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2012年2月

2012/02/29

2012年春の闘い(9)

渡部です。

大阪市議会は現時点(2月28日深夜)で「教育基本条例案」審議が山場になっているようですが、ここに来て日本社会ではファシズムを競うような動きが目立ってきました。

自民党は、「維新の会」の「船中八策」に影響を受けたのか、「憲法改正原案」を明らかにしました。驚くべきファシズム体制作りの「憲法改正案」です。

・天皇を「元首」と位置付ける
・「国旗・国家」は国の象徴。国民に尊重義務を課す。
・自衛隊を「自衛軍」とし「自衛権」を明記
・公益や公の秩序を害する結社は認めない
・公務員の労働基本権の制限を明記
・衆参の選挙区定数は。行政区画、地勢、交通などを総合的に勘案して定める
・財政の健全確保を法律で義務付ける
・外国人参政権を認めず「国籍条項」を設ける
・「緊急事態条項」を新設(「何人も国その他の公の機関の指示に従わなければならない」)
・憲法改正の発議要件を衆参の過半数の賛成に緩和

この案では現憲法の三つの柱(主権在民、基本的人権の尊重、平和主義)はすべて否定されています。

「・公益や公の秩序を害する結社は認めない」
「・緊急事態条項」(「何人も国その他の公の機関の指示に従わなければならない」)

に至ってはまさに戦前の「大政翼賛体制」です。

このような案が出てきた背景には、とくにこの間の

・「日の丸・君が代」強制と最高裁の合憲判決
・石原都知事や大阪の橋下市長らの憲法無視の行政

があると思いますが、さらに大きな背景には、リーマンショックと東日本大震災後の日本独占資本の危機が上げられると思います。

以前にも紹介しましたが「ファシズムの実体は危機にひんした独占資本の暴力独裁」に他なりません。そして危機が深まれば深まるほど、ファシズムは進行していきます。

戦前も年を追うごとにめまぐるしく進行しました。、

関東大震災(1923)⇒金融恐慌(1927)⇒共産党弾圧(1928、1929)⇒世界恐慌(1929)⇒満州事変(1931)⇒満州国建国(1932、3月)と5・15事件(1932)⇒国際連盟脱退(1933)⇒天皇機関説問題化(1935)⇒2・26事件(1936)⇒日中戦争(1937)⇒太平洋戦争(1941)

現在、日本社会で再び戦前同様のファシズム化が進行しています。

私たちは、「小異を残し、大同団結(反米日独占、反暴力独裁の)!」で、ファシズムと闘う時代になってきたのではないでしょうか。



2012/02/28

2012年春の闘い(8)

渡部です。

本日(2月27日)、都教委要請行動(包囲ネット主催)が行われました。25名が参加し、以下の個人・団体が「要請文」等を提出しました。

・Nさん:都教委の「日・君」強制を根本的に批判した要請文
・Tさん:1995年度の再雇用選考で理由不明のまま不採用になった件についての要請書
・Aさん:都教委の木村委員長と竹花委員に対する「365日24時間働いている」中味についての質問
・大嶽さん:業績評価に関する要請書
・<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇を避けない会>教育委員の月額報酬の見直しについて「10・23通達」の撤回と処分をしないことについて
・<包囲ネット>

  1. 「2・5総決起集会決議」
  2. 1・16、2・9最高裁判決を受けての要請書(質問も)
  3. この都教委の教育行政全般に関する要請書
  4. 早大入試に関する都教委の調査への質問と要請

この中で、大嶽さんの要請書(3ページにわたる)では、「裁判で明らかになった業績評価制度の問題性、裁判所が貴委員会に突きつけた課題は、いまだ何一つ解決していない」、として、以下の六項目の要求が出されました。(いずれも具体的な説明有り)

  1. 業績評価制度を廃止すること
  2. 東京高裁判決の判事事項について、評価者に周知徹底すること
  3. 不当な評価を生み出す原因である「分布率適用資料」を廃止すること
  4. 苦情相談制度を根本的に改善すること
  5. 業績評価書、職務実績記録を本人開示すること
  6. 昇給区分決定に不服がある場合の救済方法を教示すること

(全文は都教委包囲首都圏ネットワークのブログに掲載)

包囲ネットの①~④もブログに掲載しますが、「③この都教委の教育行政全般に関する要請書」の際、包囲ネットの仲間が、

「最近(2月24日)石原は『憲法を破棄する』と言った。都のトップが公然とこんなことを言う。法治国家じゃない。ということは都の職員も違法行為をやっていることになる。抗議声明なり何なり出すべきではないか」

と追及するとI教育情報課長は答えに窮していました。

「④早大入試に関する都教委の調査への質問と要請」についても、会場が大いに盛り上がりましたので、以下に質問項目を紹介しておきます。

<質問1>
都立高校36校に受験者数の報告を求めたというのは本当ですか。全てから回答がありましたか?その依頼文書を提示してください。また、いまここで口頭で、その質問の理由を言ってください。

<質問2>
「担当者は『受験生や保護者から入試問題に対する問い合わせがあった時に対応するため』としている」そうですが、どういう問い合わせを想定し、なんと答えるために調査したのですか?

<質問3>
受験生や保護者から問い合わせがありましたか?あった場合は、その件数、問い合わせ内容について、明らかにして下さい。

<質問4>
この入試問題は都教委の教育行政の内容と異なると考えたのですか?

<質問5>
早稲田大学法学部当局に、この問題・設問をどうして出したのか質問状をだしましたか?都教委の考えと異なるので困ると苦情を言いましたか?

<質問6>
出した場合、早稲田大学法学部当局はなんと答えましたか?出さない場合、どうして出さなかったのですか?早稲田大学法学部の教育への介入になると考えたからですか?

<質問7>
調査はどこの部署の誰が発案したのですか。実際に調査するもでの、裁可のプロセスを明らかにして下さい。

<質問8>
この調査は「異例」と言われています。都教委自身は初めてこの種の調査をしたようですが、「異例」とは思いませんか?「異例」と思わない場合、今後はこの種の調査をしばしばやろうと考えているのですか?

これらの質問に対しI課長は、「都教委内でも話題になっている」と答えましたが、あとは、「所管にまわす」として新聞報道以上のことは答えませんでした。

(ちなみに私は、先日、授業で早大入試の記事を紹介しながら、生徒たちに「問題」(インターネットから入手)をやらせてみました。少し難しかったようですが、みんな真面目に取組んでいました。)

なお、最後に参加者の一人(労働者)から次のような指摘がありました。
「日の丸・君が代」強制は、今後自治会などを利用して、行事などで地域に強制されてくるのではないかと危惧している。そうなれば大きな混乱が起きる。自分は全力でそれを阻止する。」

本日の要請については、「3月12日までに回答する」とのことです。



2012/02/27

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第85号)

最高裁判決(1/16裁量権判決と2/9予防訴訟判決)を受けて
「過去の処分歴等」「個別具体的な事情」の悪用は許されない!
不当な介入・支配、教育の自由侵害の出所は誰か!!

卒業式・入学式・・抵抗者の言動を摘発 下級審・・積極的な妨害行為の収集 =>パージ判決

  1/16判決と2/9判決の結果、都教委・市区町村教委は卒・入学式で「日の丸・君が代」強制に反対し不起立・不斉唱・不伴奏を含む多様な行動を採る教職 員に対し、その言動のチェックに入った。また、下級審の審理では、原告・控訴人(特に減給以上の被処分者)の不起立・不斉唱・不伴奏前後の具体的な行動の 洗い出しを行うという。つまり、学校現場にしろ、裁判審理にしろ、規律・秩序を積極的に乱す行為をする教職員、態度の悪い行為者には累積加重処分は当然と される。
 個人の思想良心から「不作為」としての不起立・不斉唱・不伴奏と、児童・生徒に積極的に働きかける学習権保障・教授の自由発揮の教育実 践を差別してくるかもしれない。宮川反対意見のいう「受付など場外の任務を与える」とか、教職員席から離れて放送担当や写真・ビデオ担当を与える等、全く 本質から外れた措置さえ語られている。さらに、この間の補足意見の多くが、“この問題の対立が学校現場を混乱に陥らせている”として、あたかも、都教委と 抵抗者双方に責任があるかのごとき「喧嘩両成敗」を述べている。
 これからいよいよ誰が学校現場に不当な介入・支配を行い、教育の自由を侵害しているのかを明確にしなければならない。「19条の枠組」「裁量権の枠組」を突破することが求められている。

3度目の追加署名を提出

 地裁判決まで2ヶ月を切った。
 疋田分限免職是認の不当判決を含めて第二波最高裁判決を見る限り予断を許さない。
 これで提出した署名数は計942筆となった。協力していただいた皆さま、心から感謝致します。

処分一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号
第二波最高裁判決後、処分取消、初の下級審判決!!
戒告・減給・停職、一括取消、初の判決!!
「最高裁追随の枠組」判決は許さない!

