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2011年8月

2011/08/30

反撃(③「大阪不条例はいらん!9・24全国集会」へ)(31)

渡部です。

本日(8月29日)
(1)≪都教委要請行動≫と
(2)≪大阪府条例反対『9・24全国集会』の宣伝行動と署名活動≫
が行われました。

(1)には、私たちの予想を大きく上回る約40人が参加、会場となった第二庁舎10階205会議室は満杯となり、急遽多くの椅子が運び入れられました。

反動的な最高裁判決と東京地裁判決が出た後にこのように多くの人々が都教委に異議申し立てをしたということは大きな意味があったと思います。

しかも、最初の30分間(全部で80分間)は、この間の都教委の対応―つまり、担当課の職員が出てこず、「教育情報課」が出てくるというシステム―について、多くの参加者から抗議と糾弾の声が相次ぎました。

  • 「文科省や他道府県でもこのようなシステムはない」
  • 「開かれた都教委といいながら都民の生の声を聞く耳を持たないのか」
  • 「これまで多くの人々がこのシステムを問題にしているが全く改善されない」
  • 「I課長は担当部に正確に伝えると言っているが私たちはそれを要求しているのではない。このシステムを変えるよう要求しているのだ。担当部に伝えることではなくI課長自ら働きかけるべきだ。」

これに対し、I課長は相変わらずの回答でしたので、「システムの改善を強く要求する。次回もまた同じような対応なら、私たちはこれ以上黙ってはいられないだろう。」ということを伝えました。

次に以下の団体からの要請行動がありました。

 ①「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会
 ②米山さんの「君が代」解雇を許さない会
 ③「君が代」不当処分撤回を求める会
 ④人権NGO言論・表現の自由を守る会
 ⑤河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
 ⑥都教委包囲首都圏ネットワーク
(⑦「日の丸・君が代」強制反対予防訴訟を進める会:終了時)

また、口頭で、業績評価裁判の大嶽さんから、この間のストレス検査に関して、都教委が原因で学校現場にいかにストレスがたまっているかについての具体的な話がありました。

ヒラの大嶽さんが校長に直接「話があります」と言うと、都教委が作り上げたヒエラルキーにより、校長は「主任教諭に伝えて下さい」と答えるとのことです。

また、「業績評価はストレスを作り出す最大のものだ。これにより教職員は言いたいことも言えなくなっている」、とも述べました。

これに関して都教委包囲首都圏ネットワークでは、本日提出した『都教委への抗議並びに質問書』の質問項目に、<6、都教委は、都教職員のストレスの大きな原因を自分たちが作っているとは考えないのですか>と付けておきました。どんな回答が返ってくるでしょうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

終了後、第二庁舎玄関前で「シュプレヒコール」をやり、新宿駅西口に移り、(2)の≪大阪府条例反対『9・24全国集会』の宣伝行動と署名活動≫を、ジョニーHさんのの歌(「ダツ!ダツ!脱君が代」他)とともにやりました。
約20人で約60分間。
包囲ネットでは本日用に新しく横断幕を作りました。

ビラの受け取りはイマイチでしたが、わざわざ話しかけてきて署名してくれる方もあれば、けんか腰で論争をしてくる方もいました。生きた情勢を掴むことができたと思います。

『9・24全国集会』のチラシは200~300枚くらいまけたと思います。署名は12筆でした。



2011/08/29

9.26公判延期のお知らせ

9月26日(月)に開廷予定をお知らせしていた「河原井さん・根津さん07~09年裁判 11:00 東京地裁527」は、裁判長交代のため延期となりました。



2011年8月29日都教委要請

2011年8月29日

東京都教育委員会
 教育長 大原正行様
 教育委員長 木村孟様
 各教育委員様

河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
国立市北1-2-12 山本マンションA号
多摩島しょ地区教職員組合気付

要請書

 石原都政下で東京都教育委員会が行ってきた教育行政は、子どもたちに人権としての教育を保障するためではなく、都教委の価値観を注入することを狙って、政治的、独善的に行われてきました。そしてその目的を達成するために、10・23通達に基づく懲戒処分や人事異動などの制裁を使って教員を脅し、また、「研修」という名目で若い教員に都教委の価値観を注入し、学校現場の当事者能力を破壊してきました。
 そうした中、先日報道がされたように、都教委自身が対策を講じなければならないほどに、東京都には精神に疾患を抱える教員が増えています。教員たちが、都教委の脅しと監視の中にあり、子どもたちと人間的に触れ合って仕事をすることが阻害され、病気に追い込まれているのです。
 教員が病気にされ、自死にまで追い込まれる学校で、子どもたちが「学校が楽しい」と思えるはずがありません。子どもたちの教育が保障されるはずはありません。
 また、子どもたちは、10・23通達の中で、「日の丸・君が代」の歴史を知らされず真実から遠ざけられ、近隣諸国を蔑む偏狭な「愛国心」を持たされ、多様な価値観の中で思考するという機会を奪われています。
 ところで、教育委員会の最大の使命は、子どもたちが教員との人格的な触れ合いの中で、知り、考え合い、活動するという教育の営みを財政的に保障することにあります。
 「震災は天罰」発言(3/15)や「核武装・軍事政権・徴兵制」必要発言(6/20)など、相変わらず“我欲”のみの独善的な持論をぶち上げる石原都知事、彼が任命した教育委員が、都知事と同様に“我欲”で東京の子どもたちの教育を支配することは許されることではありません。ただちに止めてください。
 先日、都の教育委員の月額報酬が、会議欠席でも満額支給されていると報道されました。神奈川県や大阪市など各地で日額制が導入される中、条例改正をすべきです。1ヶ月全ての会議に欠席しても満額支給とは税金の無駄遣いです。
 私たちは、東京の子どもたちの「教育を受ける権利」を充実させるべく、都教委に以下のことを要請します。

  1. 10・23通達を撤回するとともに、これまで行った「君が代」処分を撤回すること。
  2. 子どもたちに「日の丸・君が代」の歴史を隠さずに教える教員に圧力を加えないこと。また、「日の丸・君が代」の歴史を隠さず教えるよう、都立学校に通知すること。
  3. 他県に比べ、また、都民の生活困窮度を顧みない、突出した教育委員の高額月額報酬について、改正に向け、教育委員長・委員が自ら起案すること。

 なお、当会はこれまで都教委に、 「日の丸・君が代」を子どもたちに強制することの教育的意義について説明を求めてきましたが、その説明は全くされずに今日に至っています。改めて説明を求めます。

2011/08/28

公正な裁判を求める署名

東京地方裁判所民事第19部 裁判官 様

公正な審理、判決を求めます

 2003年に東京都教育委員会が発した「10.23通達」によって、東京都の全ての公立学校の入学式、卒業式等で「日の丸・君が代」に対し一律 起立・斉唱の強制が続いています。さらに八王子市教委は、都教委「通達」と同じ内容の「9.22通達」「12.8通達」を発し、校長は懲戒処分を構えた職 務命令を出しました。
 全都では延べ430名以上の教職員が処分を受けました。私は外国人生徒も多く学んでいる夜間中学でこの強制に服することはできないと考えまし た。多様な考え、多様な行動の自由を示す不起立・不斉唱によって4度の処分(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)を受け、その取消を請求して提訴しまし た。
 8/22に結審し、11/17には判決が予定されています。貴裁判所におかれましては、学校に自由を取り戻し、教職員の自由な教育実践によって児童・生徒が生き生きと学べるようにするため、公正な審理、判決をお願いします。

 以下の項目を要請します。

〔要請項目〕

  1. 「日の丸・君が代」に対し一律起立・斉唱を強制することは教育への「不当な支配」を禁じた教育基本法第16条に違反し、教育の自由(子どもの学習の自由・教職員の教授の自由)を定めた憲法23条、26条に違反する点について公正な判断をすること。
  2. 都教委「10.23通達」、八王子市教委「通達」、職務命令は憲法19条(思想・良心の自由)、20条(信教の自由)及び国際条約に違反する点について公正な判断をすること。
  3. 4度の累積加重処分は、全て都教委の裁量権を逸脱・濫用したものであることについて公正な判断をすること。

署名用紙へのリンク



累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第55号)

判決へ向けて争点と運動の結節点!!
公正な審理、判決を求める賛同署名のお願い
~生活と闘いの現場から裁判所へ声を届けよう~

 判決日(11/17)は決まった。一審地裁での取組を前進させ、教育の自由保持のため判決の中に一言でも憲法に基づく判断を書かせることが重要だ。そこで、以下の内容で地裁民事19部に要請していきたい。

