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2014年4月

2014/04/26

解雇させない会ニュースNo.49

Newsno49

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解雇させない会ニュース一覧表

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リーフレット 大阪の卒業生&カナダ在住の方から

140418

リーフレット(4ページ)へのリンク



2014/04/24

都庁前通信

◇本日の定例会で入学式「君が代」不起立案件が議題に◇
都教委は不起立教員を処分するな!
―都教委は教育への介入をいつまで続けるのか!
!―

F20140424

 都教委がどんなに弾圧しても、間違った職務命令には従わないと、入学式でも「君が代」起立を拒否した教員はいました。「愛国心」の刷り込み及び、全都の教員を都教委の指示命令システムに組み入れるために、都教委が「君が代」起立の職務命令を校長に発出させ、起立しなかった教員を地方公務員法 32条「上司の職務上の命令に従う義務」違反に引っ掛け、処分を始めて11年になります。これまでに延べ461名の教職員が処分を覚悟で不起立をし、都教委の教育への介入と闘ってきました。
 本日の都教委定例会で「君が代不起立」の処分案件が議題となると思われます。2011年入学式以降一貫して起立を拒否してきた田中聡史さん(板橋特別支援学校教員)に対し都教委は、最高裁判決が原則「戒告を超える重い処分は違法」とした減給1ヶ月処分を昨年から今年の卒業式までの3回出してきました。
 本日の定例会において教育委員は、処分原案、とりわけ「重い処分」原案を承認することをやめていただきたい。

■カナダ国歌についての思い出
 
 日本からカナダに移民された方からの、「少し昔のことですが、日本の公立学校での国旗、国歌の強制の話を聞くたびに思い出し、日本の人に話したいと思うこと」と書かれた手紙を紹介します(「レイバーネット日本」より)。息子さんのカナダの小学校卒業式で、カナダ国歌を歌わないお子さんを見たこの方が、息子さんに尋ねたときの息子さんのことばです。精神の自由の原点を、この息子さんのことばは示し、「日の丸・君が代」の強制に慣らされた日本に住む私たちに教えます。   
 今日の都教委定例会に臨む教育委員には、これを読んだうえで意見を述べていただきたい。

 「起立して歌う6年生の中に一人だけ、着席したままの子がいるのです。それで、休憩時間に、私のところに顔を見せた息子に「国歌を歌わない子がいるんだね、どうしたんだろう?」と聞いてみました。すると息子はすごい勢いで「ママ、そんなことを言っちゃいけないんだよ!国歌を歌う歌わないは完全に個人の自由なんだから、そんなことで、何か言うのはとても失礼なんだよ!」と怒るのです。「いや、何か言ったんじゃなくて、どうしたのかなと聞いただけよ」と言っても「聞くだけでも駄目なの!どうしてなんて、理由を聞く必要も、理由を説明する必要もないの!」と全く、取り付く島もないのです。それで、息子は自分の席に戻ってしまったので、私は何か呆気にとられて、ぼんやりしてしまいました。家に帰ってから、息子に,気を付けて言葉を選びながら経過を聞いてみたら、国歌の練習の時にその子が先生に話しに行って、先生は「もちろん歌わないで良い」と言ってから、皆に歌う歌わないのは個人の自由であること、だから、そのことで何か言ったり、理由を聞いたりしてはいけないと話し、その子にも「あなたが説明したければ、勿論、説明しても良いのだけれど、したくなければ答える必要もないのだと言ったことを話してくれました。勿論、校長先生も全部ご存知だったと思います。ステージの上にいた校長先生にはよく見えたはずですから。
 このことは私の中に強い印象を残しました。それまで疑問に思うこともなかったカナダ国歌の歌詞もよく考えてみました。仏語の方は『おーカナダ、我が父祖たちの地よ』で始まるのです。例えばカナダ先住民の家族だったら、これはとんでもない歌詞かもしれません。我が父祖たちからだまし取った地なのですから。(先住民がカナダ国歌を歌わされることはないでしょうが、先住民以外の人と結婚して、リザーヴの外で生活していればあり得ることです)。そう考えていくと、どこの国の国歌でも、国旗でも、それに反発を覚える人は必ずあるはずだと思うようになりました。だから、国歌や国旗がある限り、それを歌わない権利、敬意を表さない権利を保障することは非常に大事なことなのだと心から納得しました。その時から15年くらい経って、日本で国旗国歌法が通った時、日本は大変なことになるのではないかと感じました。案の定、瞬く間に強制が始まり、今に至っています。他の国で、国歌や国旗がどんなふうに扱われているかを日本の人はもっと知るべきだと思います。」