一,「19条の枠組」を突破する
 教育の自由(不当な支配禁止・憲法23・26条)侵害を判断せよ
「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は思想良心・信教の自由の直接的侵害
一,「裁量権の枠組」を突破する
 「10・23通達」、市教委通達、職務命令は違憲・違法
一,分離・分断判決を突破する
  戒告処分も裁量権逸脱・濫用「過去の処分歴等」の勝手な悪用反対

今後の予定 報道

*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 4/18 16:00 第824号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 5/25  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 5/28 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号


ニュースへのリンク



2012/02/24

2012年春の闘い(7)

渡部です。

大阪では現在、<2011年大阪秋の陣>に継ぐ、<2012年大阪春の陣>が闘われています。

2月21日(火)午前の大阪市教育委員会では、前回(2月14日)に継続審議にした、橋下市長の人権侵害・違法の全職員アンケートについて、採決の結果否決し、教育委員会では実施しないことを最終決定しました。大阪の仲間からは「橋下アンケートに、穴が開きました!」というメールが届きました。
その中には、次のようにも書いてありました。朝日2/21夕刊報道の「『市側が凍結を決めた以上、市教委としても実施する必要はない』と判断した。」は、不正確です。教育委員会不実施決定の理由は凍結だからではなく、内容そのものへの明確な反対です。

また2月22日には、大阪府労働委員会は職員アンケートについて

「(不当労働行為の)支配介入に該当するおそれのある(質問)項目があるといわざるを得ない」

として、橋下市長らの責任で調査続行を差し控えるよう<異例の勧告>を出しました。そして府労委は今後、弁護士や大学教授らで構成する<公益委員会>で、不当労働行為の有無を判定。違法性があると認定されれば、職員労働組合側の救済申し立てが認められる可能性が高い、とのことです。

さらには同日、大阪市が、市職員が送受信した業務用メールの通信内容を<極秘>に調査していたことが判明、橋下や担当した野村弁護士らは、「市民の求めだ」とか、「対象は非組合員の管理職」とか、「内部通報をうけた実態調査だ」とか、言い訳に終始しています。しかし、そもそもメールを<極秘>に調査すること自体やましいことなのです。(まさに人を陥れるファシズムの手口です)。

22日夜には、小森陽一さんを講師にした反対集会(中之島公会)に2000人超の人が集まったということです。

本日(23日)大阪市議会・文教経済委員会では、「君が代」起立強制条例が裁決される予定だったようですが、本日の裁決はなく、自民党・公明党・維新の会の間での修正協議に入ることになったようです。

2月9日の予防訴訟最高裁判決では、宮川裁判長が

「全国的には不起立行為等に対する懲戒処分が行われているのは東京都のほかごく少数の地域にすぎないことがうかがわれる。この事実に、私は、教育の場において教育者の精神の自由を尊重するという、自由な民主主義社会にとっては至極当然のことが維持されているものとして、希望の灯りを見る。」

と述べていますが。これは現在東京や大阪で進行している事態に対する痛烈な批判なのではないでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

都教委包囲ネットワークでは、卒業式を前に、以下の要領で<都教委要請行動>を行います。都教委包囲ネットワークでは、

  1. 「君が代」不起立に関する要請書、
  2. この間の都教委の施策全体に対する要請書
  3. 早大入試への都教委の対応に関わる要請書

を出します。

他に、大嶽さんも業績評価に関する要請書を出します。

(月 日) 2月27日(月) 14:30 
(集 合) 都庁第2庁舎 1階ロビー 
(会 場) 都庁第2庁舎 10階 208号室

参加される個人・団体の方は、できれば都教委への「要請文」「抗議文」「質問書」などをお持ち寄り下さい。内容は「日の丸・君が代」問題以外でも結構です。形式はどんな形式でも構いません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3月1日から始まる都立高校卒業式への<ビラまき>も計画しています。協力してくださる方はご連絡下さい。



2012/02/22

2012年春の闘い(6)

渡部です。

昨日(2月20日)の「朝日新聞」に、<早大入試に君が代義務化の問題 都教委、受験者数を調査>という記事が出ていた。

この記事を読み、都教委の自信のなさとその慌てぶりが目に浮かぶようだった。

記事によると、法学部が2月15日に実施した入試の問題文で「日の丸・君が代」をめぐる教員処分問題を取り上げ、これに対し都教委が、一部進学校の校長あてに、同学部の志願者数や科目ごとの受験者数の調査を依頼したという。

そして都教委幹部は次のように述べている。

「最高裁判決との整合性など、問題を分析するとともに、どれくらい受験したかを把握するため。対応が必要かどうか検討する。」

ワハハハハ!!。何を言っているのだ!!。都教委のやっていることの問題点(特に強制と処分)がおおっぴらになることを恐れていることは見え見えではないか。とくに生徒たちにその実態が知られることを恐れていることが見え見えではないか。(都教委は生徒にこの問題を語るなと言っている。)

「対応が必要かどうか検討する」とも言っているが、大いに対応すればいい。対応すればするほど彼らの異常性がさらに暴露されるだけだろう。(彼らの異常性については、最近出された最高裁判決でも「補足意見」や「反対意見」で繰り返し指摘されているではないか)

また、担当者は「このような調査は記憶にない」と話している。ワハハハハ!! 幹部から言いつけられた担当者の困惑している顔が目に見えるようである。もしかして担当者は、今度私たちが2月27日に要請行動に行く総務部教育情報課の人ではないだろうか。要請行動が楽しみになってきた。

今回の問題は、都教委の<異常ぶり><自信のなさ><後ろめたさ><愚かさ加減>を天下にさらけ出したものとしか言いようがない。

まさに

「国の亡ぶるや、大なりと雖(いえど)も恃(たの)むに足らず、道の行なはるるや、小なりと雖も軽んず可からず」(『淮南子(えなんじ)』より)

である。

今回の問題は、私たちの道理ある闘いに自信を持たせてくれたと言っても良い。



2012/02/21

2012年春の闘い(5)

渡部です。

本日(2月18日)東京で、1月30日の土肥元三鷹高校校長の東京地裁判決に対し、<学校に言論の自由を求めて 不当判決!都教委を許さない!!>報告集会が開かれました。(100数十名の参加)

集会にはいろんな方々からのメッセージが寄せられていましたが、山口二郎(北海道大学教授)が3月5日の東京新聞「窓」に寄せられた次のような声も紹介されていました。

「・・・日本の教育行政では、学校教育を労務管理の発想で捉える動きが強まっている。この点について、既に明治時代に三宅雪嶺というジャーナリストが次のように予言していた。『独立心を憎む管理が教育を監督し、独立心を憎む教員が授業をしては』、『有識有能の奴隷精神』を持った人間を作り出すだけであると。有識有能の奴隷精神は、無責任なエリートを生み、国を破滅に導いた。・・」

集会では、吉峯弁護士が裁判の経過と判決の内容について報告しました。その中で彼は次のようなことを述べました。

「裁判での具体的な論点挙手採決の禁止、「君が代」起立斉唱の個別的職務命令強要、文化祭での沖縄戦の生徒発表への圧力、などなど)は、いずれも都の教育行政を根本から問うものであった。

特に非常勤不合格にした評価が全部Cで、教育実践については調べれば不合格にできないから、調べていないでCをつけている。

裁判所(戦前「治安維持法」で多くの人を裁く)は戦犯追放がなかった。戦前からの体質が今日まで引き継がれている。

この世の中おかしくなってきている。教育のあり方を変えていくことが必要だ。その意味でこの裁判は重要だ。」

次に土肥元校長が登場。彼は相変わらずつまらない洒落を連発しながら元気に話しました。

「完全敗訴するとは思わなかった。しかし、裁判をして本当によかった。在職中都教委に公開討論を求めたが拒否された。裁判をやったことで、両方の主張が明らかになった。オールCも自分一人だったことも分った。古久保裁判長は、<はじめに全面敗訴ありき>だったから、都教委の言い分をすべて認めざるを得なかった。だから、教育実践については「収集するのが困難だった」などと言っている。都教委は毎月三鷹高校に来ていたのに。三権分立は全くない。行政権力の言いなりだ。判決文には子ども・生徒の為がなかった。こんな判決はない。」

三番目に、業績評価裁判で勝利が確定した大嶽さんが話しました。彼は、特に<業績評価裁判の意義>として、次のように述べました。

「裁判で明らかになったのは、①業績評価は公平なものとは言えず、デタラメにつけられる場合があること、②業績評価制度は教員の資質向上を目的とするというが、実際は教員に服従を迫る道具と化していること。一審判決では初めて、業績評価における評価権者に公正評価義務があることを認めた点で画期的だった。二審判決では、賃金上の不利益を重視し、『C以下の評価をする場合については、その根拠として相当な事実が存在することが必要であり、評価の相当性が争われる場合においては、評価権者側が主張立証責任を負う』と評価者側に厳しいハードルを課している。」

四番目に話したのは、日本教育学界会長・藤田英典さんでした。彼は『日本の学校と教育行政はどうなっていくのか』というテーマで詳細なレジュメに基づいて話してくれました。

そのなかでは、

  • 四半世紀にわたる政治主導の「教育改革」、
  • 一部の首長・教育委員会の暴走、
  • 新自由主義的・市場原理主義的改革、

などを紹介しながら、「学校に言論の自由を!」裁判の意義と司法の責任について述べ、次のようなまとめをしてくれました。

①近年の改革動向は教育基盤を揺るがす危険な傾向を強めている。
②「学校に言論の自由を!」裁判の意義は、そうした動向に異議申し立てを行い、勝訴すれば歯止めをかけ、その適法性・適切性・健全性の回復となりうる点にある。
③「君が代関連訴訟」で、司法は三権分立の基本原理と憲法、教育基本法などをないがしろにし、立法権・行政権の横暴を追認し、最下位の法令・規則や監督・指導を重視し、それを根拠に判決・判示する傾向を強めているように見受けられる。
④法秩序は、社会的・司法的に構築されるものである。その構築のプロセスが、立法権・行政権の定め実施している法令・慣行やポピュリズムに流されるようでは、司法の権限と責任は地に堕ち法秩序は混迷し、正義と良識が立ち行かなくなる。

その後、土肥さんが直接会場内に入りインタビューをするというユニークなことが行われました。

  • 「最近の動きは日本国民の意識の低さの現われだ。国民は勉強する必要がある」 
  • 「土肥先生が先日一人で三鷹駅でチラシまきをしているのを見かけた」(土肥さんはそれに答えて、「生徒4人、保護者7人と会いました」)
  • 「一筋の光を感じる」
  • 「今全国あちこちで教育が死滅させられようとしている。それに対し内部から決然と立ち上がられた。これが内部から変えていくきっかけになれば」
  • 「若い教師が元気がない。モノを言える状況を作らなければ。」
  • 「ユーモアをもって、チャーミングにがんばって欲しい。尾木ママならぬ土肥パパで。」
  • 「高3の保護者ですが、卒業式には君が代で座ろうと思っている。」

集会全体を通して私が感じたことは、

①スタッフや参加者に教え子や若い人が結構いたこと、
②土肥さんが元気一杯で明るくエネルギッシュであること、
③この<元気>と<明るさ>と<エネルギー>は、現在進行している教育と社会の反動化に反対する力になりうるということ、

でした。

不当判決を受けてますます元気盛んな土肥さんを見て、都教委も裁判所も苦虫をつぶしていることでしょう。



2012/02/20

2012年春の闘い(4)

渡部です。

大阪でのハシズムの動きがまさに露骨なファジズムの様相を示してきた。

2月9日には、大阪市職員に対し、「労使関係に関する職員のアンケート調査」(氏名記入)を出し、明日(2月16日)を回答期限としている。

しかも回答要請文には

「市長の業務命令として、全職員に、真実を正確に回答していただくことを求めます。正確な回答がなされない場合には処分の対象となりえます。」

と明記されている。

アンケート項目には、例えば、

「あなたは、この2年間、特定の政治家を応援する活動(求めに応じて、知り合いの住所等を知らせたり、街頭演説を聞いたりする活動も含む。)に参加したことがありますか」

との質問があり、
・「自分の意思で参加したか、誘われて参加したか」
・「誘った人は誰か」
・「誘われた場所と時間帯は」
との選択肢への回答を求めている(Q7)。

また、
「あなたは、これまで大阪市役所の組合が行う労働条件に関する組合活動に参加したことがありますか。」
として

  • 「自分の意思で参加したか、誘われて参加したか」
  • 「誘った人は誰か」
  • 「誘われた場所と時間帯は」

との選択肢への回答を求めている(Q6)。

常識では考えられない超憲法違反のアンケートである。このような非常識なことが現在の日本社会で許されるのか!!