  1. 「日の丸・君が代」に対し一律起立・斉唱を強制することは教育への「不当な支配」を禁じた教育基本法第16条に違反し、教育の自由(子どもの学習の自由・教職員の教授の自由)を定めた憲法23条、26条に違反する点について公正な判断をすること。
  2. 都教委「10.23通達」、八王子市教委「通達」、職務命令は憲法19条(思想・良心の自由)、20条(信教の自由)及び国際条約に違反する点について公正な判断をすること。
  3. 4度の累積加重処分は、全て都教委の裁量権を逸脱・濫用したものであることについて公正な判断をすること。

 裁判長も交代したので、ぜひこれまでの経過を精査して判決を出すように要請します。橋下大阪府知事と維新の会による君が代強制処分条例は地方行政権力の暴走であり、「つくる会」系教科書採択などの動向に少しでも歯止めをかけたいと思います。皆さまがそれぞれの立場から賛同署名にご協力いただければ幸いです。よろしくお願いします。

今後の予定 報道

*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 8/30 15:30 825号
*都障労組処分取消裁判 高裁口頭弁論 8/31 11:00 824号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 9/12 15:00 103号
*早川公務災害裁判 判決 9/14 15:00 809号
*米山処分取消訴訟 高裁口頭弁論 9/27 15:30 822号
 累積加重処分取消訴訟 地裁判決 11/17(木) 13:30 527号

ニュースへのリンク



2011/08/27

反撃(③「大阪不条例はいらん!9・24全国集会」へ)(30)

渡部です。

≪8・29都教委要請行動≫と、終了後の≪大阪府条例反対『9・24全国集会』の宣伝行動と署名活動≫についてです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
先日(8月12日)に文部科学省交渉が行われました。このとき文科省からは、7人の担当部署の職員が対応しました。しかし、都教委要請にあっては、「教育情報課」なるところの職員が出てくるだけで、直接担当部署の職員が都民の声を聞くことはありません。

今回の都教委要請では、最初に、この不当な扱いに対し強く抗議し、都民の声を直接聞くよう強く要求したいと思います。

8月23日の「朝日」<声>欄に、都教委の行った全教職員対象ストレス調査に関して、『教員の休職対策にゆとり必要』(無職 牛島芳一 横浜市)という投書が載りました。

この中には次のようなことが述べてありました。

「教育委員会は、教師が職務に専念できる環境を整備すべきなのに現状は全く逆だ。新採用時に始まる多くの研修や出張、文書作成・整理などで教師の多忙化が進み、教科研究もままならない。土日の出勤は常態化し休む暇もない。これを放置している都教委がまず責任を痛感しなければならない。・・・・さらに都教委の場合、日の丸掲揚や君が代斉唱を巡る締め付けも全国の校長間で有名だ。」

包囲ネットでは2月の都教委要請で、ストレス調査に関して、「ストレスを本当に解消したければ、まず都教委の独裁的な教育行政を根本的に改めることが先決です」と申し入れました。

今回の要請でも再度このことを付け加えておきたいと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に「大阪府条例」反対の宣伝行動と署名活動についてです。
8月22日に「大阪維新の会」が、 ①「教育基本条例案」 ②「職員基本条例案」、を発表しました。条例は教育現場への露骨な政治介入であり、学校教育の露骨な政治利用です。

これに対して、都教委要請後東京新宿駅西口で宣伝・署名活動(17:30~18:30)をやります。(要請活動に参加できなくともこちらだけでも参加していただくとありがたいです)

当日、『君が代強制大阪府条例はいらん!9・24全国集会』のチラシを1000枚、参加協力券(1000円)100枚持って行きます。必要な方はどうぞ受け取って下さい。



2011/08/25

法廷カレンダー

法廷カレンダー、2011年8~9月を更新しました。

法廷カレンダー
「法廷カレンダー」のダウンロード



2011/08/24

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第54号)

本日、地裁結審==>判決は
11/17(木)1:30 527号

傍聴ありがとうございました

 民事第19部、新しい裁判体制(古久保裁判長)において原告本人の最終陳述を行いました。その内容は、1:不起立・不斉唱の動機、2:夜間中学 の生徒の実態、3:服務事故再発防止研修の屈辱、4:「日の丸・君が代」の論争的課題などでした。八王子市教委「通達」の強制性、難波判決の意義も強調し ました。
 多くの方の傍聴により新裁判長にプレッシャーをかけることができました。約3ヶ月後に判決日が指定されましたが、最高裁を見据えて一審・二審の闘いが重要になっていると思います。今後とも皆さまと共同して裁判所内外の取組を強化していきます。
リンク
大阪条例と裁判闘争、重大な局面

 大阪の国旗国歌条例・教育基本条例は処分を明確にする地方行政権力の暴走です。06教育基本法の実働化と教育統制を一挙に進めようとしていま す。裁判所・司法はこれに対し歯止めをかける責任があります。また、正当な不起立行為に対して「確信的な職務命令違反行為」等と決めつける判決が出された りしています。最高裁は関連上告事案を第一小法廷に集中係属し第二波不当判決攻勢に備えています。特に裁量権逸脱・濫用、処分取消に対する包囲網が作られ ていると思います。最高裁は、教育の自由侵害・不当な支配・裁量権の逸脱濫用の上告申請を取り上げ、独自に審理し判決を出すべきです。各地の課題を全国的 に関連させ、8.13集会に結集した力をさらに発展させよう。

今後の予定 報道

*土肥裁判 地裁口頭弁論 結審 8/25 10:00 527号

*朝鮮高校無償化実現 参議院院内集会8/25 15:00 会館1F講堂

*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 8/30 15:30 825号

*都障労組処分取消裁判 高裁口頭弁論 8/31 11:00 824号

*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 9/12 15:00 103号

*早川公務災害裁判 判決 9/14 15:00 809号

*停職処分取消訴訟 地裁口頭弁論 9/26 11:00 527号

*米山処分取消訴訟 高裁口頭弁論 9/27 15:30 822号

ニュースへのリンク



2011/08/23

反撃(③「大阪不条例はいらん!9・24全国集会」へ)(29)

渡部です。

本日(8月22日)東京地裁で、近藤順一さんの加重処分取り消し裁判の結審がありました。

結審を前に、最高裁判決を背景に東京地裁「大反動判決」(7月25日)を出したそれまでの青野裁判長が8月1日付で、<法務省大臣官房訟務総括審議官>に転勤(栄転?)し、高裁(ヒラ)判事からきた古久保裁判長に代わりました。

本日は、近藤順一さんの最後の意見陳述でした。

近藤さんは、はじめに「裁判官の交代があったとのことですので、もう一度、自分の気持ちを整理してお話したい」と述べ、
 <私の不起立・不斉唱の動機>
 <私の処分とその後の服務事故防止研修>
について語り、最後に次のように述べました。

「私は、個人的には、日の丸・君が代は侵略戦争のシンボルでありこれをそのまま国旗・国歌とすることには疑問を持っています。しかし、私が問題にしたいのは、そういうことではありません。国民的な議論のある日の丸・君が代問題について、これを社会科の課題として議論の対象とするのであれば別ですが、それを尊重するという一方的な考え方を強制する、しかも処分を持って強制するということが問題だと言いたいのです。

6月4日付最高裁判決の宮川反対意見で述べられているように、都教委や市教委の態度は、明らかに日の丸・君が代に対する否定的考え方への嫌悪を表しています。この中立であるべき都教委らが特定の思想を嫌悪することの危険性を指摘したいのです。」

判決日は、11月17日(木)13:30~、527号室です。
   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この間、大阪の新たな府条例の動きが急になってきました。本日夜、包囲ネットの会議があり、これに対して当面以下のような支援協力体制をとることにしました。

  • 『9・24全国集会』(詳細は以下を参照)チラシ
  • 署名用紙、
  • 包囲ネット独自作成の「参加・協力のお願い」
  • 「参加・協力券」(1000円)希望の方のための振り替え用紙(入金して下さった方には包囲ネットの方から郵送します)を同封して、これまで私たちの集会等に参加してくれた方々に、約1200通発送する。
 

②『8・29都教委要請行動』後、17:30~18:30頃に、新宿駅西口で、宣伝活動と署名活動に取り組む。

全国の仲間の皆さん、大阪の問題は決して大阪だけの問題ではありません。全国各地から、『9・24全国集会』成功のために動きを起して行きましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ≪8・29都教委要請行動≫

 <日  時> 8月29日(月) 15:00~ 
 <集合場所> 都庁第二庁舎1階ロビー
 <集合時間> 15:00
 <参加団体・個人へのお願い>都教委に対し、多くの抗議の声を上げるため、「要請文」あるいは「抗議文」等を用意してきて下さい。「日・君」以外の問題でも結構です。
 <要請終了後>第二庁舎2階玄関前でシュプレヒコール
 <その後> 17:30~18:30、新宿駅西口にて、大阪府条例反対『9・24全国集会』の宣伝行動と署名活動
 <主 催> 都教委包囲首都圏ネットワーク

