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2019年1月

2019/01/31

都庁前通信 2019年1月31日号

F20190131

都教委、高校生を東京2020大会ボランティアに半ば強制


 12月半ば、一都立高校生が「(教員から)とりあえず全員書いて出せと言われたんだけど、都立高校の闇でしょう」とSNSに投稿した。
 東京2020大会のボランティア募集、大会ボランティアは目標の2倍に達する16万人の応募があったが、都市ボランティア(東京都が募集して空港や駅で道案内などを行う)は締め切り2週間前になっても目標に届かなかった。そこで、都教委は都立高校全 2、3 年生分の応募用紙10万枚を各学校に送付し、再募集した。そこで起きたのが、この投稿。
 “ボランティア(志願者)”と言うが、背景には、このような半ば強制ともとれる「指導」があったのではないか。下に示す「通知」と共に考えてほしい。

 東京2020大会都市ボランティアの応募期間の延長に伴う再募集について(通知)

 表題の通知(30教指企第1237号 平成30年11月26日)を、都教委指導部オリンピック・パラリンピック教育推進担当課長は都立高校長に通知した。通知には「対象となる生徒への周知と案内等について、お取り計らいのほど、よろしくお願い申し上げます。」とあり、「今後の予定」には次のようにある。

11月中:当課から各学校長に電話連絡により説明  12月4日:校長連絡会にて説明
12月上旬:対象となる全生徒分の「応募申込用紙」を各校に送付。学校用資料(生徒への説明文例等)を別途学校に送付。各校で対象となる全生徒へ「応募申込用紙」を配布、説明。
12月12日:オリ・パラ準備局において申込状況を把握するため、同日時点での申込人数を当課へ報告
12月下旬:「応募申込用紙」を各校でまとめていただき、当課に提出

 都教委は各校長に応募申し込みの提出を指示した。となれば、各校長の教員・生徒に対する指導力が問われることになる。その意を受けて、「全員書いて出せ」と半ば強制で提出させた教員が出たというのは不思議ではない。むしろ、必然だ。生徒の自主性に任せるのではなく、校長をしてかなりの強制があったと見るべきだ。
 校長も教員も、この「成果」が年度末に行われる業績評価に反映することも十分意識しているだろう。

「平成30年度都立高校生等ボランティア・サミットにおける生徒の参加について(通知)」

 「全都立高校の主体的なボランティア活動を一層推進するため、『ボランティア・サミット』を開催する」という、この「通知」(30教指高第565号 平成30年9月18日)には次のようにある。サミットは11月3日に行われた。

 対象:全日制課程178校の生徒2名及び教員1名
 定時制・通信制課程の学校で出席を希望する生徒がいる場合は、担当までご連絡ください。
 出席生徒及び教員の報告については、別紙1「平成30年度都立高校生等ボランティア・サミット出席者」を作成し10月1日までに調査統計システムによりご提出ください。

 同趣旨の依頼文を都教委は区市町村教委にも送付し、中学生及び教員の参加募集も呼びかけた。

 都立高校生等ボランティア・サミットの募集についても、強制がなかったとは言えないのではないか。次のよ
うな報告もある。

***** ***** *****

 23区の都立高校に通う生徒は「ボランティア・サミットの話は顧問教諭を通じて生徒会に来てまして各校から
2名ということでしたので、他にやりたそうな人がいなそうだったので自分と友人で行くことになりました。別
にやりたかったわけではないです。顧問教諭もボランティア・サミットにいい印象を抱かなかったようで、『各校
から2人出さないといけない。』みたいなことを言ってましたね。顧問は不本意ながら強制という雰囲気でした。」
と語った。また、多摩地域の都立高校に通う生徒は「先生から声をかけられ半ば強引に(参加させられた)。参加
者の大半が班での自己紹介で皆、教諭から依頼されたという旨を発言していた。」と語った。(The Interschool
Journal より引用)


都教委定例会傍聴報告

「平成30年度都教委児童・生徒等表彰について」(報告)
――表彰で都教委が狙うことは?


