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2011/08/10

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(24)

渡部です。

(東京地裁判決批判15回目、最終回です)

そのNさんの『上告理由書』は40ページからなっており、その構成は以下の通りです。

第1 憲法違反・憲法解釈の誤り
第2 理由不備
第3 結語

このうち、「第1 憲法違反・憲法解釈の誤り」(1~26頁)のところで、「日の丸・君が代」のことが次のように述べられています。

「・・職務命令は、抽象的な【国旗国歌なるもの】について発出されたものでは何らなく、あくまでも、『日の丸・君が代』という具体的な物理的実在に対するものとして発せられたものであるため、これらの違憲違法性は、直ちに職務命令自体の違憲違法性を帰結することになるからである。」

「日章旗や君が代の意味内容は、法に規定されていないから、国旗・国歌について日章旗・君が代を規定することには、抽象的一般的意味しかないというのは、日の丸・君が代の現実的意味・機能についての歴史の現実を無視した、全くの詭弁である。」


「裁判所は例えば、同種の議論を『ハーケンクロイツ』についても行うであろうか。そうではあるまい。・・・・・ハーケンクロイツを『単なる意匠』として眺めることなどは、到底出来ない。」


「したがって、日本国が日章旗・君が代を国旗・国歌と定めることは、そのような歴史的存在である日の丸・君が代を否定しないという態度、すなわち、その容認であり、自己規定を意味することなのである。それゆえに、このような国旗国歌法は、憲法前文に違反する違憲の法規である。」


「戦後、日本が真に民主国家・平和国家に生まれ変わったのであるならば、それに相応しい、それらを象徴する新たな国旗・国歌が制定されるべきであった。・・・・戦争中と全く同一の日の丸・君が代を以て、なお続けて国旗・国歌とした・・日本の在り方には、戦前戦中との明確な切断が無く、したがってそれら時代を引き継ぎ、引きずるものであったことが反省されなければならない。」

そして、次のようなエピソードも紹介されています。

「中国上海において万国博覧会が開催され、日本も参加して巨大なパビリオンを構築して、<友好と互恵繁栄>が盛んに訴えられた。しかるに、国家的プロジェクトとされている、この万博展示館には『日の丸』は掲揚されてはいないとのことである。・・まさに、日本国・実業界によっては<国威発揚>の絶好の機会と位置づけられているはずの、この重要な場において何故に、彼らにとって肝心の『日の丸』が隠されているのか・・。実は、上海を始めとする中国の市民の意識に対する顧慮であった。・・すなわちこれは、端的に言って『日の丸・君が代』はアジアの諸国民との友好の達成にとって、障碍(しょうがい)でありこそすれ、それを促進するものでは全く無いということの事実が露呈された一場面であるのである。」

 

しかし最高裁は、上告理由書の半分以上を占めるこの部分を、他の判決同様、<憲法19条以外の上告理由>に一まとめにし、「違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反をいうもの」として、「日・君」の違憲性には全く踏み込まず、判断を回避したのです。

ただ、この上告理由書に関しては、私自身は、「日・君」の<歴史上の問題>だけでなく、もっと<現在の憲法下での問題>を、強く出して欲しかったと思います。

「なぜ、主権者である国民あるいは人民が天皇制賛美の歌、天皇主権の歌を強制され、処分までされなければならないのか!?」、と。

ちなみに、『日本国憲法』英語版では、「日本国民」は「the Japanese people」(日本人民)と訳されています。

<前文 Preamble>の一部です。
We, the Japanese people,・・・・・・・・・・・・ do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ We, the Japanese people, pledge our natinal honor to accomplish these high ideals and purposes with all our resources.

これで、東京地裁判決批判を終りますが、改めて、現在起きていることの重大さを感じざるを得ません。

戦前、多くの子どもたちは意味も分からずに、「儀礼的所作」として、「教育勅語」を暗唱させられました。現在、多くの子どもたちは意味も分からずに、「儀礼的所作」として、「君が代」を暗唱させられています。

戦後66年間、国家権力は一貫して「日の丸・君が代」を、学校教育やスポーツなどを通し、強制復活しておきながら、ある程度それが定着してくると、それを「慣習」とか「マナー」とか「儀礼的所作」などと言うようになり、それに反対する人たちを「秩序」を乱す「常識知らず」、「非国民」呼ばわりするところまで来ました。しかも今回の<一連の最高裁><東京地裁判決>、また<大阪府条例>などはまさにその典型です。

いま進行している<教科書採択>でも、「改悪教育基本法」とそれに基づく「新学習指導要領」をテコに、「つくる会」系の「育鵬社」教科書が各地で採択されつつあります。しかもそれには、現在を象徴するように、最高裁長官が皇居で天皇に頭を下げている任命式の写真が掲載されているのです。

日本社会はまさに戦前回帰です。これとの闘いは、戦前同様極めて困難です。しかし、知恵を出し合い、希望を持ち、あきらめることなく、「君が代」に支配される理不尽な日本社会からの解放をめざし、with  Japanese people、闘っていきましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

②『第2回 8・12~13「日の丸・君が代」裁判 全国学習・交流集会』

<場 所> 社会文化会館(メトロ永田町下車徒歩6分)
<内 容>
・8月12日(金) 
 13時 社会文化会館第2会議室集合
 14時~17時 諸行動(最高裁要請、文部科学省交渉など)
 17時30分~19時30分 交流集会 (社文地下食堂)
・8月13日(土) 社会文化会館第1会議室
 9時30分~12時30分

1、諸行動の報告
2、各地からの報告13時30分~17時
3、討論

<主催> 「日の丸・君が代」裁判全国学習・交流集会実行委員会



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