フォト

掲示板

停職「出勤」日記2009

停職「出勤」日記2008

停職「出勤」日記2007

停職「出勤」日記2006

停職「出勤」日記2005

投稿欄

ちらし置場

リンク集

« 橋下を倒そう!大阪秋の陣(23、最終) | トップページ | 累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第71号) »

2011/11/30

2012年「2・5総決起集会」へ(1)

渡部です。

本日(11月28日)、最高裁判所第一小法廷にて、河原井さん根津さんの「君が代」不起立停職処分取消請求上告事件に関わる「弁論」が行われました。「弁論」は通常、高裁の原判決を変える場合に行われるようです。48人の傍聴席に93人+α(抽選締め切り後にも何人か見えました)の方々が集まりました。

原告は一貫して、処分は、
 ①思想良心の自由(憲法19条)違反
 ②教育の自由の侵害(憲法23条26条)違反
 ③裁量権の濫用
を問題にしてきました。

しかし、今回の「弁論」にあたっては、最高裁から③に限る理由での「弁論」という通知が来たとのことでした。でも、「③に限る」とは言われながらも、4人の弁護士は分担して、以下の内容豊かな弁論を計20分間で行いました。

 <はじめに>
 <第1 本件処分の本質>
 <第2 本件の審査枠組みについて>
 <第3 本件各処分に至る経緯等―本件処分は職務命令によってつくられた政策的処分であること>
 <第4 本件行為の真摯性―教員としての教育観・人間的主体性の表れであること>
 <第5 本件処分は教育の営みを破壊するものであること>
 <第6 処分量定の違法・不当性>
 <第7 結論>

(なお、判決は、2012年1月16日(月)13:30~ 聴券入手のためには12:30頃まで最高裁前に)

以下、「弁論要旨」の一部を紹介しますが、長くなりますので時間のない方は、最後の<第7 結論>のところだけでも目を通してください。大阪の闘いと東京の闘いはつながっていることがお分かりになると思います。

最高裁が高裁判決を覆すならば、橋下ら「大阪維新の会」の「教育基本条例案」に対する大きな歯止めとなるでしょう。

<第1 本件処分の本質>から
・「職務命令」は「日の丸・君が代」に対する敬意の表明を強制するものである
・世論を二分する論争的主題について、教師の教育上の信念に反する意見の表明を強制的に強制されることはあってはならない。
・教師としての真摯な教育上の信念から・・不起立を貫いた者に対する処分権者の処分量定に関する裁量権は自ずと限定されてくる

<第2 本件の審査枠組みについて>から
・近年の最高裁は、行政機関の裁量権行使の適法・違法を裁判所が審査するにあたっても、「社会観念」におけるおおざっぱな審査方法を用いておらず、憲法的価値を考慮した判例を含めて、審査密度の高い行政裁量の統制が定着しており、公務員に対する懲戒処分についても同様である」
・「しかし、原判決は、要考慮事項について、・・・・形式的な根拠事実の審査に止まったものである。

<第3 本件各処分に至る経緯等―本件処分は職務命令によってつくられた政策的処分であること>から
・本件各処分の対象は、職務命令違反の形式をとってはじめて「非違行為」とされる「職務命令違反行為」である。
・それを処分の対象とするには、職務命令を介在させて「非違行為」として顕在化(非違行為化)させる必要があったのである。
・起立しない者を起立させるという都教委の政策目的に基づいた、思想・良心の変更強要に向けた一つの「制度・装置」として機能しているのである。

<第4 本件行為の真摯性―教員としての教育観・人間的主体性の表れであること>から
・原判決が考慮しなかった重要な考慮要素の第二は、上告人らの真摯性である。上告人らは、「日の丸・君が代」が日本の歴史上果たして来た役割に照らし、これに対して「起立」をすることは、自らの歴史観ないし世界観と相容れないと考え、また、これまで自主的に思考するこのと大切さや人権の尊重を教えてきた教育者として、一方的に「起立」を強制することは、その教育上ないし職業上の信念に反するとの真摯な考えを有するものである。この上告人らの考えは、いずれも教育公務員として、現実に長年、毎日真摯に実践してきたものであって、一貫しており、その人格の核心部分を構成するものであり、人格そのものに他ならない。
・この点において考慮不尽の違法が認められ、裁量権の逸脱・濫用にあたることは明らかである。

<第5 本件処分は教育の営みを破壊するものであること>から
・「日の丸・君が代」が大きく世論を二分する、意見の分かれる問題であり、深く価値観に関わる問題であるため、教員がこれについて子どもに教育するに当たっては、子どもに一方的な価値観を押し付けないように配慮し、様々な見解を提示して、子ども自身の考えをはぐくむように配慮すべきものである。 
・一方的に・・・職務命令に従わせようとし、不起立に対して加重処分を科することは、・・・それぞれの考えを育てるという大切な教育実践を妨害し、あるべき教育の営みを破壊するものに他ならない。・・・教育的にも子どもに多大な悪影響を及ぼすものである。本件処分はこの点について、考慮すべき事項を考慮しないものであり、到底許容されるものではない。

<第6 処分量定の違法・不当性>から
・原判決は、上告人らの過去における処分歴を最重要かつほとんど唯一の考慮要素として、累積加重された本件各処分の量定を妥当なものとして判断した。要するに何度も繰り返しているのだから処分の累積加重もやむを得ないという極めて単純な思考であり、犯罪を繰り返す犯罪者に刑を加重していくのと全く同じ発想である。
・しかし、上告人らの不起立は、「儀礼」の名の下に起立斉唱を有無を言わせず一方的に児童生徒に押し付けるのではなく、日の丸・君が代に対してもいろいろな考えがあり自分の頭で考えてみようと身をもって教えること、そうした教育者の信念と教育実践の一環として真摯な動機に貫かれた一個の態度であって、セクハラや体罰などの非違行為を繰り返すことと同視するのは妥当ではない。

<第7 結論>から
・現在大阪府議会において大阪維新の会の提案にかかる「大阪府教育基本条例案」が審議されている。これは、上告人らと同種の不起立に関連して「職務命令に3回違反したときは原則として分限免職処分」にするというもので、東京における本件都教委通達や立川市教委通達をさらに極限にまで推し進めた反動的な条例である。
・本件において原判決を破棄し停職処分を取り消す判決を出すことは、こうした極反動的な動きに歯止めをかける歴史的意義を有するといえる。最高裁判所は、毅然として確固たる司法判断を示すべきである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
都教委包囲首都圏ネットワークでは、
 <最高裁の一連の反動判決>、
 <大阪ダブル選挙結果>
 <大阪府教育基本条例>
などを踏まえた最初の卒業式を前に、2012年2月5日(日)『2012年 2・5総決起集会』を開くことになりました。闘いは続きます。
詳しくは次号で紹介します。



« 橋下を倒そう!大阪秋の陣(23、最終) | トップページ | 累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第71号) »

投稿欄」カテゴリの記事