思い」を評価して戒 告処分を取り消した。この不起立・不斉唱・不伴奏の動機、さらにはその効果、特に児童・生徒の学習権の保障(公正な判断力、多様な考え、批判力等)にとっ ての意義を全面展開して証言する必要がある。一審、二審で憲法との関わりでの事実認定を前進させ、できれば部分的にでも勝訴を勝ち取り、その上で最高裁に 臨むこと。現段階のような理不尽な却下を許さない実績を上げていく必要がある。一連の最高裁小法廷判決において「反対意見」「補足意見」が続出した。その 内容は「19条合憲」を補強するものも多いが、一つの側面として問題の本質である教育の自由についての憲法判断を封じ込めた結果である。
 現段階 ではまだまだ不当判決反対運動は盛り上がっていない。先日、教科書展示を見に行ったが、「つくる会」系(公民教科書)では「公共の福祉による権利の制約」 が異常に強調されている。また、「日の丸・君が代」の項目では「慣習、ならわし、国民統合」の意義を示し、最高裁判決と呼応している。不当判決や大阪をは じめとする強制のドミノを前に、運動の巾を広げ戦後教育史上に突出した大弾圧を背景とする反動攻勢を阻止したい。あなたや子供、孫、そして生活の問題だか ら。

情報

*7/19・16:00:安部さん処分取消訴訟 最高裁第三小法廷 判決予定

*7/21・8:30:再発防止研修抗議行動(水道橋駅前・都教職員研修センター)
    3月卒業式、4月入学式で処分されたものへの不当研修 反対

*7/25・13:10:「君が代」二次訴訟・地裁民事19部 判決予定

*7/30・13:30:藤田事件最高裁不当判決抗議 報告集会(板橋文化会館)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

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2011/07/13

反撃(①「7・24集会」へ)(5)

渡部です。

本日(7月12日)早朝、「解雇させない会」の都庁前ビラまきがありました。

ビラまき開始の8時以前に着くと、(省エネ出勤?)すでに多くの都職員が都庁に吸い込まれていきます。

見ていると、元教育情報課長で現教育政策課長のK氏が私たちの前を通り過ぎようとしました。

私たちが「Kさん、おはようございます」と声をかけると、困った顔をしながらも、「おはようございます」と言って通り過ぎていきました。

本日のビラの内容は、<月2回の定例会出席で43万円の報酬、しかも、欠席しても支給とは!>というのがメインでした。(ビラまき参加者は7人)

傍聴(私たち3人+いつも顔をみせる2人)を待っている間、廊下はまたものものしい警備でした。遠くに、かつて「holiday」(休日)というシャツを着ながら根津さんのTシャツを問題にしていた元情報課長の姿が見えました。私が「あそこにホリデイがいるよ」と指を指すと、彼はバツが悪かったのか、中に引っ込んでしまいました。

本日の定例会には、この間の都教委への批判が効いたのか、めずらしく、新しく委員になった川淵三郎氏をはじめ5人全員出席し、全員一度はそれらしい質問や意見を述べていました(ワハハハ)。内容は「議題」として<高校の推薦入試に関する実施方針>、「報告」として<2012年度使用高校教科書の調査研究資料>、でした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その後、東京高裁で、「和田中夜スペ」裁判の第六回控訴審がありました。

すでにこれまでの審理でも、「夜スペ」の実施主体である「地域本部」の名簿、規約、会計報告などが如何にいい加減であったか、実質的には藤原校長と教育産業「サピックス」による独断的運営だったことが明らかになっています。

今回の審理の山は、控訴人側が求めていた当時の状況を良く知る当時の教育委員・Yさんを証人として認めるかどうかということでした。

結果としてそれが認められました。

「この方は、教育委員として山田区政時代の全てを見聞きしており、もちろん和田中民間人校長登用(藤原和博氏)以来を知り、『夜スペ』実施経過だけでなく、保護者の情報や区教委事務局の状況もかなり知る立場にありました。我々控訴人らが主尋問となる重要な証人です。」(傍聴ガイドより)

次回は、10月20日(木)14:00~、424号室、

  1. 区側の証人・区教委元庶務課長・I氏
  2. 元区教育委員・Yさん

の証人尋問となります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7月14日、最高裁で「君が代」不起立に関する二つの判決があります。(14時最高裁南門集合)



