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2016年3月

2016/03/30

卒業式「君が代」処分発令に抗議するとともに、新たな処分を行わないことを求める要請書

R20160330

2016年3月30日

東京都教育委員会 中井敬三教育長

卒業式「君が代」処分発令に抗議するとともに、新たな処分を行わないことを求める要請書

 都教委は3月24日の教育委員会定例会において、大森高校教職員2名及び石神井高校教職員1名の計3名に対し、卒業式での「君が代」起立の職務命令に違反したとして戒告処分を発令した。
 また、3月24日に行われた石神井特別支援学校の卒業式で「君が代」起立の職務命令に違反したとして、同校教諭田中聡史さんに対し、翌25日に処分を前提とした事情聴取を行い、処分発令を行おうとしている。
 私たちはこのことに強く抗議するとともに、3名に対する処分を撤回すること、田中さんに対する処分をしないことを強く要請する。
 とりわけ田中さんに対し都教委が2013年以降行ってきた減給1月処分は、「戒告を超える重い処分は違法であり、都教委の処分権の乱用である」と判じた2012年最高裁判決を無視し強行したものである。私たちは司法判断が公正中立と思っているものではないが、都教委に最高裁判決を無視する権限はない。減給1月処分は、1/10 1月を減給されるだけでなく、6月勤勉手当が20%減額され、さらに極めつけは定期昇給がないという重い処分なのだ。
 「日の丸・君が代」を尊重すること及び、指示命令に従うことを子どもたちに教え込むことは、学校教育がしてはならないことと考え、4名の教職員は「君が代」起立の職務命令に従わなかったのだ。教育長及び教育委員が憲法及び子どもの権利条約、国連・自由権規約委員会の「総括所見」(2014.7.24)が謳う思想及び良心の自由、表現の自由を真に吟味し、「教師と子どもの人格的接触」を通して「子どもの最善の利益」を大事にする学校教育を行おうとするならば、「日の丸・君が代」の強制と処分はあり得ない。都教委は10・23通達を撤回すべきである。

1. 大森高校教職員2名及び石神井高校教職員1名の計3名に対する戒告処分を取り消すこと
2. 田中聡史さんに処分を発令しないこと
3. 10・23通達を撤回すること

以上

要請書へのリンク



2016/03/24

都庁前通信 2016年3月24日号

F20160324

本日の教育委員会定例会の非公開議題か?
都教委は卒業式「君が代」不起立教員を処分するな!

  都教委が2003年に出した通達(10・23通達という)をもって、「君が代」起立の職務命令に従わない教職員の処分を始めて今年で13年になります。この13年間、「君が代」不起立被処分者が「0」になったことは一度もありません。今年の卒業式でも「君が代」不起立を貫いた教員がいます。

■なぜ、都教委は「君が代」起立処分をするのか

 「まずは形から入り、形に心を入れればよい。形式的であっても、(教員や生徒が国歌斉唱時に)立てば一歩前進である」(2003.11.11 指導部長)、「起立する教職員と、それを拒否する教職員とがいた場合、その指導を受ける児童・生徒としては、国歌斉唱の際に、国旗に向かって起立してもいいし、しなくてもいいと受け取ってしまうのであり、・・・国旗・国歌を尊重する態度を学ぶことができなくなり、児童・生徒の学習権を侵害するものである」「儀式的行事として、会場全体が厳粛かつ清新な雰囲気につつまれることは、児童・生徒にとって、無形の指導ともなりえるものである」(2007.2.2 都教委準備書面)と、都教委は言います。
 都教委は個人の思想・良心などどうでもいいから国旗に向って起立し、君が代を歌うべきだというのです。「国旗・国歌を尊重する態度を学ぶ」と言う、それなら授業で自由に子どもたちに日の丸、君が代について話し合わせればよいのに、授業で話し合うことは許されません。子どもたちの「学習権を侵害」しているのは、都教委の方です。
 子どもたちに「日の丸・君が代」の歴史や意味を教えることを事実上禁止して、「国歌斉唱」では起立し斉唱することを通して、指示には考えずに従うことを刷り込むという「無形の指導」の効果を挙げるために、「君が代」起立をしない教職員を処分するのです。自分の頭で考え、判断する子どもに育つよう、その手助けをするのが教育であり、教員の仕事だと私たちは考えますが、文科省や都教委は自分の考えを持たない従順な「国民」をつくろうとしています。
 「個人の思想及び良心の自由」(憲法19条)を侵す「君が代」斉唱を強制して、従わない教師をリトマス試験紙にかけ処罰するための「厳粛かつ清新な雰囲気」の演出にどのような教育的意味があるのでしょうか。