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『「君が代」を起立して歌え?!立たないとくび?!
 「君が代」強制大阪府条例はいらん!9・24全国集会』

 <日 時> 9月24日(土) 13:00~16:00
 <場 所> サーティホール(大阪府・大東市立総合文化センター大ホール)
 <参加券> 1000円(集会へのカンパも含みます)
 <主 催> 「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪全国集会実行委員会



2011/08/16

累積加重処分取消裁判を支援する会 ニュース(第53号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 24)
今度こそ結審!! 最終陳述~不起立は教育の自由実践~  

 結審まで1週間、おそらく裁判長も交替しているだろう。7/25、民事19部青野前裁判長は“詳しい原告敗訴”の判決を出して法務省へ去って いった。新裁判長は高裁からやってくるそうだ。この人事異動が「日の丸・君が代」裁判にどのような意味をもつのかはまだ分からない。8/22の結審口頭弁 論でその一端が見られるかどうか。ともかく10分間、次のような陳述を用意した。

  1. 2006年:最初の不起立・難波判決・教育基本法改定
  2. 服務事故再発防止研修
  3. 不起立・不斉唱の意味、裁量権逸脱・濫用
  4. 教育の自由侵害に憲法判断を裁判官は学校現場を直視すべし

 全国学習・交流集会では多くのことを学んだ。いよいよ教育基本法の全面実働化が「日の丸・君が代」強制を梃子に進められている。教科書採択、大阪「日の丸・君が代」条例等に対して各地で粘り強い闘いがくまれている。一つ一つの裁判、口頭弁論を意味あるもの
にしていきたい。

*多くの方の傍聴、お願いします。
停職、減給、戒告、全ての処分の取消を求める。
累積加重処分取消裁判 地裁民事19部 結審
 8/22(月)4:30~527号
 原告本人の最終陳述 

ニュースへのリンク



2011/08/15

反撃(③「大阪不条例はいらん!9・24全国集会」へ)(28)

渡部です。

二つの取組みの連絡です。

(1)
「都教委包囲首都圏ネットワーク」では、『最高裁判決糾弾!大阪府君が代条例撤廃!7・24集会』の成果を受けて、≪都教委要請行動≫に取り組みます。

<日   時> 8月29日(月) 15:00~ 
<集合場所>都庁第二庁舎1階ロビー
<集合時間>15:00
<参加団体・個人へのお願い>
 都教委に対し、多くの抗議の声を上げるため、「要請文」あるいは「抗議文」等を用意してきて下さい。「日・君」以外の問題でも結構です。
<終了後>
 都庁第二庁舎2階の玄関前でシュプレヒコールをしたいと思います。

(2)
『「君が代」を起立して歌え?!立たないとくび?!「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会』

<日 時> 9月24日(土) 13:00~16:00
<場 所> サーティホール(大阪府・大東市立総合文化センター大ホール)
<参加券> 1000円(集会へのカンパも含みます)
<主 催> 「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪全国集会実行委員会

このチラシが昨日(8月13日)出来上がりました。平行して「緊急全国署名」にも取り組んでいます。



2011/08/14

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(27)

渡部です。

本日(8月13日)、東京社会文化会館にて、「日の丸・君が代」裁判全国学習・交流集会」が開かれ、全国から120人が結集しました。

本日の集会の目的は、この間の<最高裁判決>や<大阪府「君が代」条例>などで、単に教育現場だけではなく、日本社会全体のさらなる右傾化が危惧される中、裁判闘争をはじめ全国で闘っている教職員・市民たちが、お互い学習・交流し合い、今後どうやって闘いの戦線を築いていくか、を明らかにしようというものでした。

集会は、午前中全国各地から以下の報告と質疑がありました。

<全国から>

  1. 北海道(北教組)
  2. 宮城(小学校教員)
  3. 新潟(被処分者の会)
  4. 三重(三教組組合員)
  5. 大阪(ホットライン)
  6. 大阪(教委育合同)
  7. 大阪(門真三中君が代裁判
  8. 兵庫(阪神連絡会)
  9. 香川(日教組香川組合員)
  10. 福岡(北九州ココロ裁判)

<関東から>

  1. 東京の全体状況
  2. 東京の個別報告
  • 予防訴訟
  • 被処分者
  • 河原井根津裁判
  • 神奈川(予防訴訟と個人情報)
  • 藤田裁判

<質疑>

報告はそれぞれ短時間でしたが、レジュメも用意されており、この間の全国的な情勢をかなり共有できたと思います。

また質疑も活発に行われました。特に、<最高裁判決>と<大阪府条例>をめぐる動きは、決して単に教育現場だけの問題ではなく、社会全体に大きな影響を及ぼすものとしてとらえられました。

午後からは、討論で、

Ⅰ、「日の丸・君が代」を中心とする裁判闘争の分析と課題
Ⅱ、大阪・橋下の攻撃の分析と課題
Ⅲ、今後の全国的な闘いの課題

の三つの柱にわたる討論が展開されました。

Ⅰでは、最高裁判決などに出てきた「儀礼」論や「間接的制約」論「外形的行為」論などの、教育や思想・良心以前の理屈でない理屈の検討と、<判決に表れた権力の意思>と闘うために、裁判闘争だけではなくいかに大きな運動をつくっていくか、などが論議されました。また、東京高裁の裁量権逸脱・濫用(処分取り消し)判決をいかに最高裁で守っていくかという意見も出されました。

Ⅱでは、大阪府条例の危険性が、橋下のその後のツイッターなどとともに紹介され、9月の府議会定例会に『教育基本条例案』を出そうとしていることも報告されました。この条例案には、次のようなことも述べてあります。

  • 「知事は府教委との協議を経て、高校が実現すべき目標を設定。目標は規則で定める。教育委員が規則に反して目標実現の責務を果たさない場合は、議会の同意を得て罷免できる」
  • 「府立高校の校長は全員公募して『年俸制』を採用。筆記試験合格者を対象に教員採用権を持たせる」
  • 「府教委は、3年連続で入学者数が定員を下回り、改善の見込みがない府立高校を統廃合」
  • 「同一の職務命令に対し3回違反した場合は直ちに免職とする」

そして、大阪から参加したある教員は、私たちは政治を理解しなければならない。そして私たちは、社会通念・時代・社会を変えることが求められている」と述べました。

また、全体として大阪で9月24日に行われる『「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会』を成功させ、条例化を阻止しようということが確認されました。

Ⅲでは、最初に、この春の入学式で唯一処分されたTさん(A特別支援学校)が、それに至るまでの経過を具体的に語ってくれました。その中には、以前校長が自分の不起立を現認しようとしないので、わざわざ都教委に「自分を処分してくれ」と連絡したが、それでも処分されなかったこともあった、ということです。いくら都教委が処分行政をやろうとも、かえってこのような教員が生まれてきているのです。

Ⅲの討論では、以下のような意見がだされました。

  • 「思想的にも運動上も質を変えていくような闘いをどう作り上げ、それを若い人達にどう伝えていくかだ」、
  • 「日常の学校の中でどれだけ子どもたちに『日の丸・君が代』問題を語っているか。タブーになっているのでは。この日常活動を重視することが社会変革にも繋がるのでは」
  • 「現場ではさまざまな形での抵抗闘争がある。また、東京で裁判闘争を闘っている人々は時には大きな意見の違いが生じることもあるが、分裂せず権力に対する闘争ということでまとまっている。こういうことが大事では」
  • 「大阪府条例は、教育労働者だけでなく、自治体労働者との連帯の課題が出てきた。橋下は道州制を言っているが、それは一度公務員全員を解雇し、半分だけ雇い、学校は民営化しようとするものだ。福島では、子どもたちが県外に出て行かざるを得ない中で、教員が過員になっているとして、非正規職員がクビ切りにあっている」
  • 「大阪の今回の問題を機に、全国的な連絡網は作れないか」

最後に司会から

  1. 来年もやろう
  2. 全国的なネットワークを作りだそう
  3. 若い世代に伝えよう
  4. 『9・24全国集会』を成功させよう

ということが提起され、二日間にわたった学習交流集会は終了しました。

次回からメールの表題は、<反撃③「大阪不条例はいらん!9・24全国集会」へ>になります。



2011/08/13

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(26)

渡部です。

本日(8月12日)、「日・君」全国学習交流会の前段行動として、①<最高裁要請>と②<文部科学省交渉>が、並行して行われました。

①には17人が参加(私は不参加)。この間の最高裁判決のおかしさを批判し、19条以外についてはまともに判決を出していないこと、個々別々の裁判を十派一からげにして判決を出していること、現在まだかかっている4件はなぜ全て第一小法廷になっているのか、などを追及したとのことでした。

