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2012/11/20

「君が代」不起立を貫く教員への累積加重処分・限免職懸念される!

「君が代」不起立を貫く教員への累積加重処分・限免職懸念される!
都教委にあなたの声を届けてください ご理解・支援をお願いします

河原井さん根津らの「君が代」解雇をせない会
連絡先:多摩教組 042-574-3093
根津090-3543-8743

石原都政下で破壊された東京の教育

 「憲法をぶっ潰す」石原都政下で、都知事が任命した教育委員らの主導によって、東京の教育は教育の主体が“子ども”から“東京都教育委員会=知事”に替えられていきました。2000年の業績評価導入に始まり、2期目となった2003年には大改悪がなされました。もの言う教員を1年ごとに、しかも遠距離通勤させるがための、教員異動要綱の改定、卒・入学式等での「君が代」斉唱時に起立の職務命令を校長に発出させ、それに従わない教員を職務命令違反で処分する「10・23通達」の発出、性やジェンダーの教育への介入と禁止措置(これらの図書の撤去を含む)、そして、2004年には職員会議での採決禁止など、年を追うごとに都教委の学校支配は徹底していきました。昨年、4選されると石原都知事は、「破壊的教育改革」を唱え、教育委員会を飛び越え、知事が直接教育行政に提言=介入することをはじめました。校長を含む教職員が監視、管理、弾圧され、疲弊した学校で、子どもたちが楽しく過ごせるはずはありません。ここに挙げた改悪措置は、主に教員を対象としたものですが、後述するように、教員を管理弾圧することによって子どもたちを、“東京都教育委員会=知事”の好む色に染め上げようとしてきたのです。
 それ以前の東京の学校は、職員会議等で論議し合意の上で、協働して子どもたちの意思を大事にした教育活動をつくってきました。その中で教員は、子どもたちの活動や表情に手ごたえを感じてきました。その記憶とそこでの確信から、今の状況は、子どもの成長にマイナスであり、ストップさせなくては、と痛感します。
 荒廃させられた東京の学校を立て直すために、まずは、教員や教員OBが声を上げましょう。保護者にも現実を伝え、わかってもらいましょう。教育の問題は多くの人に関係することですから、大勢が声を上げれば、「原発反対」の行動のように大きな声となり、都教委に迫る力になり得るはずです。

「君が代」不起立処分、その狙いは

 不起立の教職員を処分する理由について都教委は、「起立する教員と起立しない教員がいると、児童・生徒は起立してもいいし、起立しなくてもいいと受け取ってしまう」からだと言います。子どもたちに「君が代」起立を100%刷り込むために、不起立する教員を処分で脅し、処分を科すというのです
 「日の丸・君が代」は、先の侵略戦争において学校教育で教え込み、子どもたちを戦場に駆り立てたハタとウタであり、それ故に国論を二分してきた経過があります。そうしたハタとウタを、否定的な意見を処分で封じ、「尊重するもの」という一方の価値観を教え込むことは、思想形成過程にある子どもたちに、学校教育がしてはいけないことです。
 この問題は「日の丸・君が代」が好きか嫌いか、肯定するかしないかの問題ではありません。「国旗・国歌」「愛国心」を道具に、上からの指示には考えずに従う、従順な精神を子どもたちに植え付けることに、不起立教職員の処分の最大の狙いがあります。
 不起立処分が始まった2004、5年頃は、子どもたちから起立強制に対し疑問の声があがりました。不起立する教員が身近にいたから子どもたちは疑問を持てたのでしょうし、また、それをことばに出してもいいと思ったのでしょう。しかし、今、それが聞かれなくなりました。全教職員が起立することによって、教職員の思いにかかわらず、結果的には、子どもたちの真実を知る権利(=学ぶ権利)、思想良心を形成する権利、そして、子どもの思想・信条の自由や意見表明権が侵害されていることに留意しなければ、と思います。
 狙いの二つ目は、不起立教員を弾圧することによって、すべての教職員にこれを見せしめとし、沈黙させることです。
 いま、たくさんの人たちが貧困に苦しんでいます。貧困は、経済が不況だからではなく、非正規雇用が国の政策であり、1%の特権階級に富を集中させる“富の分配”の不公平のために起きています。しかし国は、貧困を富の分配の問題としてではなく“自己責任”ということばにすり替えて、人々の抵抗を抑えています。また、被災者にも「がんばろう 日本」を強い、被曝とピンハネ賃金の原発労働者を放置し、沖縄の人家の上にオスプレイを飛ばし米軍にすり寄ります。国がこうした棄民政策を強行するには、人々への沈黙の強制と抵抗への弾圧を必要とします。そのために戦前と同じように「日の丸・君が代」「愛国心」教育を推し進め、子どもたちの心を一色に染め上げようとするのです。
 不当な扱いに対して声を上げることは、誰もが持つ権利です。たくさんの人が苦しまされ、命まで奪われる社会だからなおのこと、その権利を子どもたちに伝えたいとの教員としての思いが、私たちを「君が代」不起立に駆り立てます。

