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2012年3月

2012/03/31

2012年春の闘い(30)

渡部です。

本日(3月29日)、都教委は、卒業式に関わる処分を本人たちに届けました。

内容は、以下の通りです。

  • 不起立3名(2名は2回目、1名は4回目)にいずれも<戒告>(昇給延伸)
  • 卒業式当日、不当にも卒業生の担任業務を外す「職務命令」を出されたが、それに抗して卒業生の呼名を行った教員に対して<文書訓告>

これまでは、不起立2回目からは<減給><停職>でしたが、今回は4回目の教員も<戒告>となりました。

これは1月の最高裁判決に従ったものと考えられますが、(勿論、「職務命令」合憲判決・分断判決で許されませんが)このような最高裁判決を勝ち取ったのも、また最高裁判決後も変えようとしなかった都教委の姿勢を変えさせたのも、この間の被処分者・被解雇者・不採用者・弁護士をはじめ、多くの闘う人々の闘いの成果だと思います。<文書訓告>も(勿論不当ですが)闘いの成果だと思います。

東京の学校現場にも、大阪の闘いにもきっといい影響を与えると思います。

ただ、4月5日に予定されている「再発防止研修」はこれまでより酷い内容になるようですので、今回の判決を新たな足がかりとして、「再発防止研修」反対闘争を盛り上げていく必要があると思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本日、東京高裁で「和田中夜スペ」裁判の判決が出され、不当にも「棄却」判決でした。

しかし、この裁判闘争の中で色々な問題点が浮き彫りにされてきました。その結果、昨日(3月28日)の杉並区教委では、「夜スペ」の存立条件ともなる「学校希望選択制」の廃止が決定されました。また「夜スペ」の参加生徒も30人枠に対し16人という状況で先細りしています。民間人校長もやがていなくなると言われています。

要するに山田区政下で藤原前校長がやったことはマスコミでは大々的に取り上げましたが、地元からはすべからく反発を受け、杉並区では失敗に終ったということです。

その山田前区長と藤原氏は大阪の橋下の特別顧問になっていますが、原告の杉並区民たちからは「杉並でお払い箱になった人間が大阪に行っている」と言われています。

以下に本日出された原告団の「声明」を紹介しますが、今日・明日の大阪の教育を示唆して興味深いものがあります。まさに具体的な実例での橋下教育行政批判になっています。(大阪の方々は是非読んで下さい)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
               「声明」
★杉並区で行われた「夜スペ」は教育基本法を無視した違法行為 「夜スペ」事業は首長(山田宏前杉並区長)が教育の内容に踏み込んだ数々の教育行政施策の中でも最も悪質な事業であります。山田氏は、教育は首長部局が主導するとして、公立学校の私学化を公言し、教育委員会を軽視、無視して教育行政を行いました。区の莫大な予算を「師範塾」につぎ込み、「学校希望制」や民間人校長の採用、教育基本条例(憲章として決定)の提案、「つくる会」側の教育委員採用を強行しての「つくる会」の教科書採択等々、どれも強行してきました。

★区立和田中学校は私学のモデル校
 山田前区長は和田中を私学のモデルとして校長裁量で何でもできる体制をつくりました。初代民間人校長として藤原和博氏を採用(2代目もリクルートから)、藤原前校長の独断による学校経営は放任されました。藤原氏はメディアをフルに活用、有名人を招いてのパーフォーマンス、杉並PTA協議会はらの脱退とPTAの解散、校長会無視、学校希望制を独自に解釈し全区から生徒を集める等、独自の行動で有名になりました。

★「夜スペ」を強引に実施
 藤原氏は地域本部を利用しました。和田中地域本部による「夜スペ」事業は突然の新聞発表で、教育委員初め皆の知るところとなり、「なぜ私塾が公立学校で有料授業を?」と全国的に話題になりました。区内では、教育委員、教員、保護者、地域住民、多数の区議会議員こぞって大反対の声をあげました。和田中地域本部という団体の不明朗な会計や、本部役員には教育産業界からのメンバーもいることがわかり、「夜スペ」の事業の公共性・公益性は否定され、公教育の破壊が指摘される中実施されました。区民有志は裁判に訴えました。

★首長が替わった結果
 新区長は、行政は教育環境の整備に専念すると議会で明言しました。師範館は中止、学校希望制は廃止と決まり、民間人校長採用は見直しの方向、教育憲章は中止と、山田前区長の独断専横の教育施策はすべて廃止あるいは見直しに向かっています。「夜スペ」では、私塾サピックスが撤退し、引き継いだ東進スクールの生徒は激減しています。和田中地域本部の事業を取り入れている学校は全国に一つとしてありません。区議会で多くの反対をよそに強行された減税基金条例も今議会で廃止と決定し、山田氏が強行した目玉施策はすべて消えました。区長が替わるたびに教育施策が変わることを良しとするものではありませんが、教育基本法や良識の声を無視して、首長独自の思想を権力を行使して強行するなどあってはならないことです。「夜スペ」裁判を通して、首長は絶大な権力の下に誰をも従わせることが出来ることの怖さをあらためて感じています。



2012/03/30

2012年春の闘い(29)

渡部です。

本日(3月28日)、都教委は卒業式における不起立者などに関する処分を決める臨時会議を開きました。

そのため本日早朝、都庁前で、「河原井さん根津さんらの「君が代」解雇を許さない会」は、<都教委は「君が代」不起立処分を止めよ!>というビラをまきました。参加者は12名、ビラの受け取りはよく、予定時間の10分前には用意した600枚のビラがなくなりました。

その後(9:00頃。臨時会議は10時から)10名ほどで都庁第二庁舎30階の都教委に抗議に行きました。すると、ここしばらくは無かったことですが、エレベーターホールと総務部に向かう廊下の間にロープでバリケードが張られ、警備会社の人と都教委職員10人くらいで、私たちを通そうとしません。

私たちが抗議をすると、教育情報課のIT課長とINさんが出てきて、「要請を受ける場所を用意できない」というので、「ここでもいいよ」と言って、まず、バリケードを張ったことに対する抗議をそれぞれが声を上げやりました。

次に、包囲ネットからの<3月12日回答への抗議並びに「君が代」処分に関する要請書>(以下に貼り付けます)を読み上げ提出しました。その中には石原の「シナ」発言も書いてありましたが、IT課長は「これについては都知事にも上げておきます」などと言いました。

また、早朝ビラも読み上げ提出し、「都教委の臨時会が始まる前に大原教育長に渡してください」、と申し添えました。すると、I課長は「すぐ所管に届けます」と言って、総務部の中に入っていきました。(9時50分頃)

しかし、それきり出てきません。要請行動参加者はみんな怒り、IT課長を呼び出すよう、そこに立っていた都教委の職員に何度も要求しました。しかし、彼らは押し黙ったままです。「黙っているなら、大声を出すよ」と言っても黙ったままです。

ラチが開かないので、「Iさ~ん!Iさ~ん!Iさ~ん!」と大声で呼びました。すると「庁舎内規則です。辞めてください」となどと言います。こちらは「君たちが呼んでこないからこうやるしかないんだ」と言って、又「Iさ~ん!Iさ~ん!Iさ~ん!」と繰り返しました。

それでもラチが開かず、気づくと会議が始まる時間を過ぎていました。都教委の委員たちは、私たちがいるところを通らずに会議室に入ったようでした。しかし、私たちがいるところから会議室までは10メートル位の距離で、ドア二つで仕切られていることが分かっていましたので、今度はみんなで大声を出し、「処分するな!処分するな!処分するな!」とシュプレヒコールを繰り返しました。

それでもラチが開かないままでしたが、とりあえず本日の抗議行動は終了し、帰って来ました。

明日(3月29日)、処分申し渡しだそうです。

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(以下に、昨日の大阪の状況のメールを貼り付けます。)

27日午後、府立学校卒業式(3月分)での不起立者12名、および豊中、高槻、茨木の小中学校卒業式での不起立者3名に戒告処分をおこないました。ホットラインでは詳細を把握していなかった茨木での不起立は、式場後ろ側にいて立ったまま、生徒指導を行っていた教員が「君が代」斉唱時に床に座り込んだことを理由にしていると報道されています。

ホットラインでは、今日の不当処分に対して、府庁別館前での抗議行動を呼びかけました。この呼びかけに応えて、当日に処分を行われた不起立者6名を含む約100名が参加。東京からは根津さん、千葉からも千葉学校合同のYさんが駆けつけてくれました。

府庁前での抗議集会では、不起立者が次々と発言にたち、「君が代」起立斉唱の強制と不当処分の問題点を指摘しました。処分伝達会場の府公館に入っていく不起立者を拍手で送りだし、大きなシュプレヒコールで声を会場内に届けました。15時過ぎには、府教委に抗議申し入れをおこないました。

処分伝達された不起立者が集会に戻ってきた後、その様子が報告されましたが、その権威主義、形式主義に参加者から失笑が起こるほどでした。

考えていたよりも早く、4時頃にはすべての不起立者が公館を出たことを確認し、最後に府教委に向けて力強いシュプレヒコールをぶつけて、この日の行動を終えました。

この抗議行動は反処分闘争の出発点です。入学式も含めて、今後の闘いにとりくんでいきましょう。

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(以下は本日の都教委への包囲ネットの抗議・要請書です)

2012年3月28日
東京都教育委員会
教育長 大原正行 様
都教委包囲首都圏ネットワーク

3月12日回答への抗議並びに「君が代」処分に関する要請書

(1)
2月27日に私たちが出した「要請書」3通に対して、3月12日に「回答」3通をしてくれました。しかし、いずれも私たちの満足できるものではありませんでした。ここでは、そのうちの「要請(最高裁判決)に対する回答」について、以下のことを反論しておきます。

第一に、1~9までの要請項目がありましたが、いずれも自分たちに都合の悪いことについては、「承知しているが」としながら、まともに受け止めた回答をしていません。そして、最高裁判決の自分たちに都合の良いところだけを前面に出して回答しています。大原教育長は最高裁判決の「停職一ヶ月の処分と減給一ヶ月の処分の判決については、厳粛に受け止める」と言いながら、都教委は全くこれまでの姿勢を変えようとしていません。

第二に、1月16日の最高裁判決の基調は、東京の「累積加重的な懲戒処分」は異常だというものでした。しかし、これについてもただ「承知しているが」というだけで、「でも改めない」と言わんばかりの回答でした。最高裁も馬鹿にされたものです。

第三に、宮川裁判長の反対意見についてはことごとく退けていますが、「思想の多様性を尊重する精神こそ、民主主義国家存立の基盤であり、良き国際社会の形成にも貢献するものと考えられる」という彼の指摘に対して、「国旗を掲揚し国歌を斉唱するよう指導していくことが、民主主義社会と良き国際社会の形成に必要であると考えます」と回答しています。これほどデマゴギーに満ちたものはありません。天皇主権を歌う「君が代」は「民主主義社会」と真っ向から対立するものです。また、「日の丸・君が代」を先頭に立って進めてきた石原都知事は、最近、中国から批判された河村名古屋市長の「南京大虐殺」否定発言を支持したり、首都大学東京の卒業・修了式で卒業生に向かって「中国を『シナ』と呼ばなきゃダメ」と語ったりしています。これで、「良き国際社会の形成に必要」といえるのでしょか。「日の丸・君が代」徹底の戦前も、「良き国際社会の形成」にはならず、「日の丸・君が代」をシンボルに他国を蔑視・侵略していったのではないですか。

第四に、「そもそも主権在民の社会で天皇主権の歌を人々に強制し処分することほど憲法違反・常識ハズレのことはない」という私たちの指摘に、「そのようには考えません」と回答していますが、「ではどのように考えているのですか」。第三のところで述べられているように考えているのだとすれば、それは全くデマゴギーに満ちた考えです。

(2)
この度の卒業式においても複数の「不起立者」が出たと聞いております。しかも、二度目の「不起立者」もいると聞いております。何度でも繰り返しますが、私たちは、天皇主権の歌「君が代」を強制され、従わなければ処分されるというような、誰が考えても分かる「憲法違反・常識ハズレ」のことを決して許すわけにはゆきません。

都教委は、即刻「10・23通達」を撤回せよ!!

あらゆる「君が代」処分を即刻撤回せよ!!

この度の卒業式を含め処分はもう出すな!!



2012/03/29

2012年春の闘い(28)

渡部です。

本日(3月27日)の新聞に大阪市職員の「選挙関与リスト」は非常勤嘱託職員による捏造だったと報じられた。しかし、この捏造文書によって、2月市議会では「維新の会」の市議が「労組の選挙活動への関与が裏付けられた」と市側を追及し、それにもとづいて橋板下市長は、労組の政治活動についての全庁的な調査を指示していた。

これについて橋下氏は昨日(26日)夕、「このような捏造問題があって市民のみなさんをお騒がせしたことは大変申し訳けなく思っております」と陳謝しながらも、維新市議の対応については、「取り上げるのは議会として当然」と開き直り、

本日(27日)に至っては「維新の会として全く問題ない。捏造した本人の問題だと思う」とし、謝罪する必要は無いとまで開き直っている。

労組の委員長が最敬礼して橋下に謝った写真を思い出すが、橋下は労組に対し陳謝する気などは全く無い。とんでもない開き直りである。

ここに権力を振りかざした彼のデマゴギー政治が良く現れている。彼はウソでも何でも利用し、反対するものを陥れるのである。ファシズムとはデマゴギー政治であるとは何度も言われてきた。これが橋下の場合も実証されつつある。

しかしファシズムは外部は固いが内部は脆い(中味が無いから)。どんどん彼らのデマゴギーを暴露していこう。

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都教委包囲ネットワークでは、この春の闘いを踏まえ、以下の集会を開くことになりました。

<集会名> 「2112卒・入学式の闘い」4・29報告交流集会

<日 時> 4月29日(日) 18:00~

<場 所> (杉並区) 阿佐ヶ谷産業商工会館 講堂(JR阿佐ヶ谷駅下車7分)

<趣 旨>

「日の丸」裁判の最高裁不当判決がでそろい、石原・橋下の暴走、原発問題、憲法改悪等、2012年は今後を左右する画期となる年となる。そうした中で、今年も東京で、大阪で、卒業式において果敢な闘いが展開された。そうした人々を励まし、闘いを受け継ぐための集会である。

<内容>(予定)

  • 春の闘いの概要報告
  • 東京の不起立者から
  • 大阪の全体状況報告
  • 大阪の不起立者から
  • 東京の裁判原告から

<資料代>500円



2012/03/28

「君が代・不起立3回で分限免職」は許されない

「君が代・不起立3回で分限免職」は許されない
大阪府・大阪市における、教育に関する条例修正案について


根津・河原井停職処分取消訴訟弁護団
河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会



「a20120328.pdf」のダウンロード

 


「君が代・不起立3回で分限免職」は許されない
大阪府・大阪市における、教育に関する条例修正案について


根津・河原井停職処分取消訴訟弁護団
河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会


  2012年1月16日、最高裁第一小法廷は、一連の「日の丸・君が代」裁判について3件の判決を言い渡しました。戒告処分を容認し、減給処分と停職1カ月処分を裁量権濫用にあたるとして取り消す一方、より重い停職3カ月処分については、過去の処分歴等を理由に違法ではないとする矛盾した判断でした。
 最高裁のこの判断を受けて、大阪府・市議会に提案された教育基本条例案がどのように修正されるのかが注目されてきました。
 2月23日に松井知事が府議会に提出した条例案は、大阪府教育行政基本条例と大阪府立学校条例に分けられ、府立学校・府費負担教職員の分限・懲戒処分については職員基本条例を適用するものとし、その詳細を分限・懲戒に関する各条例に定める形に再編しています。橋下市長は、同様の条例案を3月中旬に大阪市議会に提出するとしています。

 職員基本条例案の第27条では、起立斉唱を命じる職務命令に違反した場合について、1回目は戒告とし、2回目の停職を削除する微修正を施しているものの、同一の職務命令違反3回で標準的には分限免職とされる点は当初の維新案が維持されたままです。「指導、研修」等は、1回目から行われることになり(第29条1項)、2回目に「免職することがあることを文書で警告する」(同2項)としています。
 さらに、職員の懲戒に関する条例の第9条には、懲戒処分を受けた職員に指導を行い「非違行為を反省し、今後非違行為を行わないことの誓約をさせることができる」としています。
 1月16日の最高裁判決は、極めて政治的で不当な判決であることは1月31日付の当弁護団・当会の共同声明に指摘したとおりです。しかしながら、「過去数回で停職」が許されないことに照らせば、分限免職であっても「3回で免職」が許されるべきではありません。「君が代」起立・斉唱、伴奏に係る職務命令違反に職員基本条例の処分条項を適用することは、最高裁判決の判示事項に照らしても、なお、違法とされるべきものと考えられます。
 また、自己の思想信条に反し、不起立について非を認めさせるような内容の研修が違憲・違法となりうることは、都教委の「再発防止研修」の執行停止申立事件の東京地裁決定で示されているところです。

 当弁護団は、「君が代・不起立3回で分限免職」には、これまでの裁判の判示に照らしても多くの法律上の問題があると考え、その内容を別紙のとおりまとめました。
 当弁護団と当会は、「君が代」不起立に対するいかなる処分も許さないという立場で、引き続き、根津さん及び河原井さんの停職処分取消訴訟の勝利をめざします。同時に、現場の教職員、とりわけ無法な攻撃の矢面に立たされている大阪の教職員の闘いを支援するために、全力をあげてともに闘うことをここに表明するものです。