2011/07/12

7.12都庁前情宣

7.12都庁前情宣のチラシです。

f201110712のダウンロード



累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第47号)

                 

2011年7月12日火曜日

                 

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第47号)

 
論点、争点、キーポイント(結審に向けて 18)
傍聴、ありがとうございました~ドタバタして結審延期~

本 日7/11結審予定の口頭弁論、予定時間になっても法廷はロックされたまま、そのうち原告・被告が13階の事務局に呼ばれた。青野裁判長は「人事異動があ るから本日は結審しない」という。結局、双方の最終準備書面提出と原告の陳述を行い、下記のように結審日程が決定した。傍聴にきていただいた方にはやきも きさせてしまった。多数の傍聴、感謝します。

本日の原告陳述の内容

  1. 処分を受けた時の生徒との関係
  2. 不起立・不斉唱から処分へ
  3. 累積加重処分と教育の自由
  4. 学校現場への影響
  5. 不再戦と処分取消の請求

当面の目標

  教育の自由侵害、不当な支配、その結果としての過酷な処分が憲法、教育基本法に違反することを判断させる最高裁大法廷を開かせるために、当面の目標は一 審、二審での事実認定で前進を勝ち取り、勝訴していくことである。それに向けて、不http://www.blogger.com/img /blank.gif起立・不斉唱・不伴奏の動機、その教育的効果を全面展開することが重要である。行動した後の生徒や保護者の反応を証言することは特に 重要である。不起立は、決して「示威的な拒否行動」(大谷「補足意見」)ではない。
 ともかく、結審が延び弁論の機会が追加された。これをおおいに利用したい。

停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 
結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

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反撃(①「7・24集会」へ)(4)

渡部です。

本日(7月11日)、東京地裁で、「君が代」不起立累積加重処分裁判が開かれました。(原告:元八王子夜間中学の近藤順一さん)

開始直前、原告・被告双方が、突然13階の事務局に呼ばれ、青野裁判長から「人事異動があるから本日は結審しない」と言われたということです。

「結審」は結局、8月22日(月)になりましたが、本日の裁判では、近藤さんが用意してきた「一審結審にあたっての最終陳述」が読み上げられました。

その中には以下のような下りもありました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夜間中学には多くの外国人生徒が学んでいます。『日の丸・君が代』に対する起立・斉唱を自然な行動としては受け入れられない生徒もいます。私はやはり、生徒に多様な考え、行動があることを示すことが自分のやるべきことだと考え実行してきました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
卒業式では不起立・不斉唱ができるだけ生徒に見えるように正対して実行しました。私は”立ってはいけない”とか”歌ってはいけない”といったのではありません。公正な判断力を育てるためには不起立・不斉唱しかないと考えました。そうすることが正しい教育を行うことだと確信しました。
・・憲法23条・26条に違反する職務命令によって私の教授の自由が侵害され、私が校務として人格的接触を行う生徒の学習権が侵害される時、それを拒否し自由の意義を示すのは教育公務員としての責務であり、生徒の学習権を保障する職務遂行は公共の福祉の見地から制約を受けるものではないと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・学校行事での一律起立・斉唱は、一般的なしきたりによる振る舞いではなく、象徴天皇制国家への敬意の表明に当たると思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
・・世界の人々、特に中国をはじめとするアジアの人々は帝国日本に侵略された経験から当然のことながら、不再戦、再び戦争をしないために日本の公立学校が次世代に対してどのような教育をしているのかに注目しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

近藤さんは、真正面から堂々と、
 ・「日の丸・君が代」強制の不当性と、
 ・自己の不起立の正当性を、
裁判所に問うているのです。

「結審」が次回(8月22日)に伸びたため、近藤さんにもう一度意見陳述の場が与えられることになりました。

是非、最高裁判決の不当性、日本社会に与える危険性、をも糾弾して欲しいものです。

なぜ、主権者の私たちが、天皇制賛美の歌、天皇主権の歌である「君が代」を強制され、処分(しかも加重処分)までされなければならないのか、と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

大阪での「全国集会」(このメール「反撃」では③になる予定)に関する動きなどを紹介します。

6月3日、「君が代」条例成立
6月8日、大阪府教委は、教職員による起立・斉唱をさらに徹底するため、教育長通達を教職員あてに発出(この通達は、職務命令としての性質を有する。)
6月9日、府立高校の臨時校長会を開き、13日(月)からの「日の丸」常時(月曜から金曜、8時30分~17時)掲揚を指示。
6月13日、一斉に「日の丸」常時掲揚始まる。

