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2017/06/22

都庁前通信 2017年6月22日号

F20170622

 安倍政権は自民1強のおごりで、参院法務委員会の採択を省略するという、異例のやり方で「共謀罪」法案を強行可決・「成立」させた。「国権の最高機関」(憲法41条)である国会の自殺行為だ。このような異常な国会運営が「加計問題」を逃げ切るためであることは明らかだ。安倍夫妻のために政治を私物化し、この国に住む者を馬鹿にするも甚だしい。韓国では朴槿恵大統領が政治を私物化したとして罷免された。私たちも安倍退任に追い込もう。とんでもない国にしないために。
 安倍総理は、2020年までに国際組織犯罪防止条約を締結しなければ、オリンピックが開催できなくなるという。オリンピックの政治利用であり、まったくのでたらめだ。国際組織犯罪防止条約はテロ防止とは直接関係ない条約だ。
 多くの疑問点が解消されないままの「共謀罪」は、個人の心の中に「共謀」という犯罪を探り出して処罰する。法律が施行されればやがて、盗聴、スパイ行為、相互監視や密告が行われるようになる。個人の心の中を探るということでは、「日の丸・君が代」の強制とつながるものだ。アベ政治のもとで個人の心の自由が次第にせばめられてきている。前川前事務次官の告発はこうしたアベ政治への勇気ある警鐘だ。「日の丸・君が代」の強制に反対する教員たちの行為もまた日本の教育と民主主義を守るための勇気ある行動だ。
 政府は「教育勅語」を教材に利用することは差し支えないという閣議決定をおこなった。教育勅語は国が子どもたちに天皇への忠誠心を注入するためのものだ。16日に17の教育関係の学会が共同声明を出した。そこでは、「(教育勅語は)戦前・戦中は国民を排外主義的、軍国主義的愛国心に導くことに使われた。肯定的に扱う余地は全くない」と指摘している。

●●6/10朝日新聞「声」欄から

無職  花輪  紅一郎(東京都  67)

 「殺すな」「盗むな」「うそをつくな」「淫行するな」の四つは、仏教の五戒と旧約聖書の十戒に共通する徳目であり、万古不易の人の道の基本と言っていい。
 近頃、「教育勅語」には時代を超え、世界に通用する道徳があると持ち上げる人たちがいるが、この四つが含まれていないことをご存じだろうか。逆に、勅語の1丁目1番地である冒頭の「君への忠」をなぜ無視するのだろうか。
 教育勅語は「君への忠」から始まり、「皇運扶翼」まで一貫した徳の体系の中に他の徳目を組み込む構造になっている。「兄弟仲良く」したり「学を修め」たりするのは何のためか、究極の目的を抜きに個々の徳を切り売りしても意味はない。勅語の核心は、すべては君のために命をなげうつ忠誠心を持った人になることだ。そこに「殺すな」や「盗むな」は入り込む余地はなかったのだ。
 もし人命尊重や略奪禁止を掲げていたら、侵略戦争や日本兵の残虐行為はなかっただろう。人の道の基本を抜きに、天皇への忠誠心のみを求めた勅語の過ちは戦後反省したはずだ。私は高校で倫理を教えていた。道徳に「殺すな」「うそをつくな」は欠かせない。  ●●


会員でなくてもご参加を

「君が代」解雇をさせない会 2017年度総会&講演会
「日の丸・君が代」不起立  大阪の闘いとともに!