2012年3月12日

■参考資料

 当初の教育基本条例案は、首長による教育目標の設定、その実現の責務を果たさない教育委員の罷免規定をはじめ、その多くの条文が地方教育行政法に定められている教育委員会の職務権限を侵犯していることが指摘されてきました。
 再編された教育・職員条例案も、教育支配への教職員の服従を迫り、「君が代」起立・斉唱条例と一体となって不起立教員に圧力を加えるものです。
  東京では、都教委の10・23通達をめぐるさまざまな裁判の中で、多くの弁護団・原告団の奮闘により、一定の「歯止め」となる判例もかちとられてきています。
 以下は、「3回で免職」が許されるのか、不起立を反省させ職務命令への服従を誓約させる「研修」が許されるのか、を法的に検討する一素材として、当弁護団の意見をまとめたものです。参考にして頂ければ幸いです。

1.「職務命令違反3回で分限免職」は、許されるか

  最高裁は、今回の判決で「不起立行為に対する懲戒において戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては…慎重な考慮が必要となる」「不起立行為等に対する懲戒において戒告を超えて減給以上の処分を選択することが許容されるのは、…学校の規律や秩序の保持等の必要性と処分による不利益との権衡の観点から当該処分を選択することの相当性を基礎づける具体的な事情が認められる場合であることを要する」とし、「過去1回の不起立処分歴」を理由に減給処分を、「過去数回の不起立処分歴」を理由に停職処分を選択するのは許されないとしました。ただし、過去に積極的妨害行為などの処分歴がある場合には、停職処分の選択も認めるという判断です。
  「1回目は戒告又は減給」「2回目は停職」としていた条例案から、減給、停職を削除したのは、この判示を意識したものと思われます。
  ところが、「3回で分限免職」は、修正されないままです。「過去数回で停職」が許されないなら、分限免職であっても「3回で免職」が許されるべきではありません。

●懲戒・分限処分の恣意的な選択は許されない
  この点につき、最高裁の判示内容は懲戒処分の量定についてのものであり、その射程は分限処分には及ばないという反論が予想されます。
  たしかに、懲戒処分と分限処分は、各々の制度趣旨・目的を異にしています。懲戒処分は、公務員の職務上の義務違反その他公務員としてふさわしくない非行がある場合に、その責任を確認し、公務員関係の秩序を維持するために科せられる制裁である(神戸税関事件・最三小判77・12・20判時874号3頁)のに対し、分限処分は公務能率の維持及びその適正な運営の確保の目的から行われる処分です(長束小事件・最二小判73・9・14判時716号27頁)。
 しかし、懲戒処分も分限処分も、身分保障の趣旨から、「この法律で定める事由による場合でなければ」処分されない(地公法27条)と、その事由が法律上限定されています。
 また、懲戒・分限事由が競合する場合に、いずれの処分を選択するかの恣意的判断は許されません。川崎市港湾局事件・横浜地判77・12・19判時877号3頁は、「地公法所定の分限および懲戒の各制度の趣旨・目的・処分の要件および効果についての同法28条、29条の規定内容ならびに社会通念に照らし、合理性を有するものとして許容される限度を超えた不当なものであるときは、裁量権の行使を誤ったものとして違法たるを免れない」と判示しています。
 最高裁が示した適法限界をすり抜ける意図で分限処分を選択するのであれば、その選択自体が違法というべきです。

●最高裁判決の判断枠組みに照らして
  最高裁は、処分選択・量定の裁量判断において、公務員関係秩序の維持という懲戒処分の制度趣旨に鑑み、「規律や秩序の保持等の必要性と処分による不利益との権衡」という判断方法を示しました。仮にこれを前提とすると、分限処分の場合には、「公務能率の維持及びその適正な運営の確保」の必要性と、処分による不利益の権衡が審査されることになると思われます。
  分限免職処分は、公務員身分自体を喪失させる過酷な処分であり、勤務実績不良や適格性欠如による分限免職の場合には、免許状が失効するとされている(教免法10条1項3号)ことからも、その不利益の重大さは、減給、停職の懲戒処分とは比較になりません。
  分限処分は、懲戒処分以上に、公務員の身分保障の見地から処分権限の発動が制約されているものです。このことは、たとえば、「職員は、法律又は人事院規則に定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、休職され、又は免職されることはない」との規定に、「身分保障」という表題が付けられていることからも窺えます(国家公務員法第75条)。
 分限制度の目的である「公務能率の維持及びその適正な運営」は、懲戒制度の目的である「公務員秩序の維持」がなされていることを大前提として追求されるべきものです。とすれば、最高裁では、「公務員秩序の維持」の必要性に対して、減給・停職処分は特段の事情がない限り、不利益が大きすぎるとされたのですから、「公務能率の維持」のためにそれをはるかに超える不利益処分である分限免職処分が許容されるとは、到底考えられません。

●分限処分についての最高裁判例
 そもそも、最高裁は、分限処分、とくに分限免職処分に対しては、高いハードルを課してきました。長束小事件・最二小判73・9・14は、「地方公務員法28条所定の分限制度は、公務の能率の維持およびその適性な運営の確保の目的から同条に定めるような処分権限を任命権者に認めるとともに、他方、公務員の身分保障の見地からその処分権限を発動しうる場合を限定したものである。」とした上で、「同条に基づく分限処分については、…もとより純然たる自由裁量に委ねられているものではなく、分限制度の上記目的と関係のない目的や動機に基づいて分限処分をすることが許されないのはもちろん、処分事由の有無についても恣意にわたることを許されず、考慮すべきことを考慮せず、考慮すべきでない事項を考慮して判断するとか、また、その判断が合理性を持つ判断として許容される限度を超えた不当なものであるときは、裁量権の行使を誤った違法なものであることを免れないというべきである。そして、任命権者の分限処分が、このような違法性を有するかどうかは、同法8条8項にいう法律問題として裁判所の審判に服すべきものである」として、司法による裁量審査の判断基準を示しています。
  同最高裁判例は、地公法28条1項3号の「その職に必要な適格性を欠く場合」の該当性判断について、「当該職員の簡単に矯正することのできない持続性を有する素質、能力、性格等に基因してその職務の円滑な進行に支障があり、または支障を生ずる高度の蓋然性が認められる場合をというものと解される」としています。
  さらに、降任とは異なり、分限免職の場合には「現に就いている職に限らず、転職が可能な他の職を含めてこれらすべての職についての適格性」の有無が検討されねばならず、「免職の場合には公務員としての地位を失うという重大な結果となる…ことを考えれば、免職の場合における適格性の有無の判断については、特に厳密、慎重であることが要求される」としています。
  裁判実務においても、こうした判断基準に照らした厳格な裁量審査が行われてきています。教育公務員の分限免職に係る近時の判例においても、大阪高裁判18・8・29(裁判所HP)、その上告審最三小09・12・4決、京都地裁08・2・28判(裁判所HP)、その控訴審判決09・6・4、その上告審最一小決10・2・25、岡山地判09・1・27(公判速396号)、その控訴審広島高裁岡山支部判09・12・24、その上告審最三小決10・9・21など、取消判決が相次いで最高裁で確定しているところです。

● 加重処分の機械的適用は許されない
 根津さんに対する懲戒免職処分がなされなかった2008年の7月、都教委は、「分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針」を策定しました。そこでは、勤務実績不良、適格性欠如の例として「研修を受講したものの成果があがらない」「職務命令を拒否する」「過去に非違行為を行い、懲戒処分を受けたにもかかわらず、再び非違行為を行い、都及び教職員に対する信用を著しく失墜させている」などが列挙され、これにあてはめて分限免職を進めようとしました。しかし、「解雇させない」運動の力で、処分を進めることができなかったことは、周知のとおりです。
 そもそも、不起立は、それ自体が処分の対象とされるものではなく、起立・斉唱の職務命令などを出すことで、作為的に職務命令違反として「非違行為」とするものです。世論調査を見ても「非違行為」としての社会的評価が定着しているとはいえず、子どもたちに不起立の選択肢を示す教育的行為という評価も有力に存在します。
  「不当な支配」に服することなく子どもたちの人権、学習権を守ることこそ、教員の最大の職責であり求められる資質です。卒業式・入学式のあり方に関してこのような職務命令を発し、教員を処分することは、教育の自主性、指導・助言を旨とする教育行政の原則に反しています。
 一連の最高裁判決の中で、宮川裁判官は、10・23通達の意図は、強制に反対する教職員の「歴史観等に対する否定的評価を背景に、不利益処分をもってその歴史観等に反する行為を強制しようとするところにある」(最一小判11・6・6等)との反対意見を述べ、櫻井裁判官は、「一律の加重処分の定め方、実際の機械的な適用は、そのこと自体が問題」で、「自らの信条と尊厳を守るためにやむなく不起立を繰り返す教職員」への「加重量定は、法が予定している懲戒制度の運用の許容範囲に入るとは到底考えられず」(12・1・16最一小判)と厳しく指摘する補足意見を述べています。
「職務命令違反3回で分限免職」の機械的適用は、不正な動機・目的によるもの、ないし裁量権を濫用したものとして、違法無効と判断されるべきものです。

2.「指導、研修」なるものの違憲・違法性

  教職員も適用を受ける職員基本条例の修正案によれば、1回目の戒告処分後に「指導、研修等」、2回目の処分後には「指導、研修等」と免職の警告を行い、なお3回目の不起立があった場合には標準的には分限免職とするとしています。また、職員の懲戒に関する条例の第9条は、懲戒処分を受けた職員に指導を行い「非違行為を反省し、今後非違行為を行わないことの誓約をさせることができる」としています。
 この「指導、研修」なるものの詳細は明らかにされていませんが、橋下氏や松井氏は、「『職務命令に従う』と誓約させ、誓約しない場合は『現場に戻せない』」「違反状態が改善されるまで現場復帰は認めない」と語ったと報道されています。

●「再発防止研修」の違憲・違法性を警告した東京地裁決定
 条例案に盛り込まれた「指導、研修」が、「君が代」斉唱時の起立・斉唱の職務命令に従うことを誓約させ、誓約しない限り現場復帰を認めないといった内容のものであれば、そうした研修は、思想転向の強要と評価するほかなく、その違憲・違法性は明らかです。
  都教委が実施した、不起立・不伴奏で処分を受けた教職員に対する「服務事故再発防止研修」の執行停止を求めた裁判では、裁判所は、申立自体は却下したものの、次のように警告しました。
 「研修の意義、目的、内容等を理解しつつ、自己の思想、信条に反すると表明するものに対して、何度も繰り返し同一内容の研修を受けさせ、自己の非を認めさせようとするなど、公務員個人の内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与える程度に至るものであれば、そのような研修や研修命令は合理的に許容されている範囲を超えるものとして違憲違法の問題を生ずる可能性がある」(東京地決04・7・23判時1871号142頁、同旨・東京地決05・7・15)
 「再発防止研修」とは、セクハラや体罰などで懲戒処分を受けた教職員を対象として再発防止にむけて「被処分者が行った非行に対する反省を促す」ものとして位置づけられ、「説諭」の上で「報告書を作成させ」「研修成果に基づき必要な措置を講ずる」ことが実施要綱で定められていました。
  裁判所が上記のような異例の警告を発したのは、以下の事情を認定したからでした。
「本件においては、東京都教育委員会教育長は、東京都議会において、『受講に際し、指導に従わない場合や研修の成果が不十分な場合には、研修終了とはなりませんので、再度研修を命ずることになりますし、また、研修を受講しても反省の色が見られず、同様の服務違反を繰り返すことがあった場合には、より厳しい処分を行うことは当然のことである』と答弁しているほか、相手方が当裁判所に提出した意見書において、仮に、申立人らが研修において、『私は、国歌斉唱時に起立しませんでした。これは客観的には職務命令に即した行為ではありませんでした』とか、『私は、国歌斉唱時には起立しませんでしたが、この件については係争中ですので、この点の見解を述べることは差し控えさせて頂きます』との報告書を作成したとしても、それだけでは、非行に対する反省や本件研修についての理解が十分になされているとはいえず、研修の成果が十分にであるとはいえない」と主張していることを考慮すると、相手方が本件研修及びこれに引き続いて実施しようとしている一連の手続きにおいて、前記のような合理的に許容されている範囲を踏み超える可能性がまったくないとまではいえない。」
  橋下市長や松井知事の発言と同様に、都教委も当初は、反省の意を表明するまで研修と処分を反復することを意図していたのです。
  裁判所のこの警告を受けて、都教委は、再発防止研修の内容を、地方公務員法の関係条文の講義と報告書の作成へと変更せざるをえなくなりました。受講者は「反省文」を書きませんでしたが、再受講を命じることもできなかったのです。
  橋下氏や松井氏がいうような、「職務命令に従うことを誓約させ、誓約しない限り現場復帰を認めない」といった内容、態様の研修であれば、違憲違法と判断されるべきであると考えられます。

3.分限免職の差し止め訴訟は、訴訟要件も本案要件も満たすこと

  最高裁第一小法廷は、2012年2月9日、国歌斉唱義務不存在確認請求事件(通称「予防訴訟」)について上告を棄却する判決を言い渡しました。この判決も、10・23通達に基づき教職員に起立・斉唱、ピアノ伴奏を命ずる職務命令について、違憲違法性を否定した不当判決でした。しかし、懲戒処分の差し止めの訴え、起立・斉唱義務不存在確認の訴えが認められるかという争点に関しては、原審の判断を変更し、「懲戒処分が反復継続的かつ累積加重的になされる危険が現に存在する」として、差し止めの訴えの要件である「重大な損害が生ずるおそれ」はあると認めました。
 本案判断においては、個別具体的な事情が明らかでないとして差し止めを認めなかったものの、1・16判決が示した裁量権濫用の基準に従い、戒告処分を受けた者の減給処分の差し止め請求、減給処分を受けた者の停職処分の差し止め請求については、容認されうることを示唆する判示内容となっています。
   同判決は、東京では免職処分はされていないので免職処分の差し止めの訴えは蓋然性がないとして不適法と判断しています。しかし、「3回で分限免職」と条例に規定された場合には、免職の蓋然性は極めて高いものとなり、分限免職による損害は減給、停職の懲戒処分よりはるかに重大です。分限免職の差し止め訴訟は、訴訟要件を充足するだけでなく、裁量権濫用にあたるとして本案要件も満たすと判断されるべきです。


3.28都庁情宣

3.28都庁情宣のちらしです。

「f20120328.pdf」のダウンロード



2012/03/27

2012年春の闘い(27)

渡部です。

以下のようなメールが入ってきました。
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 元教ネットのKです。
 お願いです。
 春の戦いの最大点です。ご賛同、そして参加をお願いします。 
 大阪府、市下で「君が代」不起立者35名が出ています。橋下の暴虐にもかかわらず、敢然と立ちあがっているということが伺えます。
 府関係では、すでに処分が17人に出され、27日には12人に府教委で処分が出されるようです。
 卑劣にもこの戦いに恐れをなした橋下は、懐柔策、運動の分断策に出てきています。それは、「式に出ないという選択もありうる」ということです。まさにファシストの手口です。許せません。
 26日は中之島公園、女神像前で、午後6時30分から、そして、27日には、処分発表と矯正研修に抗議して集まることになっています。府庁舎別館を包囲する最大の集まりをお願いします。多くの方の参加をお願いします。
 府立学校の不起立者には、14時15分集合と伝えられていますので、13時45分に府庁別館前集合でお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれだけ、橋下が「クビ」で脅したにも関わらず、大阪では35名もの不起立者が出たようです。

3月21日の大阪市立小の卒業式で不起立した女性教員(55)は、

「以前から国旗国歌の強制はおかしいと思っていた。急激な教育の破壊が進んでいる。教師生命をかけ抗議の意志表示を示すために座る。子どたちも私の姿を見てなぜこういうことが起きたのかを考えるはずだ」

と、真正面から堂々と不起立の意味を語っています。

これまでこれまで「公務員を辞めなきゃ」等と言っていた橋下は、まさに「卑劣にもこの戦いに恐れをなし」、「式に出ないという選択もありうる」などと述べているようです。35人もの不起立と上述のような教員が出てくるとは彼の「想定外」だったのでしょう。彼は、彼の「マネジメント」力で、表面的に全員が起立斉唱したと見せたかったのです。しかし、そうはならなかったわけです。彼には大きな打撃です。彼は動揺しているのです。

また、府教委の生野照子委員長(68)は、「政治が暴走する可能性を残してしまったことに責任を感じる」として、23日の府議会で教育関連2条例が可決されたのを受けて、辞任するようです。(28日教育委員会会議で正式表明)

さらに、「君が代」斉唱の際の口元監視に対しては新聞紙上でも多くの批判が出ています。

26、27日は、不起立の女性教員の言葉などを前面に出して、抗議行動を是非堂々とやって頂きたいと思います。

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昨日(3月23日)大阪府議会で
 ・「府教育行政基本条例」(知事の教育への関与を強める)
 ・「府立学校条例」(校長の権限強化、保護者の学校運営参加)
 ・「職員基本条例」(職員評価や処分厳正化)
が可決しました。

これは今後の日本全体の教育にも大きな影響を与える大変なことです。(弱腰で無責任な文科省は見て見ぬふりをしています)

しかし、冷静に考えると、これらの条例案はいわゆる新自由主義路線に基づくもので、イギリスやアメリカの「教育改革」の例をみても明らかなように、具体化が進めば進むほど、必ず大きなひずみが出てきます。不起立の女性教員が述べているように、今後「急激な教育の破壊」が進行するでしょう。

今回の条例制定は、太平洋戦争突入時に、「勝った、勝った」と騒いでいたのと似ています。橋下氏自身、「僕は国会議員にはなりません」「市長4年で賞味期限切れです」などと述べています。これはウソかもしれませんが、全く無責任な話しです。所詮、中味はその程度のものなのです。