4月10日東京都教育委員会定例会傍聴報告/教科書問題で乙武委員が質問

  公開議題は報告が 3 件。①地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律案について②平成27年度使用都立高等学校用教科書の採択について  ③体罰根絶映像資料(DVD)についてだった。
 報告事項の①は、教育行政に対する首長の権限強化のため、現行の教育委員会制度を変える、それに伴う法改正案が今月4日に閣議決定されたのを受けて、その内容を知らせるというもの。教育委員会制度は、戦前、教育が子どもたちに軍国主義を植え付ける手段として使われたことへの反省から、教育行政が政治から独立するようつくられた機関。形骸化して久しいが、安倍内閣はそれでも不安なのか、「改正」案は、教育に対する首長の支配強化や教育内容への国家の介入強化を狙い、教育長と教育委員長の一本化や、首長と教育委員会が協議する総合教育会議の新設を柱とする。
 事務方の説明に対し竹花委員は、「そんなに大きく変わったのではない。教育長と首長とで教育を決める。そんなものじゃない。君たちは法律の読み方がわかっているのか!」とすごんだ。
 また、現行の教育長職と教育委員長職を兼ねた新「教育長」への移行は、法施行日の2015年4月すぐにでも、任期終了時でもいいとの事務方の説明に、竹花委員は「いつ移行するのか。それを誰が決定するのか」と問い詰めた。比留間教育長、木村教育委員長ともに任期は2016年7月なので、都教委はそれまでは新制度にしなくてもいいと言いたいのだろう。
 氏の発言からは、教育委員会教育委員が軽視され、ご自身の存在が軽視されることへの危機感のようなものは感じられたが、氏を含め他の委員からも首長の権限が大幅に強化され、教育の基本方針・内容などが首長個人の政治的価値観を反映して、その時の政治に容易に左右されるようになることへの危機感は表明されなかった。
  ②は、来年度高校教科書採択の留意点等についての説明。
 乙武委員は「昨年は『一部の自治体で公務員への強制の動きがある』という記述に対して、差し戻しがあった(注:都教委が実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」を学校に選定させなかったこと)が、今年度、震災・原発について、検定は通っているが都教委として適切ではない、というのはあるか」と質問。それに対し都教委は、「見本本がまだできていない。見本本の調査研究をしてから今後、都教委として検討していく」と答弁した。乙竹委員は、「わかりました。よろしく」と言い、それ以上の発言はしなかった。文科省検定が通っていても、事実上の都教委検定に引っかかるものは使わせないと介入したことについて、乙武委員は「まずかった」と反省して質問をしたのだろうか。何が「わかった」のか。「よろしく」なのかが、わからなかった。氏の質問の真意は測りかねたが、指導部は反省なく、今年も都教委の意に沿わない教科書は使わせないようにする、不当介入を続けるということだ。
 ③は体罰根絶DVDが完成し、各学校に配布。活用の周知・徹底をしたというもの。すでに、テレビのニュースで、全国初の DVD だ、と流れている。マスコミの捉え方は“すばらしい”という感覚なのが気になる。
 都教委は、新採1年で3%の首切り、「君が代」不起立処分など、都教委に都合の悪い教員の、生存権をも奪ういじめを一方でしておいて、「何が体罰根絶か、いじめ防止か!」と言いたい。子どもたちは、大人社会のいじめをよく見ている。まずは、その根絶ではないのか。

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2014/04/23

法廷カレンダー

法廷カレンダー、2014年4~6月を更新しました。

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2014/04/10

都庁前通信

F20140410

卒業式での「君が代」不起立処分
及び、 「再発防止研修」に抗議する!