また本日、大阪市教委は校長宛に「君が代」不起立教員に対して「職務命令」を出すように通知した。以下に貼り付ける。

******************************

教委校(全)第94号
平成24年2月15日

各 校 園 長 様

教育長

 卒業式及び入学式における国旗掲揚・国歌斉唱について(通知)

 標記の件については、去る平成24年1月6日に、卒業式及び入学式において、学習指導要領の儀式的行事のねらいに沿うとともに、国旗の掲揚、国歌の斉唱を適切に実施するよう通知を行なったところである。
 また、平成23年6月13日、「大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例(以下『条例』という)」が公布・施行され、貴職へも同年6月20日付で通知したところである。
 卒業式及び入学式を実施するにあたり、条例の趣旨を踏まえ、次に示した点に留意し、国旗の掲揚、国歌の斉唱を適切に実施するよう再度通知する。

                     記

1 条例第4条第1項は、府内の市町村立学校の行事において行われる国歌の斉唱について教職員に起立により斉唱を行うことを規定したものであり、本市立学校の教職員も対象となること。

2 行事において行われる国歌斉唱の際に起立しないことは、条例に反する行為となること。

3 児童生徒に国族・国歌を尊重する態度を育てる立場にある教員が、学習指導要領に基づき国歌を歌えるよう指導するとともに、自らも起立して国歌を斉唱することが、教育の効果を高める大切な事項であることから、まずは自ら起立するよう粘り強く指導を行うこと。

4 なお、前項の指導に従わない場合においては、条例に反する状態とならないように、職務命令を行うこと。

******************************

さらに、橋下が率いる「大阪維新の会」は衆議院選挙に向けて『船中八策』なるもののを骨格をまとめた。

この詳しい内容は省略するが、一口で言えば「新自由主義政策」、いわゆる<小さな政府>論であり、民営化・規制緩和を柱とする<自己責任>論=<露骨な資本主義政策>、に他ならない。だから独占資本の論客が彼を取り巻き始めた。

この行き着く先は、貧富の格差拡大、相対的過剰生産恐慌、つまり世界恐慌とファシズムであり、二度に渡る世界大戦と、その中から生まれたロシア革命、中国革命だったのである。

ファジズムとは「危機にひんした独占資本の暴力独裁に他ならない」と前に紹介したが、まさにそのことがこの『船中八策』に現れている。

現在私たちは、このファシズムの嵐と闘うために、『小異を残し、大同(反米日独占、反暴力独裁)に付く』ことが求められているのではないだろうか。



2012/02/18

処分取消裁判を支援する会ニュース(第84号)

「日の丸・君が代」最高裁判決:1/16裁量権判決と2/9予防訴訟判決
「過去の処分歴等」「個別具体的な事情いかん」とは何か
「規律・秩序・雰囲気・態度」の評価とは何か
教育の自由をめぐる対立激化の導火線!!

  1/16判決では「19条合憲」の「10/23通達」・職務命令に違反した不起立・不斉唱・不伴奏に対して戒告は「最も軽い処分」として是認された。減給 1月は、北九州ココロ裁判最判(2011.7.14)とは異なり取り消し、停職については「過去の処分歴等」において「規律や秩序を害する程度の大きい積 極的な妨害行為」を認めて停職3月是認、それがない停職1月は取り消しとした。
 2/9判決でも戒告は決着済み、減給、停職については「個々の事案ごとの当該処分の時点における当該教職員に係る個別具体的な事情のいかんによる」として分離・分断判決を適用した。更に免職についても言及している。最高裁は戒告から免職まで視野に入れた。
  「停職3月処分是認の理由」として取り上げられた「過去の処分歴等」は「日の丸引き降ろし」「服務事故再発防止研修妨害」「校長批判文書配布」である。そ の内実は、校長による非民主的学校運営や都教委の強権的思想良心の改造に起因し、被処分者が子どもの学習権や教員の教授の自由を保持したことを示してい る。最高裁は都教委のいうとおり、事態を転倒して描いた。具体的な事実が明らかになればなるほどどちらが教育の自由を侵害し、どちらが保持しようとしたか が明らかになる。
 ここで思い出すのは2008.7.15都教委「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」である。「分限処分の 種類」として「降任」「免職」「休職」を挙げ、それに該当する例を20項目以上示している。「研修を受講しない、研修の成果が上がらない」「職務命令に違 反、再び非違行為を行い」「協調性に欠け、指導方法が不適切」「公務の円滑な運営に支障」等である。大阪「教育基本条例」(案)の下敷きになったかと思わ れるほどのなんでもありである。前提抜きでは恣意的にどのようにでも判断される内容である。
 都教委は裁判においても、学校現場においても「過去 の処分歴等」「個別具体的な事情」をあげつらってくるであろう。そのことが教育の自由をめぐる争点を浮かび上がらせる。憲法23・26条、教育基本法16 条判断を封じ込めようとしても無駄であり、自ら墓穴を掘ることになる。正しく闘いはこれからである。

処分一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号
第二波最高裁判決後、処分取消、初の下級審判決!!
戒告・減給・停職、一括取消、初の判決!!
「最高裁追随の枠組」判決は許さない!

一,「19条の枠組」を突破する教育の自由(不当な支配禁止・憲法23・26条)侵害を判断せよ「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は思想良心・信教の自由の直接的侵害
一,「裁量権の枠組」を突破する「10・23通達」、市教委通達、職務命令は違憲・違法
一,分離・分断判決を突破する戒告処分も裁量権逸脱・濫用「過去の処分歴等」の勝手な悪用反対



今後の予定 報道

*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 2/20 14:00 第824号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 4/27  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 5/28 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号


ニュースへのリンク



2012/02/16

解雇させない会ニュースNo.39

解雇させない会ニュースNo.39です。

 

解雇させない会ニュースNo.39

「newsno39.pdf」をダウンロード

 


2012/02/15

2012年春の闘い(3)

渡部です。

本日(2月12日)、大阪の『2・12教育基本条例反対集会』とヒューマンチェーンは大成功しました。以下に大阪からの報告を貼り付けておきます。

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本日、「教育基本条例」案反対、職務命令による「君が代」起立強制反対をかかげて、2.12集会・デモ。ヒューマンチェーン行動をおこないました。

エルおおさか南館ホールで開かれた集会には、開会時刻の13時30分にはすでに座りきれないほどの参加者であふれ、300部用意した資料も早々となくなって、最終的には参加者は500人に達しました。

「建国記念の日」と教育基本条例案の関連についての田さんの主張、井前さんからの基調報告に続いて、連帯のあいさつとして、WTC住民訴訟の会の福山さん、大阪全労協事務局長の高橋さんが発言。さらに、全国からの参加者が壇上に上がり、Nさん、Mさん、Aさん、Tさん、大嶽さん、河原井さん、小野さんが発言しました。また、名古屋市立高校教組の委員長もかけつけて下さいました。

大阪各地からの報告は、枚方・「教育基本条例を考える市民のつどい」実行委員会、堺からのアピール、「教育基本条例」反対都島区旭区の会、「共に学び、共に生きる教育」日本一の大阪に!ネットワーク 、「教育基本条例」制定に反対する八尾市民の会からありました。最後に行動提起が行われ、デモに出発しました。

一方、大阪市役所前にある中之島公園女性像前広場では、若者たちを中心に、橋下さんひどない!?☆橋下さんにひとこと言いたい!プロジェクトが開かれ、14時30分頃から、リレートークが行われました。こちらの参加者は一番多いときで、150人近くになりました。

15時30分には、デモ隊がこのプロジェクトに合流し、しばらくリレートークが続けられた後、16時頃から大阪市役所包囲の人間の輪(ヒューマンチェーン)に出発しました。

大阪市役所周辺には、3グループの右翼団体が入れ替わり立ち替わり登場して、街宣をおこなっていましたが、ヒューマンチェーンの時にはほとんどいなくなり、参加者全員でしっかりと市役所を包囲するヒューマンチェーンを完成させることができました。

この企画に当たっては、右翼に対して、防衛隊の仕事をお願いした方たちのご協力をいただき、行動の成功に大きく寄与したと感謝しています。

本日の行動は成功裏に終了しましたが、これからが闘いの本番です。さらに運動を拡げるために、できることは何でもやっていきましょう。

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なお、大阪市では10日、職員全員(約3万8000人)に対し、政治活動に関与したかを尋ねるアンケートを始めました。橋下徹市長が調査を指示、文書で配布し、記名での回答を義務付けているとのことです。まさに組み合い潰しであり、ファシズムの手法です。

これに対し、明朝、大阪市役所前で抗議のビラまきも行われるようです。このような憲法違反で不当なアンケートに対しては、大量の提出拒否などで抗議すべきだと思います。これは民主主義社会を守る闘いです。でなければ今後闘いはますます困難になるでしょう。リストラもどんどん進められるでしょう。

以下に<関連報道>を貼り付けます。

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大阪市:職員の政治活動調査を開始 組合側、反発 /大阪

http://mainichi.jp/area/osaka/news/20120211ddlk27010306000c.html

毎日新聞

大阪市は10日、職員全員(約3万8000人)に対し、政治活動に関与したかを尋ねるアンケートを始めた。労働組合に関する質問項目も多く、組合側は「団結権の侵害だ」と反発している。