■なぜ、「君が代」不起立なのか

  忠君愛国を謳い、考えずに天皇の指示命令に従うことを徹底して教育した結果、子どもたちに侵略を聖戦と思い込ませ、進んで兵士になりたい・銃後の母になりたいと思わせたのが、戦前・戦中の教育でした。その反省から戦後の教育は出発したはずでしたが、歴代自民党政府・文部(科学)省は、一貫して「日の丸・君が代」「愛国心」を教育に復活させようとしてきました。そして、戦争法を昨年9月19日に「成立」させ、戦争する国に向かって法整備を進める安倍政権は、いま再び、兵士をつくる教育に乗り出しています。
  「君が代」不起立をする教職員には共通して「教え子を再び戦場に送らない」、戦場に送る教育には加担しないとの強い思いがあります。「日の丸・君が代」の強制と処分は、子どもたちを戦場に送る教育の第一歩ですから、それには加担せず抵抗するのです。

■都教委は「君が代」不起立処分をするな!

 都教委で働く皆さんの中からも、この声をあげてください。


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3月3日都教委定例会傍聴報告
――教職員の心の退廃・病みは厳罰主義や表彰では解決しない――

■「教職員の主な非行に対する標準的な処分量定の改正について」

  処分案件がない定例会は、私たちが傍聴をしてきたこの5年、一度もなかったのではないかと思う。それくらい、性的行為や体罰、または刑法に触れる行為での懲戒処分が頻繁に起きている。
  処分量定の全文改正から10年が経ち、現状に合わせて内容を変更・追加するのだと、都教委は言う。いくつかの追加を挙げると――「対象を問わず、法律・条例に触れるわいせつ行為等は、免職であることを明記」「児童・生徒に対する性的行為について、免職とする非行の種類に、直接『乳房、でん部』を触った場合を追加。免職、停職とする非行の種類に『性的行為と受け取られる着衣の上から身体に触れる行為を行った場合』『メール等で性的行為の誘導・誘惑を行った場合』を追加」「勤務態度不良の項目では、免職・停職とする非行の種類に、『公文書偽造・変造、私文書偽造・変造若しくは虚偽公文書を作成・行使した場合』を追加」「麻薬、覚せい剤、危険ドラッグの所持又は使用した場合」も免職等々、免職の対象が確実に増えている。
 都教委が焦っていることだけは伝わってきた。しかし、処分量定を詳細・厳密にすればこれらの非行が減るというものではないのに、都教委にはそのことがわからないのか。あるいは対策を講じたということを示すためなのか。恥ずかしくなるような犯罪をしてしまう教職員の予備軍が学校内にいるはずだ。教職員の心の退廃・病みがどこから来るかを考えなければ、対策にはならない。
 管理・監視されていることに耐えられず、教員として働くことや生きることに意味を見いだせなくなった教員の、その一つの行動が性犯罪や体罰、窃盗などのかたちであらわれている場合がかなり多いのではないのか。都教委が管理・監視を今すぐやめ、かつてのように各学校の教職員に仕事を任せることこそが、学校をよみがえらせ、教職員の人間性を取り戻させ、犯罪を生まない最善の策と思う。都教委がこうした思考を続ける限り、子どものいじめ問題にも対応できないことははっきりしている。

■平成27年度「Good Coach 賞」

 「体罰根絶に向けた総合的な対策の一環として、(中略)模範となる指導を実践している運動部顧問教員を表彰し、望ましい運動部活動を普及する」というのが、この賞の趣旨だという。校長、区市町村教委(都立校の場合は学校経営支援センター)の推薦を受けたうえで審査会が決定した。中・高、特別支援学校の被推薦者は92人、うち79人が受賞となった。審査に落ちた13人は、年齢的に若い人、そして、過去に体罰をした人という。体罰をした人の推薦については、苦笑いするしかない。その程度の賞ということでもあるのか。
 教職員の処分量定といい、この賞といい、上意下達の中にどっぷり組み込まれた都教委の人たちには、もので釣ったり脅したりの対策しか考えつかないのだろうか。こうした対策で、人の心からの気づきはないだろう。教員が自由な雰囲気の中で先輩は後輩を指導・助言し、教員同士が互いに協力しあっていけばもっとより良い学校にしていけるということを考えないのだろうか。

