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2014年11月

2014/11/27

都庁前通信

F20141127

昨日から明日まで 地元で反対が上がる中
都立 大島高校生が自衛隊宿泊体験

 昨日から大島高校2年生33人が2泊3日の日程で陸上自衛隊武山駐屯地(神奈川県横須賀市)において宿泊防災訓練を行っています。昨年度の田無高校に続いて2校目です。自衛隊の隊員募集広報活動に乗じて生徒たちを自衛隊に送り込むことは、生徒たちを自衛隊員の応募へと誘導することにつながり教育行政がしてはならないことです。
 私たちの会ではこれを取りやめるよう、都教委に要求してきましたし、地元や他の市民からの中止要請も多かったはずです。しかし、都教委は反対の声に耳を傾けることなく、これを強行しています。

■ 田無工業高校の宿泊防災訓練の内容と狙い

 7月にラグビー部員等34名が参加して、手洗い励行などのしつけ、整列などの基本教練、ベッドメイキング、点呼、避難呼集等の自衛隊体験入隊を実施。2月には2年生全員参加(ただし155名中15名は不参加)で夢の島・東京スポーツ文化館(BumB)において止血法・三角巾法及び応急担架搬送の実習をし、リーダーの指示の大切さ(命令・服従)を学んだといいます。防災に関しては、「東日本大震災激震と大津波の記録」のDVDを視聴。一般的な規律や防災訓練をなぜ自衛隊に体験入隊しなければ学べないのでしょうか。自衛隊の本質は「軍隊」です。自衛隊内の陰湿ないじめや一般より高い自殺率も報道されています。自衛隊が子どもたちの教育にふさわしい場であるとは思えません。
 教員の引率だけではなく、都教委から7月には指導主事6人が、2月には金子指導部長をはじめ16人が参加。費用は生徒の食事を含めすべて都教委が負担。通常の学校行事では、受益者負担が原則であるにもかかわらず、です。これだけをとってみても都教委の、尋常ではない力の入れようがわかります。都教委はさらにこれを「1週間程度の宿泊訓練に取り組む」(都立高校改革推進計画第1次実施計画 2012 年 2 月)としています。

■ 大島高校及び地域の人たちは

 集団的自衛権行使容認の閣議決定後、自衛隊への応募者が減っていると 20 日の毎日新聞は報じています。自衛隊は人集めに必死です。宿泊訓練への参加が子どもを入隊、戦争へと直結するわけではないかもしれません。でも、その可能性を否定することはできません。大島の人たちは校長に宿泊訓練を止めるよう働きかけたそうです。その結果でしょう、校長は「今年度については実施が決定しているので、今になってやめることはできないが、来年度については、自衛隊と連携した宿泊訓練はやらない」と職員会議で公式に表明したとのことです。

■ 学校を戦場の入り口にさせない

 田無工業高校の校長は、昨年11月19日に私たち市民が質問を持って校長を訪れた際に、35名の生徒名簿を「体内生活体験申込書」に添付して自衛隊に提出したと言いました。この名簿が自衛隊へのリクルートに使われることは必然です。中学・高校を卒業する生徒の氏名・住所を提供するよう自衛隊の地方協力本部が自治体に要求し、自治体がそれに応じていたことが発覚しています。また、都内にも職場体験学習に自衛隊を入れている中学校があります。子どもたちを戦場に送ることを拒んでいくことが、学校や地域に求められます。


11月13日都教委定例会傍聴報告

■「学力向上」を目指す都教委の嘘っぽさ■

 議題に懲戒処分案件が上がらないことはない、と言っていいだろう。この日も3件の処分案件が非公開議題に上がっていた。帰宅して都教委のホームページで見ると、それらは、ア.わいせつ、イ.窃盗、ウ.児童への暴力だった。ウは暴力を受けた児童は全治3ヶ月の骨折で処分は減給1/106ヶ月。ことが起きたのは2012年7月。ほったらかしにされ続けた2年余、この児童はもちろん、それを見た児童たちもが受けたであろう心の傷について、校長や都教委は考えたであろうか。考えが及ばなかったからこそ、軽い処分で済ませたのではないだろうか。こういう人たちの道徳観で子どもたちが教えられることが恐ろしい。
 さて、公開議題はたったの2件、①平成26年度「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(東京独自の調査)の結果について ②平成27年度教育庁所管事業予算見積について。