昨年の市長選などで政治活動と疑われる行為があったとして、橋下徹市長が調査を指示。文書で配布し、記名での回答を義務付けている。

アンケートは、特定の政治家を応援したことがあるか▽候補者の推薦人カードを配られたことがあるか▽組合に加入しないと不利益があると思うか--など22項目。市の特別顧問が集約し、職員の政治活動を制限する条例案にも反映させる。

これに対し、市労働組合連合会は「業務命令として思想に関わる部分にまで回答を強要することは不当労働行為だ」として、撤回を求めている。【茶谷亮】

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都教委包囲ネットワークでは、卒業式を前に、以下の要領で都教委要請行動を行います。

(月 日) 2月27日(月) 14:30 
(集 合) 都庁第2庁舎 1階ロビー 
(会 場) 都庁第2庁舎 10階 208号室

参加される個人・団体の方は、できれば都教委への「要請文」「抗議文」「質問書」などをお持ち寄り下さい。内容は「日の丸・君が代」問題以外でも結構です。形式はどんな形式でも構いません。

3月1日から始まる都立高校卒業式へのビラまきも計画しています。協力してくださる方はご連絡下さい。



2012/02/13

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第83号)

「日の丸・君が代」最高裁判決:1/16裁量権判決と
2/9予防訴訟判決を貫くものは何か

  2/9の最高裁第一小法廷、宮川裁判長の主文言い渡しが流れた。「上告棄却」「費用は上告人の負担」という完全敗訴である。多数意見の理由では「事後的な 損害の回復が著しく困難になることを考慮すると」差止め請求自体は認める、そして、免職・戒告・減給・停職それぞれを検討すると、いずれも「本案要件を満 たしているとはいえない」とされた。問題は「満たしているとはいえない」理由である。ここに分離・分断判決を適用した。以下の如し。

①    免職:「10/23通達」と職務命令によっては免職処分がされる「蓋然性」がないとした。
②    戒告:1/16判決により、戒告は裁量権の逸脱・濫用ではないと既に判示された。よって決着済みであるとされた。
③    減給・停職:1/16判決により「裁量権の範囲を超え又はこれを濫用するものとして違法となるか否かが、個々の事案ごとの当該処分の時点における当該教職員に係る個別具体的な事情のいかんによる」とされ、実際に処分されていないから立証・判断できないという。


  はっきりしているのは、1/16判決の枠組がそのまま適用されていることである。処分量定と「過去の処分歴等」を複合適用する分離・分断判決は貫徹された のである。更に、免職処分も視野に入れ、裁量権の逸脱・濫用とは断定していない。他の法規・法令、例えば大阪の「教育基本条例」等では免職の可能性もでて くる。こうして、全ての懲戒処分について判じたことになる。
 強制・処分に「歯止め」がかかったとは到底思えない。

処分一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日、決定

4月19日(木)13:10第527号
第二波最高裁判決後、処分取消、初の下級審判決!!
戒告・減給・停職、一括取消、初の判決!!
「最高裁追随の枠組」判決は許さない!



一,「19条の枠組」を突破する教育の自由(不当な支配禁止・憲法23・26条)侵害を判断せよ「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は思想良心・信教の自由の直接的侵害
一,「裁量権の枠組」を突破する「10・23通達」、市教委通達、職務命令は違憲・違法
一,分離・分断判決を突破する戒告処分も裁量権逸脱・濫用「過去の処分歴等」の勝手な悪用反対


今後の予定 報道

*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 2/20 14:00 第824号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 4/27  第527号


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2012/02/12

2012年春の闘い(2)

渡部です。

本日(2月11日)東京・代々木公園で、『さようなら原発1000万人アクション』に参加してきました。主催者発表で1万2000人の参加でした。

久しぶりに会った千葉高教組の仲間と話をしたため、集会内容を極めて不十分にしかお伝えできませんが、印象に残った部分を報告します。

集会では<大江健三郎>さんが次のようなことを述べました。今回のフクシマ原発の事故が如何に大きいものだったか。今後40年の間に70~80%の割合で大地震が来ると言われているが、今後50年から70年くらいには100%とも言える。孫の世代に危険なものを残すことになる。人間が作り出した放射能物質を処理する技術がない。ドイツやイタリア、スイスなどは原発廃止の方向に動いている。しかし、野田政権は再稼動の動きを示している。私たちは抵抗しなければならない。希望は、3基以外の原発を止めたまま抵抗していることだ。

<山本太郎>さんが何を述べたか聞きそびれましたが、最後にステージ上から「みんな怒ろう!」と言って、「原発はいらない!命が大事!再稼動するな!」などとシュプレヒコールの音頭をとり、参加者全体が唱和しました。

<藤波心(1996年生まれ、タレント)さん>は次のようなことを話しました。事故により私の世の中を見る目は変わった。これまで原発は「繁栄の象徴」のように言われてきたが、原発は「何時爆発するか分らない時限爆弾」だ。第二のフクシマを作ってはいけない。科学の発達により原発をいつでもコントロールできると思ったら間違いだった。自然を馬鹿にした人間のおごりだった。これまで、「原発があるから経済が繁栄する」かのように言われたが、今の日本は「原発があるから経済がダメになっている」。事故のしわ寄せは弱い者に向かっている。こうした動きを止めるには一人一人の力が大きな力になる。(最後に「ふるさと」を歌い、会場全体に歌が響きました)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

福島原発事故で「原発安全神話」は吹き飛びました。しかし、戦後67年、学校教育の中で一貫して復活の道を歩んできた「日の丸・君が代」は現在「日の丸・君が代常識神話」のようになってきています。

原発に関して最高裁は「原発安全神話」に乗っかり、住民たちの訴えを退けてきました。その結果が今回の大事故につながりました。

「日の丸・君が代」に関して最高裁は、その歴史上果たした役割やその意味(天皇主権)を問うことに目をつぶり、「日の丸・君が代常識神話」に乗っかり、<秩序><慣例上の儀礼的所作><常識・マナー>などの法律ではない理由で強制を合憲とし、不当判決を相次いで出しています。原発以上の<社会的大事故>が起きる可能性があります。

私たちの闘いを堅持していくことが重要だと思います。



2012/02/11

2012年春の闘い(1)

渡部です。

本日(2月9日)早朝、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>が都庁前ビラまきをしました。1月16日の最高裁判決への「声明」を載せたものでした。ビラの受け取りはよく最高裁判決への関心が高いと感じました。(その後都教委定例会を傍聴しましたが略します。)

午後から、最高裁(第一小法廷)で「予防訴訟」の判決がありました。傍聴席24のところに132人が並びました。

判決主文は、

  • 本件上告を棄却する。
  • 上告費用は上告人らの負担とする

という予想されたものでしたが、判決文の内容では①予防訴訟という裁判は適法である(つまり争える)ことを確認、②5人の裁判官中3人、<櫻井裁判官><横田裁判官>は都教委の加重処分に対する批判的な「補足意見」を、<裁判長の宮川裁判官>は棄却判決に対する「反対意見」を、書きました。

以下②のそれぞれからその一部を紹介します。

<櫻井裁判官>の「補足意見」

「本件の懲戒処分は、不起立行為等を行った者に対し、1回目は戒告処分にとどまるものの、2回目からは加重処分を行うこととし、2回目は減給1か月、3回目は減給6か月、4回目以降は停職とする方針が採られていることがうかがわれる。このような一律の機械的な処分の加重による減給処分や停職処分の給与上の不利益や職務上の不利益は大きく、しかも毎年必ず2回は行われる卒業式と入学式の式典において、職務命令違反として不起立行為等を行う場合には、2年もすると減給2回(合計7か月)、停職1回ということになって累積する給与上の不利益や職務上の不利益は多大なものとなり、事後的な処分取消訴訟ではとても対応しきれない程度に達するものといえ、まさに回復が著しく困難な程度に至るといわざるを得ないものである。単なる不起立行為等に対するこのような反復継続的かつ累積加重的な懲戒処分の課し方は、これまでの他の地方自治体や他の職務命令違反等の場合には例を見ないものであり、その点で極めて特殊な例であるといってよい。」


「教育の現場でこのような職務命令違反行為と懲戒処分がいたずらに繰り返されることは決して望ましいことではない。教育行政の責任者として、現場の教育担当者として、それぞれがこの問題に真摯に向かい合い、何が子供たちの教育にとって、また子供たちの将来にとって必要かつ適切なことかという視点に立ち、現実に即した解決策を追求していく柔軟かつ建設的な対応が期待されるところである。」

 

<横田裁判官>の「補足意見」

「国歌斉唱時の不起立等の違反行為については、例えば戒告を数回行ってもなお同種違反行為が繰り返されたときには、減給処分に付することもやむを得ない措置として容認されようが、式典の円滑な進行を妨げるなど式典の秩序や教育目的を阻害する行為に出ることなく、過去の処分歴を含めて不起立又はピアノ伴奏拒否という不作為のみにとどまる限りは、懲戒処分は基本的には減給までにとどめるのが妥当であると考えられる。・・・ 1月16日(の最高裁)第一小法廷の多数意見において裁量権の範囲内における当不当の問題として言及されているように、1回目の本件職務命令違反については、まず訓告や指導等にとどめることについて検討されることが望ましいといえよう。この立場からすれば、都教委が、本件通達発出後これまで本件職務命令違反者に対して行ってきた、おおむね違反1回目は戒告、2回目及び3回目は減給、4回目以降は停職という懲戒処分の量定は、免職処分にまでは至らないとはいえ、一般論としては問題があるものと思われる。」  

<裁判長の宮川裁判官>の「反対意見」(判決対する)、

「教育公務員は、一般行政とは異なり、教育の目標(教育基本法2条)を達成するために、教育の専門性を懸けた責任があるとともに、教育の自由が保障されており、教育の目標を考慮すると、教員における精神の自由は、取り分けて尊重されなければならない。」