 表彰は1984年度から「心豊かな児童・生徒等を育成することを狙いとして」始めたという。表彰の対象は、「①地道な活動を継続的に行い、他の模範となる者 ②当該児童・生徒の活動が契機となり、その効果が波及し、他の児童・生徒等の具体的な行動や取組に良い影響を与えた者 ③環境美化活動や福祉活動、奉仕活動、子ども会等、地域における活動を継続的に実践した者 ④スポーツ・文化活動において著しい成果を上げた者 ⑤人命救助又はこれに類する行為を行った者」
 今年度の表彰は幼稚園児2件を含む278件。区市町村教委及び都立学校長から推薦を受けた352件について表彰審査会(都教委、校長で構成)が決めた。2月9日に表彰式を行うとのことだった。
 上記した①から⑤について、事例が写真及び一言で紹介された。①では、「学級内の自主的な清掃やゴミの分別、友人への優しい声かけ、動物の世話を継続的に」行った幼稚園児。 ②では、「ボランティア・サミットの参画を通じ校内の主体的なボランティア意識の向上に貢献」した高校生。 ③では、「居合術の演武に継続的に取り組み、伝統文化財である古武道の保存振興に尽力」した高校生。「継続的に高齢者宅のゴミ出しを行う活動が地域のボランティア活動の活性化と連携に波及」させた小学生 ④では、「第19回国際ショパンピアノコンクール in Asia 金賞」の中学生。 ⑤では、「帰宅途中に火災を発見、近くの大人に知らせることで、初期消火及び被害の拡大防止に貢献」した小学生、等々。表彰対象は、あくまでも都教委の目にかなったもの。
 ①の幼稚園児の受賞は、「自主的な清掃やゴミの分別、友人への優しい声かけ、動物の世話」などそれ自体は良い行為だが、「一番よい子、2番目によい子」と序列がつけられるものだろうか。学級内で他の園児からどう受け取られるであろうか。競争を煽り、その弊害が生じることはないか、などと気になる。
 「都教委から認めてもらわなくて結構」と、お上から表彰されることを良しとし、ありがたがる意識が人々から払拭されない限り、権力機構は表彰を通して権力誇示を続けることになる。

通信へのリンク



2019/01/10

都庁前通信 2019年1月10日号

F20190110_2

河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会
学習会

問い続けて
−教育・学校・教師と東京の教育−


  講師 渡部謙一さん (元都立高校校長)
  日時 2019年1月19日(土)17時45分開会(17時30分開場)
  場所 国分寺労政会館第3会議室
      国分寺市南町3-22-10 TEL 042-323-8515
  参加費 500円


 東京の「破壊的教育改革」が始まろうとする1995年に都立高校教頭になり、定年退職を前に2003年「10.23通達」後最初の卒業式で職務命令を出さざるを得なかったという元都立高校校長の渡部謙一さんをお招きします。渡部さんは職務命令を出してしまったことの贖罪の念から「君が代」不起立・不伴奏処分取消訴訟で陳述書を提出し証言台に立ったと言われます。
 そして、自らの教育理念を「教育は人間讃歌」、「『協働性』が教育活動の根源」であり「自由な議論なくして活力なし。納得なくして意欲なし。信頼なくして指導なし。尊敬なくして管理なし。」と語っています。子どもに対しても教員に対しても、「人格を持った人間」ではなく、「国家のための人材」としてしか見ない都の教育行政の悪辣さについて、渡部さんは校長職にあったからこそ見えたことも苦悩したことも多々あったのではないでしょうか。
 「10・23通達」発出から15年経った今、東京の「破壊的教育改革」は更にひどくなり、暗澹たる気持ちになります。しかし、どの時代に生きても、知り発見する喜びを持つ子どもたちに対し、私たちは教育行政を監視しただしていかねばなりません。渡部さんの言葉を借りれば、「東京都の『教育改革』の教育観、人間観に対して『それは子どもたちが[人間的に成長・発達することとどんな関係があるのか]と問い続けたい』…学校に教育行政の言葉ではなく、教育の言葉を取り戻すことこそ課題」です。
 渡部さんから東京の「破壊的教育改革」、ご自身の教育に対する考えと実践を話していただき、東京の教育について追求していきたいものです。

