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2015/06/30

都庁前通信 2015年6月25日号

F20150625

「君が代」不起立教員に対する
「服務事故再発防止研修」は思想転向の強要だ!

 「君が代」起立の職務命令を拒否し処分を受けた教員に対し、都教委は半年間20回にも及ぶ「服務事故再発防止研修」を強行。私たちはこれに強く反対し、都教委及び教職員研修センター、校長に中止を申し入れてきました。6月10日にも下記申し入れ書を提出し申し入れましたが、都教委の人権侵害は改まりません。
 「君が代」不起立処分は詰まるところ、クニや上の考えと異なる考えを子どもたちに示すことを許さず、指示・命令に従う子どもをつくる、ということです。「選挙権18歳」が公示されました。選挙権行使のためには、社会には異なる意見があることを学校教育は教えるべきです。


「君が代」不起立教員に対する「服務事故再発防止研修」を中止せよ

 都教委は今春の卒業式・入学式で「君が代」不起立をした田中聡史さんに対し、4月3日・5月13日に研修センターに呼びつけて「服務事故再発防止研修」をしたことに始まり、6月12日には都教委が田中さんの勤務校に押しかけての「服務事故再発防止研修」を強行しようとしている。昨年度までのことを見れば、半年間・20回にも及ぶセンター研修・訪問研修・校長による研修を強行することが予想される。
 非行を行い処分を受けた教職員に反省を求めるために「服務事故再発防止研修」が用意されていることは承知している。体罰を働いた教員に対してこれを行うのは当然である。
 しかし、「君が代」不起立は、断じて非行ではない。「日の丸・君が代」の尊重=「愛国心」を子どもたちに植え付けることを、学校教育で行うことが思想統制であり、子どもたちの「思想・良心の自由」形成の権利を大きく侵害するものであり、戦前の忠君愛国教育の反省から、それはしてはならないものなのだ。こうした認識の下、教員としての責務・良心から田中さんたち「君が代」不起立教員は職務命令に従わないのである。

 都教委が教育に介入支配して久しい。また、安倍政権の文科行政は、戦争する国づくりに向かって戦前回帰の国定教科書・国定教員づくりに突進している。こうした危険な政治状況の中、「君が代」不起立処分の裁判で、5月末に2件の都教委敗訴の判決が出された。そこには、都教委が行っている「君が代」処分及び、それによって受けるその教員の不利益について、「思想及び良心の自由」の実質的侵害となることを次のように明記した。
 「本件職務命令が原告らのこうした歴史観又は世界観等を含む思想及び良心の自由についての間接的な制約となる面があることは否定できず,その思想信条等に従ってされた行為を理由に大きな不利益を課すことには取り分け慎重な考慮を要する」(5月25日東京地裁判決)
 「自己の歴史観や世界観を含む思想等により忠実であろうとする教員にとっては、自らの思想や信条を捨てるか、それとも教職員としての身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることとなり、…日本国憲法が保障している個人としての思想及び良心の自由に対する実質的な侵害につながる」(5月28日東京高裁判決)

 田中さんはまさに、常に「二者択一の選択を迫られ」、その中で、教員として「思想や信条に」「より忠実であろうと」しているのだ。田中さんに課せられる半年間20回に及ぶ「服務事故再発防止研修」は、この両判決から見れば、違憲・違法性がきわめて大きいことは一目瞭然である。
 田中さんに対し12日に予定している「服務事故再発防止研修」を直ちに中止せよ。ただちに、田中さんに中止を伝えることを、強く求める。


6月11日都教委定例会傍聴報告

 公開議題は以下の2件の報告のみ。竹花委員は今日も欠席。

1.「企業等による体験型講座」について

 「体験型講座」とは、「企業やNPOが主として学校に『出張授業』として提供している多彩な教育支援プログラムを一同に集め、小・中学生に体験する機会を提供する」昨年度からの新規事業。今年度は8月8日に教職員研修センターを会場に、旭化成グループ等19団体が講座を担当する。あわせて、学校に導入する際の参考になるよう、教員・コーディネーターに公開するというもの。
  経済同友会「学校と企業・経営者の交流活動推進委員会」委員長だった遠藤委員は、「私のやってきたこと」と、これを絶賛。発見や知ることの楽しさを体験する機会を子どもたちに提供する企画に、私たちも反対するものではない。しかし、それならば、都教委は、こまごまとした教育内容のチェックや教員管理をやめ、教員や学校に教育編成の自由を返すべきだ。本当に発見のある楽しい授業つくりには教員の質の向上とともに、教員に自由な発想を保障するという教育環境が欠かせないと思う。

2.2015年度実施の都立高校入学者選抜における実施方針について

  過去3年間に採点ミスが大量に発覚したことから、2014年度は採点の日数を1日多くして4日に、生徒を登校させない日を2日設ける、採点・点検方法を変更するなどの対策をとったことでの成果や課題が報告された。単純ミスは大きく減少したが、記述式問題では「誤って部分点を与えた」などのミスは増加したとのこと。都教委が採点基準を詳細に設定したが、それが徹底できなかったことによるという。一方、マークシート方式の問題を導入した20校では、当然ながら、マークシートの解答については照合作業を必要としないため、採点ミス防止と時間短縮に有効だったという。
 このことから2015年度は全校で原則、マークシート方式を導入する。記号選択式問題の中で、思考力を見ることができる出題を工夫する。また、記述式問題の採点・点検方法の改善をはかるとの報告だった。マークシート方式全校実施にかかる費用は1年で2億円という。
 これについての「マークシート方式の導入でミスがどのくらい減ったか、採点・点検の日数を長くしたなどのことでミスがどのくらい減ったかが示せない中で、2億円かかることの理解が都民から得られるかが気になる」という乙武委員の発言は頷けた。しかし、氏も、マークシート方式を進めることには賛成と表明し、議論にはつながらなかった。
 さらに氏は、「入試をどうしていくかは、日本の教育をどうしていくかの問題。与えられた選択肢の中から選ぶのか、思考力を育てる、思考力を見る問題にするのかということだ」とも発言した。
 氏が思考力を育てる教育を本当に大事にするならば、「国旗・国歌」について、「一部の自治体で公務員に対する強制の動きがある」と、都教委に都合の悪い事実を記載した実教出版日本史教科書を高校生に使わせないとか、事実をゆがめて記述する育鵬社歴史・公民教科書使用を都立学校の中学生に使わせることにも反対してほしい。これらは、子どもたちの思考力を育てることとは逆行するからだ。

■改築のため教育委員会の場所が、第1庁舎に移った。定例会の会場が狭いことから、傍聴者の背面監視をする職員席はなくなった。しかし、傍聴者排除の方針は変わらず、今日も遠路はるばるやってきたFさんには、「宣誓書」を出さないからと傍聴をさせなかった。
 Fさんが木村委員長(当時)から「妨害行為」とされたのは、1年半前に質問をしたことだった。その日、傍聴に行くと、定例会開始時刻が前回の定例会で告げられていた開始時刻より 20 分繰り上がっていた。そのことをわびるどころか説明さえせずに委員長が議事に入ったので、F さんは質問をしたのだった。傍聴者の誰もが都教委の独裁的運営に怒りや疑問を持ったと思う。都教委側に不手際があったことは明らかだ。都教委はFさんに謝るべきだ。                        

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