また、最高裁では「一団体月1回」は要請を受け入れるので、様々な団体が今後も要請しよう、との提起もありました。当面、以下の行動が計画されています。 

・9月8日(木) 「予防訴訟」第2回要請行動
 12;30~ 最高裁南門集合、宣伝行動
 13:30~ 要請行動 

・9月20日(火) 「君が代」裁判第一次訴訟第1回要請行動
 14:40  最高裁東門集合
 15:00~ 要請行動

②には約40名が参加(私も参加)。文部科学省からは7人が参加。
ここでは、

  • 「日の丸・君が代」強制について
  • 国際人権規約、子どもの権利条約など国際法との関係、
  • 教科書問題について
  • 大阪府条例について

などについて問題になりました。

「日の丸・君が代」強制については、「学習指導要領は法規としての性質を有している」と述べ、「最高裁判決を重く受けてとめている」、「司法の判断を尊重する」ということを繰り返していました。

国際法については、「一義的には外務省が判断するもの」と逃げていました。

教科書問題で自由社などが盗用したことについては、検定で見抜けなかったことは認めていましたが、盗用がわかったからといって何をするわけでもない、(普通ならば検定取り消しだろう)という無責任な回答でした。

大阪府条例については、「各地方公共団体がやっていることだから」と、全く傍観者的な態度でした。

これらの回答に対し、参加者からは多くの質問や抗議が出され、交渉時間は60分の予定が80分になりました。

私も質問する機会がありましたので、「みなさんは憲法にもとづいて行政をやっていると言うが、憲法では現在の日本は『天皇主権』か『主権在民』か」ということを聞きました。参加者からの質問への最初の回答では、これに対する回答がありませんでしたので、「主権の問題はどうなった」と野次ると、一人が弱々しく次のように答えました。「いわずもがな、国民主権です」、と。

最初は回答を回避し、次にあえて「いわずもがな」(言うまでもなく・言わないほうがいい)という前置きをつけて答えたところに、彼らの動揺弱点をみることができました。

「時間が長くなりましたので次回又やりましょう」ということで本日の交渉は終りましたので、次回は、「では何故、天皇主権の歌『君が代』を国民に強制するのか」と聞くことにします。

いずれにしても、本日の前段行動は大きな意味があったと思います。それは何よりも、約60名の参加者がみんな元気で、これからも元気に運動していく気概に満ちていたことです。

夜の交流会では、ジョニーHさんから『ダツ ダツ 脱原発』の替え歌『ダツ ダツ 脱君が代』が披露され、参加者一同おおいに盛り上がりました。



2011/08/12

8.12最高裁への要請書

a20110812のダウンロード



2011/08/11

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(25)

渡部です。

本日(8月10日)、東京都杉並区の教科書採択がありました。杉並区は6年前、「つくる会」系の扶桑社教科書を採択しました。

市役所前には、「つくる会」系教科書支持者30名ほどが、少し大き目の「日の丸」の旗数本を抱えて集まり、<日本会議>が作った『中学教科書7社の比較調査』(A4版8ページ)という資料を通行人らに配布していました。

この資料の表紙のページには大きく「新教育基本法が示す愛国心、道徳心を育む 教 科 書 を 子 供 た ち へ」と書かれていました。

要するに、7社を比較すると、「改悪教育基本法」とそれに基づく「新学習指導要領」に一番沿った教科書は、「育鵬社」と「自由社」になるという資料です。

20名の傍聴席の抽選に集まったのは263名でした。

教育委員会の内容は、傍聴に外れた人々にも聞けるように、傍聴希望者会場にも音声が流されました。

教育委員会に出席した5名のうち、2名は前回「つくる会」系教科書を選んだ人物でした。

「社会科」ではこの2人が、(地理的分野)(歴史的分野)(公民的分野)のいずれでも、「育鵬社」の教科書を推薦しました。

しかし、他の3人(2名は女性、1人は都教委から来た男性)は、「帝国書院」の教科書を推薦し、結局、いずれも「帝国書院」に決まりました。

会場に集まった人々から大きな拍手が起きました。杉並区は「つくる会」教科書採択後6年にして、不採択!!になったのです。

先ほども紹介しましたが、傍聴希望者263名中「つくる会」系の人々はわずか30名程だったのです(元気もありませんでした)。

カッコ付き「知識人」たちは、表面的に情勢をとらえ、すぐ悲観的になり、「人々は分かっていない。私たちは少数派だ」などと言うことがあります。しかし、私たちは決して少数派ではありません。私たちは実は「道理のある多数派」なのです。

本日は「反撃」への大きな一歩となりました。



2011/08/10

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(24)

渡部です。

(東京地裁判決批判15回目、最終回です)

そのNさんの『上告理由書』は40ページからなっており、その構成は以下の通りです。

第1 憲法違反・憲法解釈の誤り
第2 理由不備
第3 結語

このうち、「第1 憲法違反・憲法解釈の誤り」(1~26頁)のところで、「日の丸・君が代」のことが次のように述べられています。

「・・職務命令は、抽象的な【国旗国歌なるもの】について発出されたものでは何らなく、あくまでも、『日の丸・君が代』という具体的な物理的実在に対するものとして発せられたものであるため、これらの違憲違法性は、直ちに職務命令自体の違憲違法性を帰結することになるからである。」

「日章旗や君が代の意味内容は、法に規定されていないから、国旗・国歌について日章旗・君が代を規定することには、抽象的一般的意味しかないというのは、日の丸・君が代の現実的意味・機能についての歴史の現実を無視した、全くの詭弁である。」


「裁判所は例えば、同種の議論を『ハーケンクロイツ』についても行うであろうか。そうではあるまい。・・・・・ハーケンクロイツを『単なる意匠』として眺めることなどは、到底出来ない。」


「したがって、日本国が日章旗・君が代を国旗・国歌と定めることは、そのような歴史的存在である日の丸・君が代を否定しないという態度、すなわち、その容認であり、自己規定を意味することなのである。それゆえに、このような国旗国歌法は、憲法前文に違反する違憲の法規である。」


「戦後、日本が真に民主国家・平和国家に生まれ変わったのであるならば、それに相応しい、それらを象徴する新たな国旗・国歌が制定されるべきであった。・・・・戦争中と全く同一の日の丸・君が代を以て、なお続けて国旗・国歌とした・・日本の在り方には、戦前戦中との明確な切断が無く、したがってそれら時代を引き継ぎ、引きずるものであったことが反省されなければならない。」

そして、次のようなエピソードも紹介されています。

「中国上海において万国博覧会が開催され、日本も参加して巨大なパビリオンを構築して、<友好と互恵繁栄>が盛んに訴えられた。しかるに、国家的プロジェクトとされている、この万博展示館には『日の丸』は掲揚されてはいないとのことである。・・まさに、日本国・実業界によっては<国威発揚>の絶好の機会と位置づけられているはずの、この重要な場において何故に、彼らにとって肝心の『日の丸』が隠されているのか・・。実は、上海を始めとする中国の市民の意識に対する顧慮であった。・・すなわちこれは、端的に言って『日の丸・君が代』はアジアの諸国民との友好の達成にとって、障碍(しょうがい)でありこそすれ、それを促進するものでは全く無いということの事実が露呈された一場面であるのである。」

 

しかし最高裁は、上告理由書の半分以上を占めるこの部分を、他の判決同様、<憲法19条以外の上告理由>に一まとめにし、「違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反をいうもの」として、「日・君」の違憲性には全く踏み込まず、判断を回避したのです。

ただ、この上告理由書に関しては、私自身は、「日・君」の<歴史上の問題>だけでなく、もっと<現在の憲法下での問題>を、強く出して欲しかったと思います。

「なぜ、主権者である国民あるいは人民が天皇制賛美の歌、天皇主権の歌を強制され、処分までされなければならないのか!?」、と。

ちなみに、『日本国憲法』英語版では、「日本国民」は「the Japanese people」(日本人民)と訳されています。

<前文 Preamble>の一部です。
We, the Japanese people,・・・・・・・・・・・・ do proclaim that sovereign power resides with the people and do firmly establish this Constitution.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ We, the Japanese people, pledge our natinal honor to accomplish these high ideals and purposes with all our resources.

