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2020/01/09

都庁前通信 2020年1月9日号

F20200109

 

オリ・パラ競技観戦辞退続出の責任は都教委に

 都教委にとっては、子どもの命よりも「愛国心」の刷り込みが大事?と疑ってしまう。猛暑の中でのオリ・パラ競技観戦のことである。昨年12月、「53区市町村のうち24自治体で割り当てを辞退する小学校があることがわかった。検討段階も含めると、今月4日時点で計307校に上る」。辞退の理由は、「熱中症のリスクを考慮してのこと」(12月10日付け朝日新聞)と報道された。
 筆者が八王子市教委に学校から上がった「観戦希望について」の文書を開示請求したところ、全学校が「全学年観戦希望」を選んでいた。しかし「自由記述欄」には八王子からの移動(有明までおよそ40km)や熱中症に対する不安を107校中43校の校長が記述していた。市教委に物申すことがなくなって久しい教育現場で、これだけの校長が悲鳴とも聞こえる訴えをしたのは、死に至る事故を心配するからだろう。
 ※オリ・パラ競技期間(7/24~8/9)の昨年の日中最高気温は平均34℃!
 都教委オリ・パラ観戦の希望を取り直すべきだ。その際、生徒たちの声を反映させるべきだ。一昨年秋に都教委が各区市町村教委に配った「希望調査」には、「観戦を希望する学校・学年」の回答として「1 全学校・全学年」「2 全学校・特定する学年」「3 1,2以外の場合」とあり、「3を選択した場合は内容を記述」するよう書いてある。都教委は「観戦は強制ではなく希望」と言うが、「3」を選び「希望しない」とは区市町村教委も学校も言えなかったのではないか。都の教育行政の忖度・無責任体制の被害は子どもたち。許してはならない。
      
八王子の校長たちが「自由記述欄」に書いたこと(抜粋)

■小学校
①最近の地球温暖化で熱中症が心配である。子供たちの安全を第1に考えたい。熱中症、昼食時の食中毒等の事故も想定される。また、八王子は有明までの距離も長く、安全に引率できるか不安も大きい。一人でも事故等に巻き込まれたらオリンピック観戦どころではない。
②基本的に人数が多く、F地区がぎりぎりと考えている。D 地区になった場合は辞退する。移動距離が長く、室内観戦以外は、熱中症の危険を考えるとふさわしくないと考える。

■中学校
⑤本校は学区が広く、通学用スクールバスを市が借り上げているだけでなく、路線バスを利用して生徒が登下校しております。学校最寄り駅までも時間がかかる上、駅解散を想定した際の各家庭最寄り駅もJR中央線高尾駅や青梅線武蔵五日市駅となっており、そこから1時間に1~2本の路線バスを利用して帰宅することとなります。校外学習はこれまで必ず借り上げバスを利用しており、校外学習で公共交通機関を利用して往復したことはこれまでないため、安全管理面、所要時間の面を含め、Fゾーンでの観戦を希望します。
⑥八王子市の方針として全学年対象ということなので仕方ないが、生徒の意見としても暑いのに行きたくないとの意見も出ている。また、塾等での夏期講習があり、特に3年生の参加率が低くなりかなりの枚数が、使用されない可能性が高い。同日の家族での有料チケットを使っての観戦や家族旅行などで不参加の生徒もかなり出る可能性があります。3年だけではなく1・2年生でも起こる可能性は高いと考えている。その上での八王子全学年実施をしていただきたい。

 


12月12日都教委定例会傍聴報告

 「懲戒処分者数等の推移及び服務事故防止に向けた主な取組について」は非公開議題(報告)とされた。個人情報を出さなくても報告はできるはず。なぜ公開議題にしないのか。服務遵守月間を設け研修を課しても、懲戒処分件数が少なくならないどころか、増えている。毎年、方針を出しても改善されないのはなぜか。都教委の働かせ方に原因があることを、都教委は認識すべきと思う。

都教委に忠実な教員育成を目的とした職員表彰か?

 「教育の発展、学術、文化の振興に貢献し、その功績が顕著で、かつ勤務成績の優秀な職員及び優れた教育実践活動・研究活動を行っている学校・グループの功労をたたえ、これを表彰する」ことを目的とし、1952年から始まった職員表彰。今年度の表彰は個人が108名、団体が12団体。個人のうち校長が55名、副校長が2名。2月13日に表彰式を行うという。
 各教育委員は、「いつも教育委員は問題ある教員のことばかりを見るので、表彰式後の懇談会で『こんなに頑張っている先生がいる』とうれしくなる。」「表彰式で感銘を受けた」「表彰を受けた先生方を地域紙等で紹介してほしい」「取り組み事例を見て、若い先生が訊いてみたい、相談してみたいと思った時にアクセスする方法を研究したい」と絶賛した。部長は「素晴らしい先生の取り組みを採用希望パンフに取り入れ、教育の底上げをしていきたい」と応答した。
 表彰理由である「主たる功績」には「防災教育の推進」はあるが、「平和教育の推進」はない。筆者が定例会を傍聴するようになって9年になるが、毎回そうである。団体表彰・小学校の部の「主たる功績」は6校中、3校が「プログラミング教育の推進」だ。あくまでも都教委方針に合致していることが表彰対象なのだ。ご褒美を餌に、都教委に忠実な教員を育成しようということか。

■「学校設置条例の一部を改正する条例の立案依頼外1件について」の発言から
 赤羽商業高校を閉校にし、家庭・福祉高校として改編・開校する。城北特別支援学校及び南花畑特別支援学校を閉校し花畑学園として開校する。八王子特別支援学校を移転させ八王子西特別支援学校として開校する、ことでの条例改正。
 教育委員の一人は、「八王子特別支援学校の子どもたちは移転に伴い、通学に支障を来たす心配がある。安全に配慮を」と発言した。
 来年夏のオリンピック・パラリンピック競技観戦を子どもたちが強要されることについて、【会場までは公的交通機関を使用、炎天下での観戦、持ち込みは水1本のみ】の指示を組織委員会、都・各県教委が出す中、12月8日付け東京新聞、同月10日付け朝日新聞が炎天下での観戦による命の危険について報じたが、都教委定例会ではそうした発言はこれまで皆無だ。教育委員は炎天下での事故はないと考えるのか、理解しがたい。学校移転に伴う安全に対する心配だけでなく、オリ・パラ観戦での安全を考え論じるべきだ。論議し、「全校全学年が観戦」(八王子市教委)などの方針を撤廃すべきだ。      
 12月4週の定例会は「議題がないから開催しない」。炎天下でのオリ・パラ競技観戦について再考する定例会にすべきではなかったのか。 

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