*入学式での「君が代」不起立処分をするな
*都教委は教育への介入を止めよ

  今春の卒業式でも、「君が代」起立を求める、誤った職務命令を拒否した教員が4名いました。入学式でもいました。
 都教委が10・23通達発出して11年、数年で制圧できると考えた都教委の思惑とは裏腹に、「君が代」不起立者が「0」になったことは一度たりともありません。それは、都教委が行う「日の丸・君が代」の強制と処分が、教育の条理に反することであり、処分を覚悟して、それを黙認しない良心を保持する教員がいるということにほかなりません。都教委幹部の面々には、力でねじ伏せられない人がいることがわからないのでしょうか。
 10・23通達を発出した横山教育長を任命し、「東京から日本を変える」と豪語した石原都知事(当時)は、『文學界』3月号において、「皇室にはあまり興味はないね。僕、国歌歌わないもん。国歌を歌うときにはね、僕は自分の文句で歌うんです。『わがひのもとは』って歌うの」と言い放ちました。
 自身は歌わないという「君が代」を、子どもや教職員に強制し、「君が代」起立をしない教職員を処分してきたことを、いま都教委は、どう考えているのでしょうか。
 この問題は石原元都知事と当時の都教委に責任があるだけでなく、「君が代」処分をやめようとしない現在の都教委の責任問題です。教育の条理に照らし、ただちに10・23通達を撤回し、「君が代」不起立処分を止めることを求めます。「君が代」被処分者に対し、4月4日から強行した「再発防止研修」も直ちに中止することを求めます。


2004年第13回定例会で珍発言  ――同席した教育委員たちは?

 都教委ホームページの定例会議事録に次のような記載があります。

平成16年第13回東京都教育委員会定例会会議録の修正について

平成16年第13回東京都教育委員会定例会会議録13ページの委員発言について、発言した委員から、修正の申し出がありましたので、次のとおり修正しました。

箇所 修正前 修正後


【委員】これは細かいことなのですが、扶桑社の教科書の中で古事記ですとか日本書紀ですとかの記紀神話について書いてありますが、記紀神話の描写について少し話します。例えば、「天照大神が乳房をもみしだいて踊って何だろうというので外を見た」という表現は、もしかしたら授業中に女の子たちが嫌な思いをするというところがあるかもしれないと思います。(以下、略) 【委員】これは細かいことなのですが、扶桑社の教科書の中で古事記ですとか日本書紀ですとかの記紀神話について書いてありますが、記紀神話の描写について少し話します。例えば、「天照大神が乳房をもみしだいて踊っているアメノウズメの命を何だろうというので外を見た」という表現は、もしかしたら授業中に女の子たちが嫌な思いをするというところがあるかもしれないと思います。(以下、略)
11

【委員】古事記なり日本書紀なりにそういう描写のものは結構多いので、そのまま書いたということだろうと思うのです。(中略)「天照大神が陰部まで衣服をずり下げて踊った」とあり、それを見た神々がみんな笑ったという部分が一番引っかかる人は引っかかるだろうと思います。(以下、略) 【委員】古事記なり日本書紀なりにそういう描写のものは結構多いので、そのまま書いたということだろうと思うのです。(中略)「アメノウズメの命が陰部まで衣服をずり下げて踊った」とあり、それを見た神々がみんな笑ったという部分が一番引っかかる人は引っかかるだろうと思います。(以下、略)

<理由>  上記発言は、ともに「天照大神」が踊っている「アメノウズメの命」を「何だろうと外を見た」ことを引用したのであったが、その「アメノウズメの命」という語を省略してしまったため、あたかも「天照大神」が踊っているように誤解を招くおそれがあるので、修正する。

 この発言と修正を一読し思ったことは、この委員の間違った発言に、他の委員たちも誰一人気づかなかったのかということ。そして、こんな委員たちが、本来各都立学校が教科書を選定するところ、それに介入し、2005年から都立養護学校に扶桑社の歴史教科書を使わせ、一昨年からは都立高が選定した実教出版「高校日本史A」「高校日本史B」を使わせなくしたことです。「修正」で済まされることではありません。教育委員は謙虚に誤りから学ぶべきです。


3月27日東京都教育委員会定例会傍聴報告

  卒業式「君が代」不起立処分案件が議題となっているこの日の定例会の傍聴希望者は24人/定員20名。4席くらい増やしても支障はないだろうに、都教委担当者は24枚のカードから4枚の外れくじを引き、4人には傍聴券を出さなかった。傍聴希望者は安くはない交通費を使って傍聴に来ているのだから、少し増席するくらいの人間的対応をしてほしいものだ。  傍聴者の周りには、傍聴希望者数を上回る30人の教育庁職員及び都庁警備員を配置し、物々しい警備体制を敷いていた。