これで、東京地裁判決批判を終りますが、改めて、現在起きていることの重大さを感じざるを得ません。

戦前、多くの子どもたちは意味も分からずに、「儀礼的所作」として、「教育勅語」を暗唱させられました。現在、多くの子どもたちは意味も分からずに、「儀礼的所作」として、「君が代」を暗唱させられています。

戦後66年間、国家権力は一貫して「日の丸・君が代」を、学校教育やスポーツなどを通し、強制復活しておきながら、ある程度それが定着してくると、それを「慣習」とか「マナー」とか「儀礼的所作」などと言うようになり、それに反対する人たちを「秩序」を乱す「常識知らず」、「非国民」呼ばわりするところまで来ました。しかも今回の<一連の最高裁><東京地裁判決>、また<大阪府条例>などはまさにその典型です。

いま進行している<教科書採択>でも、「改悪教育基本法」とそれに基づく「新学習指導要領」をテコに、「つくる会」系の「育鵬社」教科書が各地で採択されつつあります。しかもそれには、現在を象徴するように、最高裁長官が皇居で天皇に頭を下げている任命式の写真が掲載されているのです。

日本社会はまさに戦前回帰です。これとの闘いは、戦前同様極めて困難です。しかし、知恵を出し合い、希望を持ち、あきらめることなく、「君が代」に支配される理不尽な日本社会からの解放をめざし、with  Japanese people、闘っていきましょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

②『第2回 8・12~13「日の丸・君が代」裁判 全国学習・交流集会』

<場 所> 社会文化会館(メトロ永田町下車徒歩6分)
<内 容>
・8月12日(金) 
 13時 社会文化会館第2会議室集合
 14時~17時 諸行動(最高裁要請、文部科学省交渉など)
 17時30分~19時30分 交流集会 (社文地下食堂)
・8月13日(土) 社会文化会館第1会議室
 9時30分~12時30分

1、諸行動の報告
2、各地からの報告13時30分~17時
3、討論

<主催> 「日の丸・君が代」裁判全国学習・交流集会実行委員会



2011/08/09

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(23)

渡部です。

(東京地裁判決批判14回目です)

以上見てきましたように、今回の東京地裁(青野裁判長)判決は、この間の最高裁判決を受け、全面的に都教委の主張を擁護し、全面的に原告の主張を退ける、「大反動判決」となっています。

判決では先ず、「判断の前提となる事実関係」について――

1989年の「学習指導要領」<国旗国歌条項>により「国旗掲揚・国歌斉唱」が義務付けられ、それ以来都教委は一貫して現場に指導してきたことを強調しています。

そして、この「学習指導要領」は、1976年の「旭川学テ最高裁大法廷判決」により「法的拘束性」がある、と行政側の解釈を前面に出しています。

しかし、1989年当時、「日の丸・君が代」はまだ「国旗」とも「国歌」とも法制化されていませんでした。にもかかわらず、文部省によって、「学習指導要領」に勝手に「国旗・国歌」として記述されたのです。これこそ「学習指導要領」の法律違反というものです。

しかし、そのことには全く目をつぶり、1999年の「国旗国歌法」が出来ても東京では「適正」な実施率が低かったとして、2003年に「10・23通達」を出さざるを得なかった。それに違反したのだから「処分」、「再発防止研修」は不可避のものであった。

――と全面的に都教委の言い分を採用しているのです。

次に、(ア)から(コ)までの<争点>についても全面的に都教委の主張を取り入れ、最高裁判決をもさらに補強する形で、ことごとく原告の主張を退けています。

そして、以下のようなことまで述べるに至っています。

「本件不起立等は、児童・生徒にとって学校生活に有意義な変化や折り目をつけるために重要な学校行事である卒業式等の場において、公教育を担う教育公務員が、公教育の根幹である学習指導要領に基づき教育課程を適正に実施するために発せられた重要な職務命令に違反するという重大な非違行為であること。」

つまり、「不起立など絶対あってはならないものだ」と、裁判所自ら声高に宣言しているのです。

しかも、今回の案件は2006年の「教育基本法改悪」以前の案件だから、それ以後の案件に対する判決はよって知るべし、というのでしょう。

これによって青野裁判長は、原告らの主張を全面的に粉砕したので、最高裁にも政府にも覚えめでたくなる、と考えているのかもしれません。

しかし結局、一番肝心な問題、<「君が代」は天皇制賛美の歌、天皇主権の歌>であり、その歌を将来の主権者たる児童・生徒に義務付けることは何を意味しているのかという問題、つまり、<現在日本社会における主権者は誰か>という問題については、(最高裁も東京地裁も)<争点>としては取り上げず、何も語ってはいないのです。

これについて取り上げたのは唯一、2010年11月10日に東京高裁で出されたNさん(東京の小学校教員)への判決だけだと思います。

Nさんは、「君が代」を「国歌」とすることの違憲性を問いました。しかし、東京高裁はいろいろと言いわけしながら、「(国旗・国歌法という)法律自体極めて抽象的であって具体性がなく、裁判規範性としての意味を持たないものであるから、同法が憲法に違反するか否かという司法判断にはなじまないものと言わざるを得ない。」と、明確に司法判断を回避しました。

その後、Nさんは最高裁に上告しましたが、この間の一連の最高裁判決同様、<その(憲法19条)余の上告理由について>としてまとめられ、「違憲をいうが、その実質は事実誤認又は単なる法令違反をいうもの」として、簡単に退けられています(7月4日)。

要するに裁判所は、これにかかわると大変なことになるので、これにかかわりたくないのです。

次回、そのNさんの『上告理由書』から一部を紹介します。



2011/08/08

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(22)

渡部です。

(東京地裁判決批判13回目です)

<ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か>(後半)

まず、前回紹介した構成にしたがって、判決内容を紹介します。
少し長くなりますが、ここには、東京地裁(青野裁判長)の、

  • 「教職員は公僕たれ」という考えと、
  • 式典での「日の丸・君が代重視」、

の考えがよく現れています。

(1)地方公務員に対する懲戒処分は、懲戒権者の裁量に任されている

「・・地法公務員に地公法所定の懲戒事由がある場合に、懲戒処分を行うかどうか、懲戒処分を行うときにいかなる処分を選ぶかは、平素から事情に通暁し、職員の指揮監督の衡にあたる懲戒権者の裁量に任されていると解される」

  

「・・処分が社会通念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を逸脱してこれを濫用したと認められる場合に限り、違法であると判断すべきである」

(2)都教委は懲戒処分の標準的な処分量定を作成して公表している
  (略)

(3)証拠によると、以下の事実が認められる
ア、都教委は、一連の手続きを経て処分を行った

①「本件不起立等は、児童・生徒にとって学校生活に有意義な変化や折り目をつけるために重要な学校行事である卒業式等の場において、公教育を担う教育公務員が、公教育の根幹である学習指導要領に基づき教育課程を適正に実施するために発せられた重要な職務命令に違反するという重大な非違行為であること。」
②「・・卒業式等の来賓、保護者はもとより、適正に国旗・国歌指導をこととされている児童・生徒を目の前にして教職員が行ったものであり、教育上好ましくないこと。」
③「・・平成11年通達以後、校長が適正に卒業式等を実施するよう指導を繰り返し行い、さらに、本件通達が発せられた後にも、・・校長が教職員に対して適正に卒業式等を実施するように指導を行った経過があったにもかかわらず、発生した職務命令違反であること。」
④「学校も組織である以上、上司の職務命令上の命令に従うことは当然のことであり、・・組織人としての職務上の義務違反であること。」

イ、原告は、職務命令違反で非違行為を行ったので処分を受けたことは当然である
 (特に<加重処分の教職員>に対しては、次のように述べています)

「上記アの4事項(①~④)に該当するとともに、他の教職員の前で校長からの職務命令を公然と無視したという看過できない非違行為であること、児童・生徒の教育を行う教育公務員は他の公務員より高い行為規範と自覚が求められるのであって、繰り返し同様な非違行為を行った責任は重いことが考慮されたことによる。」


(4)裁量権の逸脱・濫用の有無についての検討
ア、「戒告処分」について (略)
イ、「減給処分10分の1・1月」について (略)
ウ、「減給処分10分の1・6月」について (略)
エ、「停職処分1月」について

「4度にわたって同種の職務命令違反を繰り返すということは通常想定し難い事態であり、同原告の本件不起立は確信的な職務命令違反行為であると評価せざるを得ないこと、同原告は、本件各処分以前の各懲戒処分の対象とされた非違行為及び本件不起立以外に問題となるような業務実態はない者であるが、このことは本件不起立自体の非違性を減殺するものではないことを併せ考えると、同原告の本件不起立に対して停職1月を科したことが社会通念上著しく妥当を欠くとまではにわかに断じ難い。」

オ、他の地方公共団体との比較について

「・・例えば、広島県においては、同種の非違行為を繰り返した場合であっても、懲戒処分としては戒告処分を繰り返し科していることが認められる。しかしながら、教職員の非違行為にどの程度厳しい姿勢で臨むかという姿勢ないし考えは、各地方公共団体及びその教育委員会が、当該地域の実情をも踏まえながら、それぞれ検討すべき教育行政、管理政策上の問題であり、その姿勢ないし考え方が全国的に一律、一様のものでなければならないというものではない。」