 ①は小学5年生、中学2年生全員に行った都学力テストの結果とその分析の報告(ア〜オ)であった。

ア. 成果は、小学校国語・社会・理科、中学校社会・数学・理科において、昨年度より平均正答率が上がった。すべての教科において、下位層が40%以下になった。
イ. 習得目標値(=教科書の例題レベルの内容)が身についていない児童は算数で 15.4%。到達目標値(=教科書の練習問題レベル)達成の児童は算数で 16.6%。各教科ごとに数値を明示する。
ウ. できなかった問題をできるまで繰り返し学習することによって習得目標値に達していない児童・生徒の減少を図る。都教委は学力向上パートナーシップ事業に立川、あきる野、墨田など8区市を指定し、効果的な指導方法等の開発をしているのだという。その8区市の昨年度5年生は、計算問題(27-6×3)で平均正答率 77.1%だったが、ベーシックドリル(都教委作成)を使い繰り返し学習を行ったところ、その児童たちが6年生になった今年度、類似計算問題(100-20×4)での平均正答率は 86.0%となり、成果が見られた。
エ. 到達目標値に達する児童・生徒の増加を図る。
オ. 今後の取り組みとして、小学校ベーシックドリルの活用、小学校国語や中学校のベーシックドリルの開発・検討、その他(略)。

 この報告に対し乙武教育委員から、「学力補充のため子どもたちの休み時間がなくなることでのデメリットについて聞き取りをお願いしたい」と発言があった。当然の発言だ。傍聴した私もそのことが気になっていた。休み時間や放課後を繰り返し学習に使い、子どもたちのストレスが溜まっていくことに考えを及ばせた教育委員や担当職員が乙武教育委員の他にはいなかったのだろうか。
 乙武教育委員には、「調べていきたい」と答えた指導部長にしっかりとその後の報告を促してほしい。
 報告を聞きながら、いったい都教委は何を狙ってこの調査報告をしたのか、非常に疑問に思った。がんばっていると、アピールしたいがためのものなのか。 都教委の教育政策は、優秀な高校生を「次世代リーダー育成道場」等に集め、海外留学に税金を使って送り出すとか、都立国際高校に国際バカロレアコースを設置するとか、進学重点校には予算を多く配分するなど、選別教育を地で行っている。議題2の予算見積でも、基礎学力の定着には2億3千8百万円に対し、国際社会で活躍する日本人の育成には、33億8千2百万円の予算をつけている。オリンピック・パラリンピック教育には、12億3千9百万円。予算を見ても、すべての児童・生徒の学力向上を目指す姿勢は、感じられない。
 教育課程審議会委員を歴任した三浦朱門は2000年に、「出来ん者は出来んままで結構、100人中2~3人はいるはずのエリートを伸ばす。それ以外は実直な精神だけ持っていてくれればいい」と言ったが、都教委のしていることは、まさにそれではないのか。もしも、都教委に、すべての子どもの学力をあげようとする考えがあるならば、財務省が打ち出した35人学級廃止に反対の論陣を張るであろうし、他の「先進国」並みの20人、25人学級を先行実施したであろう。

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2014/11/22

解雇させない会ニュースNo.52

Newsno52

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2014/11/13

都庁前通信

F20141113

Fig1


                               

 社説の指摘はまったく、その通りではないでしょうか。
 今年1月、文科省は「政府見解や最高裁の判例に基づいた記述とする」よう、教科書検定基準を改定した。この流れの中での道徳の教科化である。道徳の教科化は安倍首相の宿願だった。第一次安倍内閣で教育基本法を改正し「愛国心」を盛り込んだ。今回の道徳の教科化は子どもたちに「愛国心」を植え付けるための土台作りを狙っているのではないか。
 道徳を声高に叫びながら、「朝鮮人はガス室へ」と叫ぶヘイトスピーチも規制せず、「汚染水は完全にコントロールされている」と平気でうそを言う安倍首相の道徳観なのだ。
 昨年度から都教委は都教委作成の副読本を全児童・生徒に配布。今年度からは文科省も配布し、教員にその使用を半ば義務付けている。都教委版は、差別発言を繰り返した石原元都知事、医療法人から資金の提供を受けて失脚した猪瀬元都知事が任命した教育長らによる教育行政の施策だ。乗せられてはならない。


10月23日都教委定例会傍聴報告

■都教委にとって不都合なことには無視を決め込む?!■

 議題のうち、報告事項2議題 ①「平成26年度東京都公立学校における『いじめの実態及び対応状況把握のための調査』」 ②「都民の声(教育・文化)について[平成26年度上半期(4~9月)]」について報告します。