「国旗及び国歌に関する法律と学習指導要領は教職員に起立斉唱行為等を職務命令として強制することの根拠となるものではない。そもそも、本件職務命令が基づいている本件通達は、式典の円滑な進行を図るという価値中立的な意図で発せられたものではなく、その意図は、前記歴史観等を有する教職員を念頭に置き、その歴史観等に対する強い否定的評価を背景に、不利益処分をもってその歴史観等に反する行為を強制することにあるとみることができる。以上のとおりであり、上告人らが本件職務命令に服することなく起立せず斉唱しなしという行為は上告人らの精神的自由に関わるものとして、憲法上保障されなければならない。」


「全国的には不起立行為等に対する懲戒処分が行われているのは東京都のほかごく少数の地域にすぎないことがうかがわれる。この事実に、私は、教育の場において教育者の精神の自由を尊重するという、自由な民主主義社会にとっては至極当然のことが維持されているものとして、希望の灯りを見る。そのことは、子供の自由な精神、博愛の心、多様な想像力を育むことにも繋がるであろう。しかし、一部の地域であっても、本件のような紛争が繰り返されるということは、誠に不幸なことである。こうでなければならない、こうあるべきだという思い込みが、悲惨な事態をもたらすということを、歴史は教えている。国歌を斉唱することは、国を愛することや他国を尊重することには単純には繋がらない。国歌は、一般にそれぞれの国の過去の歴史と深い関わりを有しており、他の国からみるとその評価は様々である。また、世界的にみて、入学式や卒業式等の式典において、国歌を斉唱するということが広く行われているとは考え難い。思想の多様性を尊重する精神こそ、民主主義国会存立の基盤であり、良き国際社会の形成にも貢献するものと考えられる。」

以上、「なぜこれで上告を棄却しなければならなかったのか」、と思わざるを得ないようなことが縷々述べられています。

勿論、彼らの論の中には不十分なところや受け入れられないところもあります。

しかし、「民主主義」の危機的な情勢の中で、彼らはあえてこれらの「補足意見」や「反対意見」を書かざるを得なかったのではないかとも思われます。

また、その背景には、根津さんや河原井さんらを先頭とする東京の多くの教職員たちが、処分をされてもされても、教育に対する真摯な思いから節を曲げずに闘い、絶えずその不当性を訴えてきたことがあったのだと思います。

今回の判決の「補足意見」や「反対意見」は、都教委だけではなく、大阪の「教育基本条例」に対しても、痛烈な批判になっていると思います。

予防訴訟最高裁判決は、上告棄却ではあったものの、「私たちがあきらめずに闘っていけばいずれ勝利する」という展望を秘めた判決でもあったのではないでしょうか。

今回の判決を受けて、予防訴訟をすすめる会では、明日(2月10日(金))都教委への要請行動が行われます。
(集 合) 14:40 都庁第2庁舎 1階ロビー
(会 場) 都庁第2庁舎 10階 210号室

都教委包囲ネットワークでも、卒業式を前に、以下の要領で都教委要請行動を行います。

(月 日) 2月27日(月) 14:30 
(集 合) 都庁第2庁舎 1階ロビー 
(会 場) 都庁第2庁舎 10階 208号室
参加される個人・団体の方は、できれば都教委への「要請文」「抗議文」「質問書」などをお持ち寄り下さい。内容は「日の丸・君が代」問題以外でも結構です。形式はどんな形式でも構いません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2月12日(日) 大阪で『2・12教育基本条例反対集会』(エル大阪 南館ホール13時30分より)
(終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)



2012/02/09

2.9都庁情宣

2.9都庁情宣のちらしです。

「f20120209.pdf」のダウンロード



2012/02/08

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第82号)

「日の丸・君が代」強制の累積加重処分
(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号
第二波最高裁判決後、処分取消、初の下級審判決!!
戒告・減給・停職、一括取消、初の判決!!
「最高裁追随の枠組」判決は許さない!

一,「19条の枠組」を突破する

教育の自由(不当な支配禁止・憲法23・26条)侵害を判断せよ
「敬意の表明」強制は思想良心・信教の自由の直接的侵害


一,「裁量権の枠組」を突破する

「10・23通達」、市教委通達、職務命令は違憲・違法
一,分離・分断判決を突破する
戒告処分も裁量権逸脱・濫用
「過去の処分歴等」の勝手な悪用反対


  最高裁第二波判決の第1弾、1/16第一小法廷判決は分離・分断判決となった。この不当判決に続く予防訴訟判決が2/9に予定されている。弁論無しの判決 は、原審(高裁・敗訴)が確定する可能性がある。今後、下級審はどんどん最高裁に追随する判決を下すだろう。すでに、大阪地裁は2/6,「君が代」不起立 「訓告」の取消請求を却下した。2ヶ月あまり後、累積加重処分取消訴訟の地裁判決がある。憲法判断と全処分の取消を請求している。
 最高裁第一波 (2011.5~7)、第二波(2012.1~2)判決を見る限り、教育の自由についてまともに取り上げずに却下し続けている。「通達」・職務命令が学校 教育への介入、教育内容の統制であることは明らかである。卒業式等は教育課程の特別活動・儀式的行事で児童・生徒を直接指導する場面であり最後の授業でも ある。そこに処分を構えた強制が持ち込まれている。この「日の丸・君が代」という論争的課題に対して一律起立・斉唱・伴奏が押しつけられている。これが教 育の問題でなくて何だろうか。個々の教職員の思想・社会観・歴史観・信教、つまり「日の丸・君が代」への思いに関わらず、教育者として「一つの考え、一つ の行為」を教え込ませることが強要されている。これに対して、私の不起立・不斉唱は自分の身体と行動を教材として多様な考え・多様な行動を生徒に示した。 強制下の自由とは何かを提示した。職務専念義務が科せられている勤務中の校務としての教育実践である。これを、「規律・秩序・雰囲気を乱す積極的な妨害行 為」「非違行為を繰り返す反抗的な態度」と判断されるのだろうか。
 結審延期、判決延期を繰り返してきた東京地裁民事第19部(古久保裁判長)は、事実審理に基づいて公正に憲法判断と裁量権判断をするべきである。最高裁大法廷の開催をめざして、今後とも皆さまのご支援をお願いします。

今後の予定 報道

*予防訴訟 最高裁第一小法廷判決 2/9 13:30
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*都障労組処分取消訴訟 高裁口頭弁論 2/20 14:00 第824号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号


ニュースへのリンク



2012/02/07

声明

声 明

根津・河原井停職処分取消訴訟弁護団
河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会

2012年1月31日

 1月16日、最高裁判所第一小法廷は、一連の日の丸・君が代裁判について3件の判決を言い渡し、1名の減給処分と河原井純子さんの停職1ヶ月の処分は裁量権濫用にあたるとして取り消しましたが、戒告処分と根津公子さんの停職3ヶ月の処分は違法ではないとして上告を棄却しました。私たちは、長年にわたって同じ思いでたたかってきた根津さんと河原井さんを分断し、同じ思いをこめてした不起立について、停職1ヶ月の処分は取り消し、それより重い停職3ヶ月の処分は違法ではないとする矛盾した判決を徹底的に弾劾するとともに、現在、東京地裁でたたかわれている根津さん河原井さんの停職3ヶ月・6ヶ月の処分取り消しを求める3件の裁判で、必ずや処分取り消しを勝ち取ることを誓います。
 判決は、「戒告を超えてより重い…処分…については、慎重な考慮が必要」と判断しました。しかし、「過去の…処分歴や不起立前後の行為における態度」が「秩序を害する程度の相応に大きいものである場合」には停職処分妥当という基準をつくり、それに根津さんを当てはめ、根津さんが過去に受けた処分の行為は「積極的な妨害」であり、「秩序を害する」ものであるから、停職3ヶ月の処分は妥当だとしたことは、極めて不当であると考えます。
 そもそも、君が代斉唱時に起立を求める職務命令に違反したことを理由に、累積加重処分をすることは、教員の真摯な信念に基づく行為について、その思想良心の変更を強要するものであり、不起立に対しては、戒告、減給、停職の如何を問わずいかなる処分も許されないと考えます。
 ことに、根津さんの処分量定(停職3ヶ月)は、過去の処分に加え不起立についての累積加重処分をしたものです。すなわち、河原井さんは3回の不起立で停職1ヶ月とされたことに比べて、根津さんは過去の処分歴があることを理由に減給6ヶ月から出発して3回の不起立で停職3ヶ月とされたものであり、いっそうその不当性が著しいものです。
 判決が「積極的な妨害」と断定した根津さんの行為は、どれも教育行政が学校に「日の丸・君が代」を強制し不当介入をする中で、子どもたちが事実を知り、それをもとに自分の頭で考える子どもに育つことを願ってした教育活動でした。1994年の卒業式の朝、根津さんが「日の丸」を降ろしたのは、「日の丸は揚げない」と決定した職員会議の決定を破り、「校長先生揚げないで」という生徒たちの声を無視して「日の丸」を掲揚した校長の行為に対して納得できなかった生徒たちの、「根津先生降ろして」の声に応えた行為でした。その声は、生徒の総意と言っていいものでした。また、判決が「校長を批判した」とする、生徒に配付した文書(1995年、1999年)とは、何も考えずに上からの指示に従うのではなく、事実をもとにして自分の頭で考えることの大切さを提起する学級だよりであり、教材プリントでした。
 さらに再発防止研修時に「強制反対」と書いたゼッケンを着用したことも、判決では「積極的な妨害」だとされていますが、思想信条の転向を迫るこの研修に反対し発言するのは、教育行政の不当な支配の是正を求める行為でした。この再発防止研修は、東京地裁の執行停止の申立に対する決定においても、違憲違法のおそれがあると指摘されていたものであり、これに抗議することは、非難されるべきことではありません。

 最高裁に問われていたのは、「君が代」斉唱時の不起立行為に対する停職処分の是非、並びにそれに対する累積加重処分の是非でした。しかし、根津さんの過去の行為を持ち出し、それを「積極的な妨害」=「秩序を害する」としたことは、司法が「積極的な妨害」=「秩序を害する」と恣意的に判断すれば、いかなる不起立処分も妥当とされる抜け道を用意したのと同じです。
 判決の翌日には大阪維新の会は「同一の職務命令違反3回で原則免職」の案を「1回で戒告、2回で減給、3回で停職」と修正したものの、2回の不起立処分の次に「指導研修」を入れ、職務命令に従うことを「宣誓」しなければ「現場に戻さない」「辞めてもらう」と発言しました。不起立のみでの免職案は撤回されましたが、「指導研修」で「宣誓」しない者は「学校の規律や秩序」を破壊する者と見なして、教員の適格性に欠けるとして分限免職に持ち込まれるおそれがあります。このような条例は、本件最高裁判決にも明らかに抵触するものであると考えられますが、判決が、思想良心の自由並びに教育の自由の本質をふまえて、累積加重は許されないと明示しなかったために、このような条例案が提案される余地を残してしまったといえます。本件最高裁判決は極めて恣意的かつ政治的な判決であり、自らが憲法「秩序を害する」ことに道を開いているといえます。