■エリートに金を注げばどこかにしわ寄せがいくと、
教育委員は考えないのだろうか?■

  この日の報告事項に、①「国際バカロレアの導入に向けた検討委員会報告書について」②「都立国際高校における国際バカロレアのコースの入学者選抜について」があった。
 国際バカロレアとは、「国際バカロレア機構が認定した学校で学び、統一試験に合格することで、国際的に認められる大学進学資格を取得できる仕組み」のこと。
 都教委は都立国際高校に国際バカロレアの教育プログラムを実施するコースを設置し、2015年度から学力検査や小論文等の選抜により、1学年240人のうち、25人をその対象とするという。原則、英語による授業(国語、日本史などを除く)で、日本人教員とネイティブ教育スタッフによる少人数指導。1学年から英語によるディスカッションなどを取り入れた授業を、2,3学年は国際バカロレアの教育プログラムによる授業を実施するとのこと。莫大なお金がかかることははっきりしている。
  2月13日の定例会で議題となった「次世代リーダー育成道場」(都立高生徒、都立中及び都立中等教育学校生徒100人×2を1年間留学させることが主な役割。一人あたりの総費用 300 万円のうち、8割は公費負担)といい、今回の国際高校の国際バカロレアといい、都教委はエリート育成には金をふんだんに使う。一定の教育予算の中、エリート育成に金を注げば、どこかを削ることになる。ノンエリート層の高校の予算を削っていることは明白だ。
  しかし、今回も、その点を問題にした教育委員は一人もいなかった。教育を受ける権利を誰もに保障する視点が欠如しているのではないか、と思う。

ニュースへのリンク



2014/04/09

入学式で田中聡史さん「君が代」不起立を貫く~「処分するな」の声を都教委へ

040804

040803

4月8日、田中聡史さんは勤務する都立板橋特別支援学校の入学式で「君が代」斉唱の際、起立をしませんでした。その場で不起立を現認されました。田中さんは、2011年入学式から不起立を現認され続け、今回で7回目の現認です。4回目の処分となった2013年卒業式から先月の卒業式まで、都教委は田中さんに対し、2012年最高裁判決が原則「戒告を超える重い処分は違法」とした減給1ヶ月処分を出しています。私たちはなんとしても、都教委に田中さんへの処分量定の累積を断念させねばなりません。皆さん、みんなで都教委に「田中聡史さんを処分するな!」と声を届けましょう。(根津公子)

レイバーネット日本サイトから転載



2014/04/03

2007年裁判判決報告

S20140324

3月24日 河原井・根津「君が代」不起立処分
取り消し訴訟

東京地裁は根津・停職6ヶ月処分を取り消さず

.

 「主文

1. 東京都教育委員会が平成19年3月30日付けで原告河原井に対してした懲戒処分を取り消す。
2. 原告らのその余の請求(*1)をいずれも棄却する。
3. 訴訟費用は、(略)負担とする」

と、古久保裁判長は顔を上げずに、ぼそぼそとした声で読み上げ、すぐさま退廷しました。
     (*1)根津の懲戒処分取り消し及び、両人の慰謝料請求

2007年卒業式での「君が代」不起立処分(河原井:八王子東特別支援学校 停職3ヶ月、根津;町田市立鶴川二中 停職6ヶ月)取り消し訴訟(東京地裁民事第19部古久保裁判長)は、これまでの最高裁判決と同様、河原井さんの停職3ヶ月については取り消し、根津については、停職6ヶ月処分も違法とはしませんでした。
 2012年1月16日の最高裁判決が示した3つの判断基準を機械的に使ってのことでした。

ア.「職務命令は憲法19条(思想及び良心の自由)に違反しない」
イ.「戒告を超えてより重い処分を選択することについては、慎重な考慮が必要」
ウ.「過去の処分歴等、学校の規律と秩序を害する具体的事情が処分の不利益よりも重い場合は重い処分も可」