■「英語村(仮称)」事業の実施方針について

 「児童・生徒が英語を使用する楽しさや必要性を体感でき、英語学習の意欲向上のきっかけづくり」を目的とした事業で、2018年9月の開業を目指して行うという。運営期間は開業から10~15年間。事業施設はタイム24ビル(江東区青海)を確保し、事業者は3月下旬に公募し、9月下旬に決定する。決定した事業者に対し都は施設改修経費(開業までに発生した経費)の2分の1(4億5千万円を上限)及び事業施設賃料の10分の10の補助金を支給するという。全額補助を補助金というか?!  都学力テストでベネッセに市場を開放したと同じように、英語村で大儲けをする企業に都はカネを出すのだ。このような、カネと癒着した都教委村の英語村事業が子どもの外国語学習に本当に必要なのだろうか。
 文科省は現在小学校5年から行われている外国語活動(英語教育)を、3年生からに早め、5年生は2020年度までに成績が評価される正規の教科にするという。教員の質も量も十分ではない中、ベネッセなど大手教育産業は事業拡大の絶好のチャンスと狙っている。2020年五輪熱を煽るようにして強引に進められる小学校からの外国語教育は、一人ひとりの子どもたちが持っている多様な能力・資質を開花させて人間として成長していくことを助けるという教育の目的に本当にあっているのか今一度、よく考えるべきではないだろうか。
 夜間定時制高校存続を願う人たちの声は受験倍率が低いからと閉校を決めるのに、華々しい英語村にはこれだけ巨額の税金を投入する。教育委員たちは、これを不公平と思わないのだろうか。

通信へのリンク



2016/03/07

10・23通達を撤回し、「君が代」起立の職務命令を発出しないことを求める要請書

R20160306

2016年3月6日

東京都教育委員会  教育長  中井敬三様                                    
石神井特別支援学校  校長  豊田栄治様

10・23通達を撤回し、「君が代」起立の
職務命令を発出しないことを求める要請書

  都教委がいわゆる10・23通達(2003年発出)をもって、「君が代」起立を求める職務命令を教職員に宛てて校長に出させ、校長はその指示に唯々諾々と従い、結果、「君が代」で起立しない教職員を処分してきたことに、私たちは毎年抗議し通達の撤回を求めてきました。私たちだけでなく、多くの団体・個人が通達の撤回を求め続けて今日に至っています。しかし、今年の卒業式に際しても、都教委は自身の罪業を顧みることなく、職務命令の発出を続けさせています。
 全教職員を「君が代」で起立させ、それを子どもたちに見せることによって「『日の丸』に正対し、『君が代』を起立し斉唱する」ことを教え込み、さらには、指示命令には考えずに従うことを子どもたちに教え込むのは、教育に反する行為だと私たちは考えます。
 「起立する教職員と、それを拒否する教職員とがいた場合、その指導を受ける児童・生徒としては、国歌斉唱の際に、国旗に向かって起立してもいいし、しなくてもいいと受け取ってしまうのであり、・・・国旗・国歌を尊重する態度を学ぶことができなくなり、児童・生徒の学習権を侵害する」との都教委の主張は、全教職員が起立する姿を見せることによって子どもたちを調教するのだと言わんばかりです。
 「日の丸・君が代」は、都教委が主張するような慣習や儀礼的所作ではなく、戦後の一時期を除いて、常に国論を二分する論争が続いてきたテーマですから、少なくとも、子どもたちに対して「日の丸・君が代」の歴史や意味を学ぶ場を提供し、論争のあることを知らせることを抜きに、「『日の丸』に正対し、『君が代』を起立し斉唱する」行為をさせてはなりません。
 旭川学テ最判は戦前・戦中の一方的かつ画一的な国家主義教育のありようを明確に否定したうえで、「教育とは、国が考えた教育上の利益を子どもにあてがうことではなく、子どもが独立の人格と個性を持った学習の主体として位置付けられ、教師との人間的な触れ合いの中で、子どもの個性に応じた成長発達が保障されるべきである」といいます。都教委及び校長がしていることは、旭川学テ最判がしてはならないと判じた「国が考えた教育上の利益を子どもにあてがうこと」です。

 昨年9月19日、安倍内閣は安保関連法を「成立」させ、戦争する国づくりに向かって一気に法整備を進めています。戦争をするには「お国のために命を差し出す」国民づくりが必須となります。文科省は教科書に「政府見解」を書かせ、道徳を評価対象の教科にし、「日の丸・君が代」実施を大学にまで強制するなどのことに着手しています。東京の公立学校が行っている「日の丸・君が代」の刷り込み教育は、文科省の先を行く、「お国のために命を差し出す」国民づくりそのものです。この先、都教委及び校長が強行する「日の丸・君が代」にそそのかされ調教されて戦場に赴き、命を落とす人たちが出たとき、あなた方に責任は取れません。
 都教委や校長が今すべきことは、広く異論に耳を傾け、以下のことを直ちに実行することです。下記、要請します。