 国民の間で今なお意見や評価の分かれる論争的主題である「日の丸・君が代」を、その意味するところを隠し、命令と処分という環境の中で国家が、その「尊重」を子どもたちに体で覚えさせようとするとき、こどもの側に立ち続ける教師の責任を強く自覚します。とりわけ、東日本大震災での東京電力原子力発電所事故がもたらした多大な犠牲を通して「何事に対しても黙って従うのではなく自分で考え判断する(道を選ぶ)力の大切さ」を多くの人が強く思う今、教員が子どもたちに「日の丸・君が代」の意味や歴史を教え、「日の丸・君が代」の強制に反対して斉唱時に起立しないことは、子どもたちの知る権利を保障するまっとうな教育活動であることを私たちは確信を持って広く訴え、学校現場・市民と共に闘って行きます。

 私たち根津河原井停職処分取消訴訟弁護団と河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会は、君が代不起立に対するいかなる処分も許さないという立場を貫き、停職3ヶ月・6ヶ月の処分の取消をかちとるべく全力を挙げてたたかい抜く所存です。

以上



声明「s20120131.pdf」へのリンク



累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第81号)

「日の丸・君が代」強制の累積加重処分
(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号

私の請求内容

* 都教委「10・23通達」、八王子市教委「9・22通達」「12・8通達」及び校長の職務命令は、教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害である。
* 「日の丸・君が代」に対する一律起立・斉唱は、「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」の直接的強制であり憲法第19条に違反する。国旗国歌法・学習指導要領は強制を根拠付けていない。
* 強制下の不起立・不斉唱は、生徒に異なる考え・行動を示す教育実践であり、正当な校務である。全ての処分は不当。特に初回の戒告処分はその後の累積加重処分の出発であり裁量権の逸脱・濫用である。


全ての処分取消についていかなる幻想ももたず、真実を明らかにしよう!!
~全ての不起立・不斉唱、「過去の処分歴等」をあげつらっても、OK!!~

  最高裁第二波判決の第1弾、1/16第一小法廷判決は分離・分断判決となった。この不当判決は、処分量定と「過去の処分歴等」の二つの基準を複合適用し た。まず戒告・減給・停職のそれぞれの処分量定を分離し、合憲・合法の職務命令に違反した一回目の不起立・不斉唱・不伴奏に対応する戒告を「最も軽い処 分」として是認した。次に減給について、ブラウス戒告+不起立一回の減給1月を取り消す理由としてブラウス関係違反行為は「積極的に式典の進行を妨害する 行為ではなく」とした。さらに停職については、停職1月は「積極的に式典の進行を妨害する内容の非違行為は含まれておらず」「裁量権の範囲を超える」とし て取り消し、停職3月は「過去の処分歴に係る一連の非違行為」から是認された。
 さて、第一波判決(2011.5~7月)との整合性で見ると、戒 告是認はストレートに整合させた。減給について2011.7.14の北九州ココロ裁判判決は奇しくも第一小法廷で、減給1月が是認されている。今回の減給 1月取消との整合性はどうか。もちろん北九州ココロ裁判は不起立2回の減給1月である。そして、新たな事案である停職について、処分量定と共に「過去の処 分歴等」を「規律や秩序を害する程度の大きい積極的な妨害行為」を「権衡」して分断判決を下した。その実、取り上げられた「過去の処分歴等」では強制研修 における都教委による思想改造・転向強要、学校現場での校長の独断を浮かび上がらせるものである。
 私の累積加重処分取消訴訟は、教育の自由を始 めとする憲法判断と共に戒告を含む全ての処分取消を請求している。上記のように、累積加重処分に「歯止め」はかかっていない。いかなる幻想も、気休め楽観 論も無益である。そして、都教委・裁判所がいかなる「過去の処分歴等」を取り上げても、OKである。可能性があるものをいくつか挙げてみよう。( )は評 価の可能性。

*全ての不起立・不斉唱は生徒に対して積極的に働きかけるためにはっきり見えるように行った。(生徒を動揺させ式を混乱させる可能性があった。)
*懲戒処分前の2006年の不起立・不斉唱においては、その事実を広く宣伝しその結果、校長・副校長共々八王子市教育長の「指導措置」を受けた。(校長の指示に従わず学校秩序を乱した。)
*3回の「服務事故再発防止研修」を受けたが、その都度の感想レポートには、一切の反省はなく都教委の強制処分を批判する内容を提示した。(研修の効果が期待できない。)


 最高裁は、被処分者の「態度」までも問題にしている以上、何をあげつらうか分からない。しかし、あげつらった事実は結局、都教委の強制、職務命令の違憲・違法を明らかにするものとなろう。「肉を切らせて骨を切る。」

今後の予定 報道

*予防訴訟 最高裁第一小法廷判決 2/9 13:30
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 2/16 15:00 第103号
*都障労組処分取消訴訟 高裁口頭弁論 2/20 14:00 第824号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号



ニュースへのリンク



2012/02/06

法廷カレンダー

法廷カレンダー、2012年2月を更新しました。

法廷カレンダー
「法廷カレンダー」のダウンロード



2012年「2・5総決起集会」へ(19、最終)

渡部です。

本日(2月5日)開かれた『2・5総決起集会』は135名の参加で成功しました。

最初に主催者からこの1年間の経過報告(1月の最高裁判決に対しては「一定の歯止め」と評価し、大阪・東京はその最高裁判決をも無視して「君が代」強制をさらに進めつつあるとしました。)なされた後、以下のような発言がありました。

<がくろう神奈川への弾圧について>
「組合交渉」をしていたことで公安3課から不当逮捕された。逮捕の理由に<「日の丸・君が代」問題で過激集団を構成員とする>などのことが書かれていた。組合交渉は<人事評価>を巡るもので、一般にはありえない。五項目にCをつけたものだった。苦情申し立て制度でその評価は覆った。しかし、2年後に逮捕された。校長が交渉の時に「ボイスレコーダー」で録音していたのを証拠とした。しかし釈放され不起訴処分になった。逮捕された当時70人もの人が支援に来てくれ、報告集会にも100名が来てくれた。こうした支援があったからこそ不起訴になった。現在「業績評価」で裁判闘争をやっている。

<朝鮮学校の授業料無償化問題>
昨年の3年生は無償化を受けずに卒業した。今年の3年生もまた受けずに卒業しようとしている。補助金を出さない風潮が東京、大阪、千葉、埼玉、宮城などに広がっている。この後、2月14日には国会議員会館内集会、2月15日には都庁前ビラまき、2月22、3月1日、3月15日、3月21日、3月29日は文部科学省前スタンディング。3月1日は人間の壁もやる。全国署名も再開する。皆さんには是非朝鮮学校に足を運んでもらいたい。現在、「学芸会」が行われているシーズンだ。南北コリアの子どもたちの出会いの場も作っている。

<原発要らない福島の女たち>
3・11以後大変な状況だ。「子どもを放射能から守る福島ネットワーク」は昨年立ち上げられたが、その後お互い連絡がとれず、昨日ようやく総会にこぎつけた。「今、福島にいてよいのかどうか」厳しい状況だ。来週は「命を守る全国サミット」が開かれる。3月11日には、「福島県民大集会」が開かれるがどのような名称にするか問題だった。女たちの粘りで『原発いらない福島県民大集会』という名称を勝ち取った。除染をしても無駄なところがある。ある幼稚園は移転した。子ども達を疎開させなければならない。医者が「問題ない」というが信じられない。お金が大事という考え方はダメだ。命が大事だ。それは百姓や漁民が一番よく知っている。昔からあった農村風景を取り戻すことだ。

<最高裁判決原告から3人>
<根津さん>
今回の判決の「秩序」という言葉は、「フクシマ」や「貧困」の問題を抜きにしては出てこなかった言葉だ。自分は「一定の歯止め」にはなっていないと考えている。不起立に対する処分は教育内容への弾圧だ。不起立は正当な教育活動だ。国家が隠そうと思っていることに対し子どもたちに示すことは教員の職務だ。この3月の卒業式では「不起立」をしていく事が重要だ。

<Kさん>
最高裁判決については、多数、意見が飛び交っている。裁量権逸脱の判決もあったが、「規律秩序維持」のための戒告は有効としている。減給についても「慎重な考慮が必要」と言っているだけだ。被処分者3次の原告50人中25人は減給以上だ。だから都教委に対して、理由が分る資料を出せと言っている。闘うために改めて論理を組み立てる必要がある。

<独立労組アイムのUさん>
去年3月10日の大橋判決(処分取消)は画期的だった。今回の判決は、戒告と減給・停職の間に一定の線を引いたものになった。それは大橋判決が導き出したと考えている。しかし、そもそも「処分の妥当性」に恐ろしさを感じる。ただ、宮川裁判官は「戒告でもダメ」と書いている。自分たちの組合では、『100回すわっても戒告どまり』というビラを作った。若い先生たちの時代はどうなるのか。問題意識がなく、職務命令さえもいらなくなるのでは。身近なところから諦めずに働きかけて行きたい。

休憩後の後半では以下のような発言がありました。

<大阪教育基本条例反対の取組み>
ここでは、①大阪ダブル選挙後の「教育基本条例」案をめぐる動き ②卒業式における「君が代」起立強制 ③私たちの闘い について30分ほど時間をとって報告してもらいました。その中で、最高裁判決に対する橋下の反応としては、「職務命令違反については、1回目から指導・研修を義務付け、誓約書を提出しない限り現場に戻さない方向へ条例案をさらに改悪しようとしている。誓約書の提出を拒み続けると、それを理由にした分限免職の可能性も」と紹介されました。また③「私たちの闘い」では、現在もビラ配布・署名活動など精力的に宣伝活動を取り組まれていますが、来る2月12日には、集会・デモ・ヒューマンチェーンを行うことを報告されました。さらに各地域でも条例反対の取組みが行われていること、アメリカのウィンコンシン州で公教育破壊・公務員攻撃と闘う教員組合代表が来日、2月24日から28日まで大阪を中心に講演・交流などに参加されることも紹介されました。