私たちは、「持久戦」で闘って行きましょう。(すでに初戦でも彼に打撃を与えています)



2012/03/26

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第89号)

~「日の丸・君が代」累積加重処分取消裁判~
原告「最終準備書面」で提示した請求

請求内容

各通達及び職務命令の違憲・違法性
1 思想・良心の自由(憲法19条)の侵害
2 教育の自由の侵害
入学式・卒業式も重要な教育活動 
本件各通達、職務命令は「不当な支配」に該当し違法である。
3 本件取り消し請求について~裁量論の濫用
4 国家賠償請求(慰謝料請求)
   原告準備書面(2011.7.11)


~何が注目されるか~

  結審延期、判決延期を繰り返してきた東京地裁民事第19部の判決までいよいよ4週間となった。この間、最高裁第一波判決(2011.5~7)、第二波判決 (2012.1~2)が下された。前者では、「国旗・国歌」に対する一律起立・斉唱は「慣例上の儀礼的所作」であり「敬意の表明」は間接的な「制約蓋然 性」はあるが「制約容認性」があり結局「10.23通達」職務命令は憲法19条に違反しないとされた。後者では、裁量権逸脱・濫用に対する分離・分断判決 を下した。
 1・16最高裁判決後も下級審では口頭弁論が進行している。その中で「過去の処分歴等」の提示、国際法の視点などが展開されている。 そして、4/19累積加重処分取消裁判の地裁判決は、上記請求の憲法判断と裁量権問題にどのような判断を下すのか。当該裁判所が最高裁判決をどう受け止め るのか。

裁量権判断でも予断は許されない~一切の幻想を排して~

  最高裁判決は、不当判決多数意見、補足意見、反対意見とも<学校の規律・秩序・雰囲気の維持><不起立・不斉唱・不伴奏者の態度>を問題としており、憲法 判断では19条に続いて23・26条についても不当判決を下す可能性がある。しかし、大阪の事態を見るまでもなく「日の丸・君が代」強制・処分が学校現場 を萎縮・混乱・動揺させていることは火を見るより明らかである。1・16最高裁判決は、個別の懲戒処分としての減給1月、停職1月を取り消したが、行政権 力は強制・処分を推し進めている。妥協なき闘いが必要である。
 ここで留意しなければならないのは、最高裁判決は「減給以上は違法」としたのでは なく、従って「歯止め」はかかっていないことである。ただ「慎重な考慮が必要」「過去の処分歴等と減給処分による不利益の内容との権衡を勘案する」と判じ ているのみ。そこでは次のような公式が成り立つかもしれない。


私もまた「過去の処分歴等」があり、4/19判決は予断を許さない。

Zをめぐる攻防の基底は教育の自由

  今、行政権力は、東京でも、大阪でも、裁判でも、学校現場でもZのあら探しに狂奔している。「職員朝会での職務命令への抗議」「再発防止研修の即時強化」 「口元チェック」等。今後は声量チェックや声帯振動チェックになるのか!?「日の丸・君が代」の一律起立・斉唱の強制と共に日常的な勤務評価が行われてい る。行政との話し合いによって悪質な譲歩をしてはならない。
 最後の授業といわれる卒業式、学校生活の出発である入学式は、もちろん児童・生徒が主役であり、直接指導する教職員への理不尽な強制は教育への不当な介入、支配である。教育の自由侵害が白日の下にさらされている。

「日の丸・君が代」強制・累積加重処分
(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)
判決日 決定!
4月19日(木)13:10第527号
1/16最高裁判決後、一括取消、初の判決!!

教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害に憲法判断を!?
「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は憲法第19条に違反!
裁量権逸脱濫用(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
歯止めはかかっているのか!?

今後の予定 報道

*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 4/18 16:00 第824号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 4/26 16:30第424号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 5/25  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 6/7 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号


ニュースへのリンク



2012/03/23

保護者の皆様

保護者の皆様
お子様の ご卒業、おめでとうございます。

 本日お子様がご卒業を迎えられた保護者の皆様に、心からお祝いを申し上げます。
 皆さまの中にはお子様の命の危険にご心労を重ねてこられた方もいらっしゃると思います。そうしたことを経て成長されたお子様の姿には、とりわけ感慨ひとしおのことと存じます。

 さて、卒業式には「日の丸」が掲揚され、式の初めには「国歌斉唱」が行われます。それは当然のこと、と思われる方は多くいらっしゃるかと思います。私は 1 年前にここ、あきる野学園を退職するまで、「君が代」斉唱の際、起立をしなかったことにより 2004 年度から毎年処分をされ、2007 年度からは停職 6 か月処分を 3 回受けました。
 東京都教育委員会は2003年10月に「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」を出しました。そこには「教職員が本通達に基づく校長の職務命令に従わない場合は、服務上の責任を問われる」と書き、校長には教員に宛て「君が代」斉唱時に起立を求める職務命令を出させ、その職務命令を以って「君が代」で起立をしない教員の処分を始めました。不起立 1 回目は「戒告」処分、2回目は「減給1カ月処分」と、不起立を重ねるごとに処分を重くして行きます。この8年間で、東京の教員延べ437人が処分をされました。
 今、大阪府での「君が代」起立命令と処分が報じられていますが、東京や大阪のような処分は、全国的に見れば突出しています。世界的に見ても、近代・民主主義国家でその例はありません。

 ここで、《なぜ、私は起立の職務命令に従わなかったのか》を述べます。
 「日の丸・君が代」は戦前・戦中の学校教育で戦意高揚のために使われ、子どもたちを戦争へと駆り立てました。戦後の教育はその反省から出発し、「日の丸」掲揚は文部省が禁止し、また「君が代」は禁止とはなりませんでしたが、ほとんどの学校で斉唱を止めました。日常の教育活動も学校行事も、子どもたちの意見を聞き、各学校の職員会議で丁寧に論議し決定して行ってきました。卒業式も子どもの成長を喜び、巣立ちゆく力を更に育むために子どもたちと 教員とで作り上げたものでした。しかし、国は教育の柱に「愛国心」、「日の丸・君が代」を置くように教育法規を徐々に変えて行きました。東京では上記通達を以って、「卒業式の主催者は東京都教育委員会」だとして、「国旗に正対し、国歌を起立して斉唱する」ことを卒業式の最大の狙いとし、職務命令と処分を使い始めました。式に厳粛さを求め、子どもたちの卒業制作を飾ったり、子どもたちが気持ちを表現するなどの、それまで行ってきた和気あいあいの式を禁止しました。子どもよりも国旗国歌が主人公になったような卒業式には違和感を禁じえませんでした。
  私は、「日の丸・君が代」の歴史や意味を教えずに、国旗国歌の尊重を体を通して教え込むことは、教育に反する行為であり、戦前・戦中の誤った教育の轍を踏むことだと考えます。「日の丸・君が 代」をめぐっては、国民の間で意見が分かれます。そうした問題について学校教育が、「国旗国歌を尊重せよ」と一方の価値観を教え込むことは、してはならないことだと思います。

  都教育委員会は、「起立する教員と起立しない教員がいると、児童・生徒は起立をしなくてもいいものだと受け取ってしまう」。だから起立しない教員を処分するのだと言います。処分で脅し、全教員が起立すれば、それを見る子どもたちは、「君が代」では起立・斉唱するものだ、国旗国歌は尊重するものだと受け取るでしょう。子どもたちは、指示には考えずに従うものだとも受け取るでしょう。このような一方の価値観の教え込みに加担することは、私にはできませんでした。
 人々がいろいろな考え方・価値観を持つことを日本国憲法は保障しています。子どもたちにも当然保障しています。私は子どもたちにそのことを折に触れ、伝えたいと思ってきました。だから間違いだと思うことには手を貸さないで、反対の意思を表明することや、正しいと思うことは一人でも行動することを大切にしてきました。人と違っていいのだということを自身の日常の行動で伝えたいと思い、子どもたちと接してきました。子どもたちには指示に従順になるのではなく、自分の考え(思いや要求)を主張できる人になってほしいと思います。このことは、人が生きる上で大事なことだと私は思うのです。競争に勝てないのは自己責任、という風潮が強くなり、福祉が切り捨てられる一方の今、私はいっそうこのように思います。かつてのように「お国のため進んで死を選ぶ」という悲しい選択を二度としてほしくないと思うのです。
 ですから、私は処分をされても、間違っていると思う職務命令には従わなかったのです。

  私は本日卒業する高等部と中学部の生徒たちを授業で担当したので、生徒たちとの思い出がたくさんあります。卒業式に参列しお祝いしたいと思い、申し出たところ、校長は「旧職員の出席は断る。外部の人で出席できるのは招待した来賓のみ」と言い、私の出席を認めてくれませんでした。悲しい気持ちです。
  「ご卒業、おめでとうございます。自分の気持ちを大事にし、誇りを持って生きていってください」と、どうぞお子様にお伝えください。
   
  もう一つ、お知らせすることがあります。
 A小学部担当の田中聡史さんは、22日の卒業式で「君が代」斉唱時に起立はしないと決めています。これまでも田中さんは起立をせず、今年の入学式では「戒告」処分にされました。
  今年1月に出された最高裁判決は、「不起立行為に対する懲戒において戒告を超えるより重い減給以上の処分を選択することについては…慎重な考慮が必要となる」と、都教育委員会の処分が重すぎることを戒め、一部処分の取り消しを都教育委員会に命じました。
  田中さんが今回不起立したことに、都教育委員会は減給処分をするのか、また、これから先は? と、心配です。
 どうぞ田中さんの起立しない思いを受けとめ、声をかけて支えていただけたらと思います。

 最後に、皆様のご多幸を心よりお祈りいたします。

根津公子(2008~2010 年度あきる野学園に在職し、退職)



2012年春の闘い(26)

渡部です。

本日(3月22日)東京でまた不起立者がでました。

大阪については、以下のようなメールが届いています。
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橋下市長に「教師生命かけ反対」…国歌起立せず

読売新聞 3月22日(木)7時45分配信

大阪市教委は21日、市立小計298校で同日行われた卒業式で、大領小(住吉区)の女性教諭(55)が国歌斉唱時に起立しなかったと発表した。市教委は、起立斉唱を求める校長の職務命令に違反したとして処分を検討する。

市立学校の卒業式で起立しなかった教員は、中学校を含め今春3人目。

発表では、女性教諭は校長から事前に職務命令を受けた際、「橋下徹市長による急激な改革で教育の破壊が進んでおり、反対の意思を示すため教師生命をかけて座る」と述べたという。

大阪府内ではこのほか、高槻、茨木、豊中各市の小中学校の卒業式でも教諭各1人が起立しなかったことも判明した。
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本当に素晴らしい教員たちだと思います。このような教員たちが、困難な中で、日本の子ども達の未来を体を張って守ろうとしているのです。心から敬意を表します。また誇りに思います。東京の根津さん河原井さん(いずれも退職)らに続くような先生たちが、東京でも大阪でも生まれているのですね。

「消えかけた火を吹き起こす夜寒かな」(城戸幡太郎)

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都教委包囲首都圏ネットワークの卒業式ビラまきはほぼ終了しました。包囲ネットではこれまで約60校に約10000枚ののビラをまきました。ビラまき参加者は延べ約100人でした。(昨年並み)

包囲ネット以外にも、東京では、・教育労働者全国通信、・板橋の会、・府中の会、・西東京の会、・大田区の会、などがビラまきをしました。

特徴は、「生徒にはまかないで下さい」という言葉に集約されています。なぜ、「生徒」だけにはまかないで欲しいのでしょうか。これほど生徒たちを馬鹿にしたことはありません。要するに戦前同様、生徒たちを「日の丸・君が代」で洗脳したいのです。「原発安全神話」ではありませんが、また戦前の「天皇神様神話」ではありませんが、「君が代常識神話」を生徒たちに植え付けたいのです。それを暴露されることが怖いのです。

ということは、私たちは、「日の丸・君が代」強制の持つ
 ①歴史的な意味(秩序維持と侵略戦争のシンボル)、
 ②今日的な意味(国民主権の否定と秩序維持=国民抑圧のシンボル)
を、どんどん生徒たちに教えていく必要があると思います。
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本日(3月22日)の「朝日」東京版に【都知事『中国を<シナ>と呼ばなきゃダメ』首都大学卒業式】という記事が載りました。

石原は卒業式の祝辞の中で、小惑星探査機「はやぶさ」の技術力に触れ、「隣の『シナ』は、虎視眈々とこれを盗もうと思っていると思う」と述べた上で、中国を「シナ」と呼ぶよう求めた、ということです。英語や仏語などで中国を意味する言葉が「シナ」にるいする音であることなどを根拠に上げたといいます。 

記事には「日本語で『シナ』とよぶことには中国侵略の歴史との結びつきから、批判がある」と述べてあります。要するに石原は中国を蔑視するような言葉を卒業生たちに吹き込んでいるのです。しかも石原は、先日も河村名古屋市長の南京大虐殺否定発言を擁護しています。これで「平和の祭典オリンピック」招致などと言っているのです。

2月27日の私たちの都教委要請への「回答」(3月12日付け)がこの間返って来ていましたが、その中には次のような言葉がありました。
「入学式や卒業式において、その意義を踏まえ、国旗を掲揚し国歌を斉唱するよう指導していくことが、民主主義社会と良き国際社会の形成に必要であると考えます。」以上の回答ほどデマゴギーに満ちているものはありません。

「日の丸・君が代」を強制する石原の言動から明らかなように、他国を蔑視する彼の発言は「良き国際社会の形成」とは全く逆のものです。また「天皇主権」の歌を生徒・教職員・保護者に強制しておいて、「民主主義社会」の「形成に必要」とは聞いてあきれます。(都教委はよくもこのような恥知らずな回答をよこしたものです)

石原発言は、中国・アジアの人々からさらにひんしゅくを買い、オリンピック招致はさらに遠いものになるでしょう。もはや招致活動は税金無駄遣い以外の何物でもありません。



2012/03/22

2012年春の闘い(25)

渡部です。

東京や大阪での異常な事態(ファシズムの進行)について届いたメールを二つ紹介します。

<東京都杉並区での事>
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●3/16 君が代斉唱時起立しなければ来賓席には座れません…中学卒業式

地元の中学校の卒業式に4年ぶりに参加をしようと、出席を電話で知らせました。当日、学校に到着するや副校長が近づいてきて「起立しますよね」といわれました。「起立しますよね」とは前振りのない突然の言い方ですが、それは「君が代斉唱時の起立」だとすぐに認識し、私は「いえ、それはできません」「これまでもそのようにしてきました」と言葉を返しました。

その後、校長が出てきて話されたことは「起立しなければ一般席です」「新学習指導要領に基づいてやっている」「子どもが少ないから目立つ」「だから(起立しないから) 招待しなかったのだ」ということでした。

私は議員に復帰したばかりだから、忘れて招待状が来なかったのだと思っていましたが、そうではないことがわかりました。結局私は、君が代斉唱時に起立しないことで招待されず、また来賓として認めなれなかったいということです。

「国旗・国歌」法制定時、「強制することがないように」とわざわざ付帯決議がありました。新学習指導要領には強制せよと書かれている?とんでもありません。にもかかわらずです。

私は「日の丸・君が代」を大好きな人がいてもいいし、そうではない人がいてもいい。地域にはさまざまな考えの人々がいることが当然。当該校は、杉並ではじめての施設一体型小中一貫校が進められていますが、その点からも、前代未聞のこの事態はとても重大な問題だと考えます。

今日は、私は保護者席・一般席で最後まで卒業式に参加をしました。男子の中にも涙を流す子が多かったように思えました。ご近所の、友人の小さかったあの子が大人びて見えました。私は一般席の最後尾でしたが、お子さんの成長に涙するお母さんやお父さんの様子をうかがいました。ご卒業おめでとうございます。

3月16日
杉並区議会議員 新城せつこ
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<大阪市の2名の不起立者の学校のその後>
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ホットライン大阪の伊賀です。

◆3月13日の大阪市内の中学校で2名の不起立者が出たことが報道されています。この不起立に対して、市教委は意図的に学校名を公表し、一部マスコミでは学校名がそのまま報道されました。

その結果、学校に対して不起立を非難する電話が鳴りっぱなしで、右翼が学校に押しかけたり、マスコミが殺到して生徒に対しても取材をエスカレートさせているようです。この数日、学校は大変混乱しています。

大阪府教委でさえ、不起立者の学校名を公表していません。大阪市教委の公表は、右派勢力が不起立の教員を個人攻撃することを誘導するもので、極めて犯罪的です。不起立の教員の身の安全が脅かされ、学校教育そのものが妨害される事態と言えると思います。

大阪市教委に対して、不起立者の処分をしないこと、不起立者の学校名を公表しないことを様々なところから要望してください。

■大阪市教委 総務部教職員人事担当 教職員服務・監察グループ
TEL 06-6208-9059 FAX 06-6202-7053
http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/soshiki_list.html

***********************************

◆また、大阪維新の会市議団は、大阪市での不起立に対して、大阪市教委の責任を追及し、不起立者を処分するよう「緊急宣言文」を出しました。そして、21日に予定されている小学校卒業式に維新の会市議や在特会が参加し、不起立教職員がいるかどうか、チェックする動きも見せています。

今後大阪市の学校では、校長や教頭による監視だけでなく、式に参加する来賓・保護者・市民からの監視の目にさらされることを意味します。極めて恐ろしい光景ではないでしょうか。

■大阪維新の会市会議員団

教員の国歌斉唱時の不起立に関する緊急宣言文
2012年03月14日

 緊急宣言文

 大阪市教育委員会から、3月13日に執行された大阪市立中学校での卒業式で、田辺中学校(男性教員1名)と住吉第一中学校(女性教員1名)で国歌斉唱時に起立しないという事案が発生した、と報告を受けました。
 大阪市では、「大阪市の施設における国旗の掲揚及び教職員による国家の斉唱に関する条例」が施行されています(平成24年2月29日付)。
 教職員には市民・国民の税金が支払われています。個人としてどのような思想・信条を持つかは自由です。しかし、だからといって、法律や条例を順守しないことは許されません。特に公務員は厳格にこれらを順守する義務があります。
 大阪市教育委員会は「大阪市の公立学校園においては卒業式・入学式で国歌斉唱時に全員が起立し、斉唱している」としてきました。それが虚偽であった、ということです。条例制定でこれだけ議論がなされ、結論が出されているのに不起立であったということは、両名とも確信犯であるとしか考えられず、今までは国歌斉唱時に起立していたとは考えられません。
 私たちは、虚偽の報告をしていた(と考えざるを得ない)大阪市教育委員会の責任を追及するとともに、両名の処分を求めます。

MLホームページ: http://www.freeml.com/kimigayo-iran
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戦前の例を見ても、ファシズムは黙っていればどんどん進行し、犠牲がどんどん大きくなります。断固反対してようやく犠牲者が最小限に押さえられます。

何度も何度も繰り返しますが、そもそも国民主権の国で、主権者がどうして天皇主権の歌を強制され処分までされなければならないのか!! また、未来の主権者(子どもたち)に対して、どうしてその問題を知らせるを禁じるのか!!