さらに橋下知事は、9月府議会において、「3回不起立で免職」など教職員処分条例を強行成立させようと目論んでいる。

7月6日、「君が代」条例反対アピール賛同者の皆さんへの訴え
≪「君が代」条例の撤廃、教職員処分条例の上程阻止のために、全国から闘いを作り出そう≫が、「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪(代表 黒田伊彦)から出される。

「全国集会の時期等」

□仮タイトル: 「君が代を起立して歌え!立たないとクビ!?」
□時期:9月24日(土)(大阪府議会9月議会開会(9月20日予定)の直後)
□規模:1000人以上をめざす
□場所:大東市立総合文化センター 文化ホール・大ホール
   1202席(オケピット154席含む) 車いす席:6席  親子室:16席
   〒574-0037 大阪府大東市新町13-30 (TEL:072-873-0030)
   (JR学研都市線 住道駅より約500m)
□集会直後の府議会、府教委、文科省などへの要請行動

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 ①『最高裁判決糾弾・大阪府条例撤回7・24集会』
  (主催:都教委包囲首都圏ネットワーク)

<日時> 2011年7月24日(日) 13:30~16:30

<場所> 文京区区民センター

<内容>
・東京における不起立闘争の報告(卒・入学式での不起立の方)
・この間の最高裁判決原告からの発言
・最高裁判決の批判・分析(東京都退職教員)
・板橋高校事件・藤田さん吠える 
・大阪府条例反対闘争の報告(大阪「日・君」ホットラインの方)
・福島原発事故現地からのアピール(福島県教組郡山支部の方)
・包囲ネットからのまとめと今後の方針、行動提起
・その他   *当初計画していたデモはなくなりました*

<資料代> 500円



2011/07/08

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第46号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 17)
原告「最終準備書面」~教育の自由、全面展開~

 代理人弁護士の努力によって、結審に向けて「最終準備書面」が整った。最高裁判決を批判し、教育の自由の視座から不起立・不斉唱の意味を全面展開するものとなった。目次を提示する。

第1 本件のいわゆる10.23通達、八王子市教委の9.22及び12.8通達の発出の経緯と校長が職務命令を出さざるを得ない状況

第2 原告の職務命令違反とその処分の経緯
1 原告の経歴と思い
2 卒業式における国旗・国歌の実施と原告の不起立行為・処分
(1)    2003年「10.23通達」発出以前の卒業式
(2)    10.23通達発出後、2004年3月の卒業式
(3)    2005年3月の卒業式
(4)    2006年3月の卒業式での初めての不起立と指導措置
(5)    2007年3月の卒業式での不起立と戒告処分
(6)    2008年3月以降、3回の卒業式での不起立と処分

第3 各通達及び職務命令の違憲・違法性
1 思想・良心の自由(憲法19条)の侵害
2 教育の自由の侵害
(1)    教育の自由侵害が問題となる2つの場面
(2)    教育の自由と「不当な支配」の禁止
ア 入学式・卒業式も重要な教育活動
イ 教育基本法10条の精神
ウ 不当な支配の主体
エ 何が不当な支配なのか
オ 本件各通達、職務命令は「不当な支配」に該当し違法
(3)    教師としての良心の自由
ア 教師としての良心の自由
イ 教師としての良心の自由の内容

第4 本件取消請求について~裁量権の濫用

第5 国家賠償請求(慰謝料請求)

第6 まとめ 

藤田事件・最高裁不当判決と宮川「補足意見」
  7/7,最高裁第一小法廷は、「威力業務妨害罪」を適用して罰金20万円を課した原判決を是認した。藤田さんは都教委「10・23通達」にいち早く抵抗 し、来賓として出席した卒業式の前に「日の丸・君が代」強制を批判する内容のビラを配ったというもの。これを不当にも刑事事件とされた。
 判決は、表現の自由も「公共の福祉」のために制限を受ける、「静穏な雰囲気」の卒業式の「円滑な遂行」を妨げたという。「日の丸・君が代」判決の「秩序を確保」「円滑な進行」のために職務命令は合憲としたのと酷似している。
  宮川「補足意見」は、「10・23通達」が「憲法19条(思想及び良心の自由)に違反する可能性がある」としながらも、「校門前の道路等」ではなく「卒業 式の行われる体育館という場」での行為は「業務を妨害するおそれがある」と述べている。宮川裁判官は「6・6判決」の「反対意見」でも「会場の外における 役割を与え、不起立不斉唱行為を回避させる」等と無理論をさらけ出している。私たちの不起立行動が教育の場で教育的意味をもって行われることをほとんど理 解していない。