(5)原告らの個別の主張の検討
 ア、命令と服従からなる公務員秩序は教育部門になじむものではない、
「原告らは、公立学校の教育を担う地方公務員である以上、適法な職務命令に従うべき義務があることはいうまでもなく、そのことは、教育の上記本来的性質(教育は、教師と生徒との全人格的な触れ合いを通じて、生徒の人格形成を目指す営為)と矛盾抵触するものではない。」

イ、以下の5点の主張について
①非違性の程度は軽い
(略)しますが、すでに、(3)のアの①で、

「重要な学校行事である卒業式等の場において、公教育を担う教育公務員が公教育の根幹である学習指導要領に基づき教育課程を適正に実施するために発せられた重要な職務命令に違反するという重大な非違行為」

と述べています。

②処分による甚大な精神的苦痛

「精神的苦痛を受けたとしても、それは・・処分に伴う事実上の影響にすぎず、・・処分の適法性ないし相当性を左右する事情には当たらない」

③昇給延伸などの経済的不利益

「これらは、・・処分自体が予定し、また、・・処分自体によって直接に生じる経済的不利益ではなく、・・昇給等や再雇用は、それらを定める給与制度や人事制度等において、懲戒処分を受けていないこと、勤務成績が良好であることなどを要件としていることによって生じるものである」

④研修の受講義務、業績評価での不利益な評価、人事上の不利益

「各種研修等への参加を義務付けられたからといって、これを制裁措置と評価することはできないし、これが制裁としてされたことを認めるに足りる証拠もない。また、教職員に対する業績評価において、・・処分を受けたという事実を考慮に入れることは至極当然であるし、原告らが、・・処分を受けたことを理由として不当な取り扱いを受けたことを客観的に認めるに足りる証拠はない」

⑤原告等が転向ないし改宗をしないかぎり、その不利益は甚大である

「・・非違行為に対する懲戒処分の量定が加重されることも不相当であるとはいえない。・・職務命令は、原告らの思想及び良心又は信教の自由を侵害するものではないから・・・原告らが転向ないし改宗しなければならない旨の主張は・・・採用することができない。」

   

ウ、原告らの以下の主張について
①教職員・生徒の精神的自由の尊重、教育に対する不当な支配の抑制の軽視

「・・職務命令・・処分が、憲法19条、20条、教育基本法10条1項に違反ものであるということはできず、・・主張事実を認めるに足りる証拠はない」

②教師としての優秀性を考慮していない

「原告らが教師として優秀であるかどうかという事情は、・・不起立等自体の非違性を減殺するものではない。」

③都知事や一部の都議の意向を考慮してしている

「都知事や一部の都議会議員の意向が影響してその処分量定が決められた事実を認めるに足りる証拠はない。」

(6)結論(裁量権逸脱・濫用はない)
要するに、「裁量権逸脱・濫用」に関しては、全面的に都教委側の立場に立って、原告側の主張をことごとく退けているのです。(しかもその内容は極めて反動的です。)
まるで、3月10日の東京高裁(大橋裁判長)判決を、最高裁で逆転するための露払いをしているようなものです。



引っ越しました

連絡先の住所表記が以下のとおり変わりました。

〒186-0001 東京都国立市北1-2-12 山本マンションA号
多摩島嶼教職員組合(略称多摩教組)
TEL&FAX 042-574-3093



2011/08/07

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(20):昨日のは(19)でした

渡部です。

(東京地裁判決批判11回目です)

<ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか>

これについては、原告が、
①処分の前提としての告知、聴聞の機会が奪われたりして不十分、
②・事故報告から処分までの期間があまりにも短期間
 ・原告の個別事情は一切考慮されず、処分が一律、画一的
③処分はみせしめであり、処分にいたる手続きがずさん
と主張していました。

しかし、判決文には、それぞれに関して以下のように述べています。

 ①

「・・地方公務員には、懲戒処分に際して聴聞又は弁明の機会の付与は法律上要求されておらず、・・・事前の聴聞又は弁明の機会がなかったとしても、そのこと自体から、本件各処分の手続きに重大な違法があるということはできない。・・・事情聴取に当たって、弁護士の立会いやメモ・録音を求める権利が被聴取者に保障されていることを認め得る根拠はなく、原告らが弁護士の立会いやメモ・録音を許容されない限り事情聴取を受けることができないことについて客観的合理的な理由があったことをうかがわせる事情もない。したがって、・・・処分の手続き上の違法があるということはできない。」

ここでは、「地方公務員」が「懲戒処分に際して」、如何に<無権利な状態>におかれているかを「再認識」させられるばかりです。

  • 「聴聞又は弁明の機会の付与は法律上要求されておらず」
  • 「弁護士の立会いやメモ・録音を求める権利が被聴取者に保障されていることを認め得る根拠はなく」

なのだそうです。

これはそもそも、≪憲法11条≫の
「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この法律が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」
に反しているのではないでしょうか。それとも、「地方公務員」は「公僕」だから別だというのでしょうか。

「・・本件各処分は、いずれも教職員懲戒分限審査委員会に対する諮問、同委員会による答申、都教委における決定という一連の手続きを経て発令されていることが認められる。この点に加えて、本件不起立等は、それ自体は単純な行為であって、必ずしも事実確認等に時間を要するような非違行為の事案とは解されないことを併せ考えれば、本件各処分を発令するまでの期間が短かったからといって、そのこと自体から本件各処分がずさんであるということはできず、その他これを認めるに足りる証拠はない。」

つまり、

  • 「一連の手続きを経て」いるし、
  • 不起立は「単純な行為」だから、
  • 処分「発令するまでの期間が短かった」としても、
  • 処分が「ずさんであるということはでき」ない

と言っています。

また、③については、「本件処分が見せしめであり、本件通達の発出時から懲戒処分が既に決まっていたという事実を認めるに足りる証拠はない」と一方的に切って捨てています。

どこまでも、どこまでも、「問答無用、都教委が正しかった」のだと言っています。

次回は<ケ、処分は、裁量権の逸脱・濫用か>です。これは今年3月10日に、東京高裁(大橋裁判長)で濫用が認められ、処分が取り消された<争点>です。



2011/08/06

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(18)

渡部です。

(東京地裁判決批判10回目です)

<キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか>

<地公法32条>(上司の職務上の命令に従う義務)に関する部分については次のように述べています。

 「・・本件各職務命令が憲法19条、20条に違反し、教育基本法10条1項が禁止する「不当な支配」に当たるものであって、重大かつ明白な瑕疵(かし)のある無効なものであるとの原告らの主張が採用できないものであることは、上記3(ア)、4(イ)及び7(オ)で説示したとおりであり、他に本件各職務命令の効力を否定すべき理由を認め得る証拠はない。
 以上によれば、本件各職務命令は有効なものであるというべきであるから、原告らが本件各職務命令に違反して本件不起立等に及んだのは、上司の職務命令違反に当たり、地公法32条違反を構成する」 

つまり、<憲法>、<教育基本法>、<地方公務員法>に照らしても(すべて裁判所の解釈によるものですが)、「本件各職務命令」は有効なものであるから、「不起立」は「上司の職務命令違反」にあたる、と述べています。

法体系はすべて「職務命令」を後押ししていると述べているのです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<地公法33条>(信用失墜行為の禁止)に関する部分については次のように述べています。

 「原告らは、起立斉唱を強制することには反対の考えも多く、本件不起立等が世間のひんしゅくを買っているわけではないなどと主張する。
 しかしながら、児童・生徒を教育指導すべき立場にあるにもかかわらず、適法な本件職務命令に公然と違反したこと自体が、教職員の信用を傷付け、教職員全体の不名誉となる行為であることは、上記・・で説示したとおりであり、それが、教職員に起立斉唱等を義務付けることに反対する意見があることや、世間のひんしゅくの有無、程度により左右されるものではない。」

ここの部分は、多くの人が「裁判所がそこまで言うか」と思うでしょう。

①「公然と違反したこと自体が、教職員の信用を傷付け、教職員全体の不名誉となる行為である」
②「教職員に起立斉唱等を義務付けることに反対する意見があることや世間のひんしゅくの有無、程度により左右されるものではない。」

①に至っては、教職員の連帯責任を問う内容になっています。ということは、不起立教職員は全体の「利益」、全体の「和」を乱すとんでもない「不良教職員」ということになります。

