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2015/06/11

都庁前通信 2015年6月11日号

F20150611

勝訴!
東京高裁が根津さんの
「君が代」停職6月処分を取り消す
都教委は反省し上告するな!

 5月28日、東京高裁(須藤典明裁判長)は2007年の卒業式で「君が代」不起立をし、停職6ヶ月処分を受けた根津公子さん(当時、町田市立鶴川二中)の処分を取り消しました。また、河原井純子さん(2007年の不起立で停職3ヶ月処分を受けたが、すでに地裁で処分を取り消されていた)、根津さんが停職処分によって受けた精神的苦痛を認め、損害賠償各10万円の支払いを都教委に命じました。

 この判決は要約すると、「職務命令は合憲」「根津に対する停職3ヶ月処分は適法」とした2012年最高裁判決を基本に据えて、停職3ヶ月処分時には「過去の処分歴」という理由があったからその処分は適法だったが、06年停職3ヶ月処分から本件停職6ヶ月処分までの1年間に処分を加重すべき理由はなく、したがって、停職3ヶ月を超える停職6ヶ月処分は都教委の裁量権の濫用であり違法、というものです。   
 また、損害賠償金各10万円の支払いは、処分量定を決める際に、個別具体的に慎重な検討が要請されているのに都教委は機械的に一律に処分を加重するという過失を犯したと認定したことによります。体罰の事案では、「体罰の回数に応じて機械的に一律に処分を加重していくという運用はしていない」のに、「君が代」不起立については機械的な運用をした」と実態をきちんと見ています。
 そして、「処分取り消しによって財産的な損害は回復される」と都教委は言うが、「停職は児童生徒との信頼関係の維持にも悪影響を及ぼすおそれがあり、…控訴人らが受けた精神的苦痛は処分取り消しによる財産的な損害の回復によってだけでは慰謝されない」と、都教委の主張を退けました。
 判決は、機械的な加重処分は停職6ヶ月の次は免職しかないという状態に根津さんを追い込むことになり、「自己の歴史観や世界観を含む思想等により忠実であろうとする教員にとっては、自らの思想や信条を捨てるか、それとも教職員としての身分を捨てるかの二者択一の選択を迫られることとなり、…日本国憲法が保障している個人としての思想及び良心の自由に対する実質的な侵害につながるもの」と認定し、停職6ヶ月処分を違法としました。つまり都教委の処分は憲法に違反するということです。不起立を続ける田中聡史さんに対する加重処分や、「3回目は免職もある」と記した大阪の「警告書」交付に警告を与え、同じ理由を何度も使って処分を重くすることはできなくなります。
  この判決は、上記したように、根津さんに対する停職3ヶ月処分を適法とした最高裁判決を踏まえており、最高裁がこれを覆す理由を導き出すことは困難と思われます。
 都教委は「君が代」不起立教員をあぶり出し、徹底的に弾圧することによって、一人残らず「指示・命令に従う」教員をつくろうとしてきましたが、判決はそれを認めないということだと思います。異なる考えや意見に耳を傾けず人権を無視し、権力が暴走する今の社会に警鐘を鳴らす判決です。

▲5月25日にも都教委は敗訴
「君が代」不起立処分を受けた22人の教員が、定年後の再雇用を拒否されたことの取り消しを求めて提訴していた地裁判決でも、都教委は敗訴。判決は一人200余万円を支払うことを都に命じました。

 都教委は、もの言う教員を弾圧してきたことを反省し、控訴・上告をするな。教育への不当な介入をやめるべきだ。職員の皆様、中から声をあげてください。


5月21日都教委定例会傍聴報告

①  昨年度の体罰実態把握の報告    教育委員の体罰に対する認識は甘いのではないか?!

 2012年度から調査を始めて、体罰の3年間の推移と昨年度の傾向や事例の報告であった。報告は、
ア.体罰の報告数は、教職員本人からが267件、他の教員からが134件、児童・生徒本人からが494件、他の児童・生徒からが305件、保護者からが 101件他(1事案につき複数の報告あり)。
イ.体罰をしたのは8人(うち、常勤教員が61人)。前年度比マイナス54人。2012年度と比較すると3分の1に減少した。
 「不適切な行為(行き過ぎた指導や暴言)」は324人。前年度比マイナス451人。
 「指導の範囲内(短時間正座させるなど極軽微な有形力の行使)」は261人。前年度比マイナス126人。
ウ.5カ月間の間に5回の体罰を振るったり、傷害を負わせたりするなどの体罰が18件。
エ.「感情的になってしまった」「言葉で伝えきれなかった」ことから体罰に至った者が、45人(74%)。
オ.体罰により処分を受けた者で、再び体罰を行った者は4人。前年度の12人より減少。

  報告を受けて遠藤委員のした質問が、気になった。「調査することでのマイナス面はないか。『それは体罰じゃないか』と教員が子どもたちから糾弾されるということを耳にする。教員が委縮しないか。」との発言だった。その発言を聞いて、私は2つの発言を思い出した。
  一つは2013年4月11日の定例会での竹花発言だ。「(部活動での:筆者補足)死ね、殺す、出ていけ、という強い発言、…今くらいのことは精査しなくていい。こんなのは指導の範ちゅうだ。」(この発言は私と一緒に傍聴していた友人3人も聞いているが、議事録にはない。傍聴した私たちは議事録が改ざんされたと確信している。)
 もう一つは、同年9月12日の定例会での山口委員の発言。「(体罰の)報告書はよくまとまっていると思う。しかし、これによって教員が萎縮してしまうのではないかと危惧する。暴言は今までの習慣なので、いっぺんに正すのは難しい。徐々に正していくことだろう。」
 なぜか、教育委員の発言には体罰を必要悪ととらえる傾向がある。弱者いじめの行動をとる子の背景は複雑だが、多くは大人の暴力・力による支配を見て学習してのことなのだ。また、子どもを虐待する親の多くが虐待された経験を持つと言われているように、暴力は再生産される。
  上記イの「指導の範囲内」を含めて、有形力を使っての指導は指導ではなく、力による支配と見るべきではないのか。力による指導が、暴力の再生産となりやすい現実を見るならば、「指導の範囲内」を容認してはいけない。一切の力による指導を排除することこそが、自分の頭で考え判断し、自己の行動を律することに繋がる。回り道のように見えるだろうが、これこそが人が育つ道なのではなかろうか。説得は暴力より勇気を必要とするが、子どもの人格を尊重するだけでなく、教員自身も人間として成長する機会となる。遠藤委員の発言に対し、これを批判する発言は誰からもなかった。教育委員及び事務方の意識変革こそがまず、必要ではないのか。
 昨年度より体罰や不適切な行為をする教員が減ったという成果論で終わらせてはならない。

②  市ヶ谷地区特別支援学校(仮称)の設置場所の変更について

 説明を聞いて、唖然とした。2010年11月の計画に基づき、旧市ヶ谷商業高校跡地に特別支援学校を建設することを決定していたが、「道路幅員が4m未満であるため、工事車両の搬入が困難」「建設可能な延床面積が小さい」など課題が多く、都心身障害者福祉センター跡地に変更するというもの。工事車両が4年半の間に急に大型になったわけでもなく、課題は4年半前の時点であったはず。なのに、その時点では、提案した事務方も、その議案を受けた教育委員も課題を認識しなかったのだろうか。竹花・木村両委員はすでに教育委員・教育委員長に就任していたが、2人からの発言はなかった。

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