まさに憲法無視の独裁に他ならない。私たちは断固反対の声をあげ、このような理不尽な事に対し闘っていきましょう。

「兵、道を失えばすなわち弱く、道を得ればすなわち強し将、道を失えばすなわち拙(つたな)く、道を得ればすなわち工(たくみ)なり」

 

「兵の強き所以(ゆえん)は民なり」」(いずれも『淮南子』より)

道理は私たちにあります。一般ピープルを信頼して、さまざまな戦術を縦横に駆使し、持久戦を闘い抜きましょう。



2012年春の闘い(24)

渡部です。

本日(3月16日)の「朝日」に、<大阪の卒業式 口元寒し斉唱監視>という社説がでました。
その中では、次のようなことも述べられていました。

「そもそも卒業式で口元を監視することか優れたマネジメントといえるのだろうか。卒業生を送り出す祝いの舞台が、校長の管理能力を試す場になっていないか。同僚の口元を凝視させられる教頭らの気持ちはどんなものだろう。教育者より管理者の意識ばかりを徹底させていないか。」

一方大阪からは、次のようなメールが届いています。
昨日(3月14日)の夕方、大阪市教委は、今年の卒業式に対して4度目の(通知)を出しました。各学校長に対して「式場内のすべての教職員は起立して斉唱すること」を<職務命令>を出して徹底するように求める内容です。

21日の小学校卒業式では、式場内の全ての教職員に<職務命令>がだされる異様な事態が、大阪市でも始まります。大阪市教委に対して、21日までにすべての教職員への職務命令を撤回する声を届けてください。

■大阪市教委 総務部教職員人事担当 教職員服務・監察グループ
 TEL 06-6208-9059 FAX 06-6202-7053
 http://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/soshiki_list.html

これは明らかに2人の中学校教員の不起立を受けての(通知)でしょう。

このように闘いは激しさを増していますが、大阪では屈することなく闘いが展開されています。届いたメールの中には次のような報告もありました。枚方市では、3/14が中学校での卒業式。T中学門前で、のべ5人で、日の丸・君が代ホットライン、平和都市枚方を考える会、Dサポーターズ(教育の自由を取り戻す会)連名のビラを卒業生・保護者に配布。卒業生は6割・保護者は9割以上が受け取り、校長も門近く(学校敷地)は避けてほしいというだけで規制や妨害はありません。すでに2月24日~3月6日までの枚方・交野の5校の高校で各々4、5名で配布。
教職員組合名のビラも年休行使でまかれている学校では(さらには予備校・塾のビラ配布もまじる場合も)、けっこう賑やかな感じで気持ちよく配布できると元気もでます。枚方ではここ10年以上、可能な学校での配布を続けています。市民(団体)と現場で頑張る教職員が連帯できる場ともなります。19日は小学校の卒業式です、ご協力可能な方はよろしく。

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東京のビラまき報告です。最初の二つは根津さんからの報告です。そのうち<八王子H高>の報告では、教員と一緒に生徒2人も校門の前に立っていました。

三つ目の<TT高校>では右翼的な人物や警察が出てました。

(3月14日)
<八王子M高校>
KJさん、Fさん、根津の3人でチラシをまきました。7時40分から撒き始めたのですが、8時になっても教員らしき人は3人しか現れません。出勤の遅い学校だなあと思っていたのですが、結局教員は8時を過ぎても、8時半を過ぎても現れません。ということは、7時40分前に3人以外の教員は出勤していたということでした。びっくりです。

生徒たちの受け取りは相当悪かったです。ここは門が2か所あるので二手に分かれて撒きました。正門前では、今日卒業する生徒と先輩らしき卒業生の計10数人が教員2人と写真を撮ったりしてしばらくの間、楽しそうにしていましたが、生徒はもちろんのこと教員2人もチラシには見向きもしない有様。ほかに、外回り・生徒指導の係らしい教員が、登校する生徒に声をかけていましたが、その教員は、Fさんに「敷地に入らないように」と言ったそうです。チラシまき部隊の監視が本当の仕事のように感じました。

別の門のところで撒いていたKJさんに、一人の女性が付きまとっているのが見えたので様子をうかがっていると、男性も現れ、何かされてはと心配になり、駆けつけました。男性2人と女性1人がKJさんを囲み、そのうちの一人の男性は携帯電話を使う素振りを見せていました。駆けつけると、女性はすっといなくなり、もう一人は「敷地に入らないように。私どもの方針で、生徒には撒かないでください」と言いながら立ち去ろうとしました。「私どもの方針って、何ですか」と畳み掛けると、「学習指導要領です」の回答。常に学習指導要領を背負っているんですね。この人、校長でした。校長は正門前のFさんにも注意を発し、校舎内に入っていきました。

校長は、保護者に手渡そうとして片足が敷地に入ったKJさんの足を見て、「警察を呼ぶ」と脅し、電話を取り出したのでした。こちらの門でも残った一人の教員が、私たちをにらみつけるような表情で、9時15分まで門番をしていました。教員たちのこの姿に、都教委の目指した結果を見た思いです。ここに姿を見せたのは40代後半から50代の人たちですから、一昔を知っているはずなのに。一昔前はどのようにしていた人たちなのか、考えてしまいました。都教委の管理強化に迎合しようとする教員の変節ぶりに危機感を感じます。

このような教員たちに教えられる生徒たちの被害は、と考えざるを得ませんでした。外からどんどん働きかけなくては、と思います。

(3月15日)
<八王子H高校>
2人で行いました。7時40分に到着すると、すでに「卒業証書授与式」の看板が門に出されていました。7時55分、「生徒には撒かないでください」と男性が言ってきた。副校長でした。8時過ぎ、男性2人、女性1人が出てきて、そのうちの一人の男性が「校長ですが、生徒には撒かないでください。お願いします」という。「どうしてですか」と聞くと、「教育課程です」。「生徒に撒かないでくれと、言うよう、都教委から言われたのですか」とさらに聞くと、「そうです。都教委から言われています」と。なんと正直なことでしょう! こんなに正直に言ってしまって、恥ずかしくないのかな?と思いました。

私に言うと次一緒に撒きに来たSさんのところに行き、私に言ったことと同じことを伝えていったそうです。校長は、少しの間をおいて3回言いに来て、校舎内に入っていきました。

校門には3人の教員が最後まで私たちを監視・威圧するために開式直前までいました。教員だけでは気が済まなかったようで、8時10分頃に、生徒2人が教員と一緒に立ちました。

8時半頃、この2人の生徒に声をかけてみました。「このチラシ、読んでみませんか?」。すると、「いいえ、結構です」。「読みもしないで、先入観で見てしまうと、いびつな考えの人間になってしまうと思うよ。いろんな意見を聞いてみるのがいいと思いますよ」と私。「ところで、あなたたちは何のために立っているの?」と聞いたら、生徒「父兄に挨拶するためです」って。

見た限り、一人の保護者にも挨拶をしていませんでしたが。このやり取りを3人の教員は、すぐ横で聞いていて、やり取りを終えると、2人を門から数歩中に入ったところに移動させていました。

ここも、「ありがとうございます」と言って受け取る生徒もいましたが、そういう生徒はごくわずか。生徒の受け取りは非常に悪かったです。保護者は、ほとんどの人が受け取りましたが、学校発のプリントと勘違いされている人も見受けられました。でも、読んでもらえれば、いいかと。

一人、父親らしき人が「あなたの主義主張は勝手だが、校門前でこんなものを配るのはやめていただきたい」と怒り露わに言ってきました。私は、「あなたの主義主張もわかりました。しかし、配るのはやめません。」と応酬。

今朝は寒さが和らいでいたので、楽でした

(3月10日)
<TT高校>
7時45分から教員向けのチラシと包囲ネット2枚を二人でわけ配布。副校長が「敷地内にはまかない、こどもにはまかない」と言ってくる。8時過ぎた頃から卒業生登校し始める。受け取りがいい。

8時半頃にBMWの大型バイクの男がビラを見て叩き落とそうとし門の中に入って行く。まもなくして戻ってきて、バイクを敷地内門前に置き妨害行動をはじめる。「許可を取っているか」を連発、「違法行為」を喚く。

敷地外でまく自由を言うと「警察に言うぞ」と脅かしはじめるが、構わずまく。そして学校から2人職員が出てきて「朝から式にふさわしくない大声はやめてくれ」とそのうちの女性が言う。学校地域パトロールカー(警察ではない)が巡回してくると、駆け寄って男訴える。パトロールカー向かい側に止まって様子を見ている。

無視して、まこうとすると「反日教育のビラです」「日の丸・君が代反対のビラです。受け取らないでください」とつきまとうようになる。

傘をさしてまいているので、男を背中にしていたら、途中から「傘で殴られた。110番したぞ」という言葉も付け加える。学校側4人になる。「110番で来るから逃げるよな」もいいだす。

9時15分までにしようと決めやめる頃、自転車ポリがやってくる。「署まで」というので、「もうやめて帰るところ、暴行の事実もない」と言って前に自転車をだそうとしたら、「ああ、押した」とポリまで言う始末。「あの地域パトロールの人も、しっかり見ているから聞いて」などとやりとり。

2~3分したら、若い30代の私服らしきものやってきて、バイク男を道のはんたいがわにつれていき、事情を聞きはじめたので、自転車でスタコラと現場を離れる。

以上です。最初から計画的ではなく、学校にきた業者か? 卒業生・保護者ではない。しかし、確信右翼。「非国民」反日、など言葉の使い方。最後バカ・アホ・キチガイの言葉汚く罵る。自称予備自衛官、大震災のがれきの処理作業に当たったという30代前半だが40ぐらいに見える太った大男。

後半妨害のため、保護者の受け取りもわるくなるが、反発して目立つように受け取る卒業生もあり、頼もしい



2012/03/17

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第88号)

「過去の処分歴等」こそ教育の自由
思想良心の自由・信教の自由のあかし

都教委は何を取りあげようとしているか

 1/16最高裁判決後、下級審の審理の中で都側は、「過去の処分歴等」を並べ立てて裁判官に処分(特に減給以上)是認させようとしている。何が取りあげられているか、その一端を見よう。
 (出典は米山裁判・東京小中「君が代」裁判の都側「準備書面」による)
  「都教委への要請書という極めて公的と判断される文書で不起立を宣言」「確信的に本件不起立をなした」「『男女共生社会をめざして』のテーマで授業」「日 の丸、君が代に関する特設授業」「停職出勤」「校長の職務命令は間違っているとするプラカード」「職場において公然と反対の意思を表明」「職員朝会で校長 から職務命令を受けた際に、納得できない、座る、と抗議した」「国歌斉唱時にわざわざ着席」「『自己申告書』『指導計画(週案)』『名札着用』について校 長の指示に従わず」「体育館ギャラリーでパイプ椅子に着席」「研修において君が代強制反対というゼッケン着用」「体育館の舞台のそでに座り込んでいた」 「服務事故再発防止研修の受講を拒否」「『再発防止研修を直ちに中止せよ』というゼッケン着用」等。
 都側が「悪質」「重大」「破壊」として取りあげているこれらこそ、被処分者が学校現場で不屈に「不起立・不斉唱・不伴奏を含む多様な取組」を展開したあかしである。今後どのような闘いが必要か、また可能かを示している。

争点の核心は何か

  都側が特に攻撃しているのは「不起立の姿を見せたい」「間違いだと思ったことには従わなくてよいと生徒に伝えたい」「自己の信念ないし意思を外部に表示し たかった」「ピアノ伴奏拒否は『子どもたちに君が代を歌うように事実上強制することになる』との趣旨からなされた」等の児童・生徒との関係である。これは 「単なる不起立ではなく」「起立しなくてよい、斉唱しなくてよい」となり「子どもたちの教育を受ける権利を侵害したと言える」と決めつけている。
 都教委は、重大な論争的課題について一律起立・斉唱という強制を学校教育に持ち込んでおきながら、それを拒否し多様な行動を示すものに「権利侵害」のレッテルを貼るという転倒した展開。不当な介入・支配、教育の自由をめぐる対立は、いよいよピークに向かっている。

路上にはみ出す違憲・強制 ~かなり危ない学習指導要領~

  3/14、八王子のM高校へ卒業式ビラ撒きにいった。内容は「卒業生のみなさん、保護者のみなさん ご卒業おめでとうございます」「『君が代』 卒業生・ 在校生、教職員、保護者の皆さん 誰にも立たない、歌わない自由があります」というもの。校長が出てきて「学習指導要領に基づいて指導しているので生徒に は配らないで。」という。この校長、二重、三重に勘違いしている。
 まず、言論・表現の自由・知る権利が生徒にもあることを理解していない。そして、学習指導要領は一律起立・斉唱を強制していないことを理解していない。何より、公道で憲法の言論・表現の自由よりも学習指導要領が優越していると誤解している。
 生徒が自由に異なる考えに触れることを、よほど恐れているのでしょうか。公正な判断力の育成など望むべくもない。

「日の丸・君が代」強制・累積加重処分(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日 決定!
4月19日(木)13:10第527号
1/16最高裁判決後、一括取消、初の判決!!
教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害に憲法判断を!?
「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は憲法第19条に違反!
戒告・減給1月・減給6月・停職1月
歯止めはかかっているのか!?

今後の予定 報道

*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 4/18 16:00 第824号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 4/26 16:30第424号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 5/25  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 6/7 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号

ニュースへのリンク



2012/03/16

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第87号)

最高裁第一波判決(2011.5~7)・第二波判決(2012.1~2)
最高裁判決を越えて、
下級審で教育の自由を語らせよう
被処分者の行動が問われている!?

  このところの下級審の審理では、それぞれの「過去の処分歴等」が取りあげられている。都側は、戒告処分の事案でも次の減給、停職処分の審理に向けて不起立 及びそれ以外の「非違行為」について提示しようとしている。なにがなんでも処分を是認させようとしている。再び分離・分断判決である。ここで問われている のは、被処分者の行動そのものである。

*目立たないように不作為としての不起立・不斉唱・を行った。
*児童・生徒に多様な意見、多様な行動を提示した。

 どちらを主張するのか、情状酌量など期待すべくもない。そして、はっきりと教育の自由について判決を求める必要がある。
 東京都内の卒業式では、一層厳しい強制・規制が行われているようだ。今こそ学校現場の取組と裁判闘争をつながなければならない。

「日の丸・君が代」強制・累積加重処分(戒告・減給1月・減給6月・停職1月)
一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日 決定!
4月19日(木)13:10第527号
1/16最高裁判決後、一括取消、初の判決!!
教育の自由(不当な支配禁止、憲法第23・26条)の侵害に憲法判断を!?
「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は憲法第19条に違反!
戒告・減給1月・減給6月・停職1月
歯止めはかかっているのか!?