1.  都教委はただちに10・23通達を撤回すること。
2.  豊田校長は、卒業式での「君が代」起立を求める口頭での職務命令を撤回し、以降、文書による職務命令を出さないこと。
3.  来たる3月24日の石神井特別支援学校の卒業式において「君が代」起立をしない教職員を処分しないこと。

以上

河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会3月6日学習会参加者一同

要請書へのリンク



2016/03/03

都庁前通信 2016年3月3日号

F20160303

「日の丸・君が代」の刷り込みは子どもたちを戦場に送る
都教委は「君が代」不起立処分をやめろ!

  卒業式のシーズンになりました。≪卒業・入学式の「君が代」斉唱の際に教職員は校長の職務命令に従い、起立をすること。職務命令に従わなければ処分をする≫との通達を都教委が出して、今年で13年。この間、処分され不利益を被っても「君が代」起立はできない、してはいけないという教職員は少数ですが、後を絶ちません。教職員の「君が代」不起立という行為に共通してあるのは、教職員が全員起立する姿を見せることによって、指示命令には考えずに従うもの、個人の思想良心よりも「日の丸・君が代」は無条件に尊重すべきものであるということを子どもたちに刷り込んではならない、それに加担してはならないという、教職員としての良心、子どもたちに対する責任です。

■安倍政権が狙うのは、子どもたちを戦場に送る教育

  安倍政権は昨年9月19日に安保関連法を「成立」させ、戦争する国に向けて一気に法整備をしています。法の整備だけでは戦争はできません。お国のために進んで戦争に行く兵士と戦争を支持する「国民」づくりが必要です。戦前の教育が子どもたちを戦場に送ってしまったことへの反省から、戦後の教育は出発したはずでしたが、安倍政権はいま再び、戦前の教育に戻そうとしています。文科省は、大学の入学式・卒業式にまで「日の丸掲揚、君が代斉唱」を要請し始めました。また、教科書の内容に国による統制をつよめ、教科書検定基準に「政府見解を書くこと」等を入れ、結果、今年度から「日本固有の領土」を随所に登場させた小学校社会科教科書が使われ始めていますし、自民党や日本会議は、自治体の首長を集めた「教育再生首長会議」を立ち上げるなどして、育鵬社の中学歴史・公民教科書を採択させようと動きました。この教科書は、日本のアジア侵略を美化し、日本国憲法を押し付けとする記述で、子どもたちに一面的で歪んだ歴史認識をさせる教科書です。また、2018年度から道徳を評価する教科にしました。戦前の修身のように、子どもたちが個人の価値観よりも、「正解」である政府の価値観を上と見るよう狙ったことは明白です。
  学校教育によってこのように育てられた子どもたちが、兵役を拒否することは難しくなるでしょう。
 安倍政権は戦争ができる国づくり向けて、大きな障害となる〈言論の自由〉を制限しようと、マスコミの言論統制、放送に対する露骨な権力の介入を続けています。私たちは、君が代を強制し、歌わない教員たちを処罰する都教委の行為は、このような政府の見解と異なる意見・考えの表明を認めない安倍政権の姿勢と共通するものであると考えます。
 安倍政権は教育に介入するだけでなく、その政策は、正規雇用を減らし貧困家庭を拡大して、奨学金を借りる学生を増やしています。このまま行けば、アメリカが行っているように、奨学金の返済を兵役に就くことで代替するようになり、子どもたちの未来が奪われることになりかねません。

■子どもたちを再び戦場に送らないために、私たちは「日の丸・君が代」強制、「君が代」不起立処分に反対する

戦死せる教え児よ

竹本源治(1952年1月)

逝いて還らぬ教え児よ
私の手は血まみれだ
君を縊ったその綱の
端を私も持っていた
しかも人の子の師の名において
嗚呼!
「お互いにだまされていた」の言訳が         
なんでできよう