停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。
*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長
来週(結審)7/11(月)13:30~ 527号 
最終準備書面の提出・原告本人の最終陳述 傍聴よろしく

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反撃(①「7・24集会」へ)(3)

渡部です。

本日(7月7日)最高裁第一小法廷(櫻井龍子裁判長)で 、板橋高校卒業式「君が代」刑事弾圧事件(藤田裁判)の判決があり、5人の裁判官全員一致で「棄却」でした。

判決文の中心部分は次のとりです。(一節ですが、途中間隔をあけました)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 被告人(藤田勝久さん)がした行為の具体的態様は、・・卒業式の開式直前という時期に、式典会場である体育館において、主催者に無断で、着席していた保護者らに対して大声で呼び掛けを行い、これを制止した教頭に対して怒号し、被告人に退場を求めた校長に対しても怒鳴り声を上げるなどし、粗野な言動でその場を喧騒状態に陥れるなどしたというものである。

表現の自由は、民主主義社会において特に重要な権利として尊重されなければならないが、憲法21条1項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものではなく、公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を是認するものであって、たとえ意見を外部に発表するための手段であっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない。

被告人の本件行為は、その場の状況にそぐわない不相当な態様で行われ、静謐な雰囲気の中で執り行われるべき卒業式の円滑な遂行に看過し得ない支障を生じさせたものであって、こうした行為が社会通念上許されず、違法性を欠くものでないことは明らかである。・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宮川光治裁判官の補足意見はありましたが、結局、

「被告人の本件行為が威力業務妨害罪の構成要件を充足し違法であることは疑いなく、検察官の求刑懲役8月を罰金20万円にとどめて有罪とした1審判決を維持した原判決は是認できると考える」

としています。

しかし、<威力業務妨害罪>と言いますが、卒業式に来賓として招待された藤田さんがやったことは、開式18分前に式場内で週刊誌記事のコピーを保護者に配布し、教職員に対する国歌斉唱の義務付けが深刻であることを説明し、直後に管理職からの退去要求に対して、来賓として式に列席させるよう抗議をしたものの、開式15分前(9時45分)には式場から退去しているのです。

これでなぜ<威力業務妨害罪>とされるのでしょうか。

卒業式では、「君が代」斉唱の際に、来賓として列席していた土屋たかゆき都議会議員が大声で卒業生らに起立するよう命じたものの、卒業生のほとんどが着席したままでした。

つまり、<静謐な雰囲気の中で執り行われるべき卒業式>を「大声」で乱したのは「土屋たかゆき都議会議員」なのです。彼こそが<威力業務妨害罪>とみなされるべきでしょう。

したがって、本日の不当判決に対する抗議声明では、次のように述べられています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本日の有罪判決は、そもそも都教委や一部政治家ら「国歌」を強制的に歌わせることを求める勢力が、卒業式の国歌斉唱時の卒業生が起立しなかった責任を、開式前に校長らの求めに応じて式場から退去していた藤田さんに負わせるという、特定の政治勢力に呼応して、公安警察、検察がでっちあげた荒唐無稽の「事件」について司法が追随する判断をしたものというほかない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

報告会では、「でっち上げ事件」、「事実経過に対する杜撰な審理」ということが藤田さんや弁護士から話され、参加者からは、「事実認定がそもそもおかしいのだから <再審請求>をすべきでは」という意見が出されました。

以下の『7・24集会』では、藤田さんも思いのたけを語ってくれる予定です。



2011/07/07

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第45号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 16)
ポスト最高裁判決の都教委見解を批判する
~都教委「最終準備書面」(6/29付)にみる強権方針~