これでは教育界も、公然とした批判・反対を許さない「原発村」のようなものになってしまいます。

しかし実際には、多くの教職員が、「このような強制にはできれば公然と違反したい」と思っていたのです。

②に至っては、そのような教職員の反対意見があることや、「世間のひんしゅくの有無程度」にも「信用失墜行為」というものは左右されず、それは「世間」に対するものではなく、あくまで「お上」に対する「信用失墜行為」である、と述べているのに等しいのです。

また「世間」では、「国旗国歌法」強行採決時の世論調査によると、約半数が法制化に反対だったのです。

「反動判決ここに極まれリ!!」といえるでしょう。

次回は、<ク、処分は、憲法31条の定める適正手続きに違反するか>です。 



2011/08/05

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(18)

渡部です。

(東京地裁判決批判9回目です)

<カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか>

これについては、以下のようにきわめて簡単に片付けています。

「本件通達及び本件各職務命令が、憲法19条及び20条に違反するものであるということができないことは、上記3(ア)及び4(イ)において説示したとおりである。したがって、本件通達及び本件各職務命令が、自由権規約18条<思想・良心の自由及び信教の自由を保障する市民的及び政治的権利>に違反するものであるということもできず、原告らの・・主張は採用することができない。」

つまり、すでに<争点>の(ア)、(イ)において述べているから解決済みだと言うのです。

「児童の権利に関する条約は、子どもの権利について定めたものである。そうすると、・・・自己の(原告の)法律上の利益に関係のない違法を理由とするものであるといわざるを得ない(行政法10条1項)。また、・・本件通達は、本件実施指針に定められていないことについては、教職員や児童・生徒の自主的工夫の余地があり、弾力的な実施が可能であり、卒業式の実施方法について、各学校の裁量の余地を残しているということができるから、本件通達(本件実施指針)に基づいて国旗・国歌の指導を行うことが、児童・生徒の思想・良心の自由又は信教の自由を侵害するという関係にあるということもできない。」

つまり、「児童の権利に関する条約」を持ち出すのは、原告(教職員)に関係ない条約を持ち出すものだ、と述べているのです。

また、「通達」や「実施指針」には、

①「自主的工夫の余地があり、弾力的な実施が可能」、
②「裁量の余地を残している」、

から、

③「児童・生徒の思想・良心の自由又は信教の自由を侵害するという関係にあるということもできない。」、とまで述べています。

つまり、現実にはありえない、①や②と強弁し、③と結論づけ、児童・生徒への強制も憲法上問題ないと言っているのです。結局、児童・生徒全員を、教育によって「臣民」に作り上げていくということです。

このような信じられないことが、現憲法下の裁判で公然と語られているのです。

「原発事故」でいろいろなことが言われていますが、この「日の丸・君が代」強制も、歴史上、すでにその「危険性」と「甚大な惨禍」と「大失敗」が暴露されています。しかし、それを、<国民主権>となった現在でも、性懲りもなくまたやろうというのです。このようなことは失敗するに決まっています。

次回は、<キ、不起立は、地公法32条、33条に違反するか>、です。



2011/08/04

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(17)

渡部です。

(東京地裁判決批判8回目です)

<オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか>

旧教育基本法10条(教育行政)の1項には次のように述べてありました。

「教育は、不当な支配に服することなく、 国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。」

この条文からは、教育内容に関することで、行政権力(校長はその末端部分に位置する)による強制的な「通達」や「職務命令」はありえないはずです。

しかし、判決文には、<旭川学力テスト最高裁判決>に基づいて、「通達」も「職務命令」も「必要性、合理性」が認められるものであるとしてあります。

「教育に対する行政権力の不当、不要の介入は排除されるべきであるとしても、許容される目的のために必要かつ合理的と認められるものは、教育の内容及び方法に関するものであっても、必ずしも同項の禁止するところではないものと解するのが相当である(昭和51年大法廷判決参照)」


「・・教育委員会が教育の内容及び方法について遵守すべき基準を設定する場合には、・・・その管理権(・・)に基づき、公立学校の教育課程、学習指導、生徒指導等に関して基準を設定し、一般的な指示を与え、指導、助言を行うとともに、特に必要な場合には具体的な命令を発出することもできると解するのが相当である(昭和51年大法廷判決参照)」

そして、都教委が通達を発出するにいたった経緯をみれば、「本件通達を発する必要性も認められ」、それに基づいて校長は、「より具体的な命令を発することが特に必要であったという事情も認めることができる。」とし、「本件通達の目的は許容されるものであって、その内容は、当該目的のために必要かつ合理的なものであるということができる。」
と結論付けています。

その上で、

「教職員が学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき立場にあることに鑑みれば、教職員に対して国歌斉唱時の起立斉唱を求めることは、学習指導要領(国旗国歌条項)に基づく卒業式等における国旗・国歌の指導をより一層改善、充実するという目的にとって、必要かつ合理的なものであるということができる。」(以下、音楽担当教員にピアノ伴奏を求めることも必要かつ合理的なもの、と断じています)

また、「国旗掲揚」についても同じ論調で述べており、次のようなことまで言っています。

「卒業生に対する卒業証書の授与を式典会場の正面舞台の壇上において行い、参列者が当該授与の場面(正面舞台)を注目するという形式の会場設営の方法は、卒業式等に参列する児童・生徒(特に卒業生)に対して、厳粛かつ清新な気分を味わわせて教育効果を高めるという観点から、通常想定される設営方法であるということができることに鑑みれば、上記指示内容が不相当なものであるということはできず、また、会場設営の方法を具体的に命じることが、卒業式等の実施における学校(校長)の裁量権を不当に制約するものということはできない。」

さらに同じ調子で、

  • 起立斉唱開始の方法等」
  • 起立斉唱の方法」
  • 伴奏の方法」

をも命じることは「不相当」なものではないと述べています。

そして最後には、次のようなことまで付け加えています。

「教育委員会が教育の内容及び方法について遵守すべき基準を設定する場合において、当該基準が大綱的基準にとどめなければばらないと解することはできず、また、教育委員会が具体的な命令を発することができる事柄が限定されていると解することもできない。」

つまり、教育委員会は「大綱的基準」にとどまらず、何でも「具体的な命令を発することができる」と述べているのです。

まさに、「不当な支配」以外の何物でもありません。しかし、裁判所はそれを合法と述べているのです。黒を白と述べているようなものです。

しかも、これが裁判所の『旧教育基本法』に基づく判断(!!)です。

『改悪教育基本法』では、「国民全体に対し直接に責任を負って」という部分が削除され、「不当な支配」というのは、行政がやることに反対することが対象になりました。主客が逆転したのです。

いかに日本の教育が国家主義的なものになってきているかが、よく分かると思います。

次回は、<カ、通達・職務命令は、国際条約(自由権規約、児童の権利に関する条約)に違反するか>です



2011/08/03

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第52号)

論点、争点、キーポイント(結審に向けて 23)
さようなら!!青野裁判長、よろしく!!古久保裁判長

 緊急にお知らせします。東京地裁の言によると、民事19部は8/1付で青野裁判長が異動し新しく古久保裁判長が担当することになったそうだ。異動した青野裁判長は7/25に全くの不当判決(東京「君が代」2次訴訟)を出した。この判決は、第一波最高裁判決(5/30~7/19)を踏襲し、①「10・23通達」「職務命令」を合憲とし、思想良心の自由・信教の自由を認めない。②不当な支配の禁止や教育の自由を認めない。③処分は裁量権の逸脱濫用にあたらず、戒告・減給・停職を是認した。最高裁が判断を下さなかった教育の自由や高裁で判決が分かれている裁量権の逸脱濫用問題など、これから十分な審理が尽くされるべき段階でそれらを網羅する不当判決である。特に、正当な教育活動である連続不起立に対し“確信犯”のレッテルを貼った。
 その青野裁判長が退場したからといって、予断は許されない。新任の古久保裁判長は東京高裁民事14部に所属していたようである。東京高裁は、民事第2部(大橋裁判長)が裁量権逸脱濫用で原告一部勝訴判決(3/10)を出したが、その他ではいずれも原告敗訴判決を出してきた。そして最高裁はこれを是認する不当判決を出したのである。
 これで、私の訴訟の結審が延期された理由は、はっきりしたが古久保裁判長がこれまでの審理を十分把握理解し、公正な審理・判決を進めるよう要請する。
 8・22にはいよいよ結審となるが、10分間の陳述が認められているので、全ての裁判官に最高裁判決批判、「日の丸・君が代」問題の論争的課題、教育の自由と連続する不起立・不斉唱の意義などについて訴えたい。
 多くの方のアドバイス、そして傍聴をお願いします。

予定:「日の丸・君が代」全国学習・交流集会  8月13日(土)9:30~  
(12日に諸行動・交流会)   <場所> 社会文化会館(地下鉄永田町)