<大嶽業績裁判>
勝訴が確定した後、人事委員会から「給与是正」の書類が来たが彼らは反省していない。都教委も区教委も反省していない。7年間も人に苦痛を与えていて、謝罪もない。傲慢な態度だ。これから判決を武器に訴えていく。学校現場は大変な状況になってきている。小学校1年からスポーツテストが入り、データの分析は業者だ。子どもたちは遊ぶ間もないほどだ。1年生でも火~金は五時間だ。業績評価は教員への統制、上意下達の手段だ。ある人に「ブレないでやってきたから勝てた」と言われたが、職場の支援体制があったから勝てたとも言える。

<非正規教員のことについてー事務職員の方>
1970年代半ばまでは学校における非正規は妊娠補助員、警備員くらいだった。1985年以降「行革」で事務員や調理員に非正規が広がった。2000年以降は、新自由主義政策で、学校は学びの場ではなくサービスの場になってきた。そして、期限付き任用、時間講師、スクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、再任用、嘱託などなど、ある学校は職員51名中、非正規が21名もいる。正規と非正規との間の賃金格差も激しい。こういう問題を正規職員はネグってきた。

<学校現場での闘いについて>
最高裁判決には様々な評価があるようだが、「秩序維持」ということでやってきているのだから、組織的抵抗しかない。不起立も有効。しかし、中には不起立ができない事情の人もいる。それ以外の人々とも団結して闘っていく。非正規職員の闘いとも団結していく。ストライキも対して闘う。



2012年「2・5総決起集会」へ(18)

渡部です。

『2・5総決起集会』いよいよ明日に迫ってきました。

ここに来て「石原新党」が取りざたされています。石原(79歳)はすでに東京都政には関心がなくなったようです。

そう言えば1月6日の定例記者会見では、記者の「知事の任期をまっとうするつもりか」という質問に対して、彼はムキになって次のように答えていました。

「あなたね。東京都のために都知事になったんじゃない。国を思ってなった。・・国のために、東京都知事より大事な仕事があればそっちをやります。場合によっては人を殺すかもしれないよ。それくらいの覚悟でやっているんだよ。・・・あなたに何を言われようと、私は私の人生を自分で決めますから」

また、テレビで記者に「総理大臣になりたいのですか」と聞かれた時、「そりゃなりたいよ」とも言っていました。

「産経」によれば、2月2日には「石原新党」の基本政策が明らかになったようです。その中には、「9条改正」、「日米同盟の深化」、「皇室は男系男子」、「平成版教育勅語の起草」、「首相公選制」、「国家公務員3分の1削減」「フラット税制」などが掲げられているようです。

また、昨日(2月3日)の「たちあがれ日本」の全国拡大支部長会議では、「東京ではやることをやりました。皆さんに命を預けるので一緒にやろうじゃないか」とまで言っています。

彼は表面的には「党首」になるとは言っていませんが、やる気満々なのは見え見えです。

しかし、彼の思惑どうりには事は進んでいないようです。大阪の橋下も「新党構想」には消極的のようですし、千葉の森田県知事は批判しています。足元の「たちあがれ日本」でも足並みの乱れがあるようです。また世論も冷ややかです。

「年寄りの冷や水」、「年寄りの達者春の雪(すぐとける)」とはこのことでしょう。

『2・5総決起集会』は、「石原にさらばと言おう!」集会にもしたいものです。



2012/02/04

2012年「2・5総決起集会」へ(17)

渡部です。

(全国教研番外版)
先日の日教組全国教研の報告で、1995年の日教組中央によるパートナー路線への転換について述べました。

その中身は文部省との「五項目合意」というものでした。つまり、

①「日の丸・君が代」
②学習指導要領
③職員会議
④官製研修
⑤主任制

の五項目への反対の旗を降ろして、文部省とパートナーとなるというものでした。

その結果、1999年には「国旗・国歌法」が法制化され、2006年には「教育基本法」までも改悪され、現在では①~⑤まですべて文部科学省の言いなりとなり、教育現場は「民主教育」の場ではなく、「国家主義教育」の場へと様変わりしてしまいました。石原や橋下の教育政策もその延長線上にあるのです。いかにパートナー路線が犯罪的だったかが分ります。

しかし、現場教職員はなんとかその動きを止めようと大会でのビラまき、全国教研での抗議行動など、幾つかの動きをしてきました。

その中で、長く続けられてきたものが≪自主教研・「日の丸・君が代」問題全国交流会≫です。
【第一回】は石川で開かれました。以下<自主教研>の資料からです。
「2000年1月、日教組全国教研が石川県金沢で開催されました。昨年来の状況に危機感をいだいた仲間たちが、日教組組合員が全国から集まる機会をとらえて、初の『日の丸・君が代』問題交流会を開きました。12都道府県から、約50名の参加があり、各地の状況が報告されました。呼びかけは、日本キリスト教団・天皇制問題情報センター、会場は金沢郊外のお寺を借りての集会でした。」

【第二回】(2001年) 東京 11都道府県から65名の参加。
この回から、呼びかけ人代表として教研の共同研究者である北村小夜さん、山田真さんが名前を出され、連絡先は多摩島嶼地区教職員組合となり事務局を担うことになりました。

【第三回】(2002年) 宮崎 12都道府県 38名の参加

【第四回】(2003年) 奈良 11都道府県 66名の参加

【第五回】(2004年) 埼玉 12都道府県 75名の参加

【第六回】(2005年) 北海道 14都道府県 106名の参加

【第七回】(2006年) 三重 14都道府県 61名の参加

【第八回】(2007年) 大分 10都道府県 44名の参加

【第九回】(2008年) 東京 13都道府県 108名の参加

【第十回】(2009年) 広島 10都道府県 35名の参加

【第十一回】(2010年) 山形 8都道府県 32名の参加

【第十二回】(2011年) 水戸 7都道府県 35名の参加

【第十三回】(2012年) 富山 12都道府県 40名弱の参加
 今回の全国交流会は、以下のような内容で行われました。

1、経過報告
2、東日本大震災の現地から
 ①福島の子どもたち(放射能汚染状況について)
 ②宮城の現場から(震災時の学校現場と教育実践)
3、東京の闘いの報告
 ①1・16最高裁判決報告(河原井さん、渡辺厚子さん、根津公子さん)
 ②大嶽業績評価裁判(勝訴確定と今後の闘い)
4、全国各地から
 ①大阪・橋下「維新の会」との闘いの報告
 ②香川、北海道からの報告
 ③富山の闘いの報告

今や日教組は「全国教研」を除けば、何をやっているかも見えなくなってきていますが、教育現場ではこのように闘いの火を燃やし続ける仲間たちがいるのです。(勿論、日教組組合員以外にも現場で闘っている教職員はかなりいます)

『2・5総決起集会』でもそうした仲間たちが発言します。



2012/02/03

2012年「2・5総決起集会」へ(16)

渡部です。

『2・5総決起集会』が近づいてきました。

昨年から今年にかけて、「君が代」最高裁不当判決が立て続けに出され、橋下率いる「大阪維新の会」が暴走しています。

また東日本大震災と福島原発事故も起こり、日本社会はまさに大きな曲がり角に来つつあります。

そうした中での『2・5総決起集会』は、重要な「総決起集会」(8回目)になると思われます。集会ではこの間の様々な闘いが報告されます。

今こそ、一握りの反動勢力(日米独占、ファシズム勢力)に対し、多くの人々(労働者・知識人・市民・勤労人民)が、<小異を残し、大同に付く>を胸に、連帯して(あるいは統一戦線を形成して)闘うときではないでしょうか。

多数の皆さんの参加をお待ちしています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2月5日(日) 東京で『2・5総決起集会』 
            (北区赤羽会館、13時より)

2月12日(日) 大阪で『2・12教育基本条例反対集会』
            (エル大阪 南館ホール13時30分より)
     (終了後大阪市役所に向けたデモ、人間の鎖で大阪市役所を包囲する)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  2012年『2・5総決起集会』

<メインスローガン>
 ・10・23通達撤回! ・「君が代」処分撤回! 
<サブスローガン> 
 ・「日の丸・君が代」強制反対!
 ・大阪府教育基本条例案反対!
 ・最高裁「君が代」不当判決糾弾!
 ・新自由主義教育路線を対決を!
 ・学校現場の非正規雇用労働をなくせ!
 ・全ての原発を廃炉に!
<日 時>
  2012年2月5日(日) 13時開場 13時30分開会
<場 所>
  北区赤羽会館(JR赤羽駅東口下車5分)
<内 容>
 ・開会の挨拶
 ・最高裁判決について
 ・「君が代」裁判闘争の現段階
 ・現場での闘い
 ・大阪府教育基本条例反対の取組み
  ・がくろう神奈川への弾圧
 ・朝鮮学校無償化への闘い
 ・学校現場の非正規雇用の実態と闘い
 ・大嶽業績評価裁判勝利の意義
 ・「フクシマ」を闘うということ
 ・決意表明
 ・集会決議
 ・行動提起
<資料代>500円



2012/02/02

2012年「2・5総決起集会」へ(15)

渡部です。

(全国教研の続報2です)
教育を巡る情勢に関しては、共同研究者の上杉聡さん(子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会・共同代表)が、昨年の教科書採択に関して次のような動きを紹介してくれました。

「つくる会」系教科書では<自由社版>は叩きやすい。
しかし<育鵬社版>は巧妙に書いてあり危険性がある。(今回<育鵬社版>だけで、「歴史」で約4万5千冊(シェア3.8%)、「公民」で約5万冊(シェア4.1%))
しかも<育鵬社版>では原発について次のように述べてある。「原子力発電については、原子力産業の発展や安全性、環境問題や資源問題、エネルギー保障、軍事保障などを総合的に考える必要があります」 と。
つまり国防の問題に関わるとまで書いてある。
橋下市長は、最近、前回「つくる会」系教科書を採択させた
元横浜市長の中田と元杉並区長の山田を特別顧問にした。
大阪では「維新の会」市長も次々に増えている。
このままで行くと4年後には大阪の半分くらいが「つくる会」系教科書になる。