先日届いた「準備書面」はおそらく最高裁判決後初の都教委見解であろう。結審にあたって、何をねらっているのかを明らかにしておきたい。

① 最高裁判決に追従
「判 決で用いられた憲法19条違反の判断枠組み」「最高裁判決の判断枠組み」として、「慣例上の儀礼的な所作」「秩序を確保して式典の円滑な進行を図ること」 から職務命令を合憲としている。注目されるのは一連の最高裁判決を「判断枠組み」として固定化しようとしていること。しかし「現在、日の丸を国旗として、 また、君が代を国歌として認容する国民の多数の意見」と述べ、未だ異論があることを吐露している。
②  累積加重処分(減給・停職)を重大視
 「本件については、事案の重大性から・・教育委員の合議により、『戒告』処分を決定」「同様の職務命令違反を繰り返す者については、量定を加重し『停職1月』とすることを相当と判断」「教職員懲戒分限審査委員会の答申を得て教育委員会において決定した」と述べる。
  強制が続く限り生徒に多様な考え行動があることを示す不起立・不斉唱を継続することは当然である。3.10高裁大橋判決は、裁量権の逸脱、濫用として「戒 告」を取り消した。処分を取り消すかどうかは、「正しい教育を行いたいという思い」「真摯な動機」を評価するのか、それとも連続する不起立を「度重なる非 違行為」とするかの問題である。教育の自由への全面展開が必要である。一貫して教授の自由と生徒の学習権保障を追求した結果の減給・停職処分の取り消しに は道理がある。
③  教育公務員・公共の福祉による制約
 「原告は、自らの自由意思で公立学校教職員という特別な法律関係に入った者」 「基本的人権も絶対的なものではなく・・制限を受けるもの」「起立することを拒否することは・・児童・生徒の教育を受ける権利を始め、他者の権利・利益を 著しく害する」としている。倒錯した論である。
 教育公務員であるからこそ、教授の自由が侵害され、間接的に生徒の学習の自由が侵害される局面では、それに抵抗することが職務として必要であり、生徒の学習権を保障することである。そのような教育的良心が特別権力関係や公共の福祉によって制約を受けるはずもない。
④ 教育の自由による不起立についての無理解ないし無視
  長くなるが奇妙な論理展開なので引用する。「人格の核心たる世界観、社会観に基づかない理由、例えば、国旗・国歌に対して不快感、嫌悪感を有するという感 情的な理由や、国旗・国歌に違和感は有してはいないが強制に反対するという理由などにより、国歌斉唱時の起立を拒否するものに対しては、懲戒処分を課すこ とは、必ずしも同人に対して内心の思想に基づいて不利益を課すことにはならないという結論になる。そうだとすると、このような立論は、国歌斉唱時の起立を 拒否する理由がどのようなものであるかを問題とすることになると思われる。しかし、任命権者が処分の検討に当たって、個々の教職員の内心における世界観、 主義、主張を調査することはそれこそ憲法19条から許されるものではない。」と述べている。
 不起立が思想や信教以外の理由から決行されることを 認めたのはよしとしたいが、都教委は「10・23通達」「職務命令」が教育の自由を侵害していること、不起立・不斉唱がそれに対する抵抗であり、正しい教 育をしたいという思いの実践であることを理解しようとはしない。都教委も「強制に反対するという理由」を認めざるを得ないが「内心の思想」ではなく教育的 良心(教授の自由)が直撃されていることには無理解である。
 「先に処分ありき」で泥縄式に独善的なドグマを持ち出すと結局は泥沼に陥る。「思想調査」も「処分」も共に許されない。

結 審に向けて、いよいよ対立点が明確になってきた。最高裁の“職務命令は19条合憲”“象徴天皇制国家思想の総動員を容認”“処分是認”判決の下で、また、 不起立・不斉唱者を免職にする動きの中で、それに真っ向から対決していきたい。停職、減給、戒告、全ての処分の取り消しを求める。

*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長
次回口頭弁論(結審)7/11(月)13:30~ 527号 
最終準備書面の提出・原告本人の最終陳述 傍聴よろしく

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2011/07/05

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第44号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 15) 
最高裁 ダブル不当判決

  7/4,第二小法廷は、府中小学校教員処分取消訴訟と南葛飾定時制高校教員嘱託地位確認訴訟において、「職務命令が憲法19条に違反するものでない」とす る連続不当判決を下した。判決文はいずれもこの間の最高裁判決を「参照」せよというワンパターンであった。これで最高裁小法廷は5・6度目の“19条枠・ 23条除外”の判決を確定したことになる。
 命令を「慣例」、追従を「所作」と強弁し、象徴天皇制国家思想を学校教育に全面展開することを容認す るものである。そして、「敬意の表明」を拒否する者を排除することをも合憲とした。以後も続々と上告棄却判決が予定されており、思想・良心の自由について は、現段階における最高裁の論理が固定化していくだろう。