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停職、減給、戒告、全ての処分の取消を求める。累積加重処分取消裁判 民事19部 古久保裁判長 結審 8/22(月)4:30~527号 原告本人の最終陳述 

ニュースへのリンク



反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(16)

渡部です。

(東京地裁判決批判7回目です)

<エ、学習指導要領の法的拘束力の有無>

これについては、すでにこれまでのところからも、<有>と結論付けていることは明らかです。

判決文の中では、次のように述べられています。少し長くなりますが、重要なところなのでお読みください。( )の順番は、区別するために私が付けたものです。

(1)

「現在の主権国家を主体として構成されている国際関係の下では、国旗・国歌はそれぞれの国又は国民全体の象徴として扱われ、相互にこれを尊重し、儀礼の場において、国家又は国民全体への一般的敬意を表するものとして国旗・国歌を尊重することが国際慣習となっていることは周知の事実であることに鑑みると、自国の国旗・国歌について、式典等の場においてこれを尊重する儀礼を学ぶことは、国家及び社会の形成者として、また、国際社会においても活躍し得る個人として必要とされる基本的資質を養い、国際協調の精神を養うことに資するということができる。以上によると、上記認定の趣旨で定められた国旗国歌条例は、上記学校教育法の各条項が定める教育の目標事項に適った合理的なものであるということができる。」

(2)

「学習指導要領は、学校教育法43条、同法施行規則57条の2に基づいて文部科学大臣が定めて公示したものであり、それが教育における機会均等の確保と全国的な一定水準の維持という目的のために必要かつ合理的な大綱的基準として是認することができるものは、法規としての性質を有し、遵守すべき規準として拘束力が認められるものと解される(昭和51年大法廷判決)」(<旭川学力テスト最高裁判決>のこと)

(3)

「国旗国歌条項は、普通教育の内容及び方法について遵守すべき大綱的基準を定めるものとして、拘束力を有するものというべきである。」

(4)

「国旗国歌条項の上記文言(『指導するものとする』)は、『指導しなければならない。』よりは緩やかな表現であるということはできるとしても、国旗掲揚及び国歌斉唱による教育指導を義務付ける趣旨のものと解するのが相当である。」

(1)は、政府の見解そのままです。しかし、私たちが問題にしているのは、一般的な「象徴」(シンボル)としての「国旗国歌」ではなく、また、単なる「国際慣習」でもなく

  • 具体的な「日の丸・君が代」の持つ問題性と
  • それを処分を背景に強制する問題性であり、
  • かつての経験からそれは決して、「国際社会においても活躍し得る個人として必要とされる基本的資質を養い、国際協調の精神を養うことに」ならなかったという問題です。それは、「国際協調の精神」どころか、自国中心の偏狭な「国家主義」(ナショナリズム」を煽ったのでした。

(2)は、<旭川学力テスト最高裁判決>の評価の問題ですが、行政側の解釈・見解をそのまま踏襲しています。そして、『学習指導要領』の「国旗国歌条項」は、「大綱的基準として是認することができる」として、「法規としての性質を有し、遵守すべき規準として 拘束力が認められるものと解される」と結論付けているのです。

(3)は、(2)から、「国旗国歌条項は、・・・拘束力を有するものというべきである。」と結論付けています。

(4)は、したがって、「国旗国歌条項は、・・・国旗掲揚及び国歌斉唱による教育指導を義務付ける趣旨のものと解するのが相当である。」と述べています。

つまり、

①肝心の「日の丸・君が代」が抱える問題には目をつぶり、否、それを「象徴」という言葉で意識的に回避し、
②『学習指導要領』は、「法規としての性質を有し、遵守すべき規準として拘束力が認められるものと解される」とし、
③その「国旗国歌条項」も、「拘束力を有するもの」とし、
④「教育指導を義務付ける趣旨のものと解するのが相当」、

と結論付けているのです。

ここに貫かれているのは、徹頭徹尾、行政側の考え方です。しかし、「隠すより現わるるはなし」、結局、①が彼らの最大の弱点なのです。

(次回は<オ、通達・職務命令は、旧教育基本法10条が禁止する「不当な支配」に当たるか>です。)



2011/08/02

反撃(②「8・12~13「日・君」裁判全国学習交流会」)へ(15)

渡部です。

本日(7月30日)、『板橋高校刑事弾圧・最高裁不当判決抗議、7.30報告集会』が開かれました。

  • 「応援する会」事務局のHさんは、「裁判で勝ったことが勝ったことにはならない。裁判で死刑判決を受けたソクラテスの例を見よ」と述べ、
  • 加藤弁護士は、「裁判所は秩序優先になった」と批判し、
  • 原告藤田さんは、「壊れた社会になってきた」と述べ、
  • 藤田さんから指名された北村小夜さんは、「日本はもう一度負けてやり直すしかない」と述べました。

(東京地裁判決批判6回目です)

<ウ、教師の専門職上の自由を侵害する憲法13条(個人の尊重)、23条(学問の自由)、26条(教育を受ける権利、受けさせる義務)、違反か>

これについて、判決では次のようなことが述べられています。

「原告らは、学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき立場にあり、かつ、・・本件通達は、学習指導要領(国旗国歌条項)に基づく卒業式等における国旗・国歌の指導をより一層改善、充実することを目的として発出されたものであると認められるものであり、原告らは、本件各校長が本件通達を受けて発令した本件各職務命令に従うべき義務を負っている以上、本件通達及び本件各職務命令によって教師の専門職上の自由を侵害されたということはできず、原告らの・・主張は理由がない。」


「特に、教育上の重要な節目となる卒業式等は、各教師が個別に担当する一般の教科と異なり、全校的な規模でとり行われる儀式的行事であって、その基本的な進行については、個々の教師がそれぞれの創意工夫に基づいて自由に児童・生徒を指導すればよいというものではなく、全校的に決定されたところに従って統一のとれた行動が教師に要請されるといわなければならない。児童・生徒に対する指導教育の効果を高めるという観点からも、教育上の行事にふさわしい秩序を確保して式典の円滑な進行を図ることが重要であり、そのためにも学校単位での統一的な意思決定とこれに準拠した活動が必要となる場面であるから、教職員は、自ら考える卒業式等の在り方いかんにかかわらず、儀式的行事として決定された内容の卒業式等の実施に協力し、学習指導要領(国旗国歌条項)に沿った教育指導を行うべき義務を負っているというべきである。」

長々と紹介しましたが、ここには裁判所が

  • 教員の立場をどうとらえているか、
  • 教育の自由をどうとらえているか、

が明確に示されています。

つまり、まとめて言えば、

  • (お上の決めた)「学習指導要領」を忠実にやるのが教員であり、
  • そのための「職務命令」には従う義務があり、
  • この点では「教師の専門職上の自由」はないのであり、
  • 特に、卒業式等は「儀式的行事」であるので、
  • (上から)「決定された内容の卒業式等の実施に協力し、『学習指導要領』に沿った教育指導を行うべき義務(!)を負っている」

と述べているのです。

だから最後に、「教師の専門職上の自由を侵害し、憲法13条、23条及び26条に違反するものということはできない」、と結論付けています

まさに、「国家主義教育」ここに至り完成せり!です。

特に後者の長い引用文を読んでいますと、まるで文科省の<解説書>を読んでいるような気になります。裁判所が、教育内容や方法までも、前面に立って公然と「義務」規定するまでになったのです。

本日もここまでとします。(次の<エ、「学習指導要領」の法的拘束力の有無>も長くなりますので)



2011/08/01

会の名称はそのままに新たな闘いに向けて再出発!

スローガン

停職処分を取り消し
学校現場に自由のいぶきを

 会発足から5年、河原井さん・根津さん共に定年退職を迎え、させない会も新たに出直そうと6月25日に総会が開かれました。50人近くの参加者が3時間にわたり話を聞き、思いを語り合いました。
 会の名称については総会の中で様々な議論がありました。その結果、これからも「君が代」解雇を許さないという意味を込めて、河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会をそのまま引き継ぐことにしました。
 また、会の活動内容を表すスローガンとして「停職処分を取り消し、学校現場に自由のいぶきを」を新たに掲げることにしました。河原井さん・根津さんの停職処分取り消し裁判を支え、「君が代」裁判を闘っていく意味と「日の丸・君が代」に限らず物言う自由を感じられない昨今の学校現場を何らかの形で支えていきたいとの意味を込めています。
 会の事務局では、このところ続々と出された「君が代」裁判の最高裁不当判決を検証すること、大阪の「君が代」起立条例の問題にどう関わっていくか、原発事故と学校・「日の君」問題とのつながりなど会としてどのように取り組んでいくかを考え始めているところです。
 どうぞこれからも今まで同様、会員として会を支え、一緒に考え行動して下さるようよろしくお願いします。



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