 河原井さんについては、「過去の懲戒処分の対象は、いずれも不起立行為であって積極的に式典の進行を妨害する内容の非違行為は含まれておらず、いまだ過去3年度の4回の卒業式等に係るものにとどまり、本件河原井不起立行為の前後における態度において特に処分の加重を根拠づけるべき事情もうかがわれない(*2)」から「停職処分を選択した都教委の判断は、処分の選択が重きに失する…、停職処分は裁量権の範囲を逸脱する」としました。上記判断基準の「イ」を適用したものです。
 一方、根津については、今回も「ウ」を使って処分を妥当としました。
「積極的に式典や研修の進行を妨害する行為に係るものである上、国旗や国歌に係る対応につき校長を批判する内容の文書を生徒に配布する等して2回の文書訓告を受けているなど、過去の処分歴に係る一連の非違行為の内容や頻度等に鑑みると、学校の規律や秩序保持の必要性と処分による不利益の内容との権衡の観点から、停職処分を選択する…具体的事情があった。…本件根津停職処分は、前件の停職処分に比して期間が長いものになっているが、この点は、懲戒権者の裁量権の範囲内」というのです。
 私の場合、「君が代」不起立1回目が減給6ヶ月、2回目が停職1ヶ月、3回目が停職3ヶ月処分ですが、そのすべての最高裁判決が「過去の処分歴」を理由に上記判断基準「ウ」を使い、処分を妥当としました。そして今回、停職6ヶ月についても、停職3ヶ月と停職6ヶ月の不利益の大きさの違いには一言も触れずに、「処分の不利益」よりも「学校の規律や秩序を害した」ことの方が重いとしたのです。
「過去の処分歴」に時効はなく、また、何度重い処分をしても適法とするということです。これで行けば、08年09年の停職6ヶ月処分も適法とするでしょう。退職金が支給されない雇用が当たり前の世情を利用して、今後は、分限免職だって、退職金の支給があるから適法ともしかねないでしょう。
 「過去の処分歴」の中には、懲戒処分には至らない文書訓告=注意も含まれています。また、最高裁判決が「積極的妨害」とした「日の丸」を降ろした処分(94年)、再発防止研修で質問をした処分(05年)はそれぞれ減給1ヶ月処分でしたが、これらの「処分歴」が、重い処分を適法とする根拠として何度も効力を発揮するとは、どう考えても納得がいきません。ことは、同じ不起立であるのに、です。
以上、結論が先にありき、具体的な理由づけはできず、抽象的に「ウ」を並べただけの判決です。

 なお、河原井さんについては、処分は取り消しましたが、慰謝料は認めませんでした。2006年停職1ヶ月処分取り消しの際には、損害賠償(慰謝料)について高裁差し戻しとし、高裁は慰謝料30万円の支払いを都に命じたのに、本判決はそれを踏襲することはありませんでした。最高裁判決にあえて悪質度を増して挑戦した判決といえます。
  (*2)2012・1・16最高裁判決が「過去の処分歴」と並べて「ウ」の要件とした「不起立前後の態度」について判断したのは、今回が初めてのこと。河原井さんについては、このような使い方をした一方で、根津についてはこの点を無視した。停職3ヶ月処分から停職6ヶ月処分までの間に、根津に処分や注意等の事実がなかったので、意図的に無視したのであろう。

■判決を受けて心配すること
 古久保裁判長のヒラメさ加減を見せつけたのみならず、安倍政権に迎合しようとした判決だったのではないかと思う。そしてまた、都教委が「ウ」を使うことに自信を持ち、累積加重処分に弾みをつけるであろうことが、最も心配だ。
 昨年の卒業式・入学式ともに都教委は田中聡史さんに減給1ヶ月処分を出し、その理由を「最高裁判決を踏まえて判断した。戒告では秩序の維持が困難」(朝日新聞)と言った。これからは、河原井判決に使った「不起立前後の態度」を悪用することも考えるのではないか、とも思う。

 1・16最高裁判決は、450名に及ぶ不起立と大勢の支援があって「イ」の地平を切り開くことができたことは私もそのとおりだと思う。しかし、「イ」ばかりに目が行き、「ウ」を重く受け止めない風潮が起きた。報道も「減給以上の処分取り消し」「一定の勝利」であった。
 そうした中、最判から1年後の昨年、田中さんに対し、都教委は「ウ」を使ったのである。この現実をしっかり見たい。東京はもちろん、全国から田中さん支援を起こし、田中さんへの累積加重処分をやめるよう都教委に迫ることが、私たちに課せられた緊急かつ長期の課題だと思う。
 「ウ」を今のところは、大勢の不起立者に対して使うことはないであろう。最高裁判決で根津に使ったことにより、今、田中さんに対して使えたのだ。良心的な多くの教員を威嚇するには一人に適用することで十分なのだと思う。しかし、一人に累積加重処分をすることが定着したとき、この対象者はいくらでも広げることができる。最高裁判決「ウ」は、教育行政に処分のフリーハンドを与えたのだ。

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