最終陳述、事実に語らせよう

 さて1週間後に結審を控え、最終陳述で何を述べるか。結論は、私が不起立・不斉唱に至った動機と効果、過酷な処分の事実を率直に展開することに行き着いた。
  本件事案発生時の生徒との関わり、行動を起こした経過、どのような影響があるか、裁判所に何を求めるか、5分間の勝負だ。最高裁の不当判決が続いている 中、地裁、高裁での闘いが特に重要になってきたと思う。「正しい教育をしたいという思い」、この動機と共に不起立・不斉唱の教育的効果を正確に伝え、教育 の自由(教授の自由と学習の自由)がいかに侵害されたかを述べたい。
 皆様の傍聴をお願いします。

研修の途中で分限免職~疋田分限免職取消訴訟・高裁不当判決~

  6/30,上記の判決が出された。その判決文で、都教委は自ら設定した「研修」を課しておきながらその途中で一方的に分限免職処分を発令し、裁判所はそれ を追認している。大阪では免職条例が用意されているという。都教委では懲戒分限審査会(懲分審)で処分が決定される。さらに、一部の「保護者」の声が絶対 視され信用失墜の根拠とされている。
教育基本法の実働化(「つくる会」系教科書採択・象徴天皇制・愛国心・規範意識・公共の精神・国際貢献・国益等)が学校教育全般に及んできている。それを拒否し教授の自由を発揮する教職員はどうなるのか。極めて危険な段階に入った。

*累積加重処分取消裁判 民事19部 青野裁判長
次回口頭弁論(結審)7/11(月)13:30~ 527号 
最終準備書面の提出・原告本人の最終陳述 傍聴よろしく

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反撃(①「7・24集会」へ)(2)

渡部です。

本日(7月4日)最高裁で二つの判決が出されました。

①東京の小学校教員・Nさん05年処分取消訴訟
②都立定時制高校教員Kさんの再任用拒否事件取消訴訟

いずれも、最高裁第2小法廷(裁判官4人、須藤正彦裁判長)で、この間最初(5月30日)に判決を出したところです。

①②とも、立て続けに「棄却」判決の申し渡しが行われました。判決文はわずか3枚程度のもので内容は同じです。

(1)<憲法19条>に係る点については、すでに5月30日、6月6日、6月14日、6月21日  の判決を参照せよ、というもの。
(2)<その余の上告理由>については、「その実質は事実誤認又は単なる法令違反をいうものであって、民訴法312条1項及び2項に規定する事由のいずれにも該当しない。」
というものです。

なお、補足意見があるとして、5月30日の3人の補足意見をみよ、というものでした。

ところで、今回のNさんの裁判は、「君が代」の違憲性を真正面から問うものでした。それに対し、高裁では曲がりなりにも取り上げ、いろいろ言訳をした挙句、「同法が憲法に違反するか否かという司法判断にはなじまないものと言わざるを得ない」と、司法判断を回避すると明言しました。

しかし、今回の判決ではそのことには全く触れず、上記(2)のように述べているだけです。

如何に彼らが「君が代」を問題にすることを恐れているか、と言わざるを得ません。裁判所にとって「君が代」は不可侵なのです。しかし、結局、最終的にはこのことが問題になるでしょう。

参考までに、戦前、天皇制と闘った哲学者・戸坂潤は、その著『日本イデオロギー論』の中の「日本主義の帰趨(きすう)」という節で次のように述べています。

「皇道主義こそ・・・、日本主義の究極の帰一点であり、決着点なのである」

ところで、Kさんの報告会では、「教育現場は声も上げられないような状況になっている」「裁判がこんなにヒドイものだとは思わなかった」「K先生ほどいい先生はいなかった」などの発言が続き、

5月30日に不当判決を出されたSさんは、より本質的、原則的な闘いをしていくことが大事だ。判決が出た後、世間の捉え方は厳しい。『国賊S!』というような声がネット上に出ている。このような社会とどう対決していくのかである」と述べました。

また、Kさんは最後に、「絶望の中に希望を見出して行きたい」と述べました。

このあと、7月7日、14日と最高裁判決が続きます。

この情勢に呼応して、本日夜開かれた都教委包囲首都圏ネットワークの会議では、『7・24集会』では、時間をとって最高裁の原告の方々の想い・決意を語ってもらい、デモは中止し、交流・懇親会をすることになりました。