①:調査結果は、ア)認知件数:4,086件、1校あたり1ヶ月の平均認知件数は0.61件(昨年度は0.73件) イ)認知したきっかけ:被害を受けた子どもがアンケート調査に記載したのが34.5%、教職員が発見したのが18.7%、周囲の子どもがアンケートに記載、あるいは、直接訴えたのが9.8%。 ウ)いじめの主な態様:最も多いのが冷やかしやからかい。ネット等の機器によるものが、校種が上がるごとに増加する。
 課題として3点を挙げる。・子どもが声をあげることができるようにするための効果的な取り組みの開発 ・「学校いじめ対策委員会」が実効的に機能できるようにするための方策の検討・周知 ・インターネットを通じてのいじめなど、大人からは見えにくいいじめを確実に把握するための方策の検討。
 この報告からは、認知されなかった件数やその理由は見えてこない。そう思いながら傍聴していると、乙武教育委員が「この数(認知件数)は少ない感じ。若手の教員はいじめを発表しづらい。指導力不足とみられるのではないかと(恐れ)、いじめではないとしてしまう傾向があるのでは」と発言した。前回の定例会の最後で、乙武教育委員は、「いじめが教員評価の際の減点になるのか気になっている。今後、教員評価について議題に取り上げてほしい」旨の発言をした。しかし、「それをやったら時間がかかる」とのつぶやき発言が他の委員からあって、それっきりだった。今回も議論にはならなかった。議論すべきことを議論しないで、避けている。
いじめ問題を含め、教員評価が教員の教育活動を大きくゆがめ、破壊している現実を、教育委員はしっかり見るべきではないだろうか。
日常の学校生活の中で、子どもたちが自己肯定感を持つことができ、互いの意見表明などの基本的人権を認め合う環境を保障することこそが、根本的ないじめ撲滅対策であり、教育行政の仕事である。まずは、都教委が教員いじめをやめ、自由な雰囲気のもとで教員が子どもたちと人格的接触ができるようにすべきなのだ。

②:寄せられた「都民の声」件数のうちの最多は「苦情」で1,186件。そのうち、「教職員の服務(体罰を除く)」が186件、「体罰・不適切な指導」が147件。請願は14件、うち12件は「日本史教科書採択について」。団体要請は69件、うち、「国旗掲揚と国歌斉唱と教員の処分について」が24件で最多。
 都民からの批判要望に対し、教育委員は議論し再考すべきにもかかわらず、やはり今回も教育委員からは一言の発言もなかった。
 請願・要請は文書で提出されたはずだし、また、「都民の声」に寄せられた「苦情」もその多くは、文書によってであろう。市民がこれらの文書を提出すると、教育情報課はそれを担当所管課に届けており、教育委員長や教育長に届けることは、してはくれない。したがって、それらの文書を教育委員らが見ることはない。しかし、最高責任の座にある教育委員長や教育長はこれらのすべてに目を通し、熟慮し、討議に付してもらいたい。なぜ、教育委員たちは誰一人、これらの文書を見たいと言わないのか。都教委にとって不都合なものは無視する態度は許されない。

■教育実習生にセクハラして停職6月、君が代」不起立で停職6月

 教職員の処分案件は非公開なので私たちには知ることができないが、都教委のHPに、次のようにある。

1 教職員に関する事項 (1) 校種 小学校(多摩地域) (2) 職名 副校長 (3) 年齢 57歳 (4) 性別 男
2 処分の程度 停職6月
3 発令年月日 平成26年10月16日
4 処分理由:平成25年10月7日午後7時30分頃から午後9時30分頃までの間に、居酒屋等において勤務校の教育実習生であった女子学生と飲食した際、同学生に対して履いていたストッキングを脱いでくるように言い、同ストッキングを購入した。/また、同月10日午後7時頃から午後8時30分頃までの間に、カラオケ店において同学生と飲食した際、同学生から断られたにもかかわらず右手で同学生の左肩及び首を1分間程度もむとともに、同学生の左腕を触った。

         ―――:―――:―――
 「停職6月」とはなんと軽いことか!セクハラ・体罰についてはいつも軽い処分だ。比して、「君が代」不起立で根津さんの受けた処分は、停職6月。5回の不起立で停職22月。「君が代」処分はプライバシーを無視し、学校名を公表するのに、セクハラは公表なしだ。性教育や歴史教育で免職にされた教員もいる。都教委に抵抗しない教員については、刑法に触れる行為でも軽い処分。“思想”を裁くのだ。それが都教委であり、各教育委員の認識だ。これだから、子どもたちに憲法が保障する「思想・信条の自由」や「基本的人権」を教えることを妨害するのだ。この現実をみれば、道徳教科化もまた、子どもたちへの国による思想統制とならざるを得ないのではないか。

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