今後の予定 報道

*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 4/18 16:00 第824号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 4/26 16:30第424号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 5/25  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 6/7 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号


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2012年春の闘い(23)

渡部です。

橋下の足元大阪市で市立中学の教員2人が不起立した。「抑圧あるところに反発有り」。これは自然の摂理である。

驚いた橋下は怒り狂い、

「この教員は日本の法治体系を無視している。公務員を辞めなきゃ」

などと述べている。
しかし、「独裁が必要」等と言って、日本の法治体系を公然と無視し否定しているのは橋下自身ではないか。チャンチャラおかしい。

また、2人には「職務命令」が出ていなかった。それをどうやって辞めさせるのか。

いかに大阪市の2名の不起立が橋下にとって大きな打撃であったかがわかる。彼が感情的になればなるほど、どんどんボロが出てくるだろう。

いずれにしても私たちは、冷静に、「戦いを持久戦に持ち込む」ことである。

歴史上の大きな戦争は結局、防御側が持久戦に持ち込んで勝利している。ナポレオンのモスクワ遠征に対してロシアのクトゥーゾフ総司令官がとった戦略(モスクワを逃れ持久戦に持ち込んだ)を見よ。抗日戦争で中国がとった戦略(持久戦)を見よ。

私たちもすでにその「持久戦」に入っているのである。東京では今年も不起立の闘いの火は消えなかった。さらに独裁者橋下の脅しにも関わらず、大阪でもすでに30人以上(!!)が不起立している。「独裁や抑圧」は、さらに闘う仲間たちを作り出すだろう。あとは(あきらめずに)「待てば海路の日和あり」である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本日(3月15日)のビラまき報告です。

<T川高校>
8時15分前位に着くと、『教育労働者 全国通信』というビラ(おもに職員対象の)をまいている人達がすでに3人いました。

題名は<大阪の不起立に続こう>でした。その中にはつぎのような一節がありました。

「いらだち追い詰められているのは、石原都知事と大阪市長・橋下の方です。権力を振りかざして声高に扇動すれば、労働者は屈服すると高をくくっているだけです。見せかけの激しさに負けないで、絶対反対を貫けば、必ず打ち破れます。子どもたちの未来を本気で考えているのは、私たちだからです。仲間を信頼し、労働者の団結にかけきって闘いましょう。」

ビラをまいていると、二人の職員が強い剣幕で、「ここ(正門前)は都有地だからあっちに行ってくれ」と言ってきました。そこで「私は都民ですよ」と言ったが、同じ事を繰り返し、最後には「警察を呼びます」と言って校舎の方に行ったので、正門から少し離れたところでまくことにしました。しかし警察は来ませんでした。

ビラの受け取ですが、職員の中にもわざわざ「私は組合員です」「ご苦労様」等と言って受け取る人もいました。生徒も保護者も進学校にしてはまあまあで、一人で198枚まきました。

<K中等学校>
8時に遅れ、8時30分頃から10時前まで撒く。生徒たちはほとんど受け取らなかった。毎年そうである。保護者は受け取る。



2012/03/15

2012年春の闘い(22)

渡部です。

ビラまき報告からです。
(後方に、本日(3月14日)国会の衆議院第二議員会館で開かれた『最高裁判決は何を物語るのか 3・14院内集会』と『文部科学省交渉』に参加しての簡単な報告を付けておきます。東京でも不起立者が出ています。)

(3月13日)
<S川高校>
東京・山谷日雇労働組合(山日労)は3月13日、S川高校の卒業式に出かけていって、包囲ネットの統一ビラを配ってきました。

組合員6人が参加。朝、7時45分には正門前、通用門前の2ヵ所に分かれて配布しました。

まず、事務職員が正門両脇に日の丸と校旗を設置しに出てきました。設置が終わると、その様子を写真でパチリ。後で「ちゃんと出した」と都教委に報告するのでしょうか?

8時ころから教職員や卒業生が登校して来ました。「おはようございます。おめでとうございます。日の丸の押しつけに反対です」とみんなに元気よく、声をかけながら手渡していきました。ほとんどの生徒さんはビラを受け取っていきました。

ビラまきを始めると校長がすぐやってきて「校長の○○です。学校の敷地には入らないでください。式の進行の妨げはしないでください」と通告をしてきました。そして副校長もまたやってきて「ビラを生徒には配らないでください」と言ってきました。「路上でビラを配るのは自由でしょう。それより○○署の警察官はもうきているんですか?」と質問するとそれには答えず、一旦、校内に引き上げましたが、それと入れ替わりで図々しくも私服警官1人が、(去年と同じ人物)校内から出てきて、正門前にドカッと居座ってビラまきの様子をずっと監視していました。

9時を過ぎると父兄・保護者が来校してきました。保護者のみなさんにもていねいに声をかけながらビラを配っていきました。保護者もほとんどビラを受け取っていきました。

9時40分ごろになると、第二校舎の教室に待機していた卒業生が、担任の先生に引率されながら本校舎通用門に入っていきます。卒業生に「君が代は歌わなくてもいいんだよー」と声をかけると、元気のいい男子生徒から「おれ、絶対に歌わないよー」と頼もしい答えが返ってきました。

登校してくる生徒一人一人に声をかけたり、保護者同伴の生徒のために記念写真を買って出たりと、割と面倒見のよさそうな熱血先生がいたので声をかけてみました。「今度、自衛隊と子どもたちが一緒になって宿泊研修を受けさせようとしてしていますが、戦前のような軍事教練が復活されたら大変ですね」「都教委の強制問題は早稲田の入試でも取り上げられましたね」と呼びかけましたが、「大変だねー」と他人事のようなそっけない答えしか返ってきませんでした。ビラは約300枚くらいはけました。

<D高校>
13日、快晴、風がとても冷たい日でした。D高校に2人で行きました。8時15分到着。生徒の出足が早く、もう大半の生徒が登校してしまったあとでしたが、のんびりまきました。門を入ったはるか内側、玄関のドアのところに3脚に立てかけた小さめの日の丸が一つありました。

学校側の対応は、わざわざ出てきて手を出して1枚持っていった人が一人、型通りの「敷地に入らないでください、生徒にはまかないでください」を言いにきた人がひとり。どちらも名乗らず、とくに挨拶も妨害もありませんでした。

校門での監視の教員は、はじめ2名、最後は5名まで増えましたが、半数は好意的な人々で、話を聞いてくれたり、自転車の生徒が(風に飛ばされて)落としたビラを拾って生徒に戻したりしてくれました。 生徒の受け取りはかなりよくて50%くらい、逆に親の受け取りが普通より悪くて50%くらいでした。意識して拒否する親がいて、「ひのきみ問題」がよくも悪くも浸透していることを伺わせます。

通行人の受け取りも数枚ありました。トータル200枚ちょっとだと思います。9時50分終了。(H).

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『最高裁判決は何を物語るのか 3・14院内集会』では、以下のような報告や話がありました。

①「10・23通達、最高裁判決 報告」(澤藤統一郎弁護士)
②「君が代」裁判に問う<人間の尊厳>と<自由>三宅晶子さん(千葉大学)
③橋下政治をどう見るか Tさん(「日・君」強制反対ホットライン大阪事務局)
④現場の声から 都立高校教員、保護者、学生

また、共産党・社民党議員の挨拶もありました。参加者は100人弱というところだったでしょうか。

三宅さんは、最高裁判決について
「心を内部と外部に切り分けている。しかし、『君が代』強制はもはや心情の問題ではなく式というものを通し大きな社会問題となっている。また、大阪の状況を見ると、「君が代」強制は新自由主義による過酷な生存競争、能力主義で生き延びるそのメンバーシップの条件となりつつあり、外部的行為としての服従が人々に求められている」
と述べ、ドイツの例などで日本の強制がいかに異常なものかを浮き彫りにしてくれました。ちなみにドイツ憲法第一条では「人間の尊厳は不可侵である」となっているそうです。

この「大きな社会問題」についてですが、挨拶に立った共産党の議員が、最近、国会の議場にも「日の丸」が掲げられ、入場する議員が皆「日の丸」に礼をするようになった、自分もプレッシャーを感じる、と述べていました。

これは大震災と原発事故後に繰り返し放映された政府要人の記者会見の際、彼らが絶えず「日の丸」に礼をしていた姿が大きく影響していると思います。こうして既成事実が積み重ねられていき、子ども達はそれに何も疑問に思わず従っていきます。

私の職場でも、卒業式の際、壇上で挨拶する校長やPTA会長など、みな壇上高く掲げられている「日の丸」に仰々しく礼をしていました。(私は隣のALTに「 stupid!」と声をかけました)

こうしたことが国会から学校現場まで「儀礼的所作」として広まれば、まさに日本は、<人間が旗に礼をする>正気とは思えない奇妙な国になるわけです。これは一種の偶像崇拝であり、宗教的な所作です。精神的には、人間の尊厳を無視する原始・古代に逆戻りしたようなものです

ところで、この集会では、「東京でも不起立者が出た」という報告がありました。どっこい今年も、東京での闘いの火は消えませんでした。

『文部科学省交渉』では、「大阪の状況について文科省は何も言わないのか」という問いかけについて、「地方自治のことだから」と言うばかりで、文科省の<弱腰と無責任さ>だけが際立ちました。ファシズム・橋下を野放しにするようなものです。彼らはどんどん橋下にやられ、次々に追認するようになるでしょう。

頼みは、やはり最後は一般ピープルです。



2012年春の闘い(21)

渡部です。

<2012年大阪春の陣>では、いろいろなことが起きているようです。

次のようなメールが入ってきています。
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大阪維新の会守口市選出の西田薫府会議員のブログを是非ご覧ください。彼が3月8日不立A高校卒業式に参列した後ブログに記載した感想に非難ごうごうのコメントが送られています。そこには、見事なまでに、今回の卒業式における条例による君が代起立強制問題が表れています。

西田薫ブログ
http://s.ameblo.jp/go2183west/entry-11186641321.html
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PTAから抗議されたようですが、西田議員の見識のなさにあきれるばかりです。

また「産経」によると以下のようなこともありました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
橋下徹大阪市長の友人で民間人校長として採用された大阪府立和泉高(岸和田市)の中原徹校長が、卒業式の国歌斉唱の際、教職員の起立とともに、口 元の動きをチェックし、1人を「不斉唱者」として府教委に報告していたことが13日、分かった。府教委は不斉唱の教員を処分すべきかどうか検討している。

府教委などによると、同校の2日の卒業式では約60人の教職員は全員起立。中原校長は、教頭らと口の動きをチェックし、口が動いていなかったと判断した3人の教員を校長室に呼んで確認。1人が歌っていなかったことを認めたという。

中原校長は、橋下市長へのメールで、「式の雰囲気を壊さないためには、遠くから見て歌っていない教員を校長が呼び出し、事情聴取することしか実際上はできない」と指摘していた。

中原校長は弁護士で、橋下市長の学生時代からの友人。橋下市長が府知事だった平成22年4月に和泉高の校長に就任した。任期は3年。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
これはインターネットに流れてたので、私の職場でも問題になり、みんなあきれ返っていました。

「ここまでやるか」
「じゃ、校長や教頭は真面目に歌ってなかったんだ」
「彼らは式の最中に何をやっているんだ」
「こんなことは人間のやることじゃない。教育者とは言えない」
「これで弁護出身か」

などなどでした。まさに人間の尊厳を踏み躙る行為です。

以上の二例により、ファシズムの醜い正体が露呈してきたと思います。こうした動きには一般ピープルの勇士たちの力で「自由の鉄槌」を加えなければならないでしょう。

大阪の闘う仲間の皆さん! 攻撃に屈することなく、このような見識も常識も道徳性も何も無い、非人間的な行為をどんどん暴露して闘って下さい!! 私たち一般ピープルは人間の尊厳を守り、「耐えて勝つ!!」のです。

そのそも、天皇主権の歌を主権者である国民に強制する、などということは断じてあってはならないのです。こんなことは小学生でもわかる道理です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下はビラまき続報です。

(3月9日)
<AB商業>
はじめると「よろしくお願いします」と先生らしき人よりあり。9時頃、副校長ともう一人がきて「穏便にお願いします」という。今年は警察はいなかった。「平穏」だったが、先生たちも生徒も、なにか言われているのか、チラシの受け取りは非常に悪かった。

(3月10日)
<KT工業高校>
「おはようございます」「ありがとうございます」と生徒たちはほぼ全員受け取った。先生が「地域の人や保護者、上うえからのイジメはない」と言っていた。板橋の会という別団体の人が独自ビラをまいた。



2012/03/14

2012年春の闘い(20)

渡部です。

この間のビラまき報告です。
とくに(3月9日)の<R高校>は面白いです。おかしいほど(露骨な思想統制)です。「君が代」問題が生徒に知られることをいかに恐れているかということがよく分かります。生徒に知られてはまずいことを日本の学校教育ではやっているのです。しかし、「隠すより現れたるはなし」で、生徒たちの受け取りは良かったようです。(ワハハハ、ご苦労様でした)

また(3月10日)の<FM高校>では河原井さんもビラまきに参加してくれました。

(3月 8日)
<K野高校>
ビラまき無事に終わりました。特に学校側からの「規制」や嫌がらせは無く、もう一人の方(その方も「包囲ネット ではなく自分は手伝いです」と言っていました)と一緒にやりました。

時間は8時から9時30分くらいまででしたが、受け取りはまずまずでした。(9時半を過ぎるとほとんど人が来なくなった)

卒業生や生徒は自転車通学が多く、自転車を止めて受け取る人も中にはいましたがあまり生徒には渡すことができませんでした。(もう一人の方は声掛が良いのか生徒も良く受け取っていたように思います)保護者の方は「卒業おめでとうございます」と 言って渡すとほとんどの人が受け取ってくれました。

自分は持っていったビラの半分くらい(150枚くらい?)撒きましたが、残ったビラはもう一人の方に渡してきました。

(3月9日)
<R高校>
*神奈川県地域連合労組です。
*先週に続き、2名で取り組みました。今回は、墨田区にあるR高校です。通用門前で8時から10時までの間、春雨降りしきる中、100枚ほどを手渡すことができました。正門側には「日の丸」が掲げられていました。

*通用門で配っていると、開始後ほどなく、副校長と、進路指導主事の名札をつけた2名がやってきました。私たちと、登校してくる生徒たちとの間に割り込んで、「ビラ配りはやめなさい」「生徒に渡すな」と妨害してきたのです。「なぜですか?」と訊くと、「めんどうだから言わない」と!! 「それにここは敷地内だ」(門の外の道路上なのに)「生徒にも自分の意思がありますよ。読みたい人は受け取る。何がいけないんです?」「式では君が代斉唱の時には起立するように指導している。(ビラを読んで)座られれば、式の進行の妨げになるからだめだ」(露骨な思想統制ですね!)

*若干2~3分程でしたが、なぜかこの問答の間は生徒たちが次々とビラを受け取って行きました。いったん門をくぐってから手を伸ばしてきた生徒もいたため、こちらも一所懸命渡そうとしたところを、「だめだ、敷地内だぞ!」と怒鳴りつけてくるという一幕もありました(最初は道路にいても『ここは敷地内だ』とおっしゃっていたのに・・・)。

*この先生方は、8時半過ぎには校内へ戻って行かれました。皆さんの反応はまあ、まちまちですが、少数ながら笑顔や共感の表情で受け取る生徒さん、「ご苦労様」と声をかけてくださった先生もおられました。生徒さんで、一人だけ、さした傘を私にぶつけんばかりの勢いで通り過ぎた後、「あなた、日本人?」とわざわざ言いに戻って来た人がいました。そして、「どういう意味でしょう?」とこちらが返すのを聞くいとまも持たず、行ってしまいました。いろいろと考えさせられる充実の2時間となりました。

*長くなりすみません。以上です。

(3月10日)
<KS高校>
7時50分から8時45分まで、2名で撒きました。生徒の受け取りがすこぶる良かったので、悪天候でしたが、160枚ほどが1時間で終わりました。時間が早かったせいか、保護者は数人でした。教職員の受け取りは、1/4くらいでした。

始めるとすぐに、管理職とおぼしき人が二人してやって来て、「生徒には…」と言いかけたので「卒業式おめでとうございます。今日は卒業式が多いのであちこち手分けして撒いています」と言うと、ムニャムニャ言ってもどって行きました。

その後警備係らしい教員が4、5人立って、「自転車の生徒が危ないですから」とか「生徒の通行の邪魔になりますから」とか何回か言って来ましたが、「承知していますから 大丈夫ですよ」と返して、ビラ撒きを続けました。在校生も登校していたので、手が足りないほどの勢いでどんどんビラを手渡たすことができました。

生徒たちは「読んでね」というとにこっとしたり、「わかりました」「ありがとうございます」と返事してくれました。

<FM高校>
Fです。本日はFM高校で配布しました。朝起きたら7時40分、あわてて身支度をし、歩いて3分でつきました。河原井さんがすでにいました。すぐ近くのHS高校も今日が 卒業式ということで、河原井さんにはHS高校の方に行ってもらいました。

生徒の受け取りはまあまあ、以前よりは心持ち良くなってきているかと思います。校長が型どおりというには多少しつこい感じで注意をしていきました。教員は以前よりは当たりも柔らかめにはなりました。

河原井さんはHS高校では管理職? 教員?の妨害的なことがあり、生徒も受け取らないようになってきた、とのことで、FM高校の方にきました。

2人で10時まで、380枚ほど配布しました。保護者の中に2名、一度受け取ったビラを返す人がいました。1名は「君が代に反対なのか」といいますので「君が代の強制に反対しています」「おまえ、日本人か」 「はい、日本人なのでやっています」とのやりとりをしました。雨が降り、手が冷えて ビラを1枚とるのが難しいです。

<HO高校>
人数3名   8時~10時
「警備」と書かれた腕章を付けた職員が3名が正門で生徒を迎え入れの体制、それとは別に女職員が私たちのビラまきに対して「敷地内にはいらないで」といってピリピリしていた。

こちらはべつに敷地内に入ったわけではない。副校長が来て「生徒にはビラを撒かないで下さい」と一言いって去って行った。

ビラの受け取りはあまりよくない。雨だったせいもあると思いますが、100枚くらいまけたかな、少ないです。父兄の出席が多く目立った。じでんしゃでの通学はほとんどありませんでした。

10日は卒業式が最も多かったのに冷たい雨で残念でした。



2012年春の闘い(19)

渡部です。

本日(3月11日)、東日本大震災と福島原発事故一周年。都立高校の卒業式は1校もありませんでした。

夕方、「国会囲もうヒューマンチェーン」に行きました。社会文化会館に着くと、右翼の街宣車が「日の丸」を掲げ、大音量でがなりたてていました。その中で「原発に反対する奴は日本から出て行け!」というようなことも述べていました。「日の丸・君が代に反対する奴は日本から出て行け!」というのはこれまでよく聞きましたが、右翼にとっては「原発」も「日の丸・君が代」と同類のようです。確かにいずれも現体制(米日独占が支配)維持にとって必要不可欠なものなのでしょう。また、「原発安全神話」と「日の丸・君が代常識神話」は戦後、学校教育を通じて植え付けられてきた点でも同類なのですね。