私たちは、『7・24集会』を反撃の第一歩にしたいと考えています。



反撃(①「7・24集会」へ)(1)

渡部です。

6月30日(木)、東京高裁で、ジョニーH分限免職裁判の棄却判決がありました。判決内容は、地裁よりもヒドイものでした。

記者会見の席上、ジョニーHこと疋田さんは、次のように述べました。「こちらか正当性を主張すればするほど、悪い人間になっていく。処分された人間はモノを言ってはいけないということ。何とも言えない。とても残念だ。」

また、福島弁護士は、次のように述べました。「体罰事件+職務命令違反ということで、研修に出されたわけだが、研修も成果が上がっていてまだ終了していないのに、一方的に分限免職された。判決内容は、地裁よりヒドイ内容だ。こちらが申請した証人はことごとく拒否、相手側の言い分だけを採用し、悪いことをピックアップした余りにもヒドイ判決だ。」

さらに、支援の会の荒井さんは、次のように述べました。「目を付けられた先生は簡単に分限免職になっていく。この先の教育行政が心配だ。上には必ず従え、下より上を見ろとなっていく。生徒の方より管理職を見る先生になっていく。児童・生徒の教育権はどうなるか心配だ。」

判決文には、次のような下りがあります。

「訴訟上の攻撃防御方法であることを差し引いて考えても、控訴人の本件訴訟における主張や対応を見る限り、体罰認識に関する主張はあまりに不合理であるといわざるを得ず、・・・私物等の保管に関する問題や自動車通勤問題といった服務関係の問題点についても、率直な反省はほとんど表明されておらず、依然として自己の正当性を主張することに終始しているものと評価せざるを得ない」

これではまさに、疋田さんの言うとおり、「正当性を主張すればするほど、悪い人間になっていく」、です。

また次のような下りもあります。

「本件分限免職処分は、いわゆる指導力不足を理由とするものではないから、・・研修の実施とその成果の認定が分限免職処分の前提になるわけではない。もとより、分限処分の性質からして、研修によって問題点の改善が見られなければ、処分の決定に当たって考慮すべきであるけれども、本件においては、・・市教委から、決められたものをこなしており、それ以上でもそれ以下でもなく、一連の問題行動を打ち消すに足る材料ではない旨の評価が報告され、都教委はこれを踏まえて本件分限免職処分を決定しているのである。」

しかし、疋田さんが研修中に書いた膨大なレポートには都教委の誰も目を通していなかったのです。

まさに、荒井さんが言うように、「目を付けられた先生は簡単に分限免職になっていく。」のです。

大阪の橋下知事が、「分限免職」に目を付けるわけです。

ところで、この間の、<最高裁判決>、<大阪府条例>、<分限免職処分判決>は、教育の国家統制に向けての段階を画した攻撃です。このことは、戦前の経験からも明らかなように、教育を通しての国家主義体制確立(ファシズム化)、に道を開いていきます。

この攻撃に対し私たちは防御し、反撃しなければなりません。
(「一般に防御は攻撃よりも強力である」:クラウゼビッツ『戦争論』より)

その突破口の一つとして、都教委包囲首都圏ネットワークでは、下記集会①を行います。

(ついで、②、③の行動も計画されています)

 ②「日・君」裁判全国学習・交流会
  (8月12(金)~13日(土)、東京社会文化会館)
   主催:実行委員会

 ③「全国集会」
  (9月24日(土)大阪にて)
   主催:実行委員会

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ①『最高裁判決糾弾・大阪府条例撤回7・24集会』

   (主催:都教委包囲首都圏ネットワーク)

<日時> 2011年7月24日(日) 13:30~16:30

<場所> 文京区区民センター

<内容>
  ・東京における不起立闘争の報告
    (卒・入学式での不起立の方)

  ・この間の最高裁判決原告からの発言

  ・最高裁判決の批判・分析(東京都退職教員)

  ・大阪府条例反対闘争の報告
    (大阪「日・君」ホットラインの方)

  ・福島原発事故現地からのアピール
    (福島県教組郡山支部の方)

  ・包囲ネットからのまとめと今後の方針、行動提起



  ・その他

<資料代> 500円

2011/07/04

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2011/07/02

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