フォト

掲示板

停職「出勤」日記2009

停職「出勤」日記2008

停職「出勤」日記2007

停職「出勤」日記2006

停職「出勤」日記2005

投稿欄

ちらし置場

リンク集

« 累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第52号) | トップページ | 反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(18) »

2011/08/04

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(17)

渡部です。

(東京地裁判決批判8回目です)

<オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか>

旧教育基本法10条(教育行政)の1項には次のように述べてありました。

「教育は、不当な支配に服することなく、 国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。」

この条文からは、教育内容に関することで、行政権力(校長はその末端部分に位置する)による強制的な「通達」や「職務命令」はありえないはずです。

しかし、判決文には、<旭川学力テスト最高裁判決>に基づいて、「通達」も「職務命令」も「必要性、合理性」が認められるものであるとしてあります。

「教育に対する行政権力の不当、不要の介入は排除されるべきであるとしても、許容される目的のために必要かつ合理的と認められるものは、教育の内容及び方法に関するものであっても、必ずしも同項の禁止するところではないものと解するのが相当である(昭和51年大法廷判決参照)」


「・・教育委員会が教育の内容及び方法について遵守すべき基準を設定する場合には、・・・その管理権(・・)に基づき、公立学校の教育課程、学習指導、生徒指導等に関して基準を設定し、一般的な指示を与え、指導、助言を行うとともに、特に必要な場合には具体的な命令を発出することもできると解するのが相当である(昭和51年大法廷判決参照)」

そして、都教委が通達を発出するにいたった経緯をみれば、「本件通達を発する必要性も認められ」、それに基づいて校長は、「より具体的な命令を発することが特に必要であったという事情も認めることができる。」とし、「本件通達の目的は許容されるものであって、その内容は、当該目的のために必要かつ合理的なものであるということができる。」
と結論付けています。

その上で、

「教職員が学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき立場にあることに鑑みれば、教職員に対して国歌斉唱時の起立斉唱を求めることは、学習指導要領(国旗国歌条項)に基づく卒業式等における国旗・国歌の指導をより一層改善、充実するという目的にとって、必要かつ合理的なものであるということができる。」(以下、音楽担当教員にピアノ伴奏を求めることも必要かつ合理的なもの、と断じています)

また、「国旗掲揚」についても同じ論調で述べており、次のようなことまで言っています。

「卒業生に対する卒業証書の授与を式典会場の正面舞台の壇上において行い、参列者が当該授与の場面(正面舞台)を注目するという形式の会場設営の方法は、卒業式等に参列する児童・生徒(特に卒業生)に対して、厳粛かつ清新な気分を味わわせて教育効果を高めるという観点から、通常想定される設営方法であるということができることに鑑みれば、上記指示内容が不相当なものであるということはできず、また、会場設営の方法を具体的に命じることが、卒業式等の実施における学校(校長)の裁量権を不当に制約するものということはできない。」

さらに同じ調子で、

  • 起立斉唱開始の方法等」
  • 起立斉唱の方法」
  • 伴奏の方法」

をも命じることは「不相当」なものではないと述べています。

そして最後には、次のようなことまで付け加えています。

「教育委員会が教育の内容及び方法について遵守すべき基準を設定する場合において、当該基準が大綱的基準にとどめなければばらないと解することはできず、また、教育委員会が具体的な命令を発することができる事柄が限定されていると解することもできない。」

つまり、教育委員会は「大綱的基準」にとどまらず、何でも「具体的な命令を発することができる」と述べているのです。

まさに、「不当な支配」以外の何物でもありません。しかし、裁判所はそれを合法と述べているのです。黒を白と述べているようなものです。

しかも、これが裁判所の『旧教育基本法』に基づく判断(!!)です。

『改悪教育基本法』では、「国民全体に対し直接に責任を負って」という部分が削除され、「不当な支配」というのは、行政がやることに反対することが対象になりました。主客が逆転したのです。

いかに日本の教育が国家主義的なものになってきているかが、よく分かると思います。

次回は、<カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか>です



« 累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第52号) | トップページ | 反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(18) »

投稿欄」カテゴリの記事