最高裁判決は原則減給以上の処分を取り消したが

 2012年1月16日の最高裁判決は、「10・23通達」及び職務命令を合憲として戒告を容認し、原則、減給以上の処分の取り消しを都教委に命じました。しかし、同時に、「不起立前後における態度等」がよくなければ「戒告を超える重い処分」も可、としました。これまでの不起立者に対しては原則、戒告までで済ませても、今後不起立を続ける教職員に対しては、「不起立前後における態度等」、すなわち、反省したかどうかで戒告より重い処分もありうる、ということです。
 実際、都教委はこの判決を援用し、今年からの再発防止研修を質量ともに変えました。

内容:従来の「地方公務員法(服務規律)について」に、「教育における国旗掲揚及び国歌斉唱の意義と教育者としての責務について」を加えた。
回数:従来は不起立1回で都研修センターでの研修1回、不起立複数回で研修センターでの研修2回であったところ、都研修センターでの研修2回、都教委が学校を訪問しての研修3回、校長による研修が週1回と、飛躍的に回数を増やし、卒業式・入学式ともに不起立した教員に対しては、5カ月に及ぶ研修を課した。
時期:従来は卒・入学式の不起立者をまとめて7月21日に行ってきたところ、卒業式の不起立者に対し、入学式の直前に研修センター研修を実施。

 これを見れば、今後は、「反省がない」と都教委が判断すれば、減給以上の処分があり得ます。あるいは、2008年に策定した「分限事由に該当する可能性がある教職員に対する対応指針」を使って、分限免職をかけてくることが予測されます。

みんなの力で、不起立を続ける田中聡史さんを分限免職にはさせない

 10・23通達から10年目を迎え、「日の丸・君が代」の強制と処分はおかしいと思いながらも、多くの教員はなかなか声を上げられない状態にあるのではないでしょうか。数は少ないですが、毎年、不起立をする教員はいます。その一人、田中聡史さん(板橋特別支援学校 43歳)は、2011年の入学式から2012年の入学式まで連続3回、不起立を現認され処分をされました。今後も不起立を続ければ、処分は容赦なく襲いかかってきます。重い懲戒処分や分限免職が心配されます。
 今一番危ないところにいる田中さんに対し、都教委が重い処分を出ないよう声を上げてください。都教委に「10・23通達を撤回せよ」「処分を出すな」「再発防止研修をするな」「田中さんを処分するな」と迫ってください。大勢の人たち、諸団体が動くことが都教委に脅威と映れば重い処分は回避できるはずです。
 田中さんに「重い処分」を出させないことは、東京の教育破壊や社会の劣化にブレーキをかけることでもあり、私たちみんなが生きていきやすい社会への道筋となります。

東京都教育庁:〒163-8001 東京都新宿区西新宿二丁目 8番1号   電話 03-5320-6733 FAX 03-5388-1726.

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