ところで、国会周辺ですが、国会を一蹴する歩道は警察により、アルミ(?)柵やロープで全く立ち入り禁止状態になっていました。警察官も相当動員されていました。

そのため、国会に近づくことは全くできず、ヒューマンチェーン参加者たちは、車道をはさんだ歩道で遠巻きに国会を包囲する形になりました。しかも、国会裏の首相官邸から衆議院議員会館まで(約50メートル位)は車道をはさんだ歩道も通行止となり、ヒューマンチェーンが繋がらないようになっていました。

現政権がいかに原発推進勢力であるかをまじまじと見せつけた警備だったと思います。

それでも、チェーンがつながらないところを除けば、参加者はびっしりと二重に歩道に並んでいました。私は首相官邸に近いところにいたのですが、私の隣には鳥取から駆けつけてきたという女性、ツイッターで埼玉から駆けつけてきたという女性もいました。どれだけの参加者があったかは明日の新聞などで分かると思いますが、いずれにしても、これだけの人々が遠巻きながら国会をとり囲んだのは1960年、1970年の安保闘争以来ではないかと思いました。

「日の丸・君が代」強制と「原発」再稼動は、普天間基地移設やTPP、消費税、道州制、憲法改悪などと並ぶ、米日独占と一般ピープルとの間の大きな争点になりつつあります。一般ピープルが連帯・団結すれば、国会周辺に敷かれた警備体制などは一気に突破できると思いました。



2012年春の闘い(18)

渡部です。

昨日(3月10日)の卒業式ビラまきの報告です。みぞれまじりの雨で、寒い朝でした。

<T高校>
朝方の雪は、登校時間前には雨に変わり、卒業式が始まる頃には上がっていました。雨は卒業生も大変ですが、チラシ配りも大変です。

ここは、1970年代に作られた新設校の1つで、当時は1学年10学級の大規模校で、修学旅行も全員一斉に泊まれる宿舎が少ないので2グループに分かれて行ってたりしていたものですが、今は1学年7学級のフツー規模の高校です。

開設当初からの紺ブレの制服は、いつリニューアルしたのかグレーのブレザーに変わっていました。式典はもちろん制服ですから、華やかなファッションの個性の競演はありません。一方保護者は、しっかりフォーマルなおしゃれで、お父さんの姿も多く見かけました。雨のせいか、車での送り届けやタクシーも多かったように思います。

「包囲ネット」と「板橋の学校と地域を結ぶ会」の2種類のチラシを、市民2人・学生1人・退職教員1人の4人で配りました。体育館が広いので、2年生は全員参加。朝から登校者数が多いので、チラシはどんどんさばけます。8時半で在校生の流れが一時途切れると、チラホラ卒業生の姿が見え始め、ひとしきり卒業生が入った後、9時過ぎからは保護者が続々来校して、分かり易い流れです。9時50分頃には卒業生入場が始まるのでしょう。

校門前で配りはじめるとすぐ、副校長がでてきて「敷地内に入らないで、生徒に配らないで」と型通りの「お願い」を事務的に言って引っ込んでいきました。その後は、警備の先生が1~2人交替で校門内に立って、登校する生徒に「おめでとう」とか声を掛けていました。

かつて強硬派で知られた校長の頃は、高圧的な言論弾圧まがいの妨害行為もあったと聞いていましたが、本日はまるで穏やかな雰囲気でした。生徒や保護者が受け取ったチラシを回収するためのゴミ箱をこれ見よがしに校門内に置いたりする行為も、今年はありませんでした。こんな嫌がらせのノウハウが引き継がれないのは、好ましいことです。

今年出た最高裁判決は、機械的一律累積加重処分は裁量権の逸脱で、異常な量定だと都教委を諫めました。それなのに都教委は、司法の判断を無視するかのような声明文を出しましたが、現場では異常な締め付けに嫌気がさしているのは間違いありません。

4人で400枚位、気持ちよくビラ撒きが出来ましたが、早春の雨の冷え込みで、終わった時には、体の芯から指先まですっかり冷え切っていました。校門脇に掲げられた立派な2本日の丸も、雨に濡れてしょぼんと垂れ下がっていました。早く熱いお茶が飲みたい。

<SN高校>
千葉学校合同のYです。SN高校の卒業式参加者への都教委包囲ネットのチラシまきの報告です。

午前8時10分から10時まで、雪が交じる冷たい雨の中で、2人でまきました。(まく人数はできれば4~5人ほしかった。)雨で傘を差しながらのチラシ配りなのに、生徒も保護者も受取はとてもよかったです。(卒業生も制服で来ていました。)それに比べ、教員(と思われる人)の受取はよくなかったです。(送ってくれたチラシが500枚だとすると残部から見て、)350枚ほど配れました。

正門脇には、3本ポールがあり、みぞれが降っているのに3つの旗を揚げていました。正門に立てかけた看板は「卒業証書授与式」でした。8時半頃、副校長?らしき人が出てきて、「おわかりでしょうが校地内で配らないでください。」と型どおり言ってきたので、それには「わかってますよ」と答えました。

その後で、「生徒には渡さないで」と副校長?が言ったので、「生徒たちにもチラシを読む権利、知る権利はありますよ。」「いろんな意見・チラシを聞いて・読んで、よく考え、自分で判断できる生徒を育てるのが『教育』でしょ。違うんですか?」と問いかけると、反論なく行ってしまいました。

その後、別の教員が玄関に、大きなゴミ容器を2つ(片方は「チラシはこの中に」、もう片方は「燃やすゴミ」の張り紙)出してきたので、「生徒の知る権利を奪うのはひどすぎる! それでも教育者か!」と抗議しました。出してきた教員は「校舎内に捨てたりしないためで、回収しているわけではない。」といいわけしてました。

その後、数人の教員が玄関で保護者や生徒に対応していましたが、私が見ている限りでは、玄関の「ゴミ箱」にチラシを捨てる生徒はいませんでした。

東門では、教員ですが、40歳代以上の人は概して受取良好。「雨の中ごくろうさま、ありがとうございます」などの声かけも。若い教員は迷惑そうな固い表情で、受け取ってくれませんでした。「ありがとうございます」と笑顔でうけとってくれる生徒さんや保護者たちとは対照的でしたね。

正門で「副校長」と名乗った盛装の人は「(ビラは)散らかるから」と言いました。「学校で最大のゴミは成績表でしょうが」と言い返しておきました。

<NG高校>
傘をさしながらのビラまきでした。卒業生は120人余りということでした。

ビラの受け取りは、生徒はまあまあで、保護者は受け取りがよかったです。教員の受け取りは悪かったのですが、中に「ご苦労様です」と言って受け取った中年女性教員もいました。 

生徒の登校時間がほぼ終った頃、管理職らしき人物が出てきて「生徒はほぼ登校しました。遅れてくる生徒にはビラを配らないで下さい」と言ってきました。「変なことをいうな」と思い、「なぜですか?」と聞くと「お願いします」と言って帰っていきました。遅れてきた生徒のほとんどはビラを受け取りました。

雨が降っているにも関わらず、正門側のポールには「日の丸」と「校旗」が掲げられていました。「総合学習」の時間に、雨でも花に水をやっていた児童の笑えない話が出たりしたことがありましたが、学校は真理探究の場ではなく、
・「日の丸・君が代」強制の場、
・教えられたことを単に鵜呑みにする場、
になってきているようです。(本当の学問は疑問から始まる)これこそ教育の形骸化・危機・破壊・死滅です。

一人でしたが176枚まけました。警察の姿は見えませんでした。



2012/03/13

2012年春の闘い(17) 大阪からの緊急メール

渡部です。

大阪の「誓約書」<署名捺印>問題については府教委は「任意」と言いながら、「再任用」には影響するかもしれない」とも言っているとの事です。提出期限は明日(3月12日(月))だそうです。

以下に大阪からのメールを紹介します。

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府教委の不起立者への処分強行に抗議の声をあげよう!
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大阪の吉田です。
 3月9日に、大阪府教委は2月中の府立学校の卒業式で不起立だった教職員(17人)に対して職務命令違反、信用失墜行為を理由に「戒告処分」を強行しました。合わせて、処分伝達後に「研修」を行い、いわば「誓約書」にあたる性格の文書に署名・押印を求めました。府教委は、「文書提出は任意」と言いながら、提出しなくても不利益はないのかと問うと、「再任用の判断に影響する」と8日に保留した再任用の取り消しをちらつかせて恫喝するという卑劣な対応をしています。
 府教委の不起立者に対する即座の処分実行は12日にも行われる府議会文教常任委員会の場に、すでに厳しく処分し指導しましたという土産をもちこみ松井知事と維新の会に忠誠を誓うための行為に他なりません。さらに、これ以降の府立学校、小中学校の卒業式での不起立者に対する恫喝に他なりません。
 この様な動きに「府立学校教職員有志」は下の抗議声明を出しています。「府立学校教職員有志」は前に紹介した「通達撤回、処分をするな」の署名運動に取り組むだけでなく、この間組合の動きがほとんど無いもとで、できるだけ多くの不起立者と連絡を取り情報交換、情報提供と相談活動を行い不起立者を支えて活動してしてきました。「府立学校教職員有志」と一緒に直ちに府教委に対して抗議の声を上げてください。私たちも許さない!と言う意志を伝えてください。

(1)このメールの末尾に府教委の連絡先を載せました。ぜひ、直接抗議の声を全国から集中してください。

(2)「通達撤回、処分をするな」のオンライン署名をまだしていない方は、ぜひお願いします。
→オンライン署名ウェブサイト https://ssl.form-mailer.jp/fms/4adacdb0188848
→府立学校教職員有志のブログ http://blog.goo.ne.jp/ryoushin2012

【抗議声明】

大阪府教委は再任用取り消しの恫喝をやめろ
不起立者に対する戒告処分を直ちに撤回せよ

 大阪府教育委員会は9日、今春の卒業式において君が代斉唱時に起立しなかった教職員17名に対する戒告処分の申し渡しを行った。この内、再任用が決定している者に対して、本来8日に本人通知される再任用先の内示を保留し、「国歌斉唱時の起立斉唱を含む上司の職務命令に従います」との文章に署名しなければ「再任用の判断に影響する」と恫喝した。私たちは自らの思想良心の自由に従っただけの教職員に戒告処分を行ったことに断固抗議し、撤回を求める。合わせて、退職後の職を人質にとるような卑劣な再任用取り消しの恫喝の中止を求める。

 大阪府教委は今回の卒業式で初めて府立学校全教職員に、君が代斉唱時に起立斉唱を命じる通達を出して、職務命令であると強制してきた。前代未聞の行為である。君が代に対してどのような考えを持ち、どのような態度を取るかは、たとえ公務員といえども自由である。それを君が代を起立斉唱せよと一定の態度を強制することは教職員の「思想・信条」を蔑ろにし、これを踏みにじるものである。さらにこのような思想・良心を持つ教職員を見せしめとして懲戒処分することは、児童・生徒に同じ思想・良心をもつなと脅迫することに他ならない。私たちは、大阪府教委が教職員、児童・生徒、保護者に憲法19条で保障された「思想・良心の自由」を踏みにじることに断固抗義する。

 第2に、今回、府教委は不起立者に戒告処分を科しただけでなく、はじめて研修を強要し、さらに「今後、入学式や卒業式等における国歌斉唱時の起立斉唱を含む上司の職務命令には従います」なる文書に署名、捺印を求めた。そして、再任用採用決定者に対して8日の配属校内示を保留し、署名しなければ「再任用の判断に不利な影響がある」と再任用取り消しを振りかざして恫喝した。言うまでもなく、不起立者に対しては最高裁判決でさえ戒告以上の扱いを違法としている。それを職と収入の取り消しまで用いて脅迫することはこれらの教職員の人権に対する許し難い侵害である。直ちに取り消しを要求する。

 第3に、「教育現場に職務命令はふさわしくない」とは府教委が従来述べてきたことである。これと対極にある、職務命令で教職員にいうことを聞かせる体制は、教育行政による教育内容・教育活動の干渉・支配に他ならない。教育に対する不当な支配を禁じた教育基本法に反するだけでなく、自由闊達な教育活動を抑圧する犯罪的行為である。
 君が代強制を自らエスカレートさせる府教委の今回の行いは、橋下=松井=大阪維新の会の政治的圧力に屈服したものである。教育行政当局、校長らが自ら進んで政治権力に頭を垂れ、その支配を受け入れることは、学校現場に死をもたらすであろう。私たちはそのような行為を絶対に許さない。

 以上のような理由から私たちは今回の処分に断固反対する。直ちに処分を撤回せよ。

 

2012年3月9日
府立学校教職員有志

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【抗議先】
抗議先:
■大阪府教育委員会教職員室 E-mail kyoshokuin@sbox.pref.osaka.lg.jp
■大阪府教育委員会教職員人事課
電話:06-6944-6896
FAX:06-6944-6897
住所:540-0008 大阪府大阪市中央区大手前3丁目2-12別館5階
■または、教育総務企画課 広報議事グループ
電話:06-6944-6882, 06-6944-8042
FAX:06-6944-6884
住所:540-0008 大阪府大阪市中央区大手前3丁目2-12 別館5階

吉田正弘
e-mail masayo@silver.ocn.ne.jp



2012年春の闘い(16)

渡部です。

今年度の都立高校卒業式日程の特徴は、私たちのビラまきを警戒してか、同じ日に集中させたことです。
特に以下の3日間に集中しています。
 ・3月8日(木)-21校、
 ・3月9日(金)-38校
 ・3月10日(土)-56校
いかに、生徒や保護者たちに「日の丸・君が代」の問題を知られることを恐れているか、ということです。

以下はビラまき報告ですが、分量が多くなりますので、今回は3月8日と9日の分になります。ビラまきを意識しているのか、会場を変更した学校、日程を変更した学校などもありました。

本日(3月10日)の分は明日報告します。

(3月8日)
<O高校>
小雨の中、蒲田駅からせっせと歩いてやっとたどりついたO高校は、なんともぬけのから。体育館が工事中なので区立の区民ホールに場所をうつしたというではありませんか。

「日の丸.君が代」強制に反対する大田・市民の会の方々も6人ほど来ておられましたが、みなさんもご存知なかったとのこと。職員とおぼしき人に聞くと「式は12時半」その前に予行練習とか。

「12時半・・ウン?なんか変だ」と市民の会の方の判断で、区民ホール・アプリカに確かめに行きました。やっぱり、というべきか、式は11時半開始。O高校は、生徒へのしめつけがきつく、例年ビラを入れる「ゴミ箱」を準備するような学校との事ですが、なんと姑息な妨害か。

ホールは商業ビルと一体型のビルの中で、探したら前の共用広場に立派なポールが立っています。今年からの「門前に日の丸」の都教委の指示どおり「ここに日の丸揚げるつもりか」、「まさか、他の人も通るのに」、「いや、やりかねませんぞ」。果たして、式の開始前には、そのポールに我が物顔で「日の丸」があがっていました。「今日は何の日だっけって、見た人は驚くでしょうに」と「市民の会」の方。

まったく。生徒や教員を押さえつけて唯我独尊、「上」しかみない非社会性にあらためてあきれかえるばかり。

さて肝心のビラまきですが、広い道で撒きにくそうなので急遽助っ人を頼んで2人体制で待ち構えました。2団体の計7人で、通行人の中からそれらしい人を見つけて確認しながら撒くのですが、どうしたことか、保護者は数えるほど。あっちこっち動いて、不愉快な高々あがる「日の丸」をみせられて、・・・これではおさまらない。

さらに大田区の全中学は,今年から社会科歴史と公民での「育鵬社版教科書」の使用が開始されようとしています。「市民の会」の方たちは、中学の入学式でビラまきをがんばってなさるとのこと。私たちも、なおさらのこと、来年も大田区でのビラまきをしなければなりませんね。

(3月9日)
<Y高校>
小雨降る中、8時40分から10時まで包囲ネットのチラシを一人で約180枚まきました。生徒の受け取り状況は昨年に比べても悪く、年々悪くなっていくようです。9時ころからは保護者中心で、保護者はほとんどが受け取ってくれました。

8時50分ころ副校長が出てきて「敷地内に入るな、生徒と保護者には配るな」と言うと中に入っていきました。

9時ころから、係の教員が1名校門前で警備。何も言いません。帰る時に、「ご苦労様でした」と挨拶して分かれました。他にも大田区民の会が2名、別のビラを配布していました。300枚くらいは撒いたと言ってました。

<H高校>
本日、ビラ撒きのためH高校に8:30に行きましたら、卒業式はやっていませんでした。

立ち番していた2人の教員(私の知らない人たち)に卒業式の日程を聞いても教えてくれません。H高校で退職した教員で名前を名乗っても無視されたかのような状況となりました。

今日が卒業式でビラ撒きに来たと言ったら、「ビラはまいてほしくない」と言われました。管理職かと聞いたら、返事がありません。おそらくヒラ教員では無いかと思います。

ケータイで校舎内にいる知り合いの教員に連絡を取ったら、卒業式の日程が10日(土)に変更になったとのこと。仕方ないのでそのまま帰りました。

帰るとき、明日の卒業式にビラ撒きには来ない旨を告げて、2人に挨拶の言葉をかけたのですが、返事なし。無視された状態でした。

なにか疎外感を覚えました。立ち番教員の2人は私には近づきたくない、関わりたくないという態度でした。M高校でも、そういう感じはないではなかったのですが、これほど露骨ではなかったです。

実は、7日に3.5km離れた県立高校の卒業式で、ある市民団体のビラ撒きをしましたが、校門に4~5人いた教員は、私たちに対してさほど疎外する雰囲気はありませんでした。もっとおおらかでした。やはり、都立高校は締め付けが非常に厳しいのかなと思います。