慙愧、悔恨、懺悔を重ねても
それがなんの償いになろう
逝った君はもう還らない
今ぞ私は
汚濁の手をすすぎ
涙をはらって君の墓標に誓う
「繰り返さぬぞ絶対に!」

竹本さんは高知県の教員だった。


2月12日都教委定例会傍聴報告

■「都立高校改革推進計画・新実施計画」の策定

 表題の案件について、2016年度から3年間の「計画」(案)が分厚い冊子で提案された。
 新たな取り組みとしていくつか挙げれば、「小中高一貫教育校を立川国際中等学校で2022年度開校に向けて準備」とか、「理数アカデミー(大学、研究機関と連携して最先端の実験・講義を受ける)の取り組みを富士高校・附属中学校で行う  」などの一部エリートに金をかける施策。また、「オリンピック・パラリンピック教育の推進」や「JET(語学指導等を行う外国青年招致事業)等の活用によって、日本の伝統・文化を理解させ、日本人としての誇りを持たせる事業に50校を指定」に見られるような「愛国心」教育。そして、「  チャレンジスクールの新設・規模拡大」「昼夜間定時制高校の規模拡大」と引き換えにした、「夜間定時制課程(定時制高校)の一部閉課程」。
 競争をあおり、一部エリート育成には金をかけるが、ノンエリートには金をかけず、さらには切り捨て、そして、新自由主義のもとでの格差の拡大、生活不安の増大を覆い隠すかのような、「日本人としての誇り」「日本の伝統・文化」を随所に登場させる「新実施計画」である。全児童・生徒の参加を義務付けるオリンピックボランティアは、戦前戦中の勤労奉仕に他ならない。

■大勢の請願を不採択に付し、4夜間定時制高校は閉校に

 夜間定時制課程(=夜間定時制高校)の一部閉課程(=閉校  対象は立川高校、小山台高校、雪谷高校、江北高校)については、存続を求める請願が9件出されており、議案となったが、事務方の「回答」に教育委員全員が同意して、不採択となった。「回答」は、定時制を希望する生徒は減り、昨年度の入学者選抜応募倍率はわずか0.42倍。立川高校の閉課程(3クラス 90 人)に当たっては、その3クラス分を、昼夜間定時制高校(注1)である砂川高校の夜間部の学級増と立川地区チャレンジスクール(注2)の新設により確保する。また、夜間定時制高校を希望する生徒については、福生高校、町田高校、神代高校、青梅総合高校、五日市高校併合科などの周辺の夜間定時制高校において受け入れていく。他3校の閉課程についても同様に対応する。したがって、4校すべて閉課程にする、というもの。
 対する教育委員の発言は、「マクロでは合理的、ミクロでは通えなくなるなどの問題が出てくる。当事者・受益者の相談窓口を設ける。それを発信することも必要」(遠藤教育委員)、「定時制(を閉課程にするか存続させるかについては)、今はこれ(都教委案)が最善と思う。きめ細かい手立てをしていってほしい」(山口教育委員)。どちらも閉課程に同意する発言であって、夜間定時制を存続させることに賛成する発言は誰からもなかった。
 「新実施計画」は「全ての生徒に適切な学びを提供する」と謳いながら、閉課程によって通学時間長時間化や通学費の増大で通学が難しくなる生徒がいても仕方がないということか。夜間定時制高校は、生徒の年齢に幅がある定時制高校だから通うことができた、という年齢のいった人、いろいろな境遇の人がいたから、学齢期を過ぎても適応できたという人たち、ニューカマーの人たちが学ぶ。さらには、貧困により働きながらでなければ高校に行けない子どもたち、さまざまな理由から高校を中退した生徒、中学校で不登校だった生徒など、多様な生徒を受け入れ、そういった人たちにとって憲法26条が定める、すべての国民が、「その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利」を保証する最後の受け皿となっていて、昼夜間定時制高校やチャレンジスクールで代替することは難しい。「これが最善」と言い、同意する教育委員たちは、夜間定時制高校の実態をきちんと調べた上で、閉校計画が少数の生徒を切り捨てることになるのを承知で、発言しているのだろうか。そのことに痛みを感じないのだろうか。「ひとり親家庭で経済的に苦しいので全日制をあきらめ、昼アルバイトをして夜学ぶことを選択せざるを得ない生徒も依然として少なくない。夜間定時制の廃止は絶対撤回すべき」(学校関係者)などの、意見公募に対して寄せられた、切実な177件の意見や2万筆以上の署名、9件の請願に、事務方も教育委員も全く耳を貸さなかった。何のための意見公募だったのか。社会的弱者を救うのが、行政が最優先ですべきことである。
 この案件は現在、都議会に付されている。反対の声をさらに大きくして、4校存続を守りたい。

(注1)午前・午後・夜間の3部制・単位制高校。入学者選抜応募倍率は高い。 
(注2)小・中学校での不登校や高校での中途退学を経験した生徒など、これまで能力や適性を十分に生かしきれなかった生徒が、自分の目標を見つけ、それに向かってチャレンジする単位制・定時制高校。意欲重視の入学選抜。

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