しかし、日教組中央がこの間一貫して「日の丸・君が代」問題にフタをしてきたせいか、「君が代」最高裁判決については十分な論議にはなりませんでした。共同研究者も「これまでは現代の問題からさけて論議してきた」と述べ、原発や基地問題などの重要性を挙げましたが、「日の丸・君が代」問題については触れませんでした。そこで、傍聴参加だった私は、傍聴席から「日の丸・君が代の問題もある!」とヤジりました。これに対し共同研究者は「そうです」と反応しました。

教研では、情勢全体に関する論議は不十分だったと思います。それでも福岡や北海道の若い参加者からは、「今はまさに戦前」という発言もありました。

全国教研は今回で61回目でした。しかし、日教組が「パートナー路線」を歩み始めた頃(1995年~2000年頃)、その路線に対して、全国教研にあつまる現場教職員からの突き上げが激しいので、日教組中央は一時、全国教研をブロックごとに開催する方向性を出しました。しかし、全国教研を支えてきた現場職教員たちの反対でそれはできませんでした。また日教組中央は、「日の丸・君が代」に関するレポートを排除するといった自殺行為に等しいこともしてきました。さらに日教組の弱体化、教研活動に対する制約・妨害などで全国教研の前途は極めて困難です。

しかし、全国の現場教職員がこのような形で集まり、労働者・人民の立場で論議をする教研集会は極めて貴重なものです。「教え子を再び戦場に送るな!」をスローガンに戦後一貫して日本の民主教育を集団で下から支える大きな役割を果たしてきたと言えると思います。(1995年のパートナー路線によってその役割は色あせてきましたが)

激動する情勢の下、日教組全国教研には今後どのような前途が待ち構えているか分りませんが、もう一度路線をしっかり立て直し、滋賀県甲南中の「平和行進」のように、「10年後の、100年後の、世界中の未来の空に、(平和の)虹がかかることを信じて」歩んで行ってもらいたいものだと思います。

(今回は私にとって、組合員としての最後の全国教研参加でした)



2012/02/01

2012年「2・5総決起集会」へ(14)

渡部です。

(全国教研の続報です)
「平和教育分科会」2日目。滋賀県甲賀市立甲南中学校での<平和行進>が報告されました。これは体育祭の全校プログラムで58年間にもわたり行わて来たものです。

<流れ>は以下の通りです。

 ①平和の鐘を鳴らした後、全校生徒が制服でグランドを1周行進する。
 ②生徒会による平和の灯火点灯。
 ③「ヘイワ」の人文字、移動中に、各学年の作文発表。 
   全員で「平和!」のかけ声。
 ④生徒会発案の模様の人文字(2010年度:クローバー、2011年度:虹)
 ⑤生徒会長による「平和宣言」

この行進の由来については、昨年度(2010年度)「平和行進」時のナレーションで次のように述べられていました。

「平和行進、私たちはどこからどこに向かって行進をしているのでしょうか。私たちもわかりませんでしたが、この夏にある先輩からその意味を教わりました。このトラックはいのちの流れであり、私たちは過去から未来に向かって行進していたのです。
・・・・・・・
私たちが歩き始めた地点、それは昭和20年、第二次世界大戦が終わった年です。
・・・・・・
しかし歩き始めてわずか6メートルのところ、1947年にはアメリカとソビエトの激しい対立、冷たい戦争がはじまっていました。その中の1954年、アメリカの水爆実験によって日本人が亡くなるという第五福竜丸事件が起こりました。そしてその年、再び戦争にならないことを訴えるために、この甲南中学校で平和行進が始まったのです。それがスタート地点から27メートルの地点です。

さらに1961年にはベルリンの壁が作られ、1965年にはベトナム戦争が始まり、世界の平和に危機が訪れます。一方日本は、第二次大戦後の焼け野原から立ち上がり、次第に豊かになっていきました。私たちが修学旅行で訪れる沖縄は1972年、スタートから81メートルのところで返還されました。

そして1989年、132メートルの地点でベルリンの壁が壊れ、世界は平和に大きく近づきました。しかし日本では1995年に阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件が起こり、世界では2001年、アメリカ同時多発テロが起きました。平和は再びピンチを迎えることになりました。私たちの歩みでは168メートルの地点になります。

そして200メートルの地点の2010年9月11日、私たちはいまだ不安定なままの「現在」に立っています。

しかし、ここから先は私たちが作る未来です。だからこそ今日、私たちの手で「ヘイワ」の文字と幸せを願うクローバーを作ります。私たちの未来は私たちで作る。そしてその未来は、誰もが笑顔でいられる、誰もが穏やかに過ごせる時代にする。そういう決意を示すため、今年も私たちは平和行進をするのです。

私たちは延々と続くいのちの流れにいます。おじいちゃんおばあちゃん、おとうさんおかあさん、そして私たち。さらに私たちからは多くのこども、そして孫がつながっています。私たちが歩いているこのトラックは、そのままいのちの轍(わだち)の象徴でもあります。何気なく歩いているこの一歩は、世界に、そして次の時代に続いています。歩いているのは私たちだけではない。そう思いながら一歩一歩、私たちは歩いています。」 

2011年度の「平和宣言」には次のようなことが述べてありました。

「今年の三月に起きた東日本大震災。多くの方が被災され、半年たった今も不安な気持ちで生活されています。震災のことだけでなく、過去最大規模の原子力発電所の事故も深刻な問題となっています。そんな状況でも、決して生きる希望を忘れず、未来を見つめて毎日を過ごしている被災地の方の姿からは、人間の本当の強さを感じることができます。

あたりまえに明日が来て、帰る家があって、家族がいて、ごはんが食べられて、お風呂に入れて、ぐっすり眠れる私たちに今、できること。それは当たり前のようでかけがえのない日々を精一杯に生き、幸せを感じることだと思います。

その中から小さな平和が生まれ、明日を照らしてくれるでしょう。やがてそれは大きな平和になり、世界を包んで、誰もが笑顔になれる日々が訪れます。夢のような話ではありません。決して近くはないけれど、私たちが平和を願い続ける限り、いつかきっと、現実になる日が来るでしょう。どのくらい先になるのか分りませんが、その日が来るまで、私たちは歩き続けます。10年後の、100年後の、世界中の未来の空に、虹がかかることを信じて。」

もはや何も付け加えることはありません。私たち大人の方が励まされます。このような「平和行進」が58年間も続けられてきたのは、これまで甲南中に関わってこられた生徒・教職員・保護者、また卒業生をはじめとする地域の人々の力によるものだと思いました。

レポートの最後には次のようなことが書かれていました。

「再来年、平和行進は60回を迎えます。それに向けて、多くのアイデアをいただきたいと思っています。みなさんのアイデアを聞かせて下さい!」

石原や橋下の求めるような「教育改革」や「民間人校長」では、決してこのような広い視野を持った実践は生まれないでしょう。



2012年「2・5総決起集会」へ(13)

渡部です。

本日(1月30日)、三鷹高校元校長・土肥さんの東京地裁判決(傍聴抽選に130人以上並ぶ)があり、全面敗訴でした。

裁判所から出てきた土肥さんは

「裁判官は自分の顔を見ることもなく、判決文を読むなり逃げるように法廷から出て行った。嘘をついたもの(都教委)が勝って正直者がバカをみるような社会は許せない、即、控訴して闘う。」

と述べました。

記者会見終了後、報告集会が、「たんぽぽ舎」(25年間反原発運動の拠点となってきた)の会議室で開かれました(教え子ら含め約70名参加)。

集会前、事務局のHさん(三鷹高校卒業生保護者)は次のようなことを述べました。

「土肥校長へ卒業生たちが『卒業証書』を渡したのは、それまで土肥さんが作ってきた学校の雰囲気(言論の自由)が結実したものだった。都教委が恐れるのはそういう子が育つこと。橋下が恐れるのもそういう子が育つこと。今日の判決もそうした社会の中でのこと。『卒業証書』や『色紙』を短期間にひそかに準備したあの子どもたちのしなやかさに学べば、今後支持を集めていくことが出来る。」

集会では、高橋弁護士が9つの争点について、一部事実認定については裁判所は認めたものの、すべて都教委の主張にのった判決であったことを紹介、「許しがたい判決、東京高裁に控訴して闘う」と述べました。

事実認定については、例えば、土肥さんが米長教育委員を批判したことで、都教委は3回土肥さんを指導しているが、都教委側は「2回しかなかった」と嘘をついたことは認めながら、「違法ではない」とした、との事。

不合格処分にしたことについては、生徒・保護者からの高い評価は認めながらも、選考試験としては<実施要綱>に反しないから違法ではないとしたとの事です。また、マスコミ取材の時に発したことはいけなかった、との事。

同席した教育学者・浪本さんは、

「最低・最悪の判決。裁判所は行政の行き過ぎに歯止めをかけるべき所なのに、行政追随の判決だ。裁判所の役割を全く果たしていない。」

と述べました。

最後に土肥さんは、支援者にお礼を述べながら、次のようなことを述べました。

「みんな私のことを楽しそうにしているというが、裁判を起し支援者が増えだんだん元気になってきた。この間70回くらいの講演をした。裁判傍聴も一度を除きすべて満席だった。これからが本番だ。許すことが出来ない。

9つの争点のうち、不合格だけでも取れればと思った。しかし全部棄却だった。即、控訴する。嘘をついたものが勝って正直者がバカを見る社会、日本人の道徳が地に堕ちた。誰がそうしたか。それは石原や都教委である。許すことは出来ない。

裁判をして良かった。しなければ闇の中に葬られた。嘘ばっかりついた都教委、これが分ったことは素晴らしい。自分は790名の非常勤希望者のうち790番だった。オールCは土肥一人だった。

怒りがエネルギーに変わる。嘘つきの都教委をさらし者にする。自分は言論の自由を守りたかった。大阪の橋下さんに規制をかけたかった。」

2月18日(土)には、武蔵野公会堂(吉祥寺)で『判決報告集会』が開かれます。

(全国教研の続報は次回にします)



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