<S高校>
3月9日、8時10分から9時半まで2人(KとS)でビラをまく。すぐに副校長が出てきて、「敷地の外でまくことと、子どもたちにまかないように」という。その後校長が出てきて、9時まで校門で監視。この日予算委員会があるため、9時半で引き上げる。校長が監視している間は教員はあまり受け取らない。雨が降り続け受けとりは悪く、100枚ぐらいか。

<SS高校>
Oです。友人と二人で行いました。教職員の半数に近い方がとってくれました。年配の女性が「どこが出してるの?」包囲ネットの説明をすると「頑張ってね」とにっこり。

校門には西高の「卒業証書授与式」とは違って「卒業式」の立て看板があるだけで日の丸などは何もなく、チラシ配布について何か言って来る人もいませんでした。ただ、若い男性教諭がチラシを見て「君が代賛成」というので「強制的に立って歌え」というのがいけないと言っているというと、「国歌、国旗だ。今は大阪でも条例があってそういう流れだ」と言う。

直後教諭が、自転車の生徒を理由は分からないが、全力疾走で「コラー、テメー」と怒鳴りながら追いかけていました。言葉使いの荒さと、その怒りの表情が気になりました。

卒業生は制服で在校生とまったく変わらず保護者も質素な感じでした。集団で来る生徒の受け取りはほとんどなく、ひとり、二人で来る生徒はよく受け取るという状況でした。ありがとう、おはようの言葉は大勢から聞かれました。

ひとりの生徒が受け取らず通り過ぎてから戻ってきておそるおそる手を出したので「こわいものじゃないよ」と言って渡すと苦笑いしながら「ありがとう」と言って持って行きました。

雨も降り寒く、友人が年配の方でしたので、保護者が来始めたころに切り上げました。配布数139枚。



2012年春の闘い(15)

渡部です。

本日(3月9日)、大阪では17名に対する戒告処分が出されました。それに加え、60分にわたる研修がなされ、さらに、「国歌斉唱時に起立する」という「誓約書」に署名・捺印が要求されているとの事です。露骨な思想転向強要、基本的人権侵害であり、憲法を真正面から踏み躙る行為です。このようなことは断じて許されません。

また、昨日(3月8日)、都教委は、これまで7月に行っていた「再発防止研修」を4月の入学式前に行うとし、「教育における国旗国歌掲揚と国歌斉唱の意義」を講義内容に盛り込むことにしたとの事です。

最高裁判決などそっちのけで事態は進行しています。戦前のファシズム体制構築時と同じ事が進行してます。『茶色の朝』が話題になって5年以上経ちますが、それが現在私たちの眼前で進行しているのです。

しかし、これに対して多くの人々が抵抗しています。大阪では、本日までに不起立者が29名になったとのことです。東京では、毎日卒業式にむけてのビラまきが行われています。私の職場でも昨日卒業式があり、私は不起立しました。職場のALTにも「君が代」のことを話すと理解してくれました。

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ビラまき報告です。

(3月3日)
<M高校>
Mです。3月3日(土)M高校でビラ撒きをしましたが、生徒は余り受け取ってくれませんでした。保護者の方がうけとってくれました。

(3月8日)
<K高校>
朝8時~10時まで撒く。8時ちょうどに正門前に到着したら、すでに労組交流センターの女性が1人で教員向けのビラを撒いていました。すぐに、「学校と地域をむすぶ会」の女性2人が到着。4人で賑やかに3種類のビラまきをしました。

4~5人の先生が正門前にいましたが特に何も言ってきませんでした。ただ中からビラをもらいに来る人がいて、どんなビラを撒いているのか確認にきたようでした。

しばらくして、ビラを渡した中年のマスクをした男性が学校の中には入らず正門にいた先生と話をしているのが気になりました。その男性は他の種類のビラも自分から受け取りに行ってそのまま来た道とは別の方向へ去って行きました。

私が男性と話していた先生に「今の方は誰ですか?」と聞いてみたところ「地域サポーターの方です」とのこと。さらに「警察の人ではないのですか?」と聞いてみたのですが、「詳しくはわかりません」との返事。親しそうに話していたのに…、です。

この学校は自由奔放な感じで、髪を染めている子、ピアスをしている子、羽織袴姿や個性的なドレスアップした子やら、いろいろな格好の卒業生がいました。卒業生は300数十名とのことで卒業式が始まる20分前に持っていたビラはすべてなくなってしまいました。

(3月9日)
<A高校>
あいにくの雨ですが我が子の母校ですから行ってきました。まいた人は3人、それぞれ別々に行ったのが合計3人になったようです。7時半から8時過ぎまでがユニオンのKさん、8時から元教員のOさん、8時40分に私が到着して、10時までまきました。

Oさんはメールをやらないというので、私が報告します。枚数は、ユニオンのが約30枚とか。包囲ネットのはOさんが100枚ちょっと、私が50枚弱くらいです。生徒の受け取りはあまりよくありませんが、それは歩道が狭いなど地形のためもあると思います。親はほとんどが受け取ってくれました。

学校側の対応は、朝早い時間に副校長が文句を言いに(?)来たそうですが、9時頃から校門のところに出てきた2名は大変感じのいい人たちで、話しかけたら、「昔はこんな強制なんてなかった」と言っていました。少しおしゃべりしました。

前はA高校は制服のスカート丈や髪を染めることなどに関して管理が厳しいので有名だったのですが、このごろは「よそから動いてきた教員はそういうのがいいとは考えないし、変わってきた」、というような話でした。

雨のせいかもしれませんが、見えるところに日の丸はなく、生徒が制服のためもあって、卒業式の日だということは遠目にはわからない、静かな雰囲気でした。(H)



2012/03/09

2012年春の闘い(14)

渡部です。

本日(3月8日)のビラまき報告です。藤田裁判で有名になった<板橋高校>のビラまきについては二人の方が報告してくれました。その中で、副校長が、「都教委から生徒には撒かないようにという指示が来ているので、一応お伝えしておきます」と言ったことが報告されています。生徒たちに「日の丸・君が代」の真実が知られる事を、彼らがいかに恐れているかが良く分かります。
これもすべて「原発安全神話」ならぬ、「君が代起立斉唱常識神話」を作っていくためだと思います。反対するものを「村八分」ならぬ「非国民」にして。

<H高校>
Fです。 8時25分くらいにつきました。校門では教員が5名ほど、生徒の身だしなみを見ていました。(主として頭髪、かなり厳しい基準のようですが言葉などは丁寧、生徒との関係は悪くはないようです。)生徒の受け取りもよく、310枚ほど撒けました。9時頃でしょうか、校長が来まして型どおりの注意をしたい模様でした。私の方から「はい、わかっていますので注意して行います」と言ったところ、「心苦しいのですがお願いします」と丁寧に言っていました。いろいろな管理職があるものです。

<F高校>
明日かと思っていたのですが、帰りがけでもあるので車で立ち寄ってみたところ、な・な・何と、、今日が卒業式でした。ビラなど用意はしてなかったのですが、羽村の残りのビラ40枚ほどと、たまたま持っていた、明日に配布する予定だった「多摩西部市民の会」のビラ150枚ほどを11時過ぎ(11:20くらいからか)に帰る保護者、卒業生などに配布しました。

<板橋高校>(その1)
板橋高校と言えば、2004年3月11日の卒業式で、卒業生の9割以上が一斉に着席した、いわゆる「板橋高校卒業式刑事弾圧事件」が起きた学校です。
当時卒業学年の担任団は、警察と都教委から徹底的に事情聴取され、来賓だった藤田元教諭が起訴される事態に発展してしまいました。卒業式の主役は、生徒ではなく、日の丸・君が代であることが権力的に示された象徴的な事件でした。
あれから8年、今年は11日が日曜日のせいか、3月8日が卒業式となっていました。「包囲ネット」と「板橋の学校と地域を結ぶ会」の2種類のチラシを、5人で配りました。校門の前に、横断歩道があります。裏道でも意外と交通量が多く、今日は先の交差点で工事をしていたせいもあって、下り線で渋滞が起きていました。
この横断歩道を、あの日「旅立ちの日に」のピアノ伴奏をした全盲の女子生徒が、3年間毎日渡っていたのでした。『藤田の日記』には次のような記述があります。当時生徒部だった先生は、朝早く校門周辺を掃除するのが日課だったそうです。
「特に、全盲の女子生徒が入ってきて、登校時は正門近辺にいて注意を払っていた。声をかけると一語だけで誰かと理解してくれる。
 (略)
一度、その子と同じ道、正門前の車道の横切りを目を閉じて試みたことがある。耳を澄まして、車の音をうかがいながら歩を進めるのだが、一歩も怖くて進めなかった。彼女は、その横断地点までさっさと歩いてきて、一瞬間をおいてさっと横断する。自転車の音など私にはまったく聞こえないから、足が竦むのみであった。」
そんなことを思い浮かべながら、横断歩道前で、チラシを配りました。「生徒には、立たない、歌わない、自由があります」と声を掛けると、立ち止まって受け取ってくれる生徒が多かったです。校門前の看板は「卒業証書授与式」ではなくシンプルな「卒業式」の大きな3文字。年度だけ張り替えていて、年輪を感じさせるものでした。
出てきた副校長に「かつては9割の卒業生が着席したそうですが、最近の生徒はどうですか」と声を掛けてみましたが「答える立場にありません」とすげなくかわされてしまいました。ここの生徒たちも、式場に入ると今や、日の丸・君が代の脇役にされてしまっているのかもしれません。

<板橋高校>(その2)
8時から、板橋高校で「日の丸・君が代」強制反対のビラ撒きを行いまいた。私たちは包囲ネットのビラを3人で撒き、他に「板橋の集い」のビラを撒く方も2人いらっしゃいました。
校門のすぐ外側でビラ撒きを開始するとすぐ副校長が近寄ってきて、まず「お名前は?」と聞かれたのには驚きました。もちろん答えませんでしたが、こんなことは初めてです。
次に、「都教委から生徒には撒かないようにという指示が来ているので、一応お伝えしておきます」と言い、そのまま3分ほど(監視するつもりではなかったのでしょうが)門前に留まっていました。
それから間もなく生徒たちの校舎出入口の前に水色のポリ容器が置かれ、地内に戻った副校長は10分間ほどその近くに立って、ビラを受け取った生徒たちに「ゴミ箱はそこにあるから」と指示していました。そしてようやく副校長が校舎内に戻ったと思ったら、今度は教師が「燃えるごみ」と書いた紙を持ってきて ポリバケツに貼り付けました。
この時点ではまだ校門のところに 「卒業式」の看板と日の丸の旗は掲げられておらず、ようやく8時35分頃、その据え付けのために教師が出てきました。その頃、副校長は自ら3本のポールに 日の丸などを掲揚する作業を始めていました。慣れていないせいかかなり手間取っているようすで、この作業を終えるまで30分以上かかっていたと思います。
9時を回って生徒たちの登校のピークが過ぎると、上述のポリ容器は、 その頃から集まり始めていた保護者たちが卒業式の会場に向かう動線の方に移動されていました。
ビラの受け取りは、保護者が過半数、生徒が半分くらい(ただし、その3分の1くらいはすぐゴミ箱に捨てられていました)、教師は半分以下だったでしょうか。それでも包囲ネットのビラ200枚ほどを撒いて、10時にビラ撒き行動を終えました。



2012/03/08

3.8都庁情宣

3.8都庁情宣のちらしです。

「f20120308.pdf」のダウンロード



2012/03/07

2012年春の闘い(13)

渡部です。

大阪では、3月2日(金)時点で、17校で20名の不起立者がでているようです。そして不起立者に対する事情聴取も行われています。府立学校(高校、特別支援学校)の卒業式は3月16日(金)までですが、府教委はそれ以前にも見せしめ処分を出すかもしれません。

この20名をどう見るかはいろいろ意見があるでしょうが、私は大したものだと思います。あれだけ橋下らが脅したにも関わらず、すでにこれだけの教員が身を犠牲にして抗議の姿勢をみせているのです。

そもそも、「日の丸・君が代」法制化の時に「強制はしない」といいながら、かつ「主権在民」の国でありながら、「君が代」(「天(皇主権」の歌)でなぜこれほどまでに教員は弾圧されなければならないのでしょうか。まったく理解に苦しむことです。このようなことがまかり通れば、思想良心の自由や教育の自由はどんどん踏み躙られていきます。又、朝鮮学校に対する無償化拒否のような排外的な思潮もどんどん強められていくでしょう。

まさに「日の丸・君が代」が現体制に対する忠誠をはかる「強力な踏み絵」になってきているのです。いずれ、学校教育を通じて国民全体に忠誠が強制されてくるでしょう。そして、この先にあるのは自民党の憲法改正案にあるように「天皇の元首化」(明治憲法でも天皇は元首だった)でしょう。

これに対し、この間、北九州、東京、大阪、新潟、北海道などをはじめ、各地の教員たちが反対闘争に立ち上がっています。

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卒業式ビラまきの続報です。

(3月1日)
<N工業>
都立高校卒業式が始まった初日、N工高へのチラシ撒きを2人で行う。一人は被処分者で退職者のAさん。もう一人は地域の市民。Aさんは生徒に話しかけながらチラシを渡す。先生、生徒、保護者ともチラシの受け取りはよかった。自転車通学の生徒が多かったが、止まって受け取ってくれた。8時から始めて9時30分には撒ききってしまった。

チラシを受け取った生徒が、門のところに出ている「警備」の先生に、どういうことなのか聞いている場面もあった。先生は「君が代斉唱の際、起立を強制してはいけない、というものだ」と答えているのが聞こえた。

(3月7日)
<K高校> 
生徒はほとんどが自転車通学。安全を確認しながらまいた。学校側は9時過ぎになってから、二人がきて、「ここから内側では撒かないでください」、と言ってきた。校門には「日の丸」も校旗もなし。校舎の前にあるポールに「日の丸」のみあげる。

Oさんの勤務校で、後半に門の前にきた。「警備係」か。8時前から撒いたが、教職員の受け取りは、半分以上は受けとった。この程度でも「受け取りの良い方」という感じ。「ご苦労様」という人もあまりいないが、この学校には数人いた。保護者はだいたい受け取る。260枚撒いた。



2012/03/05

累積加重処分取消裁判を支援する会ニュース(第86号)

最高裁第一波判決(2011.5~7)・第二波判決(2012.1~2)
教育の自由を語らない最高裁のロジック!!
錯覚・誤解・ミスリードの要因

 3月になってもはっきりしない天候。新たな段階に入った「日の丸・君が代」強制反対の闘いも春霞の中にある。その要因は最高裁判決の把握にある。

最高裁判決が示したもの

①    「敬意の表明」は思想良心の自由の間接的な制約該当性に当たるが、地方公務員法・学習指導要領から制約容認性がある。(第一波判決)
②    不起立・不斉唱を避けるため「受付など場外の任務を与えるなど」が必要。(宮川反対意見)
③    国歌斉唱の強制は思想良心の自由の侵害だが、国旗に正対して起立することは当然。(田原反対意見)
④    当不当の問題を論じる余地はあるが、「最も軽い処分」である戒告は是認。(1/16判決)
⑤    減給以上の処分は慎重に対応しなければならないが、「過去の処分歴等」によっては是認される。(1/16判決)
⑥    上記によって、個別の減給1月・停職1月は取り消すが、停職3月は是認する。(1/16判決)
⑦    予防訴訟の要件は認めるが、本訴訟については棄却する。(2/9判決)
⑧    それぞれの処分量定に応じた個別事情の検討が必要であるが、戒告から免職まであり得る。(2/9判決)
⑨    学校現場の対立・混乱・悪影響を憂慮するが、「10・23通達」職務命令は合憲合法である。(補足意見)


「歯止め論」、「減給以上は違法論」は無力

  上記のテクストを見ると、一定の猶予を示しながら結論は「10・23通達」職務命令の19条合憲、処分の追認を下している。分離・分断判決によって個別の 処分が取り消されたことから「歯止め論」等が横行している。「裁量権の枠組」判決は処分を累積加重処分としては見ないで、個別の処分量定の軽重に対して 「規律・秩序の積極的な妨害行為」を「権衡」させている。今後、下級審でも減給処分の是認・取消の両者が下されるだろう。何の歯止めにもなっていないばか りか、無力有害である。悪質な妥協は許されない。また、補足意見が多く示されたことから、裁判官が理解を深めているという「認識深化論」も語られるが幻想 である。補足意見を出しているのは不当判決を下した多数意見者である。
 来る地裁判決では是非、不当な介入・支配、教育の自由侵害について判断されることを期待する。

処分一括取消裁判 地裁(古久保裁判長)判決日、決定
4月19日(木)13:10第527号
第二波最高裁判決後、処分取消、初の下級審判決!!
戒告・減給・停職、一括取消、初の判決!!
「最高裁追随の枠組」判決は許さない!