日時 7月1日(土)13時15分~(講演は13:50~)
場所  中野区立商工会館(中野駅北口徒歩7分  早稲田通り沿い)
●講演「『君が代』不起立への思いと再任用拒否」  梅原聡さん(元大阪府立高校教員)


■報告:教科用図書選定審議会の答申について――「非国民」のあぶり出しに通じる道徳

 今夏は、来年度から始まる小学校道徳の教科書(8社)の教科書採択が行われる。それに先立ち、都教委が教科用図書選定審議会に諮問した上で「教科書調査研究資料」を作成したとの報告。分厚い資料が配布された。
資料には――
 調査項目は「主として自分自身に関すること(善悪の判断、自立、自由と責任、正直、誠実  他)」、「主として人との関わりに関すること(親切、おもいやり  感謝  礼儀  他)」、「主として集団や社会との関わりに関すること(規則の尊重  公正、公平、社会正義  伝統と文化の尊重  国や郷土を愛する態度  国際理解、国際親善)」、「主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること(生命の尊さ  自然愛護  感動、畏敬の念)の4つ。それぞれの項目にどのような教材が使われているかが、またその教材数が示されている。
 それに加え、都教委の教育目標に照らして次の5点について記述があるかを調査している。「国旗・国歌の扱い」「防災や、自然災害の扱い」「性差と家族に関する表現」「オリンピック・パラリンピックの扱い」「北朝鮮による拉致の扱い」「国旗・国歌の扱い」がないのは光村と光文、最も多いのが教育出版(2、5、6学年)。「北朝鮮による拉致の扱い」については調査項目にあげるが、当然ながら一社も取り上げていない。また、自然災害を取り上げるが、原発災害は問わない。こんな調査をするのは東京以外にあるだろうか。
 ところで、「国旗や国歌を大切にする気もちのあらわし方」(教育出版)「東京オリンピック  国旗に込められた思い」(日文)など、「日の丸・君が代」は尊重することが前提となっている。「日の丸・君が代」について道徳教科のなかで尊重が求められ、正解として成績評価につながれば、卒業式・入学式だけではなく、道徳教育を利用して、愛国心の度合いが評価され、洗脳と「非国民」のあぶり出しが教室で日常的に行われることになりかねない。教科・道徳の真の狙いはここにあるのではないか。
 教育委員からは質問も意見もなかった。このような調査項目や調査研究資料が採択の際に意味があると思っているのだろうか。

 市の教科書展示会で、道徳の教科書を手にとった。1年生の教科書は光村を除く7社が最初のところで「あいさつ」を取り上げる。小学校に入学した君たちは元気に気持ちのいい挨拶をしようと促し、「心を込めたあいさつの練習をしよう」と書く。挨拶が大切なことはだれも否定しないだろう。しかし、日の丸・君が代の強制、言論の自由の抑圧が進むアベ政治のもとでの、挨拶の強調は、さまざまな子どもたちの精神状態を無視した上からの一方的な押し付け・「心の管理」につながり、「自立した自主的な人格の形成」という教育の目的と相容れない恐れがある。挨拶をしない子・できない子=「だめな子」にされてしまいかねない。このようにして子どもたちは心の管理を9年間されていく。戦前の「修身」の教科書を見るようだ。

 「日の丸・君が代」の扱いが最多の教育出版教科書執筆者の中に武蔵村山市の教員が3人もいることが気になった。武蔵村山は育鵬社歴史・公民教科書を使っているし、また、昨年まで5中では横田基地の兵士を講師に新兵訓練を行事として行ってきた。教育長は2000年に国立市の小中学校に「日の丸」を強行し、2004年からは都教委で「君が代」処分のかなりの中心で動いた持田浩志という人物。2015年3月25日の市議会で共産党市議団から次のように指摘されている。
 「育鵬社教科書の執筆者などが顔をそろえる日本教育再生機構が事務局の教育再生首長会議の設立総会に市長と教育長が参加し、加盟をしました。教科書採択権者である教育長が参加したのは、全国でも武蔵村山市だけです。またその後の懇親会に教育長も参加しています。公務員は契約者の主催する懇親会などに参加してはならないと公務員倫理でもうたわれていることは、市長も教育長も知らないはずがありません。これまで培われてきた政治的中立や公正な教科書採択を教育長みずから侵すという行為は非常に問題で、子どもたちの見本となるべき教育長の資質に欠けると言わざるを得ません。」

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