渡部謙一著:「東京の『教育改革』は何をもたらしたか」(高文研2011年)


12月13日都教委定例会傍聴報告

報告「児童・生徒を支援するためのガイドブック~
不登校への適切な対応に向けて~」の作成について
――机上の空論ではなく、具体的事実の検証を


 東京公立小中学校の不登校の子どもが1万人(1.3%ほどか)を超え増加傾向にあることから、「すべての教員が、不登校の要因や背景を正しく理解した上で、児童・生徒の状況に応じた適切な支援を行われるよう」ガイドブックを作成したとの報告(都教委HPに掲載)。今年度中に全校に配布するとのこと。
 ガイドブックの内容は、支援の段階を「未然防止」「早期支援」「長期化への対応」に分け、「未然防止」では、「不登校が生じない魅力ある学校づくり」を挙げる。教職員が主導して児童・生徒の「居場所づくり」をし、それを基に児童・生徒が主体的に取り組む活動を通して「きずなづくり」ができるよう、教職員は「場」や「機会」の設定をする。4月には「1日になるべく多くの児童・生徒に話し掛ける」、9月には「児童・生徒間の関係を注意深く見守る」など、当たり前と思われる支援例を列挙する。
 「早期支援」では、支援の対象となる児童・生徒の状況を把握した(アセスメント)上で、管理職・学年主任・スクールカウンセラー等による登校支援会議で情報の共有と支援の方向性を検討し、「登校支援シート」を作成して早期支援を開始する。状況に応じて、アセスメントの見直しや支援内容・方法の修正をする。アセスメントは「身体・健康面」「心理面」「社会・環境面」に分類して15項目を挙げ、例えば、「心理面」の「自己有用感」「自己肯定感」では「本人の良いところを多く見付け、言葉で伝えるよう心掛ける」などの支援例を列挙する。
 「長期化への対応」では、「本人や保護者とじっくり関わる」ことを組織的・計画的に行うとこを第一に挙げ、「本人や保護者と会えない・連絡が取れない場合は、直ちに子ども家庭支援センターや児童相談所等への通告を行うほか、警察などへの情報提供を行うなど」とする。
 
 教育委員から、「子どもだけでなく、教員の『居場所』も必要」、「登校支援シート」作成に関して「個人情報の流出に注意が必要」との発言があった。しかし、机上の空論でしかない感は否めない。
 1年間にわたるいじめによる不登校の後、今年8月末に自殺に追い込まれた八王子市立中学校の生徒の件では、保護者は学校に度々相談したが、学校は対処しなかったことが報じられた。前々回の定例会でいじめの案件が出された際にも今回のこの案件でも、実際に起きてしまった事実について考察する発言がなかったから。
 子どもからも教員からも、学校での「居場所」を奪ったのは都教委の管理主義・競走主義の施策だ。都教委は20年ほど前から、各学校が生徒や保護者の声に耳を傾け、職員会議で論議し決定し、教職員の総意で行ってきた協働の教育活動を壊し続けてきた。また、「魅力ある学校づくり」には全く意味のない書類の作成・提出や官製「研修」を次々に教員に指示し、子どもたちと向き合う時間を削り、学校行事や授業内容・進度までをも監視する。そしてそれを校長による人事評価で査定し、賃金に反映させる。そうなれば、学校に「居場所」がないと感じる教員が出る、仕事に対する意欲を保持できなくなるのは必然だ。校長も都教委による自身への評価を恐れて、「穏便に」済まそうとし、「いじめがあったとは知らなかった」とする。そのすべてが子どもたちの「居場所」を奪うのだ。八王子の件でも、こうした観点から考察すべきと思う。都教委がすべきことはこのことであって、ガイドブックの作成ではない。
 「子どもの教育が教師と子どもとの間の直接の人格的接触を通じ、その個性に応じて行われなければならない」(旭川学テ最高裁判決 1976年)。このことに、都教委は心血を注ぐべき。

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