一,「19条の枠組」を突破する 教育の自由(不当な支配禁止・憲法23・26条)侵害を判断せよ「国旗・国歌・国家への忠誠」「敬意の表明」強制は思想良心・信教の自由の直接的侵害
一,「裁量権の枠組」を突破する「10・23通達」、市教委通達、職務命令は違憲・違法
一,分離・分断判決を突破する戒告処分も裁量権逸脱・濫用「過去の処分歴等」の勝手な悪用反対


今後の予定 報道

*東京小中「君が代」裁判 高裁口頭弁論 3/8 16:30 第424号
*河原井・根津処分取消訴訟 地裁口頭弁論 3/22 15時 第527号
*都障労組処分取消訴訟 高裁結審 4/18 16:00 第824号
累積加重処分取消訴訟 地裁判決 4・19(木)13:10 第527号
*米山処分取消・不採用取消裁判 高裁口頭弁論 4/19 15:30 第822号
*東京「君が代」裁判第3次訴訟 地裁口頭弁論 5/25  第527号
*再雇用拒否撤回二次訴訟 地裁口頭弁論 5/28 15:00 第103号
*東京「君が代」裁判2次訴訟 高裁口頭弁論 7/20 14:00 第101号


ニュースへのリンク



2012年春の闘い(12)

渡部です。

3月3日のビラまきの続報です。山谷の労働者も連帯してまいてくれています。

<OR高>
Aです。8時45分から10時まで「包囲ネット」ビラを一人で約150枚。主として保護者対象。受け取り状況は良好。

「大田区民の会」も5人で8時から10時まで撒く。教員および生徒の受け取り状況は必ずしも良くないとのこと。若い教員が出てきて、生徒に撒くなと言い、言ったあともしばらくそこを離れず監視していた、という。校舎の入り口に段ボールの箱が置かれ、チラシの捨て場所になっていて、保護者・生徒そこへ捨てていく者も散見される。

9時ころ主幹とおぼしき教員か2人で門の所に来て、生徒にまかないでくれ、と言い去っていった。

<A工業>
東京・山谷日雇労働組合(山日労)は組合員8名が包囲ネットの統一ビラを校門前で生徒・保護者・教員に配りました。ビラは受け取りも良好で、約250枚ぐらいがはけました。実施時間は7時45分~9時50分。

学校側の対応ですが、7時45分ころに校長か副校長が正門の両脇に日の丸を出しに構内から出てきたときに「生徒にはビラを配らないでほしい」と声をかけてきました。正門脇に日の丸を設置したのは今年はじめてのことです。それ以外の警備・誘導で生徒・保護者を出迎えている教職員は特に、ビラまきについての警告などはせず。

組合員たちは正門前、通用門前の2ヵ所に別れて「おはようございます!」「卒業、おめでとうございます!」「君が代のおしつけに反対です!」「ビラを読んでください」と元気よく生徒たちに声をかけながらビラを配布していきました。

A工の生徒は、素直で礼儀も正しく、自転車通学でくる子も自転車を止めてビラを受け取って構内に入っていきました。8時30分~9時までが、生徒の登校時間のピークで、9時すぎると保護者の人たちが来校してきました。保護者もビラをほとんどが受け取り、じっくり読む人もいました。

警察は組合員がA工に登場する前から私服がワゴン車を道路脇に止めてずっと監視していました。去年は私服刑事が一般人を装ってビラを受け取りにきたり、組合員のビラまきを妨害するためにわざとくってかかったりと、結構派手に動いていましたが、今年はそうした目だった動きはせず、ビラまき行動の2時間、ずっと車に乗車したまま、時々車から降りてきて遠巻きに様子を伺うといった程度でした。

この学校は南千住警察署が管轄ですが、監視に出向いていたのは、なぜか浅草警察の警備担当の公安でした。 

去年の東北・関東大震災、原発事故で国家体制の危機に動揺する右翼たちがナショナリズムをさかんに宣伝するなどの風潮も出てきています。山谷では国粋会・金町一家による寄せ場支配に対する山谷労働者の闘いに危機感を抱いて、1984~5年に日雇い労働運動を担っていた仲間を金町一家のヒットマンがドスと拳銃で虐殺してきました。

以来、金町一家による寄せ場支配に抗する闘いを山谷では取り組んできました。学校でも地域でも天皇主義右翼が大手をふるって力をのばすことは、労働者の権利も抑圧されていくことです。おれたちは石原都政で強まってきた教育現場での「日の丸」「君が代」強制に対して、現場で抗議の闘いに立ち上がる教育労働者と連帯してがんばっていきたいと思っています。



2012/03/04

2012年春の闘い(11)

渡部です。

本日(3月3日)の卒業式ビラまきの報告です。(4校分)報告を読めば、ビラを受け取る生徒たちと、そうでない生徒たちの違いが分かるようです。

<M高校>
Kです。本日8時から10時までM高校でビラまきを、世田谷で働く全関労の組合員と二人で担当しました。

Fさんの勤務校ということもあるのでしょう。教職員の方々はみなさん「ご苦労さま」など声をかけてくださり、都教委からの校長へのしめつけ、不起立者への担任はずしなどの状況を怒りをこめて話してくださる方もあり。

副校長さんが1度「挨拶」に来られました。双方、名乗り合ったあとで、敷地内立ち入り禁止の注意を「ご存知でしょうが」とやんわりニコヤカ。一応仕方なく言いに来たのでしょう、行動を監視することもなく、それでオシマイでした。

「異変」がひとつ。校門になんだか小さな「日の丸」の旗。職員さんが「こんなお子様ランチのハタ・・」「(式の看板が)隠れてしまう」とブツブツ言いながら、ヒモでくくりつけて立てました。

出勤してきた教員の方が、「何,今年はこんなところに立てて」と怒りながら、昨年はなかったと教えてくださいました。かの副校長さんに伺ったところ「今年、門に立てる様にいわれました」とのこと。どうも「上」からの指示だったようで、買ったばかりの折線くっきりの旗は、正門の記念写真にチャチっぽく割り込んでいました。

ビラの受取も概ね良好。ただ一人,「何のビラかしら」とキッとした表情で問うて来た女性がいました。私がつけていたワッペン(およそ20年前にH養護の教員が作ったもの)の「おしつけないで、日の丸・君が代」をみて、ニッコリ。「それならいいの。歌うのは自由ですものね」だそうで。

ビラを渡し損ねたので手を伸ばして「ごめんなさい。私中に入れないので」と言うと、受取にきて「なんでなのでしょう、入れないなんて変よネ~」という保護者もおられました。生徒も,PTA会長さんもなかなか気さくで、楽しくすごさせてもらいました。

<A商>
根津です。今日、A商のチラシまきをFさん、Mさん、根津の3人で行いました。その報告です。卒業式チラシまきに初めて参加しました。今日を手始めに西の方の高校に何度か行く予定です。

7時過ぎに校門前に行ったのですが、休日のような雰囲気。卒業式はあるのだろうかと心配になっていたところに、生花の業者の車が来て一安心しました。

7時半頃から職員がポツリポツリ出勤してきたのでチラシを手渡し始めたのですが、目を合わさずに走り過ぎる職員さえいました。若い教員ではなくても、でした。

50代後半と思われる教員が「お世話様です」と返してくれ、しばし、学校の現状のひどさを話されたことと、知り合いの教員と話したほかには好意的に受け取ってくれた教員は数えるほどでした。

4,50代の教員の多くは(いや、若い教員も働きかけを繰り返していけば)「日の丸・君が代」の強制は間違いと思っている、と私は捉えていたのですが、今朝の様子を見ていると、その意識が急速に変化している、と受け取らざるを得ないと思いました。認識不足でした。

7時50分、撒き手が増えて二人で手渡していると管理職と思しき人がやってきて「職員にはいいですが、生徒には撒かないでください。生徒は関係ないですから」と「お願い」に来ました。名乗りもしないで用件のみを言うので名前と立場を聞きましたら、「○○副校長」だと。「学校の敷地に入らない私を止めることはできないはずです。お願いは聞きません。」と返すと、中に入っていきました。8時、出勤してきた男性が「私は校長です。生徒には配らないでください。式典をしっかりやりたいので」と言うので、「そのお願いは聞けません」と言い始めたのですが、校長は返事を待たずに校舎に向かって行ってしまいました。校長、副校長とも、「言った」という証拠を残し、報告書に書くだけのために言ったであろうことは明白です。

8時を過ぎると生徒たちが「登校」してきました。「おめでとうございます!」と声をかけながら、撒き手はもう一人増え、3人で手渡しました。生徒たちは非常に素直で、「おめでとうございます」のことばに「ありがとうございます」と笑顔でこたえ、8割以上の生徒がチラシを受け取っていきました。立ち止まり、両手で受け取る生徒もしばしばいました。受け取るかを迷う生徒に「受け取って大丈夫よ」と声をかけたら、受け取っていった生徒もいました。

保護者では受け取った後返す人や受け取らない人は稀で、ほとんどの人が受け取りました。勘違いをされていたのかもしれませんが、受け取れば少しは読んでくれたでしょう。生徒数は少ない学校ですが、大勢が受け取ってくれたので(保護者は両親+祖父母という人たちもかなりいました)、400枚は優にはけたと思います。3人で撒く、というのは、1人、2人でない印象を受け手に与えるのもあると思いました。

<N高校>
Tです。T高校へ行きました。卒業式は在校生も全員参加で、8時にはかなりの生徒が登校していた。卒業生、在校生、保護者で約300枚まいた。

8時過ぎに出勤してきた副校長が「穏便にお願いします」と言った。「穏便ってどういうことですか?」副「いや校門のまん前にいるので」とわけのわからないことを言った。

自転車通学者が多かった。チラシは生徒もよく受け取った。教職員の受け取りは悪かった。

卒業式の参加者らしい人に制服を着た男性がいた。警察の制服ではなく、消防署かもしれなかった。今までではじめてだった。

<T高校>
ここは進学校でした。生徒たちは男女とも和装で正門の前は着飾った生徒たちで華やかでした。保護者も着飾っていました。

この高校はかつて「君が代」強制に生徒・保護者の反対運動が起きたところでしたが生徒のビラの受け取りは良くなかったです。「卒業おめでとうございます」と言ってビラを渡そうとしても、無視するか避けて通る生徒たちが多数でした。

上の<A商>の例にも見られますが、概して学力が低い方の生徒たちの方が、茶髪だったり、擦り切れたような制服を着たりして見た目は悪いのですが、「卒業おめでとうございます」と声をかけると嬉しそうに「ありがとうございます」と挨拶してくれます。保護者も生活感のある手を出して、「ありがとうございます」と言ってビラを受け取ってくれます。

これは一握りの「エリート」と多数の「一般ピープル」の違いなのでしょうか。やはり私たちの仲間は「一般ピープル」なのかもしれません。橋下は一握りの「エリート」を育てようしています。また、教員の受け取りが悪くなってきているのは、戦前同様、教員が「従順なエリート」になりつつあるからでしょうか。

この学校では副校長が出てきて、一言「構内に入らないで下さい」と言っただけでした。遠くに警察の車らしいのが止まっていました。ビラまきは一人でしたが、169枚まきました。「エリート」の中にも「一般ピープル」の立場に立って闘ってくれる人間が出ることを期待します。(戦前の山本宣治のように)



2012/03/03

2012年春の闘い(10)

渡部です。

都立高校の卒業式が昨日(3月1日)から始まり、私たちのビラまきも昨日から始まりました。ビラまきの状況が入ってきていますので以下に紹介します。(一番最後の<西高>は私のビラまき報告ですが、西高卒業生で府中東高元校長の話があります)

(3月1日)
<A高> ビラまき人数3人  8時~10時まで
8時40分頃校長と副校長が来て「生徒と父兄にはビラは撒かないで下さい。学校指導ですから」と言ってきた。それ以降は何も言ってこない。正門には他の職員が居たが見ているだけでした。。 2年前から毎年青井高校には行っていますが、特に変わった動きはありません。自転車通学が多いが、止まってビラを受け取っていく。200枚くらい撒けた。前日の雪と比べたら暖かく天気が良くてよかったです! 

(3月2日)
<HK高>
Fです。去年同様、教頭と覚しき人が型どおり敷地内に入らないようにとの注意。型どおりというには少ししつこい感じでしたが、、。八時くらいから生徒がぽつぽつ来だして保護者も八時半くらいから、、。九時を過ぎると少なくなり、で、九時20分くらいに校門に立っている若い教員に訊いてみたところ式はもう始まっているとのこと。9時の開始?早すぎないかな。前の街道が狭くて交通量が多く、それでも200枚弱の配布です。

<AH高>
・副校長が「通行人のじゃまにならないようしてください」と言ってきた。
・自転車通学の卒業生が多く、あまり撒けなかった。
・通行人に渡したら話しかけてきた。「私は大阪に住んでるんけど、橋下は嫌いなんです。出張で通りかかってね。東京でも「日の丸・君が代」が問題になってるんですね。どこもいっしょなんやね。周りの人に配りたいから、チラシをもっとくれませんか」
・校門の中にいる、警備?生徒指導?の一人の先生は、早稲田大学法学部入試問題の件を知らなかった。「だってうちは進学重点校なんかじゃないから」と。チラシは210枚。

<T高>
・学校側はなにも言ってこなかった。
・出勤してきた男性の教員は「自分も強制に反対だが、卒業式の日に校門前で撒くのは賛成できない。生徒を巻き込まないで」と言った。こちらは、「生徒を巻き込んで力づくで強制をやっているのは都教委なのです云々」といったら、黙って校門に入っていった。」240枚まいた。

<K高>
神奈川県地域連合労組のKです。8時少し前、校門前には、「日の丸・君が代」強制に反対る大田・市民の会の方が5~6人ほど集まっていました。皆さんは独自のビラを用意されてました。学校はまだ受付の机だし中。グランド工事のため、入り口付近は工事関係者が仕事中でした。門から校舎まで板が敷かれているため、足元が悪く徒歩のみ正面入り口から、自転車は裏側の南門に誘導されてました。8時、ビラまき開始してすぐに学校の職員と思われる人物が、「敷地内には入らないように。生徒にはビラを渡さないように」といってきました。「渡します」というと「だめです」と言い返すも、強制的ではなく、とりあえず言いにきた、という感じでした。まき始めてすぐに小雨が振り出し、9時頃に一時強めになりましたが、霧雨状だったので何とかできました。生徒はバラバラと少人数で来る感じで、集団で通り過ぎるということもなく、比較的受け取りがよかったです。保護者ではビラを握りつぶす方、「君が代賛成です」と言って入っていった方がいましたが、やはり比較的受け取りは良かったと思います。卒業生は約80人程度とのことなので、あまり多くは撒けませんでしたが、100枚近くは撒けたと思います。

<西高>
8時に私と地域の方(Oさん)と2人でビラをまきはじめた。しばらくすると校長が出てきた。「なぜこんな日にまくのか。校門から外れてまいてくれ。」と言うので、「このビラを読んでください。生徒の為にまいているんです。『日の丸君が代』強制は戦前と同じです。」と答えると、「こんなビラをまいていると戦争になる」(!?)等と言い、「校門から外れてまくように」と繰り返し、「言いましたからね」と捨て台詞を言って校舎に戻って行った。

その後、警備の教員が二人出てきた。やはり「門から離れてまいて下さい」と言う。そこでOさんが、「この西高は戦前、東京で唯一『修身』をやっていなかった学校なんですよ。そのように伝統のある学校ですよ」と話し、私も「最高裁でも東京の強制は異常だと言っているではないか」と話すと、二人の教員は黙ってしまった。

ビラの受け取りは生徒・保護者とも比較的よく、全部で255枚まけた。警察の姿は見えなかった。(昨年まではいたが)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ところで、帰り道Oさんから次のような話を聞き、資料を頂いた。

「この学校を卒業し、東京教育大に入り、家永先生に教わった府中東高の長澤力元校長(故人)は、当時(1989~1990年)の学校誌に『語り残したいこと』として連載文を書いた。それが彼の遺稿集の中に収められた。そのコピーを持ってきたから後で読んで下さい。」

帰ってそのコピーを読むと実にしっかりしたことが書いてあったので、以下にその一部を紹介する。

「新学習指導要領で、『国旗』・『国歌』の扱いが明確化され、それを『指導するものとする』とされた。・・それは、事実上の義務付けの方向に進んだことを意味するといえよう。・・・・(戦前)・・『君が代』の『君』は『神としての天皇』と教え込まれ、その一人の人間のために『喜んで死ぬ』ことが、最高の国民道徳と義務付けられたのである。それが今になって、時の政府の都合によって、『象徴として敬愛される天皇』と勝手に歌意を変えて強制し、処分まで含むとかいうのは、全く理性を欠いた態度である。また、『日の丸』にも『最敬礼』(神格天皇に対して行う最上の敬礼)が強いられ、この旗に送られて多くの兵士が戦場で非業の死をとげたのである。同時に、この旗の進む所、他国への侵略が莫大な多民族の
犠牲の下に行われたのである。どうして『日の丸j』を仰いで、素直に『平和のしるし』などと考えられようか。」

「私が生まれた1929年は、日本が『破滅の戦争への道』を無謀にも歩みはじめた頃であった。28年ー3・15事件(注:共産党弾圧事件)、関東軍の張作霖爆殺、緊急勅令による治安維持法改悪、特別高等警察の設置、29年ー大衆政治家山本宣治の刺殺と続き、行きづまる暗黒の時勢になっていった。私は戦後まで、これらの歴史事実を知らずにきた己の無知に今苛(さいな)まれている。表現の自由を暴力で侵そうとする最も卑劣な行為は、余りにも歴史を知らない所から起きると思う。・・・」として、最後に<決死の山本宣治のことば>が掲げられている。

「明日は死刑法の治安維持法が上程されます。私はその反対のために今夜東上します。反対演説もやるつもりだが、質問打ち切りのためにやれなくなるでしょう。じつに今や階級的立場を守る者は唯一人です。山本ひとり孤塁を守る!しかし背後に多数の同士が・・・」
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山本(1889ー1929)の置かれた状況の厳しさが痛いほど伝わってくる。しかし私たちは、2012年現在、闘いを楽しみながらやっている。「歴史は二度繰り返す、しかし二度目は茶番だ」、「闘えることは幸せなことだ」、「全国にはともに闘っている仲間たちがいる」、「ファシズムは殻は硬いが中味はない(脆い)。中味がないから力づくでやろうとする」、などと笑い飛ばしながら。



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